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「素直に婚姻届けにサインしたらどうだ? 僕の許可がない限り、独房内で過ごしてもらう」
[独房]お願い、あの日のあなたに戻って……私を家の中に閉じ込めないで
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「はうっ! あうっ!
……は、はなして……わ、わたし……」
「君の事は、捕虜であり、罪囚であると考え、そのように扱うべきだと認識しているが――それは、立ち位置が軍事政権のトップであるという場合だ。僕個人としては、天王寺先輩、いや、アリス姉さんの事を、とても愛おしい存在だと思っている。
正式に妻として迎えたい。
いいじゃないか。
僕と婚姻関係を結べば、反乱分子の連中に、気兼ねなどいらなくなるだろ?
天王寺アリスなどという女は、書類上、すでに存在しないんだ。
悪政の独裁者に付き従う伴侶、アリス・ジールゲンとなった君が、夫である僕と身体を重ねるのは当然じゃないか。非難する者は、この地上にいるはずがない。
何を躊躇う事があるんだ。
君は、すでに僕の子の母じゃないかっ!
婚姻届けにサインした瞬間から、権力を振るう事ができるんだ。
手にしてみたいと思わないか!
誰をも支配できるという、絶大な力というものをなっ。
ふふ。
もちろん。
君が、再び懐妊してもらっても構わない――」
「だ、だめ……こ、子供は、もう……。
あの子だって、助けられていないのに……やめてぇえええ!」
「僕の方は、もう準備ができているんだ。
おや。
すまない。
下着だけを脱がせたまま、陰部を弄ってやったせいで、スカートが汚れてしまったようだ。それも剥いでしまおう――」
「や、やめ……」
「ははっ!
君だって、しっかりと濡れてくれているじゃないか!
だから、受け取ってほしい。
アリス姉さんの中に、僕の存在を刻みつけてやりたいんだ。
あはは。
ルイーナが誕生した時は、軍をあげての祝いの行事を開催してやれなかったが、次の子の時は、盛大な観兵式を催してやろうと考えている。
兄となったルイーナが、皆の前で、立派に振る舞えるように、母として導いてやってくれないか?
楽しみにしておいてくれ。
多くの人間が、君が産み落とした子らの前で、敬礼するんだ。
もちろん、世界中に中継させてもらう。
独裁者の妻子として、君たちの姿が晒される事になる」
「おねがい……エリオット……。
は、はなしてっ……。
あの子も……ルイーナも……だめ……わ、渡せない……エリオットにはわたせない……だめ……」
「アリス姉さん、だいぶお疲れのようだ。
やれやれ。
今からは、大きな声を出して、しっかりと僕との行為を楽しんでくれなさそうだ。
だが、まあいい。
ふふふ。
これは、これで良い。
素直に従わない、強情な捕虜を糾しているのだと受け止めさせてもらう。
散々、尋問した後、収容先で、さらに問いただそうとすると、最後は譫言のような呟きしか漏らさなくなり、されるがままを待つようになるんだ。
相手が、アリス姉さんだと思うと興奮してくるよ!
――僕も、服を脱ぐから、期待して待っていてくれ」
「……や、やめ……エリオッ……ト……」
「では、入らせてもらう。
力なく、抵抗かなわぬ君で、構わない。
独房内から逃げ出す事もできずに、貫かれている事の意味を、アリス姉さんの心の中で、しっかりと咀嚼して……くれる……だけで……ああ……あたたかい……ありす……ねえさん……」
「……は……はあ……はあ。
だ、出したの……エリオット……だしたのね……どうして……。
ねえ……。
私の愛していた、あなたは……どこへ、行ってしまったの……どうして……どうしてっ!」
「僕は、何一つ変わっていないさ。
幼い頃、戦火に包まれた街で、初めてアリス姉さんに出会った日から。
そして、大学時代に、君を追いかけ回していた頃から。
何一つ変わっていないさ。
ルイーナが宿った、君と、初めて身体を重ねた日、僕は、すでに恐怖政治の長。世界の支配権を持っていたんだ。
アリス姉さん。
君が、知らなかっただけじゃないのかね」
「……ううっ。
ご、ごめん……ルイーナ……ごめん……」
「泣く事はないと、何度も言っているじゃないかっ。
事実を受け止め、僕の妻となり、共に悪政の支配者となればいいだけだろ!
いい香り付けになると思うんだ。
アリス姉さんが、反乱分子に手を貸していたという事。
あははっはははっ。
ぜひに見せつけてやりたい。
エリオット・ジールゲンの正妻として、自らの意思で、僕の前に跪く君の姿をな。
ははっ。
反乱分子の連中は、面目を失う事になる。
敵将の女に、まんまと入り込まれ、騙され、実は達成などできない作戦ばかりを手渡されていたという事になるのだからな!」
「……ごめん、みんな……わたしが……もっと、ちゃんとした作戦を立てられれば……ごめん……失敗して、捕まって……ごめん」
「おいおい。
この期に及んで、反徒であるかのような発言は止してくれないかっ!
あははははっ。
この僕に、聞かれているのにな――うん。
今宵もしっかりと、僕のベッドの上で処されたいという申し入れだと受け止めておこう。
ああ。
そろそろ、朝食を作る時間だ。
あの子が起きてくる。
着替えて、リビングに移動しよう。
――ルイーナに、父親が恐怖政治の指導者だと知られたくなかったら、今日も、普通の母親を演じる事をおすすめするよ。
廊下を渡った向こうが、居住エリアのリビングだ。
アリス姉さん。
お疲れの君を、僕が、抱きあげていってあげよう。
優しくソファの上におろしてあげるから、そこで待っていてくれ。
君が大好きなチーズカツサンドを作るつもりだ。
いくらでも作ってあげるよ。
これからも、ずっと」
……は、はなして……わ、わたし……」
「君の事は、捕虜であり、罪囚であると考え、そのように扱うべきだと認識しているが――それは、立ち位置が軍事政権のトップであるという場合だ。僕個人としては、天王寺先輩、いや、アリス姉さんの事を、とても愛おしい存在だと思っている。
正式に妻として迎えたい。
いいじゃないか。
僕と婚姻関係を結べば、反乱分子の連中に、気兼ねなどいらなくなるだろ?
天王寺アリスなどという女は、書類上、すでに存在しないんだ。
悪政の独裁者に付き従う伴侶、アリス・ジールゲンとなった君が、夫である僕と身体を重ねるのは当然じゃないか。非難する者は、この地上にいるはずがない。
何を躊躇う事があるんだ。
君は、すでに僕の子の母じゃないかっ!
婚姻届けにサインした瞬間から、権力を振るう事ができるんだ。
手にしてみたいと思わないか!
誰をも支配できるという、絶大な力というものをなっ。
ふふ。
もちろん。
君が、再び懐妊してもらっても構わない――」
「だ、だめ……こ、子供は、もう……。
あの子だって、助けられていないのに……やめてぇえええ!」
「僕の方は、もう準備ができているんだ。
おや。
すまない。
下着だけを脱がせたまま、陰部を弄ってやったせいで、スカートが汚れてしまったようだ。それも剥いでしまおう――」
「や、やめ……」
「ははっ!
君だって、しっかりと濡れてくれているじゃないか!
だから、受け取ってほしい。
アリス姉さんの中に、僕の存在を刻みつけてやりたいんだ。
あはは。
ルイーナが誕生した時は、軍をあげての祝いの行事を開催してやれなかったが、次の子の時は、盛大な観兵式を催してやろうと考えている。
兄となったルイーナが、皆の前で、立派に振る舞えるように、母として導いてやってくれないか?
楽しみにしておいてくれ。
多くの人間が、君が産み落とした子らの前で、敬礼するんだ。
もちろん、世界中に中継させてもらう。
独裁者の妻子として、君たちの姿が晒される事になる」
「おねがい……エリオット……。
は、はなしてっ……。
あの子も……ルイーナも……だめ……わ、渡せない……エリオットにはわたせない……だめ……」
「アリス姉さん、だいぶお疲れのようだ。
やれやれ。
今からは、大きな声を出して、しっかりと僕との行為を楽しんでくれなさそうだ。
だが、まあいい。
ふふふ。
これは、これで良い。
素直に従わない、強情な捕虜を糾しているのだと受け止めさせてもらう。
散々、尋問した後、収容先で、さらに問いただそうとすると、最後は譫言のような呟きしか漏らさなくなり、されるがままを待つようになるんだ。
相手が、アリス姉さんだと思うと興奮してくるよ!
――僕も、服を脱ぐから、期待して待っていてくれ」
「……や、やめ……エリオッ……ト……」
「では、入らせてもらう。
力なく、抵抗かなわぬ君で、構わない。
独房内から逃げ出す事もできずに、貫かれている事の意味を、アリス姉さんの心の中で、しっかりと咀嚼して……くれる……だけで……ああ……あたたかい……ありす……ねえさん……」
「……は……はあ……はあ。
だ、出したの……エリオット……だしたのね……どうして……。
ねえ……。
私の愛していた、あなたは……どこへ、行ってしまったの……どうして……どうしてっ!」
「僕は、何一つ変わっていないさ。
幼い頃、戦火に包まれた街で、初めてアリス姉さんに出会った日から。
そして、大学時代に、君を追いかけ回していた頃から。
何一つ変わっていないさ。
ルイーナが宿った、君と、初めて身体を重ねた日、僕は、すでに恐怖政治の長。世界の支配権を持っていたんだ。
アリス姉さん。
君が、知らなかっただけじゃないのかね」
「……ううっ。
ご、ごめん……ルイーナ……ごめん……」
「泣く事はないと、何度も言っているじゃないかっ。
事実を受け止め、僕の妻となり、共に悪政の支配者となればいいだけだろ!
いい香り付けになると思うんだ。
アリス姉さんが、反乱分子に手を貸していたという事。
あははっはははっ。
ぜひに見せつけてやりたい。
エリオット・ジールゲンの正妻として、自らの意思で、僕の前に跪く君の姿をな。
ははっ。
反乱分子の連中は、面目を失う事になる。
敵将の女に、まんまと入り込まれ、騙され、実は達成などできない作戦ばかりを手渡されていたという事になるのだからな!」
「……ごめん、みんな……わたしが……もっと、ちゃんとした作戦を立てられれば……ごめん……失敗して、捕まって……ごめん」
「おいおい。
この期に及んで、反徒であるかのような発言は止してくれないかっ!
あははははっ。
この僕に、聞かれているのにな――うん。
今宵もしっかりと、僕のベッドの上で処されたいという申し入れだと受け止めておこう。
ああ。
そろそろ、朝食を作る時間だ。
あの子が起きてくる。
着替えて、リビングに移動しよう。
――ルイーナに、父親が恐怖政治の指導者だと知られたくなかったら、今日も、普通の母親を演じる事をおすすめするよ。
廊下を渡った向こうが、居住エリアのリビングだ。
アリス姉さん。
お疲れの君を、僕が、抱きあげていってあげよう。
優しくソファの上におろしてあげるから、そこで待っていてくれ。
君が大好きなチーズカツサンドを作るつもりだ。
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