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帰省で久しぶりに会った同級生女子と一緒に駄菓子屋とラブホに行く話
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「変わってるようで変わってない……いや、結構変わってるのかな」
少し早めの夏休みをとった俺は、帰省したついでに実家周辺を散歩していた。帰省自体は年に一度はしているのだが、周辺を歩いて回るのは何年ぶりだろうか。
十数年前に第三セクターによる鉄道路線が開通してから、山林が切り開かれて高層マンションやショッピングセンターが立ち並び、市の人口は大幅に増えた。しかしその一方で俺たちが生まれ育った旧市街はほとんど変わらず、むしろ人が吸い上げられているように見える。
実際、昼過ぎだというのに商店街はシャッターが降りている店が目立つ。シャッターごとすっかり錆びているところもある。何年か前に来たときはまだ営業していたはずの文具屋や玩具店も、今では営業していないようだった。居住部分ごと売家に出されている物件も少なくないようだ。
*
「あれ、もしかして……ユウタ?」
商店街をぶらついていると、俺と同じ歳くらいの女性に声をかけられた。しかし顔を見ても誰であるかはわからない。おそらく同じ学校の同級生か先輩だと思うのだが……。
「ごめん、どちら様?」
「やっぱりわかんないか。15年ぶりくらいかな? 成人式で会ったのが多分最後だもんね。ミユキだよ。中二のとき同じクラスだった」
「あー……」
俺は記憶をたどる。確かそんな名前の同級生がいた。小学校も一緒で、クラスは同じではなかったが委員会活動かなにかで顔を合わせたことはあるかも知れない。
「ミユキ……さんは今もここに住んでるの?」
彼女のことを何と呼んでいたかも思い出せない。このあたりではありふれた名字なので、名前で呼んでいたとは思うのだが。
「私はずっと地元だよ。ユウタは?」
「今は××県の海沿いのほうに住んでる。今日は夏休みで帰ってきたんだ」
「へえ、結構遠いんだね」
商店街をぶらつきながら、当たり障りのない会話をする。仕事や家庭のことには敢えて触れないあたり、お互い大人の会話術が身についているのだろう。
*
「あ、駄菓子屋はまだやってるのか」
商店街の端っこにある駄菓子屋は営業中だった。看板はなく、単に「駄菓子屋」と呼ばれていた。正式な店の名前は今も知らない。
「うん、おばさんが動けるうちはやるって」
俺たちが「おばさん」と呼んでいた店主は、今では「おばあさん」と呼ばれる歳になっているはずだが、その顔は意外なほど若いというか、記憶にある「おばさん」とほとんど変わっていなかった。もともと老けていたのかも知れない。
「ゲームはもう動かないみたいだな」
対戦格闘ゲームとパズルゲームの筐体のパネルはすっかり色あせており、カピカピになったセロテープで「故障中」の紙が貼ってある。コイン投入口はガムテープで固く塞がれていた。
「男の子はよく遊んでたよね。ユウタもやってた?」
「いや、俺はどちらかといえば、お小遣いを貯めてゲームソフトを買うほうだったかな。……あの店ももう無いみたいだな」
駄菓子屋の斜め向かいにあった小さな古本屋。中古ゲームやCDも扱っていた店は、今では看板すら残っていない。居抜きで入った店も、もはや営業していないようだった。
「せっかくだから、なにか買っていこうか。ハートチップル懐かしいな」
「私も。うまい棒1本ずつ大人買いしちゃおっと」
こうして駄菓子を選んでいると、まるで子供の頃に戻ったみたいだ。彼女と一緒に来たことはないと思うのだが、こんな幼馴染がかつていたような気分にさせられた。
*
「なんだか町が寂しくなっちゃったな」
「こっちのあたりは仕方ないよ。新しい駅のほうは今もマンションが建ったりしてるのにね」
商店街を抜けて、川沿いの土手を歩いていた。ここからは見下ろす町の景色は昔のままのような気がする。
「……このホテル、まだあったんだなぁ」
川沿いのホテル。より具体的にはラブホテルと呼ばれる営業形態の、宿泊だけでなく休憩の料金プランもあるホテルだ。「ホテルで休憩ってどういうこと?」と、親に聞いて困らせたのを思い出す。
「うん、去年くらいにリニューアルしたとか看板に出てたね」
「へえ。結局一度も入ったことないんだよな」
中学あたりになってから、いずれ彼女を連れ込んでやるんだなどと思っていたのだが、その機会は無かった。もちろんラブホテル自体は別の場所で何度もお世話になるのだが。
「私も、ここには入ったことないなぁ。ユウタは女の子と付き合ったりしてたの?」
「まあ、人並み程度には。でも社会人になってからは長続きはしてないなぁ」
「私も今はバツイチ。お互い、35歳にもなれば色々あるよね。……ところで今日は用事あるの?」
「別に。夜になったら実家に泊まる予定だけど、いま帰っても誰もいないはず」
そんな会話をしながら、どちらともなく土手の歩道を外れて階段を降りていく、下の道を例のホテルのほうへと。
*
「おい、本気で入るのかよ」
「お金、割り勘するくらいは持ってるでしょ」
「そういうことじゃなくてさ」
「子供の頃に気になってた場所に見学に行くだけだから! ほら、部屋選んで」
ホテルのほうへ一緒に歩いてきた俺も悪いのだが、なし崩し的に二人で入ることになってしまった。休憩6000円の部屋が空いていたので、千円札を3枚ずつ出して入ることにした。鍵を持って二人でエレベーターに乗る。割と慣れた行為のはずなのだが、久しぶりに再会した元同級生といきなりこんなことになるというのは初めての経験である。……いや、あくまでもホテルを「見学」するだけなので、期待はしないほうが良さそうだが。
扉を開けて、しっかりと鍵をかけたのを確認して一息つく。部屋は冷房が効いていて気持ち良い。
「とりあえず、汗かいたからシャワー浴びていい?」
「あ、私も入りたい!」
「どうする、じゃんけんで決めるか?」
「いいよ!」
お互い、ノリが完全に小学生の頃になっている。なんだか楽しくなってきた。掛け声は彼女の方に任せることにする。
「よーし、いくよ。最初っから! ……えー、なんで!!??」
「ふっ、甘いな」
かつて「最初はグー」が来ると見せかけていきなり勝負をしかけ、相手のグーに対してパーを出して勝手に勝利宣言するズル技が流行った。俺はそれに対するカウンターとして、逆にいきなりチョキを出して勝利するという高等戦術を編み出した。駄菓子屋で割り勘してお菓子を買うときは端数を誰が払うかじゃんけんで決めていたのだが、そこではこのような仁義なき戦いが繰り広げられていたのだ。
「ずるーい、もう一回!」
「先にズルしたのはお前だしー!」
「だからって、いきなりチョキはないでしょ!」
ミユキは俺のことをポカポカと叩きながら言った。なんだか妙に可愛らしい。
*
「そういえばミユキさ、合唱祭で指揮をやってなかった?」
結局、俺達はじゃれあったりした結果、一緒にシャワーを浴びる事になった。脱衣所の鏡の前で横並びになって服を脱いでいく。
「うん、そうだけど」
「やっぱり。指揮の時さ、俺の位置からよく見えたんだよ?」
「ん? どういうこと」
「俺はバスだったから指揮者から見て右のほうじゃん。だから指揮棒を持つ手を斜めに上げると、ちょうど半袖の制服の袖から脇が丸見えになった」
あれは5月の合唱祭だったはず。練習中は冬服だったが、本番は夏服で統一することにしたのだ。半袖のブラウスから、彼女の脇がバッチリ見えていた。
「なにそれ? マジで言ってんの?」
「ちょうど、今みたいな水色のブラジャーも付けてたっけな」
「うわ、最悪! キモすぎ!」
「いてっ……ちょっと、やりすぎだって!」
彼女はそう言いながら、俺の背中を平手打ちしてきた。鏡越しに見ると、立派に成長した胸がぷるんと揺れる。
**
「はい、ハートチップル召し上がれ」
「相変わらずにんにくが強いな。精が付きそうだ」
「……もう、指まで舐めないでよ変態」
一戦を終えた俺達はベッドの上で缶ビールを飲みながら先ほど買ってきた駄菓子をつまんでいた。
「ほら、うまい棒も食えよ」
「はふっ♪」
「やらしい食い方するなぁ」
俺が差し出したチーズ味のうまい棒チーズ味を、わざわざ正面で四つん這いになって口に咥えた。おまけにすぐに噛まずに時間をかけてねぶっている。なかなか食べきろうとしないそれを、俺は反対側からかぶりつく。そのまま、彼女の唇まで。
「んっ……」
お互いの口内を蹂躙すると、チーズとにんにくが混ざったジャンキーな風味が広がる。ロマンティックとは程遠いキスの味である。
「……ぷはぁっ」
「それにしても、こんなに積極的に来るとはな」
「この年になると攻めなきゃ相手は見つからないもん」
さすがに会ったばかりの男とこんなことはしないと思うので、俺のことをそれなりに信用できる相手だと思っていたからこそだろう。地元にいるのなら俺の実家や兄夫婦の噂くらいは入っているはずだろうか。
「責任、とってくれるんでしょ? っていうか逃げ道ないからね」
「わかってるって。ほら、指切りげんまん」
こうして、俺達は駄菓子の粉がこびりついた左手の薬指を絡ませ合うのであった。
少し早めの夏休みをとった俺は、帰省したついでに実家周辺を散歩していた。帰省自体は年に一度はしているのだが、周辺を歩いて回るのは何年ぶりだろうか。
十数年前に第三セクターによる鉄道路線が開通してから、山林が切り開かれて高層マンションやショッピングセンターが立ち並び、市の人口は大幅に増えた。しかしその一方で俺たちが生まれ育った旧市街はほとんど変わらず、むしろ人が吸い上げられているように見える。
実際、昼過ぎだというのに商店街はシャッターが降りている店が目立つ。シャッターごとすっかり錆びているところもある。何年か前に来たときはまだ営業していたはずの文具屋や玩具店も、今では営業していないようだった。居住部分ごと売家に出されている物件も少なくないようだ。
*
「あれ、もしかして……ユウタ?」
商店街をぶらついていると、俺と同じ歳くらいの女性に声をかけられた。しかし顔を見ても誰であるかはわからない。おそらく同じ学校の同級生か先輩だと思うのだが……。
「ごめん、どちら様?」
「やっぱりわかんないか。15年ぶりくらいかな? 成人式で会ったのが多分最後だもんね。ミユキだよ。中二のとき同じクラスだった」
「あー……」
俺は記憶をたどる。確かそんな名前の同級生がいた。小学校も一緒で、クラスは同じではなかったが委員会活動かなにかで顔を合わせたことはあるかも知れない。
「ミユキ……さんは今もここに住んでるの?」
彼女のことを何と呼んでいたかも思い出せない。このあたりではありふれた名字なので、名前で呼んでいたとは思うのだが。
「私はずっと地元だよ。ユウタは?」
「今は××県の海沿いのほうに住んでる。今日は夏休みで帰ってきたんだ」
「へえ、結構遠いんだね」
商店街をぶらつきながら、当たり障りのない会話をする。仕事や家庭のことには敢えて触れないあたり、お互い大人の会話術が身についているのだろう。
*
「あ、駄菓子屋はまだやってるのか」
商店街の端っこにある駄菓子屋は営業中だった。看板はなく、単に「駄菓子屋」と呼ばれていた。正式な店の名前は今も知らない。
「うん、おばさんが動けるうちはやるって」
俺たちが「おばさん」と呼んでいた店主は、今では「おばあさん」と呼ばれる歳になっているはずだが、その顔は意外なほど若いというか、記憶にある「おばさん」とほとんど変わっていなかった。もともと老けていたのかも知れない。
「ゲームはもう動かないみたいだな」
対戦格闘ゲームとパズルゲームの筐体のパネルはすっかり色あせており、カピカピになったセロテープで「故障中」の紙が貼ってある。コイン投入口はガムテープで固く塞がれていた。
「男の子はよく遊んでたよね。ユウタもやってた?」
「いや、俺はどちらかといえば、お小遣いを貯めてゲームソフトを買うほうだったかな。……あの店ももう無いみたいだな」
駄菓子屋の斜め向かいにあった小さな古本屋。中古ゲームやCDも扱っていた店は、今では看板すら残っていない。居抜きで入った店も、もはや営業していないようだった。
「せっかくだから、なにか買っていこうか。ハートチップル懐かしいな」
「私も。うまい棒1本ずつ大人買いしちゃおっと」
こうして駄菓子を選んでいると、まるで子供の頃に戻ったみたいだ。彼女と一緒に来たことはないと思うのだが、こんな幼馴染がかつていたような気分にさせられた。
*
「なんだか町が寂しくなっちゃったな」
「こっちのあたりは仕方ないよ。新しい駅のほうは今もマンションが建ったりしてるのにね」
商店街を抜けて、川沿いの土手を歩いていた。ここからは見下ろす町の景色は昔のままのような気がする。
「……このホテル、まだあったんだなぁ」
川沿いのホテル。より具体的にはラブホテルと呼ばれる営業形態の、宿泊だけでなく休憩の料金プランもあるホテルだ。「ホテルで休憩ってどういうこと?」と、親に聞いて困らせたのを思い出す。
「うん、去年くらいにリニューアルしたとか看板に出てたね」
「へえ。結局一度も入ったことないんだよな」
中学あたりになってから、いずれ彼女を連れ込んでやるんだなどと思っていたのだが、その機会は無かった。もちろんラブホテル自体は別の場所で何度もお世話になるのだが。
「私も、ここには入ったことないなぁ。ユウタは女の子と付き合ったりしてたの?」
「まあ、人並み程度には。でも社会人になってからは長続きはしてないなぁ」
「私も今はバツイチ。お互い、35歳にもなれば色々あるよね。……ところで今日は用事あるの?」
「別に。夜になったら実家に泊まる予定だけど、いま帰っても誰もいないはず」
そんな会話をしながら、どちらともなく土手の歩道を外れて階段を降りていく、下の道を例のホテルのほうへと。
*
「おい、本気で入るのかよ」
「お金、割り勘するくらいは持ってるでしょ」
「そういうことじゃなくてさ」
「子供の頃に気になってた場所に見学に行くだけだから! ほら、部屋選んで」
ホテルのほうへ一緒に歩いてきた俺も悪いのだが、なし崩し的に二人で入ることになってしまった。休憩6000円の部屋が空いていたので、千円札を3枚ずつ出して入ることにした。鍵を持って二人でエレベーターに乗る。割と慣れた行為のはずなのだが、久しぶりに再会した元同級生といきなりこんなことになるというのは初めての経験である。……いや、あくまでもホテルを「見学」するだけなので、期待はしないほうが良さそうだが。
扉を開けて、しっかりと鍵をかけたのを確認して一息つく。部屋は冷房が効いていて気持ち良い。
「とりあえず、汗かいたからシャワー浴びていい?」
「あ、私も入りたい!」
「どうする、じゃんけんで決めるか?」
「いいよ!」
お互い、ノリが完全に小学生の頃になっている。なんだか楽しくなってきた。掛け声は彼女の方に任せることにする。
「よーし、いくよ。最初っから! ……えー、なんで!!??」
「ふっ、甘いな」
かつて「最初はグー」が来ると見せかけていきなり勝負をしかけ、相手のグーに対してパーを出して勝手に勝利宣言するズル技が流行った。俺はそれに対するカウンターとして、逆にいきなりチョキを出して勝利するという高等戦術を編み出した。駄菓子屋で割り勘してお菓子を買うときは端数を誰が払うかじゃんけんで決めていたのだが、そこではこのような仁義なき戦いが繰り広げられていたのだ。
「ずるーい、もう一回!」
「先にズルしたのはお前だしー!」
「だからって、いきなりチョキはないでしょ!」
ミユキは俺のことをポカポカと叩きながら言った。なんだか妙に可愛らしい。
*
「そういえばミユキさ、合唱祭で指揮をやってなかった?」
結局、俺達はじゃれあったりした結果、一緒にシャワーを浴びる事になった。脱衣所の鏡の前で横並びになって服を脱いでいく。
「うん、そうだけど」
「やっぱり。指揮の時さ、俺の位置からよく見えたんだよ?」
「ん? どういうこと」
「俺はバスだったから指揮者から見て右のほうじゃん。だから指揮棒を持つ手を斜めに上げると、ちょうど半袖の制服の袖から脇が丸見えになった」
あれは5月の合唱祭だったはず。練習中は冬服だったが、本番は夏服で統一することにしたのだ。半袖のブラウスから、彼女の脇がバッチリ見えていた。
「なにそれ? マジで言ってんの?」
「ちょうど、今みたいな水色のブラジャーも付けてたっけな」
「うわ、最悪! キモすぎ!」
「いてっ……ちょっと、やりすぎだって!」
彼女はそう言いながら、俺の背中を平手打ちしてきた。鏡越しに見ると、立派に成長した胸がぷるんと揺れる。
**
「はい、ハートチップル召し上がれ」
「相変わらずにんにくが強いな。精が付きそうだ」
「……もう、指まで舐めないでよ変態」
一戦を終えた俺達はベッドの上で缶ビールを飲みながら先ほど買ってきた駄菓子をつまんでいた。
「ほら、うまい棒も食えよ」
「はふっ♪」
「やらしい食い方するなぁ」
俺が差し出したチーズ味のうまい棒チーズ味を、わざわざ正面で四つん這いになって口に咥えた。おまけにすぐに噛まずに時間をかけてねぶっている。なかなか食べきろうとしないそれを、俺は反対側からかぶりつく。そのまま、彼女の唇まで。
「んっ……」
お互いの口内を蹂躙すると、チーズとにんにくが混ざったジャンキーな風味が広がる。ロマンティックとは程遠いキスの味である。
「……ぷはぁっ」
「それにしても、こんなに積極的に来るとはな」
「この年になると攻めなきゃ相手は見つからないもん」
さすがに会ったばかりの男とこんなことはしないと思うので、俺のことをそれなりに信用できる相手だと思っていたからこそだろう。地元にいるのなら俺の実家や兄夫婦の噂くらいは入っているはずだろうか。
「責任、とってくれるんでしょ? っていうか逃げ道ないからね」
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