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ローリンウルドの話
卒業
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難攻不落。
そんな言葉が似合うぐらい、メイアーナは私に対しての態度を変えてくれなかった。
好意を持ってもらえるように頑張ったのに...。
まだまだ足りないのか、それとも好意が起きないほどの別の理由があるのか。
...でも、ごめん。
メイアーナが望んでいる領地で平和に過ごしたいっていうのは...叶えてあげれそうにないんだ。
逃がしてあげられないし、私がメイアーナと共に居たい。
最近は、周りから急かされていて...私は疲弊している。
メイアーナがあまりにも靡かないから、周りが逃げられてしまうのではないかと焦って...手を出せと...既成事実を作ってしまえと...うるさい。
そんなことしたら、メイアーナはさらに逃げてしまう。
そして、メイアーナの心も手に入れられなくなってしまう。
そんなのは嫌だ。
ただでさえメイアーナにはこっちの事情に巻き込んでいるのに...。
私は欲張りだから、メイアーナの心がこっちに向かない限り手を出さないことに決めている。
...でも、キスはしていいかな?
唇以外であれば...良いよね?
今度やってみよう。
そして、卒業するにあたって監視要員として表向きの理由で来た私達もメイアーナの家から出ていかなければいけなくなった。
これからメイアーナの側になかなかいけなくなる。
会いたいからと誘ってもなかなか来てくれないかもしれない。
何かしら理由をつけてメイアーナの側に居れるようにしなければならないだろう。
今のうちに理由を考えておかないといけない。
メイアーナの家に押し掛けた際の言い訳と王宮に来てもらうときの言い訳とデートの際に連れ出す言い訳と...いっぱいあるな。
後で紙にメモをしておこう。
と、色々考えながらずっとメイアーナに熱い視線を送り、ため息をつく。
美しく着飾ったメイアーナを私がエスコートして卒業パーティーの会場まで来たのに...最低限しか側に居てくれなかった。
いま、メイアーナは友人達に囲まれていて楽しそうだ。
友人達に向ける笑顔を、私にも向けてほしい。
私はエスコートした時に触れた手を見つめ、ぎゅっと握った。
いつの間かこんなに好きになったんだろう。
何故好きになったんだろう。
...なぜ、私のことを好きになってくれないのだろう。
いくら考えても答えがでない。
でも、心が...感情が...メイアーナを好きだと叫んでいることは間違いがないのだ。
メイアーナが靡かないことで、何度も何度も諦めたのに...どうしても諦めきれない私がいた。
諦められない、私がいた。
メイアーナが私を好きになることはないと思って涙が出てしまっても...好きという感情は無くならない。
きっと、私はメイアーナ以外を好きになることは無いのだろう。
そう結論が出てしまうぐらい一途である私に対して呆れてしまい、思わず苦笑が出る。
ああ...本当に現実は厳しい。
おわり
そんな言葉が似合うぐらい、メイアーナは私に対しての態度を変えてくれなかった。
好意を持ってもらえるように頑張ったのに...。
まだまだ足りないのか、それとも好意が起きないほどの別の理由があるのか。
...でも、ごめん。
メイアーナが望んでいる領地で平和に過ごしたいっていうのは...叶えてあげれそうにないんだ。
逃がしてあげられないし、私がメイアーナと共に居たい。
最近は、周りから急かされていて...私は疲弊している。
メイアーナがあまりにも靡かないから、周りが逃げられてしまうのではないかと焦って...手を出せと...既成事実を作ってしまえと...うるさい。
そんなことしたら、メイアーナはさらに逃げてしまう。
そして、メイアーナの心も手に入れられなくなってしまう。
そんなのは嫌だ。
ただでさえメイアーナにはこっちの事情に巻き込んでいるのに...。
私は欲張りだから、メイアーナの心がこっちに向かない限り手を出さないことに決めている。
...でも、キスはしていいかな?
唇以外であれば...良いよね?
今度やってみよう。
そして、卒業するにあたって監視要員として表向きの理由で来た私達もメイアーナの家から出ていかなければいけなくなった。
これからメイアーナの側になかなかいけなくなる。
会いたいからと誘ってもなかなか来てくれないかもしれない。
何かしら理由をつけてメイアーナの側に居れるようにしなければならないだろう。
今のうちに理由を考えておかないといけない。
メイアーナの家に押し掛けた際の言い訳と王宮に来てもらうときの言い訳とデートの際に連れ出す言い訳と...いっぱいあるな。
後で紙にメモをしておこう。
と、色々考えながらずっとメイアーナに熱い視線を送り、ため息をつく。
美しく着飾ったメイアーナを私がエスコートして卒業パーティーの会場まで来たのに...最低限しか側に居てくれなかった。
いま、メイアーナは友人達に囲まれていて楽しそうだ。
友人達に向ける笑顔を、私にも向けてほしい。
私はエスコートした時に触れた手を見つめ、ぎゅっと握った。
いつの間かこんなに好きになったんだろう。
何故好きになったんだろう。
...なぜ、私のことを好きになってくれないのだろう。
いくら考えても答えがでない。
でも、心が...感情が...メイアーナを好きだと叫んでいることは間違いがないのだ。
メイアーナが靡かないことで、何度も何度も諦めたのに...どうしても諦めきれない私がいた。
諦められない、私がいた。
メイアーナが私を好きになることはないと思って涙が出てしまっても...好きという感情は無くならない。
きっと、私はメイアーナ以外を好きになることは無いのだろう。
そう結論が出てしまうぐらい一途である私に対して呆れてしまい、思わず苦笑が出る。
ああ...本当に現実は厳しい。
おわり
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気になってたのが完結してたので一気読みさせて頂きました(*´∀`)
消化不良な終わりなのですが(。´Д⊂)
おわり? 主人公さん?
あっ、王子さんも可哀想(苦笑)
しかし、どんだけ主人公ちゃんが好きなんだ(´▽`;) '`'`