★【完結】ポワゾンと呼ばれた女(作品231110)

菊池昭仁

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第5話 媚薬『Poison』

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 「寺田君、大和食品のレポートはチェックしたわ。これを基に役員会で使うプレゼンを準備しておいて頂戴」
 「かしこまりました」

 そのレポートには水色の付箋が付いていた。


     今夜は寝かせないわよ



 その夜はいつもより激しい宴だった。


 「そうよ、そう、その舌使い最高、そのまま続けて。
 うふっ、うわっ、あ、あ、止めちゃダメよ、私がイクまで、うっ、あん、続け、なさい」


 功介はその行為を忠実に続け、ポワゾンは激しく絶頂を迎えた。


 「凄く良かったわよ。それじゃあ今度は中でイカせて。
 そのあなたの立派なやつで。わかった? お返事は?」
 「はい」

 するとポワゾンは功介に向かって潤んだ花園を開いてみせた。

 「さあ、ここにそれを入れなさい」

 功介はそこに顔を近づけると、再度舌を使って潤み具合をチェックした。
 そこはまるで桃のネクタージュースのように、とろりとした潤み具合になっていた。

 「もうその必要はないわ、十分に濡れているはずよ。
 遠慮はいらないの、じらさないで早く挿入しなさい」

 功介はそこに自分を宛がい、ポワゾンのそこに自身を突き立てた。

 ジュボジュボ

 淫らな音を立て、リズミカルに出し入れを繰り返す功介。

 「もっと奥まで! もっと、もっと奥まで突いて!  
 私の子宮を突きなさい! そう、そうなの、いいわ、いい・・・うっ、あん、あん、あん、あ・・・」

 功介は次第にその動作を加速して行った。
 8ビートから16ビートへと。

 それにシンクロするように、ポワゾンの喘ぎ声がより早く、大きくなっていく。

 「麗香さん、もう限界です、ボク、もうダメです」
 「ダメよ、我慢しなさい。あなた男でしょ?
 もしも、私を、置き去りに、して、あん、勝手に出したら、許さ、ないから! さあ、そのまま続けなさい!
 いい、いいわ、もう少しよ、もう少しで天国の扉が開くのおおお!」
 「うっ」

 だが功介は短く呻き、ポワゾンの中に大量のザーメンを放出してしまった。

 ドックン ドックン

 「いいわ、いいから、そのまま、あうっ、あん、続けなさい! やめないで! やめちゃダメえー!」

 少し遅れてポワゾンの天国の扉が開かれた。


 彼女は歓喜に絶叫し、その喜びに打ち震え、失禁した。
 ベッドがポワゾンのそれでびしょ濡れになり、その上でポワゾンは痙攣していた。

 功介はポワゾンを抱き締め、彼女のアクメが収まるまで自分を抜き取ることはせず、彼女のそこの収縮を楽しんでいた。


 ようやくそれが収まり、功介は自分を引き抜くと、美しく淫らな蜜壺から、白い涙が流れて来た。

 功介はポワゾンのお尻を浮かせ、バスタオルを濡れたシーツの上に敷いた。

 近くにあったティッシュボックスからティッシュペーパーを3枚抜き取り、ポワゾンから流れ出た精液を拭き取った。
 その匂いがポワゾンの香水の香りと相まって、よりエロチックな物となっていた。

 功介はその時初めて、この香水の香りの正体を知った。
 この『ポワソン』は単なる香水ではなく「媚薬」だということを。


 ポワゾンの意識が戻った。

 「久しぶりに天国を見て来たわ。お疲れ様・・・。
 ごめんなさいね? オシッコしちゃった」

 ポワゾンは功介の萎えたペニスに触れ、功介の首筋に唇を当てた。

 「どう? この香り?
 この香りを理解出来た男だけが成功の階段を登ることが出来るのよ。
 あなたはどうかしら? この香りが何か分かった?」
 「この香りは、ただの香水じゃないんですね? これは「媚薬」です」

 ポワゾンは功介にキスをした。

 「そうよ、その通り。これは単なる香水じゃないの、天国への道標みちしるべなのよ。
 いいわ、あなたを立派なサラブレッドにしてあげる。G1クラスのね?」
 「ありがとうございます」

 ポワゾンはメンソール煙草に火を点け、ゆっくりと煙を吐くと、私の口にもそれを咥えさせた。
 ポワゾンの唾液で少し湿った吸口が卑猥だった。

 「セックスはね、身体を使ってするコミュニケーションなの。
 本当の快楽を知らない人間は、セックスを特別な物として意識してしまう。
 いやらしいとか、淫らだとか。
 心もカラダも蕩けてしまうようなセックスは、知性を伴う精神の開放であり、デトックスなのにね?」
 「デトックスですか?」
 「そう、デトックスよ。いいわ、じゃあまた私を天国へ行かせて頂戴。
 一度目の天国より、二度目、三度目の方がより素晴らしい天国を見ることが出来るの、女はね?」

 ポワゾンはそう言うと、功介にねっとりとしたハチミツのようなキスをし、ペニスをしごき始めた。

 すると功介のそれはムクムクと回復し、勇者の剣のように蘇った。

 それを確認したポワゾンは、功介の耳元で甘く囁いた。

 「さあお願い、私の天国の扉を開けて」

 そして功介とポワゾンは魚になり、深海の中を泳ぎ回った。
 
 ふたりの長い夜は夜明けまで続いた。

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