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― 肆 ― Happy HALLOWEEN
今回もあっという間に終わったようです
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私がぽわぽわと幸せを感じているとロレインとラインハルト様がやって来ました。
「ロレイン⁉︎ ぇ?あ、あなた、ラインハルト様の国に…」
そうです…確かにロレインはこれからラインハルト様と暮らす国で…こことは真反対にある国で新婚生活を送っているはずなんです。
「あ!ロロねぇね!」
「ア~ル~!ちょっと見ないうちに逞しくなったんじゃない?なんかカッコよくなってるぞ」
「ロロねぇねもそう思う?やっぱりぼくつよくなったからだとおもうんだよね~」
「やっぱり強くなったんだ?背も大きくなったんじゃない?」
「え~そ~かな~✧ ぁ、でもホントにぼくおおきくなったかも~」
アルはお友達のことを忘れてキャッキャとロレインとはしゃいでいます。そう言えばラインハルト様との結婚が決まってからロレインをねぇねと呼ばないようにしていたのに、よっぽど嬉しいのね。
「アル?お友達がどうしていいかわからないみたいだけどどうするの?」
「あ、そうだった。みんな~こっちきて~。この人がぼくのかぁさまのいもうとのロロねぇねだよ!ねぇね、みんなぼくのともだちでこのこがロッソでこっちがテッド、それからエディとそれにこのこはね…ふふっ、なんとアールっていうんだよ!ぼくとおなまえにてるの!だからともだちになったんだよ!」
アルは嬉々としてロレインとお友達を引き合わせていますわ。
「すみません義姉上。ロレインからこちらの豊穣祭は他と一線を画していると聞いたものですから、どうせ国に帰る前に旅行気分で行きたい所に寄りながら…と思っていましたので」
「はぁ、ロレインが駄々を捏ねたのね…。ラインハルト様、本当に申し訳ありません」
「いえ、僕も彼女の話を聞いて訪れてみたいと思ってしまったので、寧ろ僕の我儘で前触れも出さずに訪れてしまったんです。本当に申し訳ありません」
ラインハルト様が謝って下さってますがきっとロレインの我儘なのは間違いないに決まってますわ。
「いえ、もう私達は家族なんですからそんな事お気になさらないでくださいまし」
「ハルおじさ~ん!こっちきて~!」
「もう、アルったら…大人を呼びつけるなんて…」
「いいんですよ。じゃあ僕はちょっと失礼してアル達と遊んできますね」
そう言ってラインハルト様はロレインの傍へと向かわれ、入れ替わる様にデュークがこちらへと近付いて来るのが見え…
「すまない、ミリア。例の件だが今から俺とアレンで向かうつもりなんだけど、アル達のことは頼むよ。勿論今アルと一緒にいる子達も事が収まるまでは…」
「えぇ、今日はお祭りで子供達も夜遅くまで外にいてもおかしくないし、あの子達の家には既にうちにお泊まりをするからって連絡をさせているわ」
「ふっ…流石だな。ミリアのその機転がきいて頭の良い所が昔から好きなんだ。俺は最高の女神の夫になれて本当に幸せだよ」
こ、こんな、緊迫した状況ですのにこんなに甘い言葉を息をする様にいつもっ、いつもですのっっ!
「ぁ、あのっ、デュっデュークっ、私こそっ、最高の男性の妻になれて幸せですわっ」
「あら~?お姉様ったらお顔が真っ赤だわ」
「あ、ホントだ…あ!もしかしておかぜかも!ルナをたすけなきゃ、うつったらたいへんだ!」
「だ~いじょ~ぶよ。お風邪じゃなさそうよ。お姉様ったらもう10年だったかしら?ま~だあの甘~い言葉に慣れてないのかしら?」
ロレインとアルが何か話しているが目の端に見えますわ。ちょっとそれで熱が治ったので助かりましたわ。
「その『甘い言葉』っていうのがびっくりだよ。僕とは本当に兄弟みたいにずっと一緒にいたけど、女性に甘い言葉どころか挨拶すら交わさないぐらいだったからねぇ」
微かにラインハルト様の声が聞こえて来ますわ。というか挨拶すら交わさないって…
「デューク?ラインハルト様の仰ってる事って本当?」
「挨拶ぐらいはしてたよ。まぁ前に会ったのか今さっき会ったのかすら覚えていられなくてね。何度か相手を怒らせてしまって、それでこちらからは挨拶をわざわざしなくなったってだけだよ」
「覚えていられないって…でも今は普通に挨拶だってするし覚えてないなんてことも一度もないじゃない」
「それはきっと俺の前に女神が現れたおかげだろうな。ミリアと出逢って、婚約にまでこぎつけられてから、まるで世界が変わって見える様になったんだ。ミリアだけじゃない、君が大事にしている物や人は勿論、君に仇なす様な者でも、とにかく君と君の世界を守る為には些細なことでも記憶に残る様になったんだよ」
まただわ…またこの人は私を女神だなんて!やっと顔の熱が引いたと思っていたのに!いたのにっっ!
「あぁあぁぁあなっあなたはっっ元々優秀な方ですものあつ。私のおかげだなんて…そんな……」
どうしても言葉が続かずに俯いてしまった私にデュークがキスを落としてきますのっ…
「君のおかげだよ。君が僕の世界に色を付けて、君が僕の世界を動かし始めたんだ」
やっぱり私の旦那様は世界一私に甘いですわ。
またまた私の顔が熱く…
バンッ!
「領内に入り込んだ奴らは全て確h…ぁ、すみません」
どうやら領内を把握しに出ていたアレンさんが戻って来た様ですわね。…というか確保?確保って仰いませんでした?
「捕まえたか」
「はい。数はそこそこ居たようですがまるで素人ですね。何人かは領民の方達に既にボk…捕らえられていました」
「領民に?」
「はい。どうやら領主一家の仮装をした方達を襲い、子供を拐おうとしたようです」
…ぇ?私達の仮装?
「ロレイン⁉︎ ぇ?あ、あなた、ラインハルト様の国に…」
そうです…確かにロレインはこれからラインハルト様と暮らす国で…こことは真反対にある国で新婚生活を送っているはずなんです。
「あ!ロロねぇね!」
「ア~ル~!ちょっと見ないうちに逞しくなったんじゃない?なんかカッコよくなってるぞ」
「ロロねぇねもそう思う?やっぱりぼくつよくなったからだとおもうんだよね~」
「やっぱり強くなったんだ?背も大きくなったんじゃない?」
「え~そ~かな~✧ ぁ、でもホントにぼくおおきくなったかも~」
アルはお友達のことを忘れてキャッキャとロレインとはしゃいでいます。そう言えばラインハルト様との結婚が決まってからロレインをねぇねと呼ばないようにしていたのに、よっぽど嬉しいのね。
「アル?お友達がどうしていいかわからないみたいだけどどうするの?」
「あ、そうだった。みんな~こっちきて~。この人がぼくのかぁさまのいもうとのロロねぇねだよ!ねぇね、みんなぼくのともだちでこのこがロッソでこっちがテッド、それからエディとそれにこのこはね…ふふっ、なんとアールっていうんだよ!ぼくとおなまえにてるの!だからともだちになったんだよ!」
アルは嬉々としてロレインとお友達を引き合わせていますわ。
「すみません義姉上。ロレインからこちらの豊穣祭は他と一線を画していると聞いたものですから、どうせ国に帰る前に旅行気分で行きたい所に寄りながら…と思っていましたので」
「はぁ、ロレインが駄々を捏ねたのね…。ラインハルト様、本当に申し訳ありません」
「いえ、僕も彼女の話を聞いて訪れてみたいと思ってしまったので、寧ろ僕の我儘で前触れも出さずに訪れてしまったんです。本当に申し訳ありません」
ラインハルト様が謝って下さってますがきっとロレインの我儘なのは間違いないに決まってますわ。
「いえ、もう私達は家族なんですからそんな事お気になさらないでくださいまし」
「ハルおじさ~ん!こっちきて~!」
「もう、アルったら…大人を呼びつけるなんて…」
「いいんですよ。じゃあ僕はちょっと失礼してアル達と遊んできますね」
そう言ってラインハルト様はロレインの傍へと向かわれ、入れ替わる様にデュークがこちらへと近付いて来るのが見え…
「すまない、ミリア。例の件だが今から俺とアレンで向かうつもりなんだけど、アル達のことは頼むよ。勿論今アルと一緒にいる子達も事が収まるまでは…」
「えぇ、今日はお祭りで子供達も夜遅くまで外にいてもおかしくないし、あの子達の家には既にうちにお泊まりをするからって連絡をさせているわ」
「ふっ…流石だな。ミリアのその機転がきいて頭の良い所が昔から好きなんだ。俺は最高の女神の夫になれて本当に幸せだよ」
こ、こんな、緊迫した状況ですのにこんなに甘い言葉を息をする様にいつもっ、いつもですのっっ!
「ぁ、あのっ、デュっデュークっ、私こそっ、最高の男性の妻になれて幸せですわっ」
「あら~?お姉様ったらお顔が真っ赤だわ」
「あ、ホントだ…あ!もしかしておかぜかも!ルナをたすけなきゃ、うつったらたいへんだ!」
「だ~いじょ~ぶよ。お風邪じゃなさそうよ。お姉様ったらもう10年だったかしら?ま~だあの甘~い言葉に慣れてないのかしら?」
ロレインとアルが何か話しているが目の端に見えますわ。ちょっとそれで熱が治ったので助かりましたわ。
「その『甘い言葉』っていうのがびっくりだよ。僕とは本当に兄弟みたいにずっと一緒にいたけど、女性に甘い言葉どころか挨拶すら交わさないぐらいだったからねぇ」
微かにラインハルト様の声が聞こえて来ますわ。というか挨拶すら交わさないって…
「デューク?ラインハルト様の仰ってる事って本当?」
「挨拶ぐらいはしてたよ。まぁ前に会ったのか今さっき会ったのかすら覚えていられなくてね。何度か相手を怒らせてしまって、それでこちらからは挨拶をわざわざしなくなったってだけだよ」
「覚えていられないって…でも今は普通に挨拶だってするし覚えてないなんてことも一度もないじゃない」
「それはきっと俺の前に女神が現れたおかげだろうな。ミリアと出逢って、婚約にまでこぎつけられてから、まるで世界が変わって見える様になったんだ。ミリアだけじゃない、君が大事にしている物や人は勿論、君に仇なす様な者でも、とにかく君と君の世界を守る為には些細なことでも記憶に残る様になったんだよ」
まただわ…またこの人は私を女神だなんて!やっと顔の熱が引いたと思っていたのに!いたのにっっ!
「あぁあぁぁあなっあなたはっっ元々優秀な方ですものあつ。私のおかげだなんて…そんな……」
どうしても言葉が続かずに俯いてしまった私にデュークがキスを落としてきますのっ…
「君のおかげだよ。君が僕の世界に色を付けて、君が僕の世界を動かし始めたんだ」
やっぱり私の旦那様は世界一私に甘いですわ。
またまた私の顔が熱く…
バンッ!
「領内に入り込んだ奴らは全て確h…ぁ、すみません」
どうやら領内を把握しに出ていたアレンさんが戻って来た様ですわね。…というか確保?確保って仰いませんでした?
「捕まえたか」
「はい。数はそこそこ居たようですがまるで素人ですね。何人かは領民の方達に既にボk…捕らえられていました」
「領民に?」
「はい。どうやら領主一家の仮装をした方達を襲い、子供を拐おうとしたようです」
…ぇ?私達の仮装?
応援ありがとうございます!
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