サークル戦記 〜そして「空気」だった青年は独裁者になった〜

誰にも話しかけられず、ただ息を潜めるだけの高校三年間。
「空気」として過ごす日々は、神原の心を確実に蝕んでいた。

「二度と、あんな惨めな思いはしたくない」

そう誓って叩いた大学の門。

彼が安住の地として選んだのは、歴史好きが集う地味なサークルだった。

これでようやく、自分を認めてもらえる「居場所」が手に入るはずだった。

しかし、その小さな世界は玉座を狙う野心、仲間同士の嫉妬、そして縄張り争いという「歴史」に満ちていた。

やっと手に入れた居場所が脅かされるのを恐れた神原は、生き残るための戦いを始める。

息を潜めて暮らした三年間で培った冷徹な観察眼と、過剰な防衛本能が蠢き出す。

これは、孤独だった青年が独裁者として君臨し、そして全てを失うまでの記録。
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