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第1章
第5話 赤外線通信
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駐輪場から自転車を取り出し、正門で待っているはずの五人のもとへ向かった。
「おお、来た来た。じゃあ行こう」
そう言った服部の先導で集団が歩き始める。
服部おすすめの「陳記」という店は、大学前の坂を下りて大通りを渡ったところにあるらしい。自転車に乗れば一瞬で駆け下りる事ができるこの坂道を、七人でダラダラと話をしながら下りていく。
坂道を下る他の誰かの自転車が時々立てる、軋んだブレーキの音が遠くから聞こえていた。
「神原くん、東洋史の講義一緒だったよね。史学科?」
意外にも一番消極的そうな浅見が声をかけてきた。
「そうだよ」と答えると、浅見は、児島や斉藤も同じ学科であると教えてくれた。
僕は初めて知ったふりをしたが、この三人は必修授業で何度か見かけたことがあった。だから、本当は聞かずとも史学科であろうことはわかっていた。
そういえば、真木の顔は見たことがない。ふと、気になって聞いてみた。
「真木はどこの学部なの?」
「ああ、俺は法学部だよ。意外だろ。一番偏差値の低い経済学部だと思ったか?」
真木がいたずらっぽく笑いながら答える。
「いやいや、そんなことないよ」
図星を突かれた僕は、どきっとしてしまったが、流石にそれはまだ言えない。
そうやって、お互いの反応を探り合い、上辺をなぞるような会話をしながら歩き、目的の中華屋に到着した。
見た目はどこにでもある雰囲気の町中華。年季は感じるが、油っぽくもなく小綺麗な店構えをしている。店内も清潔で、カウンター席が数席と、四人がけのテーブル席が三ヶ所あった。
僕たちは七人だったので、隣り合った二つの四人がけテーブルへ通され、僕が座ったテーブルには、真木、斉藤、服部の四人で座ることになった。
「よし、今日は俺が奢ってやるから、好きなの頼め。ここは何食ってもうまいから」
「やった。じゃあ——————俺はエビチリにしようかな」
服部の吹かせた先輩風に乗っかって、真木が一番高いエビチリ定食を頼んだことで、俄然注文がしやすくなった。僕はにんにくの芽と肉炒め定食、斉藤がレバニラ定食、服部が回鍋肉定食を注文した。
少しの沈黙が流れたあと、セルフサービスの水を取ってきてくれた服部が、不躾に「斉藤って、もしかして、結構年上?」と聞く。なんとなく気にしてはいたが、聞きにくかった質問を突然投げかけたことで、僕は少し驚いた。
「そうですね、たぶん、ここにいる中では一番年上だと思います」
そう答えた斉藤は、福島訛りのイントネーションで、自分が二十四歳であること、家業を手伝っていたが研究の道に進みたくて大学に入学したことを教えてくれた。
当の服部は、自分で聞いておいて、対応に少し困っているようにも見える。先輩風を吹かせていた相手が、かなり年上で少し気まずいのだろう。
空気を察したのか、真木が斉藤に話を振った。
「そりゃすごいな。なんの研究すんの?」
「中世日本の城郭について研究したいんだ。どんな風に地形を利用して、戦術を考えてたのかとか、ロマンがあるだろ」
僕も「面白そうだね」と話に加わって、自然と会話が繋がっていった。服部は変わった人物だが、そのおかげで、余計な壁が取り払われているような気がする。
初対面の相手と食事をするという緊張も、いつの間にか解けていた。
料理が運ばれてきて、席はさらに賑やかになった。エビチリの湯気、にんにくの香り、回鍋肉の甘辛い匂い。誰もが箸を動かしながら、少しずつ会話も滑らかになっていく。
会話の隙間で服部が、隣の席にいる刈谷たちに目を向けた。
「そういや、向こうのテーブル静かだな」
確かにこちらの席よりは、盛り上がっていないように見える。
「おーい、刈谷、そっちも自己紹介しろよ。こっちはもう名前バッチリだからな」
服部のわざとらしい声掛けに、刈谷はちらりとこちらを見たが、愛想笑いのようなものを浮かべるだけだった。
「……俺はさっき会で挨拶したし、こっちだって自己紹介はしたよ。なぁ?」
そう言って、すぐに服部から目をそらし、児島と浅見に話を振った。
先程から刈谷はずっと何かが気に食わないような雰囲気がある。笑顔を浮かべてはいるが、楽しんでいるわけではないような。ただ、その理由までは分からなかった。
「ええ。一通りご挨拶はしましたよね」
児島がまだ緊張した様子で答えた。浅見は目をキラキラと輝かせながらマイペースに食事を続けている。
「おお、そっか。ちょっとこっちがうるさくしちゃってただけか」
向こうの席が、盛り上がっていないことを強調するような、嫌味な言い方にも聞こえた。
「そういえば児島と浅見も史学科だろ? 専攻は何希望なの?」
服部がさらに話を振ると、刈谷の向かいに座っていた児島が、軽く手を上げた。
「僕は考古学を専攻したいと思っています」
児島はそれ以上多くを語らず、控えめな笑みを浮かべた。
「浅見は?」
周りの話を気にせず食事に夢中になっていた浅見が、名指しで質問をされてやっと顔を上げた。
「あ、うーん、僕も考古学です」
それだけ言い、またすぐに食事に戻る。それを隣で見ていた児島は困ったように笑っていた。
「おお、そうか。やったな刈谷、二人とも考古学だってよ。お前の直属の後輩だな」
服部がいかにもわざとらしい調子で刈谷に話を振る。しかし、刈谷は無言のまま。どこかぎこちない空気が、テーブルを挟んで流れた。
刈谷の不機嫌の原因は服部か……。
なんとなくそんなことを思った。けれど、僕自身は、こうして一緒に食事をして、空回りしながら会話をつなげ続けてくれる服部に好感を抱いていた。
食事も終わり、ふと時計を見ると、いつのまにか二十一時半を過ぎていた。
僕につられて時計を見た服部の「そろそろ帰らないとな」という提案で、今日はお開きとなり、皆も帰り支度を始めた。
通路側の席に座った学生から順番に、先程までの会話の余韻を残して立ち上がっていく。会計は約束通り服部が奢ってくれた。
店を出たところで服部に礼を言い、そのまま解散となった。
上級生二人と斉藤は、家が大学の向こう側らしく、下りてきた坂を再び上って行く。
児島と浅見はバス通学なので、道の反対側にあるバス停へ向かった。真木は、モノレールの駅がある交差点まで僕と同じ方向だという。長くない距離だったので、なんとなく二人とも自転車には乗らず、話をしながら歩いた。
「サークル、結構楽しそうだな。先輩も奢ってくれるし。次の歓迎会も行くだろ?」
「行くつもりだよ。今日すごく楽しかったし」
「そうだよな。それならよかった。あっ、メアド教えろよ」
「あっ、うん。いいよ」
僕は二つ折りの携帯電話を操作し、赤外線のセンサーを真木の携帯に向けた。実際にこの機能を使うのは初めてだったが、試しに起動してみたことはあったので、戸惑うことなく交換ができた。
「……よし、ありがとう。じゃあ、俺こっちだから、また金曜にな」
「うん。また金曜日に」
そう言って真木と交差点で別れた。実際、今日はとても楽しかった。こんなに人と話して、笑ったのは、本当に久しぶりだった。今の段階では、真木とも仲良くなれそうだし、先輩や他の一年とも上手くやれそうだと思えた。
しかし、皆と離れて一人自転車を漕いでいると、高校時代の苦い経験も蘇ってくる。
まだ皆が探り探りの段階で、愛想よくしているが、いつの間にか挨拶すらしない関係になってしまうかもしれない。もしかしたら、今日の会話の中で、すでに気に障ることを言ってしまっているかもしれない。そんなことを考えながら家に帰った。
家について、シャワーを浴び、畳に腰を下ろしてやっと一息吐く。ぐったりと項垂れた目線の先に、まとめて床に置かれたチラシが目に入った。
「史究会か……、行くって言っちゃったし、明日は顔を出さないと……」
もともと、勧誘ブースの雰囲気では、どちらがよいか判断ができなかった。
ただ、今日、考古学研究会へ出席して、皆と夕食に行ったことで、気持ちは完全に考古学研究会へ傾いている。
「まあ、様子見だけだし」
それに、行くと言っておきながら、行かないのも申し訳ないので、明日は史究会に顔を出すことにした。
「おお、来た来た。じゃあ行こう」
そう言った服部の先導で集団が歩き始める。
服部おすすめの「陳記」という店は、大学前の坂を下りて大通りを渡ったところにあるらしい。自転車に乗れば一瞬で駆け下りる事ができるこの坂道を、七人でダラダラと話をしながら下りていく。
坂道を下る他の誰かの自転車が時々立てる、軋んだブレーキの音が遠くから聞こえていた。
「神原くん、東洋史の講義一緒だったよね。史学科?」
意外にも一番消極的そうな浅見が声をかけてきた。
「そうだよ」と答えると、浅見は、児島や斉藤も同じ学科であると教えてくれた。
僕は初めて知ったふりをしたが、この三人は必修授業で何度か見かけたことがあった。だから、本当は聞かずとも史学科であろうことはわかっていた。
そういえば、真木の顔は見たことがない。ふと、気になって聞いてみた。
「真木はどこの学部なの?」
「ああ、俺は法学部だよ。意外だろ。一番偏差値の低い経済学部だと思ったか?」
真木がいたずらっぽく笑いながら答える。
「いやいや、そんなことないよ」
図星を突かれた僕は、どきっとしてしまったが、流石にそれはまだ言えない。
そうやって、お互いの反応を探り合い、上辺をなぞるような会話をしながら歩き、目的の中華屋に到着した。
見た目はどこにでもある雰囲気の町中華。年季は感じるが、油っぽくもなく小綺麗な店構えをしている。店内も清潔で、カウンター席が数席と、四人がけのテーブル席が三ヶ所あった。
僕たちは七人だったので、隣り合った二つの四人がけテーブルへ通され、僕が座ったテーブルには、真木、斉藤、服部の四人で座ることになった。
「よし、今日は俺が奢ってやるから、好きなの頼め。ここは何食ってもうまいから」
「やった。じゃあ——————俺はエビチリにしようかな」
服部の吹かせた先輩風に乗っかって、真木が一番高いエビチリ定食を頼んだことで、俄然注文がしやすくなった。僕はにんにくの芽と肉炒め定食、斉藤がレバニラ定食、服部が回鍋肉定食を注文した。
少しの沈黙が流れたあと、セルフサービスの水を取ってきてくれた服部が、不躾に「斉藤って、もしかして、結構年上?」と聞く。なんとなく気にしてはいたが、聞きにくかった質問を突然投げかけたことで、僕は少し驚いた。
「そうですね、たぶん、ここにいる中では一番年上だと思います」
そう答えた斉藤は、福島訛りのイントネーションで、自分が二十四歳であること、家業を手伝っていたが研究の道に進みたくて大学に入学したことを教えてくれた。
当の服部は、自分で聞いておいて、対応に少し困っているようにも見える。先輩風を吹かせていた相手が、かなり年上で少し気まずいのだろう。
空気を察したのか、真木が斉藤に話を振った。
「そりゃすごいな。なんの研究すんの?」
「中世日本の城郭について研究したいんだ。どんな風に地形を利用して、戦術を考えてたのかとか、ロマンがあるだろ」
僕も「面白そうだね」と話に加わって、自然と会話が繋がっていった。服部は変わった人物だが、そのおかげで、余計な壁が取り払われているような気がする。
初対面の相手と食事をするという緊張も、いつの間にか解けていた。
料理が運ばれてきて、席はさらに賑やかになった。エビチリの湯気、にんにくの香り、回鍋肉の甘辛い匂い。誰もが箸を動かしながら、少しずつ会話も滑らかになっていく。
会話の隙間で服部が、隣の席にいる刈谷たちに目を向けた。
「そういや、向こうのテーブル静かだな」
確かにこちらの席よりは、盛り上がっていないように見える。
「おーい、刈谷、そっちも自己紹介しろよ。こっちはもう名前バッチリだからな」
服部のわざとらしい声掛けに、刈谷はちらりとこちらを見たが、愛想笑いのようなものを浮かべるだけだった。
「……俺はさっき会で挨拶したし、こっちだって自己紹介はしたよ。なぁ?」
そう言って、すぐに服部から目をそらし、児島と浅見に話を振った。
先程から刈谷はずっと何かが気に食わないような雰囲気がある。笑顔を浮かべてはいるが、楽しんでいるわけではないような。ただ、その理由までは分からなかった。
「ええ。一通りご挨拶はしましたよね」
児島がまだ緊張した様子で答えた。浅見は目をキラキラと輝かせながらマイペースに食事を続けている。
「おお、そっか。ちょっとこっちがうるさくしちゃってただけか」
向こうの席が、盛り上がっていないことを強調するような、嫌味な言い方にも聞こえた。
「そういえば児島と浅見も史学科だろ? 専攻は何希望なの?」
服部がさらに話を振ると、刈谷の向かいに座っていた児島が、軽く手を上げた。
「僕は考古学を専攻したいと思っています」
児島はそれ以上多くを語らず、控えめな笑みを浮かべた。
「浅見は?」
周りの話を気にせず食事に夢中になっていた浅見が、名指しで質問をされてやっと顔を上げた。
「あ、うーん、僕も考古学です」
それだけ言い、またすぐに食事に戻る。それを隣で見ていた児島は困ったように笑っていた。
「おお、そうか。やったな刈谷、二人とも考古学だってよ。お前の直属の後輩だな」
服部がいかにもわざとらしい調子で刈谷に話を振る。しかし、刈谷は無言のまま。どこかぎこちない空気が、テーブルを挟んで流れた。
刈谷の不機嫌の原因は服部か……。
なんとなくそんなことを思った。けれど、僕自身は、こうして一緒に食事をして、空回りしながら会話をつなげ続けてくれる服部に好感を抱いていた。
食事も終わり、ふと時計を見ると、いつのまにか二十一時半を過ぎていた。
僕につられて時計を見た服部の「そろそろ帰らないとな」という提案で、今日はお開きとなり、皆も帰り支度を始めた。
通路側の席に座った学生から順番に、先程までの会話の余韻を残して立ち上がっていく。会計は約束通り服部が奢ってくれた。
店を出たところで服部に礼を言い、そのまま解散となった。
上級生二人と斉藤は、家が大学の向こう側らしく、下りてきた坂を再び上って行く。
児島と浅見はバス通学なので、道の反対側にあるバス停へ向かった。真木は、モノレールの駅がある交差点まで僕と同じ方向だという。長くない距離だったので、なんとなく二人とも自転車には乗らず、話をしながら歩いた。
「サークル、結構楽しそうだな。先輩も奢ってくれるし。次の歓迎会も行くだろ?」
「行くつもりだよ。今日すごく楽しかったし」
「そうだよな。それならよかった。あっ、メアド教えろよ」
「あっ、うん。いいよ」
僕は二つ折りの携帯電話を操作し、赤外線のセンサーを真木の携帯に向けた。実際にこの機能を使うのは初めてだったが、試しに起動してみたことはあったので、戸惑うことなく交換ができた。
「……よし、ありがとう。じゃあ、俺こっちだから、また金曜にな」
「うん。また金曜日に」
そう言って真木と交差点で別れた。実際、今日はとても楽しかった。こんなに人と話して、笑ったのは、本当に久しぶりだった。今の段階では、真木とも仲良くなれそうだし、先輩や他の一年とも上手くやれそうだと思えた。
しかし、皆と離れて一人自転車を漕いでいると、高校時代の苦い経験も蘇ってくる。
まだ皆が探り探りの段階で、愛想よくしているが、いつの間にか挨拶すらしない関係になってしまうかもしれない。もしかしたら、今日の会話の中で、すでに気に障ることを言ってしまっているかもしれない。そんなことを考えながら家に帰った。
家について、シャワーを浴び、畳に腰を下ろしてやっと一息吐く。ぐったりと項垂れた目線の先に、まとめて床に置かれたチラシが目に入った。
「史究会か……、行くって言っちゃったし、明日は顔を出さないと……」
もともと、勧誘ブースの雰囲気では、どちらがよいか判断ができなかった。
ただ、今日、考古学研究会へ出席して、皆と夕食に行ったことで、気持ちは完全に考古学研究会へ傾いている。
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