R18「僕の手から逃げる事は許さない!」狂愛夫に、塔の上に囚われているが意外と純愛心を持っている【短編集/読み切り】

K.A.

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「君はただ、僕の『従順な妻』になればいいんだ。何も考えずに、従ってくれないか?」

[職場(想像図)]24時間勤務で、彼の相手をさせられる……そんな毎日

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「きょ……今日も、道具を使うの……? エリオット……」

「おや。
 最初から、それをご希望かい?
 あはっはは。
 激しく首を横に振るさまが、とても可愛らしいじゃないか!
 緊張した表情のまま、怯えている。
 その様子を続けてくれ。
 さらに、美しい喘ぎ声を聞けるのかと思うと、期待があふれ出して止まらず、逆に苦しさすら感じるぐらいだよ!」

「ひゃん……あ……あの……指……エリオットの指で……ひ……あ……ああ」

「アリスは、本当に、陰核いんかくに触れられるのが好きだな。
 怖いなどと、口では言いつつ、心は、僕の手にでまわされるのを求めているんだろ?
 今、両手を使って開いてやった部分から、あふれ出ているものはなんだい。
 陰部全体が、ずいぶん濡れているようだ!」

「あひゅ……あわ……こ、ここに……座らされると、いつもより……あわ……あっ。
 あああっ」

「何か勘違いがあるのではないかと思い、伝えておこう。
 この椅子に繋がれる者の口からは、こちらにとって有益な情報を得る必要がある。
 そして、尋問自体が、軍務の一環であるので、誘導に時間がかかっているようでは困るだろ!
 はは。
 アリスが、普段よりも感じていないとしたら、そちらの方に問題があると思わないかっ。
 だから、君が受け取った気持ちを、つつみ隠さず素直に、言葉にして伝えてほしい。
 報告してくれ。
 分かったか?」

「エ、エリオット閣下の仰せのままに……あっ!
 あああっ……あ、あああ!
 すごく……ひ……指……だけ……まだ、外側……あ、ああ」

「僕は、まだ手しか使っていないぞ!
 しかも、指でったり、ほんの少し入り口を開いてやっているだけだっ。
 それを繰り返しているだけなのに、そんなにも感じてしまうのか!
 あはははは!
 もう、指が三本ぐらい入るのではないか」

「あ……ひぃ! あ、ひ……い、いれな……い……ひっ!
 そんなに何度も……あ、ひゃぁ……ふは……」

ひどいじゃないかっ。
 一人でそんなに楽しそうな顔ばかりして!
 寝所ねどこを共にし、僕の大切なもので貫かれている時でも、そこまでの嬉しそうな表情をさらけ出してくれない。
 そんな様子を見せびらかされると、嫉妬のようなものを感じてしまうじゃないか!
 くくっ。
 まあ、いい。
 このまま、僕にまさぐられて、意識があやふやになるほど、乱れていくといい!」

「ああっ! あっ! あっ!
 ほ、本当に……あはっ……ゆ、指だけ……手だけ……なの……あひ……あはは……はは」

「アリス。
 それは、僕を信頼していないという意味を込めて言っているのか?
 それとも、手だけで愛撫あいぶされるのに、満足できていない――ああ、そういう事か」

「あ! えっ……そ、そんなつもりで言った訳じゃ……あは……あ……ああ。
 エリオットぉ!
 ……道具はやめて……ほ、本当におかしく……あはは……あ……ん……んんん」

「君の陰部をたっぷりとかき回してやった僕の指を、口の中に突っ込まれて、幸せなのかい?
 歯を立てたりする事もなく、出ていって欲しくないと言わんばかりに、むしゃぶりついているようだ。
 分かった。
 大佐たいさの上官としても、アリスの伴侶はんりょとしても、心配りが足りなかったと反省しておこう――」

「エ、エリオット……っ!
 道具を……使うの……振動で……やめてっ!
 そ、それで刺激されたら……ああああぁああああっ!」

「あはは!
 どれだけ好きなんだい!
 陰核いんかくもてあそばれる時の僕の妻は、見ているこちらの方が、惑乱わくらんさせられるぐらいに美しいっ!
 気散きさんじ、逸楽いつらくにふけてくれ。
 拘束されていて、き払うように、を動かす事ができないのに、機械的で無慈悲な刺激を与えられる事をえつに。
 さあ!
 好きなだけ叫んでくれっ。
 部下として、妻として、泣き喚け!
 このエリオット・ジールゲンに拘引こういんされ、従わされる事になったのが、至上の栄光であったと、天王寺アリスという名で生まれた君の身体の隅々が認めるんだ!
 心の奥底すら、僕を許す事が至極当然となるんだ。
 ――すべてが是認ぜにんであるという考えから、二度と変わる事がなくなるまで、この快楽から解放するつもりはない!」

「……あ……ひ……あ……ああ」

「アリス・ジールゲン大佐たいさ
 ほうけたような顔をしていないで、すぐに何かをけいすような下輩げはいとして、忠義を尽くす態度をとれないのかね。
 優秀な君の報告を、期待していたのだが。
 ふふふ。
 無理そうだね。
 いいのかい?
 そんなに、見目麗みめうるわしいと感じさせると、僕は、もう一度、君を貫きたいと考えてしまうよ。
 本当に、君は、最高の妻だ」

『――父上。
 御命令通りに、お預かりした大隊だいたいを指揮し、任務を遂行いたしました!
 戦略思考システム『sagacityサーガシティー』の使用権限をお借りできた事、深く感謝しております』

「……ルイーナ・ジールゲン少佐しょうさ
 直接的な戦闘行動をとらずとも、いまだに軍事作戦遂行中である事を認識してもらいたい。
 あと、プライベートな回線での報告を、許可したおぼえがないぞ、少佐しょうさ

『あ……申し訳ありません。
 閣下に、早めに報告をと思い……その……』

「ルイーナ。
 冗談だ。僕とて、いとしい息子のお前の無事を、いち早く知れて嬉しいさ。
 ふふ。
 ただ、他の者への示しがつかない。
 現在所属させている部隊の直属の上官に、詳しい報告はあげろ。
 お前が、僕の血を引く者であると周知する為にも、今日は、母上以外の指揮下においたのだからな。
 ――まあ、この通信で、緊張する必要はない。
 頑張った褒美として、タワー『スカイ・オブ・パーツ』に戻ったら、お前の好物ばかりを振る舞ってやろう」

『ありがとうございます、父上。
 母上も、そちらにいらっしゃるんですか? 父上とご一緒なんですか』

「ああ。
 一緒だよ。
 母上と、父上は、共にある――」

『そうですか。
 音声のみの回線で、そちらの状況が分からないので……母上のお声がしないなと思ったので。
 あ。
 父上。
 これは、完全に息子としてのボクからのお願いですが、タワー『スカイ・オブ・パーツ』の居住エリアに戻ったら、母上と二人でソファに座って、ボクの今日の活躍の話を聞いてくださいね』

「分かった。
 ルイーナ。母上には、家に帰る頃までには、夢からさめた瞳をしていてもらえるようにしておくよ」

『え?
 父上、どういう意味ですか?
 ……きっと、ボクが気にする事じゃないという意味ですね。
 では、失礼します』

「ふ。
 心配はいらなかったな。
 君に産んでもらった息子は、立派に軍務をこなしてくれているようだ。
 ――おいおい。
 何も口にしないまま、涙を流す事はないじゃないか!
 これからも、家族三人で、僕の築いた軍事政権を維持していく事だけを考えてくれ。
 だが、今は……僕と身体を重ね、一つになっている事だけを楽しめばいい。
 アリス。
 それだけでいいんだ――」
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