ダブル・ミッション 【女は秘密の香りで獣になる2

深冬 芽以

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Mission 15*過去

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 悟之さんのことを話そうとした私に、圭は食事を終えるように言った。

「泊まってくだろ?」

 私は頷いた。

 たいして食べる気にはなれなかったけれど、なんとかオムライスを胃に納めた。

「な、一緒に風呂入ろーぜ」

「え?」

「お湯、溜まってるからさ」

 圭が湯張りのスイッチを押していたことには気づいていた。

 手を引かれて、半ば強引に服を脱がされた。

「何で急に――」

「一緒に入ったことないだろ?」

「そうだけど」

「ほら、洗ってやるから!」と言って、圭が背後から胸に触れた。

 手にはボディーソープ。

「ひゃ――」

 くすぐったさに、身を捩る。

「やべ、これハマりそう」

 圭の手が全身を這う。

 ぬるぬるした感触は、くすぐったさから気持ち良さに変わる。

「んっ――」

 胸の先端を指でつままれ、思わず声が出た。予想以上に響き、恥ずかしくなる。

 口を塞ごうにも、手が泡だらけ。

 気がつけばお互い泡だらけで抱き合っていた。ぬるっと硬くなった圭のモノが足の間に滑り込む。

 そのまま、圭が数回腰を揺らし、止まった。

「気持ちいいけど泡立ち過ぎじゃね?」

「ボディーソープ使い過ぎなのよ」

「んーーー。さすがにこれじゃヤレねーな」と言って、身体を離す。

「バカ」

「元カレとしたことある?」

 急に真顔になって、圭がシャワーで泡を流す。

「何……を?」

「風呂でセックス」

 大量の泡が足元を流れる。

「な……い」

「そっか……」

 圭はシャワーを止め、ノズルを掛けた。

「じゃあ、これが初めてだな」

 圭に手を引かれ、バスタブに入る。向かい合って座ると、腰を引き寄せられた。

「乗って」

「けど……」



 ゴム、つけてないのに……。



「や?」

「だって……」

膣内なかでは出さないから」

 圭の指が襞を擦る。

 声を我慢しようと、圭の首に唇を押し当てる。

「ん……」

「伊織……?」

 圭の唇が頬に触れ、少し顔を傾けるとまつ毛同士が触れた。同時に目を閉じ、唇を重ねる。

 ちゃぷんとお湯が波立つ音と、くちゅくちゅと舌が絡まる音が浴室に響く。

 片腕で腰を抱きかかえられて、入り口にぴったりと圭のモノが当てられた。

「挿れて」

「けど……」

「伊織に挿れて欲しい」

 圭の懇願するような余裕のない表情が寂し気で、私がそんな顔をさせているのだと思うと、苦しくなった。

「圭は……したことあるの?」

「ん?」

「お風呂でセックス」

「ないよ」

「……じゃあ、これが初めてだね……」

 ほんの少し身体の力を抜くだけで、圭が私の膣内なかに挿入ってきて、繋がった部分が熱くなる。

 熱は次第に全身に広がり、痺れを伴い、思考を鈍らせる。

 私たちの動きに合わせて湯が踊り、バスタブの中では狭すぎて、溢れる。

「あっ――。け……い――!」

「わり……。も――」

 圭が私の腰を持ち上げようと力を込めた時、私はその力に逆らって圭をその身のより奥深くに沈めた。

「な――っ」

『その時』圭にはなす術はなく、私の膣内なかで果てた。

 浴室に響くのは私と圭の浅く早く荒い吐息と、勢いの止まらない湯が私たちにぶつかる音。

「なん……で――」

 かすれた艶っぽい声が耳に響く。

 私は圭の首筋にキスをして、囁いた。

「幸せにしてくれるんでしょう……?」

 圭が私の首筋にキスをした。

「幸せになるんだよ。二人で――」
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