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三章
ブレンダの夢
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「いただきます」
挨拶を済ませ終わると、ちょうどパン屋も閉店の時間を迎える頃になった。
俺たちは、パン屋の一階の飲食スペースで夕食を頂戴することになった。雑談しながら和やかに食事をとる。
「へぇ、そうですか。パオン君とブレンダちゃんは婚約してるんですか」
「まだ仮だがな。半人前をブレンダの婿にするわけにゃいかねえからよ。まだ十年は早いな」
パン屋の一人娘ブレンダと弟子のパオンは婚約関係にあるらしい。未熟な腕のパオンに娘をやるわけにはいかんと、ベイカーは酒臭い息を吐きながら言った。
このパン屋は一階が店舗、二階が居住スペースになっているらしい二階ではベイカー・ブレンダ父娘と、ベイカーの弟子でありブレンダの婚約者でもあるパオンが一緒に暮らしているようだ。
隣の家は普段は空き家で、繁忙期に臨時の人を雇った際に仮住まいさせているのだとか。俺たちみたいな宿に困っている冒険者にたまに貸し出したりもしているらしい。
雑談の中で、ブレンダたちはそのようなことを話してくれた。
「それにしてもこのパン、すっごく美味しいです。今までに食べたことないくらい柔らかくて美味しいですね」
「当たり前だ。なんたってウチは王国一のパン屋だからな」
パープルが褒めると、ベイカーが酒臭い息を吐きながら胸を張って答えた。
イースト村は王国一のギムコ草(この世界でいうところの小麦)の生産量を誇るらしい。そのイースト村でナンバーワンのパン屋であるということは、王国一というのもあながち嘘ではないのだろう。
(確かに美味いな。ダンジョンで食っているのと相違ない)
パンを食べてみて俺も驚いた。
このパンは、“ショップ”で購入できる前世で食べたようなパンと遜色ないくらいの出来である。シチューみたいな料理と一緒に食べているのだが、シチューなしでそのまま食べても美味しいくらいだ。シチューも、前世のものと比べても負けないくらい美味しいものだった。
「本当に美味しいです!」
パープルはとても感動した様子でシチューみたいな料理を味わう。
そして根掘り葉掘り突っ込んだ事情を聞いていく。パープルはコミュニケーション強者だね。
「どこか高名な料理人にでも師事したんですか?」
「ウチの亡くなった母は、王都で修行していたんです。父は冒険者時代から料理が得意で、スキル【料理】も持ってます」
パープルの言葉に、ブレンダは答える。
ベイカーは元冒険者らしい。確かにそんな感じがするな。彼の凄みのある顔つきは、修羅場を潜り抜けてきた感じがする。そこらへんのパン職人の顔つきじゃないぞ。
「なるほど。それでこんなに料理上手なんですね。パンも美味しいですけど、この乳の煮込みも美味しいですよ」
「ふふっ、そう言っていただけると亡くなった母も喜びます。そのパンも、乳の煮込みの製法を考えたのも母ですから。王都での修行時代に考えたらしいです」
パープルの言葉に、ブレンダは笑みを浮かべる。
ブレンダにとって亡くなった母は誇りそのものなのか、彼女は自慢げに話していく。
ブレンダの母は王都で料理の修行をしており、そこで冒険者のベイカーと出会って結婚をしたらしい。
「王族や貴族の料理番にもなれる腕前って評判だったんですよ。結局、父も母も王都が肌に合わないようでこの長閑な村に引っ越してきちゃったんですけどね。勿体ないですよね」
「王都の風、ありゃ毒そのものだ。あれから十年以上経っても変わってねえだろ。ブレンダ、お前も王都に行くのなんていい加減諦めやがれ!」
「嫌よ! 母さんみたいに王都で修行するのが私の夢なの!」
「料理修行なんてここでもできるだろうが!」
「王都じゃなきゃ嫌なの!」
王都の話になると、さっきまで酒を飲んで上機嫌だったベイカーが突如不機嫌になった。ブレンダを睨みつけて威圧している。ブレンダも負けじと睨み返す。
「親方、ブレンダの長年の夢なんだからいい加減認めて――」
「パオンお前は黙ってろ!」
「ひいいっ、はいっすぅ!」
剣呑な雰囲気になり、パオンが仲介しようとするのだが、ベイカーに一喝されて縮こまる。怖い舅に頭が上がらない婿殿って感じだねこりゃ。
「王都に行ったって何もいいことはねえ。あそこで働いて学ぶことなんて何もねえ。俺が料理人として必要な知識と技術は全部伝えてやっただろうが。なんでそれで満足しねえ! このままここで店を継げばいいだろうが!」
「父さんには感謝してるけどそれとこれは別よ! 他の人からだって学べることは絶対あるはずだわ!」
「そんなものはねえ!」
「あるの! このわからずや!」
「わからずやはお前だ!」
ベイカーとブレンダは俺たちの目の前だというのに親子喧嘩を始めてしまった。どうやらブレンダが王都に留学に行くことで揉めてるらしいな。
「ちっ、頑固さは俺譲りかよ。ちと頭冷やしてくらぁ」
やがて喧嘩も一段落する。ベイカーは少し冷静になり恥ずかしくなったのか、家から出て行った。
ブレンダは慌てて俺たちの方に振り返り、謝罪してくる。
「すみません。父は私の王都行きを昔から反対してまして。もう来月に行くことが決まっているというのに、まだ反対してるんですよ」
「そうなんだ。留学して見聞を広めるのはいいことだと思うよ」
家庭の事情に深く立ち入っても面倒臭いだけだ。俺は適当に当たり障りのないことを返しておいた。
広い世界に飛び出して自分の世界を広げる。一般的に言って留学は悪い話じゃないだろう。
俺とエリザも、留学ではないけど、狭いダンジョンから飛び出して人里で吸血に励んで楽しんでいるしな。
安全第一でダンジョンに篭っていたらレイラたちとも出会えず、美味しい血液を飲む機会を失っていただろう。新しい世界に挑むことは良いことに違いない。
「ご馳走様でした~」
「あ、僕、皿洗い手伝いますよ」
「え、いいんですか?」
飯が済むと、パープルは皿洗いを自ら申し出ていた。
俺も申し出ようと思ったが、洗い場がそれほど広いわけじゃないので、大人数で仕事しても邪魔なだけだろう。ということで、パープルに任せることにした。
スキル【洗浄】を使えば洗い物なんてすぐに済むのだが、スキルを使うことはブレンダに遠慮されてしまった。皿洗い如きで貴重なスキルを使うなんて勿体無い、みたいな理由らしい。俺とエリザはMP有り余ってるから遠慮なんてしなくていいのにね。
まあそんな事情をわざわざ話す必要もないので、素直にパープルたちに任せることにしたよ。
「それじゃ、俺たちは寝床の準備でもしておくか」
「ではご案内しますね」
皿洗いに勤しむパープルを店に残し、俺たちはブレンダに引き連れられ、隣の家に移動していった。
挨拶を済ませ終わると、ちょうどパン屋も閉店の時間を迎える頃になった。
俺たちは、パン屋の一階の飲食スペースで夕食を頂戴することになった。雑談しながら和やかに食事をとる。
「へぇ、そうですか。パオン君とブレンダちゃんは婚約してるんですか」
「まだ仮だがな。半人前をブレンダの婿にするわけにゃいかねえからよ。まだ十年は早いな」
パン屋の一人娘ブレンダと弟子のパオンは婚約関係にあるらしい。未熟な腕のパオンに娘をやるわけにはいかんと、ベイカーは酒臭い息を吐きながら言った。
このパン屋は一階が店舗、二階が居住スペースになっているらしい二階ではベイカー・ブレンダ父娘と、ベイカーの弟子でありブレンダの婚約者でもあるパオンが一緒に暮らしているようだ。
隣の家は普段は空き家で、繁忙期に臨時の人を雇った際に仮住まいさせているのだとか。俺たちみたいな宿に困っている冒険者にたまに貸し出したりもしているらしい。
雑談の中で、ブレンダたちはそのようなことを話してくれた。
「それにしてもこのパン、すっごく美味しいです。今までに食べたことないくらい柔らかくて美味しいですね」
「当たり前だ。なんたってウチは王国一のパン屋だからな」
パープルが褒めると、ベイカーが酒臭い息を吐きながら胸を張って答えた。
イースト村は王国一のギムコ草(この世界でいうところの小麦)の生産量を誇るらしい。そのイースト村でナンバーワンのパン屋であるということは、王国一というのもあながち嘘ではないのだろう。
(確かに美味いな。ダンジョンで食っているのと相違ない)
パンを食べてみて俺も驚いた。
このパンは、“ショップ”で購入できる前世で食べたようなパンと遜色ないくらいの出来である。シチューみたいな料理と一緒に食べているのだが、シチューなしでそのまま食べても美味しいくらいだ。シチューも、前世のものと比べても負けないくらい美味しいものだった。
「本当に美味しいです!」
パープルはとても感動した様子でシチューみたいな料理を味わう。
そして根掘り葉掘り突っ込んだ事情を聞いていく。パープルはコミュニケーション強者だね。
「どこか高名な料理人にでも師事したんですか?」
「ウチの亡くなった母は、王都で修行していたんです。父は冒険者時代から料理が得意で、スキル【料理】も持ってます」
パープルの言葉に、ブレンダは答える。
ベイカーは元冒険者らしい。確かにそんな感じがするな。彼の凄みのある顔つきは、修羅場を潜り抜けてきた感じがする。そこらへんのパン職人の顔つきじゃないぞ。
「なるほど。それでこんなに料理上手なんですね。パンも美味しいですけど、この乳の煮込みも美味しいですよ」
「ふふっ、そう言っていただけると亡くなった母も喜びます。そのパンも、乳の煮込みの製法を考えたのも母ですから。王都での修行時代に考えたらしいです」
パープルの言葉に、ブレンダは笑みを浮かべる。
ブレンダにとって亡くなった母は誇りそのものなのか、彼女は自慢げに話していく。
ブレンダの母は王都で料理の修行をしており、そこで冒険者のベイカーと出会って結婚をしたらしい。
「王族や貴族の料理番にもなれる腕前って評判だったんですよ。結局、父も母も王都が肌に合わないようでこの長閑な村に引っ越してきちゃったんですけどね。勿体ないですよね」
「王都の風、ありゃ毒そのものだ。あれから十年以上経っても変わってねえだろ。ブレンダ、お前も王都に行くのなんていい加減諦めやがれ!」
「嫌よ! 母さんみたいに王都で修行するのが私の夢なの!」
「料理修行なんてここでもできるだろうが!」
「王都じゃなきゃ嫌なの!」
王都の話になると、さっきまで酒を飲んで上機嫌だったベイカーが突如不機嫌になった。ブレンダを睨みつけて威圧している。ブレンダも負けじと睨み返す。
「親方、ブレンダの長年の夢なんだからいい加減認めて――」
「パオンお前は黙ってろ!」
「ひいいっ、はいっすぅ!」
剣呑な雰囲気になり、パオンが仲介しようとするのだが、ベイカーに一喝されて縮こまる。怖い舅に頭が上がらない婿殿って感じだねこりゃ。
「王都に行ったって何もいいことはねえ。あそこで働いて学ぶことなんて何もねえ。俺が料理人として必要な知識と技術は全部伝えてやっただろうが。なんでそれで満足しねえ! このままここで店を継げばいいだろうが!」
「父さんには感謝してるけどそれとこれは別よ! 他の人からだって学べることは絶対あるはずだわ!」
「そんなものはねえ!」
「あるの! このわからずや!」
「わからずやはお前だ!」
ベイカーとブレンダは俺たちの目の前だというのに親子喧嘩を始めてしまった。どうやらブレンダが王都に留学に行くことで揉めてるらしいな。
「ちっ、頑固さは俺譲りかよ。ちと頭冷やしてくらぁ」
やがて喧嘩も一段落する。ベイカーは少し冷静になり恥ずかしくなったのか、家から出て行った。
ブレンダは慌てて俺たちの方に振り返り、謝罪してくる。
「すみません。父は私の王都行きを昔から反対してまして。もう来月に行くことが決まっているというのに、まだ反対してるんですよ」
「そうなんだ。留学して見聞を広めるのはいいことだと思うよ」
家庭の事情に深く立ち入っても面倒臭いだけだ。俺は適当に当たり障りのないことを返しておいた。
広い世界に飛び出して自分の世界を広げる。一般的に言って留学は悪い話じゃないだろう。
俺とエリザも、留学ではないけど、狭いダンジョンから飛び出して人里で吸血に励んで楽しんでいるしな。
安全第一でダンジョンに篭っていたらレイラたちとも出会えず、美味しい血液を飲む機会を失っていただろう。新しい世界に挑むことは良いことに違いない。
「ご馳走様でした~」
「あ、僕、皿洗い手伝いますよ」
「え、いいんですか?」
飯が済むと、パープルは皿洗いを自ら申し出ていた。
俺も申し出ようと思ったが、洗い場がそれほど広いわけじゃないので、大人数で仕事しても邪魔なだけだろう。ということで、パープルに任せることにした。
スキル【洗浄】を使えば洗い物なんてすぐに済むのだが、スキルを使うことはブレンダに遠慮されてしまった。皿洗い如きで貴重なスキルを使うなんて勿体無い、みたいな理由らしい。俺とエリザはMP有り余ってるから遠慮なんてしなくていいのにね。
まあそんな事情をわざわざ話す必要もないので、素直にパープルたちに任せることにしたよ。
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