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33話 敗北の果てに①

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 カチン

 カチン

 近くで金属音が鳴っている

 カチン

 「寝すぎだな。」

 「1時間は経ってるかな?ホント可愛い寝顔だけど、そろそろ起きないと友達の身が危ないんじゃないかな。あー、もう遅いかな。」

 側で誰かの声が聞こえる

 「・・うっ」

 頭がジンジンと痛む

 ゆっくりと目を開けると、生徒会長の整った顔が俺をじっと見つめていた。

 あまりの近さにビビって後ろに飛び退く

 いや、誰かに抱えられてソファーに座らされていた為、後ろにいた人物にぶつかっただけだった。

 「痛えな、コラ」

 俺がぶつかったのは大雅だった。しかし、言葉とは裏腹にそれ程怒っている様子はない。寧ろ、珍しく機嫌が良いみたいだ。

 「俺はいったい・・っ!」

 そうだ、!俺は遊佐桜都に負けて気を失ったんだ!

 なんてことだ!

 っチハル!

 「クソっ、チハルはどこだよ!?って、、うわあっ、、!」

 居ても立っても居られなくなり、立ちあがろうとした俺の腰に素早く手を回し、グッと体重をかけてきた。

 う、少しも動けない

 巨漢な大雅の両腕がそのまま頸に回され捕らえられれば、逃れれる術はない。

 「煩えな、起きた途端にコレかよ。」

 「まあまあ。気が動転してるんじゃない?教えてあげるよ、あのおチビちゃんが今ナニしてるか、ね。」

 生徒会長が意味ありげに俺にウィンクをすると、片耳にイヤホンを当ててきた。

 「あっあっ!いやだっーーー、ぐずっ、、、わぁーん、、もう、グズっ、やめてよぉーー、あ、あ、んぅ、、もうやだぁぁ、、イキたくなぃぃ」

 「・・まだまだいけるでしょう?貴方のココが私無しでは居られなくなるくらい、トロトロに溶かしてあげますね。あ、でもまずはコレを入れてみましょうか。フフッ、安心して下さいね。今は小さくてもきっと淫らにグズグスに広げてみますから。」

 「やめて、、やめてっ、!もうヤダぁぁ、!挿れないでっ、、引っ張らないでぇ、、僕のお尻っ、壊れちゃうよぉっ、、」

 「ああ・・いい声ですねえ。私としてはぜんぜん、壊れてしまっても構いませんよ?これでも貴方の事はけっこう気に入ってるんです。壊れた貴方を自由に支配できるもの一興でしょうね。フフッ・・さあ、その小さくて淫らな蕾を広げてもう一度私を受け入れなさいーーー」

 ポトっ

 呆然とした俺の耳からイヤホンが床に落ちた。

 けれど、チハルの壮絶な悲鳴がずっと耳から離れない。

 「嘘・・だろ」

 「ザーンネン。本当なんだよね、てかこれリアルタイムね。稲垣健太君はあのおチビちゃんのこと気になると思って、予めイヤホンに繋げるようにしといたんだよ。この部屋防音だからさ、向こうの部屋の音、聞こえないでしょ?」
 
 ーーホント俺って親切だよねえーー

 生徒会長は、コンコンと隣の部屋の壁を軽く叩きながら、俺を見て心底楽しげに嗤っている。その姿は人の不幸を喜ぶ狂人だ。

 「あー。アイツ、好みのタイプだからってめちゃ苛めてるじゃん。さすがドエス腹黒だね。俺たちが聞いてるの知ってるのに性癖隠しもしないし。まあ、ボスほどじゃないけど俺も似たり寄ったりだから人の事言えないけどねえ。」

 またクスクスと俺を見て可笑しそうに嗤う。生徒会長が何を言っているのか理解できない。

 さっきのチハルと貴志先輩の声がグルグル頭の中で回っている。

 クソっ、、性に疎い俺でも、流石にわかる。

 チハルは、、貴志先輩に強姦されているんだ、、

 「やめさせろよ!こんな事犯罪だろっ!、、なあ!大雅!」

 頸に回った両手を強く暴れて引き離し、大我の胸ぐらを掴みかかる。

 大雅はされるがままだが、余裕な態度は崩さない。

 どうしようかなあ、とニヤついているばかりで真剣に相手にされない。

 
 「あ、それならボスこれはどう?稲垣健太君にも同じことして貰うとか。ねえ稲垣健太君、お友達助けたいならさ、ボスの相手してあげなよ。」

 「ほう、それは良い考えだなあ。」

 明らか芝居がかった声で2人が戯ける

 

 

 
 
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