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9.‪喜色に染まる瞳 ‪☆

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ベルベットの分厚いカーテンで遮断されたベッドの中…

サイドボードの上にあるロウソクの灯りだけを頼りに、深い口付けで逸る気持ちを抑えながらロザリアのネグリジェを脱がせていくアイバン。
ロザリアも初めてのキスに必死に応えながら、目の前にあったクラバットとシャツのボタンを外していく。

「「…んっ…ちゅっ…はぁっ…」」

シャツを脱ぎ捨てたアイバンは息の上がっているロザリアを押し倒すと、両手でロザリアの脚を押し広げ…
蜜の溢れる花弁を見つけて夢中でしゃぶりついてしまう。

「あんっ…───!!」

脚の間でうずくまったまま絶えず甘い刺激を与えてくるアイバン。
割れ目から溢れる蜜を舌で掬い、花芽を吸い上げてロザリアの甘い蜜を一滴たりとも逃さないよう綺麗に舐め取り…
何度かの絶頂を確認したアイバンはようやく蜜壷へ舌を侵入させる。

「───」

初めての異物の侵入に気づいて身体を強ばらせるロザリア。

ゾワゾワと這うような甘美な刺激がなんだか恐ろしくて、ロザリアはアイバンの頭を押し退けようと手を伸ばす。
それでも頑として離れないアイバンはなおも溢れ出る蜜を悦んで吸い上げてしまう。

「───!!」

再び達したロザリアがくたっとベッドに倒れ込み、身体から余計な力が抜けていくのをじっと観察しながら、アイバンは静かに自らの欲望を抑え込んでいた。

挿し込まれていた舌がいつの間にか指に変わっても気づくことなく魘されるように喘ぎ続けるロザリア。
疲れから徐々に身体が弛緩していく様子に気づいてアイバンは指を二本に増やして蜜壷をこじ開けていく。

「っ───あぁっ……あんっ、アイバン、まだなの…?」
「だめだよ。ちゃんと慣れさせないと、リアが辛くなるだけなんだから…」

ゆるゆると膣壁を撫でる指に合わせて腰を揺らしていたロザリアに、指を引き抜いた代わりにはちきれんばかりのアイバンの雄がようやくあてがわれる。

「リア…挿れるよ…?」
「うん…!っ……ぁぁぁ…アイバ…いッ────!!」

熱の滾ったそれがめり込んでくる痛みにロザリアが慌てて身体を起こそうとする。

しかし、両膝をしっかり押さえつけられた体勢ではろくな抵抗も出来ず…ロザリアはアイバンが押し込む欲望をそのまま受け入れることしか出来なかった。

「っ…はッ…ふー…ぅぅ…ッ───…ぅぅ…ゃぁ…ッ────!」

浅い息を繰り返しながら必死に悲鳴を噛み殺すロザリア。

凶悪な異物を無理矢理押し込まれ…
アイバンの指でも届かなかった最奥を押し上げられる圧迫感にロザリアは後悔していた。
水色の瞳からは涙がとめどなく溢れてしまう。

「ああ……リア、嬉しいね?全部入ったよ」

まだ全ては挿ってはいなかったが、ロザリアの気持ちを軽くさせようと声をかける。

「っ……アイバン…すごく痛いの…ごめんなさい、お願いだから離して…もう止めましょう?」
「最初だけだよ。大丈夫、すぐ良くなるからもう少し我慢して…ね?」
「ぁぁ…ぃや…もう動かないで、アイバン…」

ジンジンと痛みを訴えていた下腹部から少しずつ圧迫感が抜けていく感覚に、ついほっと息を吐いてしまう。
ぬぷっと音を立てながら引かれていくのに合わせてアイバンの金の瞳も離れていく。

「………っ…」

ほっと安堵したのもつかの間…
再び、ぬぷぷっと押し込まれる感覚と痛みに腰が悲鳴を上げる。

「嫌…いやぁっ!アイバン、痛いわ…本当に痛いの……ぁ…ぁぁ…嫌ぁ…っ…もう抜いてぇ……ぁ…アイバ……あ、ぁぁ…裂けちゃう……お願いよっ…止めてちょうだい、アイバン…もう、赦して……こんな……はぁっ……ぁ、ぁぁぁ…また来る…だめ…だめ……もぅ………ああッ!」

何度か様子見をしながら抜き差しされた後…
ロザリアは痛みの合間に背筋に走る快感に気づいてしまう。

「っ………あぁ、リア……リア…!!」

そんなロザリアの変化に気づいたアイバンは、抑えていた欲望を一気に爆発させる。

「───!」

ロザリアを押さえ付けずりゅっと蜜を絡めながら腰を引くと、ビクビクと痙攣している蜜壷に勢いを付けて押し込む。
それを繰り返して自らの形を覚えさせていく。

「すごい…リア…すごく気持ちいいよ♡」

容赦なく打ち込まれる怒張に貫かれたロザリアは一方的で非情な抽送に、アイバンの背中に爪を立て息を止めてただ耐えることしか出来なかった。

「ッ────」

ずるっと引かれる度にビリビリと快感が走るようになり…
そして、どちゅっと奥を押し潰される度に頭が真っ白になってしまう。

「はっ…はっ…リア…リア、愛してる…ッ────!!」

数回の抽送の末、堪えきれずアイバンはあっさりと吐精してしまっていた。

「───!!」

身体を震わせながらも、アイバンが注ぎこむ劣情を受け止めるロザリア。

中を圧迫していた雄もおさまり…
全てを出し切った後も余韻に浸るように頭を下げたまま、アイバンは痛みに震えるロザリアを労わるようにゆるゆると腰を動かしていた。

「───……はぁっ…はぁっ…!」

そんなアイバンの姿を見上げながらロザリアは内心安堵していた。

今はまだズキズキと訴えてくる痛みの方が大きいが…
これ以上は身体も心も、とても堪えられる気がしなかった。

「……アイバン?大丈夫?ごめんね、背中痛かったでしょう?」

背中を引っ掻いてしまったのか爪先に血が滲んでいる。
止めてくれなかったアイバンが原因ではあるものの、最初に誘ったのは自分だからと謝罪の言葉を口にする。
そうすることで、プライドの高いアイバンも自分に謝ってくれるものだと思っていた。

「………」

くぷくぷ…と腰を浅く抜き差ししたまま、何も言わないアイバンに不安を覚える。
離れようと肩を押し上げると、タイミング良く自ら上半身を起こして見下ろしてくるアイバン。

「………」
「ねぇ、アイバン…いい加減離し…」
「しー…リア、あんまり声が大きいと母さん達が来てしまうよ?」
「───…え?」
「ねぇ、リア。僕らのこんな姿を見たら…父さんと母さんはなんて言うかな?」

初めて脅すような言葉を口にするアイバンに血の気が引いてしまう。

「───」

ほんの少しだけ…意趣返しのつもりだった。
見下してくる侍女長が腹ただしくて…
あの不遜な侍女長が唯一忠誠を誓っている、ベスティアンの嫡男であるアイバンが私に傅く姿が滑稽で…

一度きりの戯れとして…
秘密の思い出にしたかっただけなのに。

ケイレブとターニャが知ったら…?

『婚約者もいない貴族の娘が、興味本位で幼い弟と交わるなんて…なんて浅ましいの…!子孫を残す為の交尾ですらない…獣以下の低俗な行為だわ…!』

ターニャから軽蔑の眼差しを向けられ罵られる様を想像してしまい、今さら自分達が犯した罪の大きさに気づいて息苦しさを覚える。

「───はっ…はっ………ぃゃ……や、やめて…ごめんなさい、本当に…少し魔が差しただけなの…アイバン、許してちょうだい…私が悪かったわ…」

ぽろぽろと涙を零しながら慌てて謝るロザリア。

こんなことがもしバレたら…
輝かしい未来が約束されているアイバンとしては、経歴の汚点としかならないのだろう。

自分の身勝手で嫡男であるアイバンを巻き込んでしまった。
そう言って謝るロザリアに…

「…リア、何を謝ってるの?」

アイバンは微笑みながら涙に濡れる頬を優しく包む。

「え?あの…だから…」
「リアは幸せじゃないの?僕は幸せだよ?ずっとこうしたかったんだ。リアとひとつになりたかったんだよ…?また二人だけの秘密が増えたね?」

二人だけの秘密…
喜色に染まる金の瞳に見下ろされ、ロザリアは今までと比べ物にならない秘密を抱えてしまった事実に押しつぶされそうになる。

「分かったわ、私、誰にも言わないわ……あの…だからね、アイバンも…」
「もちろん、僕も誰にも言わないよ。リアが…社交界に行かずずうっと僕のそばにいてくれるって約束するならね?」
「そんな…!そんなこと出来るはずないわ…!」
「僕なら出来るよ?だからね?もう一回しよ?」
「アイバン…もうこんなことは止めましょう?ね?あなただって好きな人がいるって言ってたじゃない……んっ!」

妖艶な笑みを浮かべながら顔を下ろすアイバンは、くちゅっと音を立てながらロザリアと舌を絡めてしまう。
アイバンは両手で頬の涙を拭うとそのままロザリアの指に絡めてくる。

引き抜かれていくアイバンに終わりを予感してロザリアがほっと息を吐き出した瞬間…

「……────!!」

再び張りを取り戻したアイバンの欲望が、無防備に開かれたままのロザリアを一気に貫いていた。

ロザリアの悲鳴を飲み込みながらも、悪びれることもなく犯してくるアイバン。
先程とは比べものにならないほどの抽送に、息継ぎすら許されずアイバンの形をしっかりと覚えさせられてしまう。

暴力のようにただひたすら繰り返される抽送。
打ち付けられ押し込まれる度にぱちゅっ、ぱちゅんと水音が響く。

留まることを知らない蜜と注ぎ込まれた子種が潤滑油となり、徐々に押し広げられていくロザリアの最奥にアイバンが到達するのにそれほど時間はかからなかった。

根元まで飲み込まれる快感に悦ぶアイバン。
そんなアイバンにつられて、痛みを忘れて何度もイキ狂い頭を真っ白にしながらも揺さぶれ続けるロザリア。

「リア…奥届いてるの分かる?」
「あっ、あっ、あんっ、アイバン…止まって、声でちゃう…もうやめてぇ…!」
「こんなに締め付けるリアが悪いんだよ?…ほら、声気をつけないとバレちゃうからキスしてようね?」
「んんッ…───!!」

酸欠に喘ぐロザリアを無視して劣情を吐き出す。
最奥に放たれる熱に気づいてロザリアはまた身体を跳ね上げてしまう。

本能的に子宮口を塞いでスリスリと奥を撫でてくるアイバン。
そして最後の一滴まで子種を絞り出そうとするロザリアに気づいてアイバンは悦んで欲望を滾らせてしまう。

「「───」」

再びぱちゅっぱちゅっと響き出してしまった水音に絶望するロザリア。
助けを求めることも、逃げ出すことも出来ず、ただ耐えることしか許されない快楽地獄に…
結局、アイバンが満足するまでロザリアはただただしがみつくことしか出来なかったのだった。
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