攻略済みのゲームに転生した

あぷりこっと

文字の大きさ
6 / 26
学園生活

アルバート様は御執心

しおりを挟む
アナスタシア様と、学園の探索に出た。
こんな華麗なアナスタシア様からまさかという言葉が出るとは思わなかった。またそこも可愛いと思ってしまった。
そしてこの探索にぜひとも隣を立ちたい私はすぐに彼女の手を取る。
彼女はすごく困った顔をし何度か断りを入れたが、その手を離さずニコニコと彼女を見つめる。

隣でルンルンと歩いている彼女を眺めながら歩いていると心が躍る。いつまでも眺めていたい。あわよくば、彼女に手を出したい。
健全な男性であるからそういうことも考えてもいいだろう。

私はこの学園に何度か、足を踏み入れたことがあるので案内はできる。
記憶力もいい方、一度足を踏み入れた建物や地理は頭の中に入っている。

彼女と同じクラスになるためにはかなりの魔力が必要なのは知っていた。
私は水と悪の魔力保持者である、生活水準とともに、防御に長けている。

「アナスタシア様は、どんな魔力をお使いになられるんですか?」

私に質問をされた、彼女は何を一体この人は聞いているのか?というような表情で見つめる。

私は何かおかしな質問をしたか?

「えっとー…」

困ったように私を見つめた。
この世界にはたくさんの魔力が存在している。
兄が使う炎と聖
シキが使う悪 レイラが使う風 マリア嬢が使う土と聖
この学園には魔力がないと入れない、アナスタシア様も何か使えるはずなのになぜ、こんな表情で見つめるのだ?可愛いし襲いたくなるからやめて欲しい。
婚前前いや、婚約前なのに。こんな無礼はだめだ。

しばらく歩きながら悩んでいたアナスタシア様は何かを思い出したかのようにピンと閃いたような顔をした。答えが出たのだと踏んで、歩みを止めた。

「確か私めは花や樹から自然と魔力をもらえるため私にあるわけではないんです。」

「そんな事例は初めて聞く。きっと君は特別なのだな。」

考えもせず、という言葉が自然と出てしまった。
アナスタシア様は、ぽかーんと、私を眺めていた。そして、ふふふと笑う。
そん軽やかに笑うようなことが何か

「王子の上に蝶が止まっておりますわ。」

しばらくアナスタシアに夢中であった。動いていない自信はあったが、柔らかく笑うそしていい香りを放っているアナスタシアをこの蝶も見ていたかったのだと私は確信を持っている。
頭を左右に振り頭に止まっている蝶を放つ。
蝶は綺麗な青色で、まるで天に上がっていくようにひらひらと舞っていった。残念そうに蝶を見つめているアナスタシア。
とても綺麗でこの風景を絵画にでも納めておきたかった。
今後絵の練習でもしよう。いつでもこの風景を描けるように。

「アルバート様は、お茶会への参戦はよかったのですか?」

たびたび思っていたのだが、アナスタシアは淑女の鏡と言われている反面、変な言葉遣いをする。
参加ではなく、参戦とは、いくさにでも惨状仕るような感じだな。
よく本でも読むのだろう。
明晰な知性があることは今後私に嫁いでくれる分にはありがたいことであるため咎めはしない。

「お茶会への招待状は届いていない。私はそれよりあなたと過ごしたい。もしお茶会へ紹介されていたとしてもあなたが、探索するのであればお付き合いします。」

顔を真っ赤にしたアナスタシア様が可愛くて、からかいたくなってしまう。
りんごのように熟れているその顔はまた周りの目線を集めるかのような美しさであるため、すぐ彼女の顔を隠した。

横を通り過ぎていく上級生の方は歩きながらもアナスタシア様をチラリと見ていく。
噂の御令嬢であるため、周りにも周知の美しさ。

「それは喜ばしいことです。ありがとうございます。」

アナスタシア様は気付いていないようだが彼女が歩くと、花たちが綺麗に咲き誇り、木々がざわめく様に揺れ始める。
心地いい恩恵を受け入れれる、彼女は特別という言葉あっている様な気もする。

舞踏会の時も彼女が触っていた薔薇は今でも咲いているし、休んだ樹は、数日しか経っていないのに綺麗な花が咲き誇っている。

王の敷地内にあった舞踏会会場は、数日後の国を担う上級生のダンスパーティに使われるため、荒れてしまうと思うが、きっと薔薇や、樹はもう一度アナスタシアと会うために咲き続けると思う。

私と兄は未来の国家を担う立場にあるためパーティーへの招待状が来ている。そのため女性のエスコートが男性は必要となる。
きっと兄もそのうちアナスタシア様にエスコートを申し込むつもりである。
思い出したら吉日という。誘ってみるのもいいか。
アナスタシア様なら周りの男性たちが羨ましくおもうだろうが誰にも譲りたくない。

「アナスタシア様ひとつご提案が」

私が切り出すと、さっきまで笑顔であったアナスタシア様の顔がだんだんと歪んでいく。
どうしてこんな顔をされているのだろうか。

「今度舞踏会があるのですが、お誘いしても良いだろうか?」

苦い虫を噛み潰した様にだんだん表情が悪くなっていく。
何をどうしたらそんな美しい顔でそんなに可愛い顔ができるのか問いただそう。
この表情はきっと迷惑なのだろう。こんなに素直な表情をしていいのか?
周りの男どもは庇護欲が湧きそのまま連れ去るのではないか。私もよく耐えている方だ。

「お断りは受け付けられておりますか?」

「受け付けていないよ。きっと兄も君を誘いにくるでしょうね。私より目立つ立場の兄からの誘いと王家からの誘い、お断りは禁物だと。」

私より立場の上の兄はステージに立ち挨拶やら何やらで忙しい。
挨拶している際は隣に立っておかなければならないし。ステージに上がる時は1人になり、また違う男性に狙われるだろう。
きっとそんなことを面倒に思ってるわけではないことはわかるが…なんともグッとくる表情。

「私は場慣れをしておりません数日前の舞踏会が初めてです。足を引っ張るのが目に見えて…」

そこまで言ったアナスタシア様はなぜか顔を真っ青にした。
木々が揺れて木の葉が私にばちばちと当たる。
木の精霊というものがいるのだろうがこれはあまりにもひどくないかい?

「私は挨拶の予定もありませんし、1人にもしません。それに私はダンスが得意です。兄よりも得意な自信があります。サポートは陰ながらできると思いますよ?」

アナスタシア様の不安への元凶は、ダンスやら礼儀作法であった。
淑女の鏡と謳われている彼女がそこを気にされているとは思わなかった。
数日前の舞踏会の際の挨拶など、綺麗に卒なくこなされていたため、その不安は意外であった。アナスタシア様も人の子。
わがままなイメージは崩れ去っていく。
おしとやかで周りのことをよく考えていらっしゃる。
まだまだ発見があるだろうアナスタシア様との触れ合いに、ドキドキが隠せない。

「…ですが、アルバート様は王族ですわ。サナバート様より目立つことはないにしろ…」

「シキやら他の男爵たちはこのパーティーには誘われていないよ?誘うとしても私か、兄だけだ。」

どうやら盲点であったのか、アナスタシア様の後ろに衝撃マークがあれば出ていたかのような表情をする。

アナスタシア様は小声で「没落への第一歩ですわ…」なんて言っていたが、なんのことだろう?
没落より出世への第一歩だと私は思うのだけれど…
アナスタシア様は変わられているのもひとつ気付きに追加しておこう。
箱入り娘であるため変な思考が垣間めぐっている感じなのか?

アナスタシア様は少し不安が取れたのかわからないが、私の洋服の袖をギュッと握る。
そしてうるうるした目で私を見、

「では、そのよろしくお願い申し上げます。」

か、かわいい!!
身長はきっと御令嬢の中で高くもなく低くもなくと言った様な感じで小動物という言葉は合わないだろうが、私の身長が高いのでそれはもう猫やら小型犬の犬やらを愛でているよう。この一瞬を切り取りたい。来世まで残しておきたい。

小さい時に馬に乗った感覚と似ている。
風の気持ち良さと、馬が私のいうことを聞いてくれて気持ちいい感覚、そして信頼されている様な感じだ。

「任せてください。貴女を全力でサポートします!」

この約束が後日とんでもない事件を引き起こすこととは知らなかった。
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ざまぁされるための努力とかしたくない

こうやさい
ファンタジー
 ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。  けどなんか環境違いすぎるんだけど?  例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。  作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。  ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。  恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。  中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。  ……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。

乙女ゲームに転生したので、推しの悲恋EDを回避します〜愛され令嬢は逆ハーはお断りです!

神城葵
恋愛
気づいたら、やり込んだ乙女ゲームのサブキャラに転生していました。 体調不良を治そうとしてくれた神様の手違いだそうです。迷惑です。 でも、スチル一枚のサブキャラのまま終わりたくないので、最萌えだった神竜王を攻略させていただきます。 ※ヒロインは親友に溺愛されます。GLではないですが、お嫌いな方はご注意下さい。 ※完結しました。ありがとうございました! ※改題しましたが、改稿はしていません。誤字は気づいたら直します。 表紙イラストはのの様に依頼しました。

悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます

久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。 その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。 1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。 しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか? 自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと! 自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ? ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ! 他サイトにて別名義で掲載していた作品です。

ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する

ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。 皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。 ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。 なんとか成敗してみたい。

ねえ、今どんな気持ち?

かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた 彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。 でも、あなたは真実を知らないみたいね ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。

柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。 詰んでる。 そう悟った主人公10歳。 主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど… 何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど… なろうにも掲載しております。

悪役令嬢の独壇場

あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。 彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。 自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。 正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。 ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。 そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。 あら?これは、何かがおかしいですね。

処理中です...