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それでも俺が好きだと言ってみろ.57

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 しかし、そのギャップが和香の心をかえって揺さぶるのだから始末が悪い。



 少し病的なくらい白い桜庭の肌は、その中性的な顔立ちによく似合っている。

 こんな美しい男性があんな汚い言葉を吐き、乱暴に身体を求めるのだ。



 考えただけで和香はゾクゾクした。

 もう自分は本当に・・・、桜庭以上に変態なのかもしれないと思う。



「この間の宿題はちゃんとやってきたか」

 いつもはすぐにことを始める桜庭だったが、例の宿題はよほど楽しみだったのだろう。



「・・・それが、上手くいきませんでした」

「どういうことだ」

 桜庭の顔つきが険しくなる。

 和香は黙ってスマホの画面を桜庭に見せた。



 それはこの間、言われた通り真とのセックスを撮影しようとして録画した映像だ。

 ただそこには、真に桜庭とのことがバレてしまい、セックスどころか別れ話にまで発展してしまったという、一部始終が映っているのだが。



「何だこれ・・・」

「見てもらったとおりです・・・。彼とはもう別れました」

「・・・つまんねぇ」

「すみません」

「マジ使えねえ・・・」

 桜庭は和香の差し出していたスマホを押しやった。



「脱げよ」

「はい」

 和香は黙って服を脱いだ。



「来い」
 
 腕を捕まれ寝室に連れて行かれた。

 乱暴にベッドに身体を放り出された。



 桜庭は自分の服に手を掛けると、裸になった。

 裸を見るのも久しぶりだ・・・。



 白くて綺麗な肌は、これからセックスをするという欲情がMaxの状態のせいなのか、匂い立つような色気をまとっている。

 オフィスで見せる人を寄せ付けない雰囲気と、この大胆な淫猥さのギャップが大きすぎて・・・、だけど、それこそが和香を桜庭に夢中にさせる中毒性なのだ。

 桜庭の男性自身がハッキリとその欲情を現しているのを見れば、和香の身体の芯はジンジンと熱く疼く。



「お前・・・、そんな顔しやがって・・・。すっかり下卑た女に成り下がったな」

 桜庭は和香の上にのしかかると、乳房の先端をきつくつまんだ。



「痛っ・・・」

「痛い?本当は、もっとキツくされたいんだろう?」

 桜庭は両手で和香の乳房を思う様、揉みしだいた。



 ああ・・・、桜庭さんん言うとおりだ・・・。

 自分はもっと強く、激しいものを望んでしまっている。

 いや、桜庭に与えられるのならどんなことでも構わない。

 桜庭が乳房にしゃぶりつき、先端をカリッと噛んだ。



「あああっ!!」

 もっと・・・、もっと・・・して欲しい。



「ほら、もっと激しくしてくださいって言えよ。もっと欲しいって言え!」

 言われなくてもその通りです・・・。



「もっと・・・、欲しいです・・・。激しいのが・・・、欲しいです」

「そうだ、もっと言え!もっとだ!」



 桜庭は和香の言葉でもっと興奮を高めたいようだ。

 だが、もう演技などしなくてもすむ。

 和香の思っていることをそのまま口にすればいいだけなのだから。
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