ケダモノのように愛して

星野しずく

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ケダモノのように愛して.05

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「ヒクッ」



 桔平が咲那に触れるたび、咲那は声とも言えないおかしな音を出してしまう。 

 手際よく脱がされ、あっという間に裸になった。

 や、やだっ、恥ずかしすぎる…。



「いつも見てるけど、あらためて見るとやっぱり綺麗だな」



 咲那の心臓は痛くなる程ドキドキしている。

 それを知られるのが恥ずかしい。

 触れて欲しいけど、触れられればそれが分かってしまう。

 咲那は、期待と不安が入り混じったまま、そこに立ち尽くしていた。



 桔平は咲那の乳房に手を伸ばした。



「…っ!」

「めっちゃドキドキいってる。可愛いな、咲那…」



 やめて!

 そんなこと言わないでよ。



 桔平の顔が近づき、その先端をチュクチュクと吸われた。



「あ、あっ…」



 む、無理!

 桔平の男の香りが咲那の鼻腔を刺激する。

 な、泣きそう…。



 想像よりずっと柔らかい桔平の唇と熱い舌が自分の乳房を愛撫する様を咲那はとても現実のものとして受け止められない。

 目の前にいるのは確かに桔平で、その唇も確かに桔平のものなのに。

 激しい感情が込み上げてきて、正常な判断ができない。



 桔平は両手で乳房を揉みながら、先端を交互に吸った。

 チュッ、チュッ。

 桔平の唇が先端を吸うたびにそこが硬くなっていくのが分かる。



「あっ、あっ、桔平…、私どうすれば…」

 何か言わないと、本当におかしくなりそうでついそんなことを口走った。



「お前は何もしなくていい。気持ちよく声出してればいいんだ」

 桔平は乳房から唇を離すと、咲那に口づけた。



「んっ!んんっ!!」

 桔平の舌が侵入してきて咲那の口腔内を這い回る。

 煙草の味がする桔平の舌はひどく大人に感じられて、咲那の鼓動はさらに跳ね上がった。



 それは、ずっと望んでいたものが与えられた瞬間だった。

 砂漠に水が与えられたように、桔平の口から咲那の求めているものが流れ込んで体中に染みわたっていく。



 欲しい、もっともっと…。

 咲那は桔平の口づけに夢中になった。



 桔平は咲那の腰に腕を回すとその体をベッドに横たえた。

 桔平は咲那の上になるとついばむように口づけた。

 その唇で咲那の体中を愛撫した。



「あっ、あっ、はぁっ…」

 桔平の大きな掌が、ときに強く、ときに優しく咲那の身体を撫でまわした。



 あ、もう…、おかしくなる…。

 桔平が好き、大好き。



 愛撫が上半身から下半身に移動していく。

 そこを桔平に見せるのはさすがに初めてだった。

 だが、桔平は自然な流れで足を押し開きそこをあらわにしてしまった。
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