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第七話 ステキ女子と恋の予感?
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見上げた天井はいつもと同じ慣れ親しんだ自分の家のものなのに、なぜか別物に見える。
「はあ……」
一体何回目のため息になるんだろう。
『じゃあ、またね』
いともあっさりと手を上げて、爽やかにあの男こと星野龍空は立ち去っていった。
なんの未練もなく、後ろ髪引かれるというわけでもなさそうに見えるほどだった。
気味が悪いと思えるくらいキッパリ踵を返していったんだ。
「よかったじゃないの……」
セックスを強要されなくてって思う。
手を握るでもない。
抱きしめるでもない。
本当に玄関の前まで送ってくれた。
『明日も仕事頑張ってね』
って、満面の笑みだけ残して帰っていった。
いや、帰っていったというより仕事に出かけたのか。
スマホを取り上げて時間を見ると9時半を回ろうとしていた。
龍空と別れて30分あまりが経過しようとしていたが、なんだか時間が経つのが恐ろしく遅くて、実際に時間を見ても、まだこれしか経っていないのかとまたため息がこぼれた。
セックスがしたかった――なんてことはこれっぽっちも思ってない。
嫌いなんだから、素直に別れられたのはすごくホッとしている。
なのにため息が出るのはきっとあの店で龍空に言われたことを気にしているせいだ。
『愛希の『最初』で『最後』の男になって見せるから』
豚の生姜焼きは冷たくなっても美味しかった。
生姜の効き具合といい、たれの濃さや甘さといい、自分好みだったのは間違いない。
後悔しているのはそんな絶妙なお味を冷めた状態ではなくて、ちゃんとアツアツの状態で食べたかったということだ。
それなのに手が出なかったのは、流されるかのようにあれよあれよと次回会う約束までとりつけられてしまったからだろう。
『オレさ、次の日曜はお休みだから。一日しっかりデートしよう。あ、大丈夫。デートプランはしっかりとオレが立ててくるからね。ああ、もちろん、愛希がお金の心配する必要はないから。そりゃね、わかるよ。オレはホストだから、なんでもお金出させるつもりだろうって疑っちゃうよね? でもホストしてなくてもオレって残念なことにお金に困るってことがなくて。じゃ、なんでホストしているかっていうとね……』
この男の口をどうやったらとめられるだろうかと考えるほど長々と説明された。
途中からは嫌気がさして『わかったから』と、あの男がホストをしている理由話をぶった切って食事を続けるように促したのだが、その結果。
『ああ! 日曜が今から楽しみだね。今日は月曜だから……うーん。長いな、日曜まで。どうしようかなあ。オレ、それまで愛希に会えずに我慢できるかなあ? 無理だな。どう考えても無理だ。ね、愛希。LIMEやってる? やってないわけないよね? 交換しよう、連絡先。電話番号入れておけばトモダチで入るよね。これね、オレの私用電話。仕事関係はこっちなのね。で、愛希にはこっちの私用電話のほうを教えるね。またあ、そんな目で見る? 大丈夫。連絡先知ったからって悪用しないよお。他のホスト連中に売りさばくなんて悪行やると思う? もうちょっと信じてほしいなあ』
口を開くとマシンガンのように言葉を羅列してくれる。
あまりの凄さに口を挟む余地がなくて完全に向こうのペースに巻き込まれている。
次会う約束だけでなく、連絡先の交換もさせられた。
とても自然に。
いや、間違いなくゴリ押しされたんだ。
盛大にため息を吐きつつスマホの待ち受け画面のロックを解いてLIMEを開く。
新しい友達にあの男の顔写真と名前がしっかりと入っている。
そしてそこを思わず凝視してしまう。
名前の下の一言に反射的に起き上がって
「ステキな女子と恋の予感……?」
うっかり口にして体が固まった。
『ステキ女子』?
『恋の予感』?
その後に赤いハートマークがついている。
しかも三つ?
もしかしてこれは自分を指している?
いやいやいやいや、それはうぬぼれが強すぎる。
だって身長高くて、顔がよくて、お金も持っている男だ。
これだけ条件が揃っているんだ。
たぶらかしている女子の二人や三人や四人や五人、いないわけがない。
ううん、絶対にいる!
いないほうがおかしい!
それに恋の予感なんてものがどこにあるというんだろう?
ゲロ塗れにさせた悲惨な出会いから恋の予感なんてものが生まれるんなら、神様はどこかで頭をお打ちになったに違いない。
がしかし、私は知っている。
神様ってば実はとてもイタズラ好きでイジワルな存在であることを――
そんなことを思った瞬間、LIMEのメッセージ音が鳴った。
ギュッと胸が締め付けられる。
期待のためか、はたまた後ろめたさがあるせいか。
ごくりと息を飲む。
メッセージを入れてきた相手は予感の通り『星野龍空』その人だった。
『今日は付き合ってくれてありがとう これから仕事頑張ってきます 終わったらまたLIMEするけど、返信はいらないから おやすみ いい夢を……愛希をちゃんと大事にするからね』
なぜ句読点を使わずに、すべてをハートで締めくくるんだ、この男は。
おまえは恋する乙女かとツッコみいれたい衝動に駆られる。
っていうか、この男といるといちいちツッコみいれたくなることばかり。
それに加えてスタンプでハートを飛ばしてくるなよ!といった具合に、後から後から心の言葉が溢れだす。
「まったく、よくもここまでやるわね」
さすがに職業がホストというだけあって、マメな男なんだなと思い知らされる。
タイミングは絶妙この上ない。
なにも連絡ないなと思わせといて、ここぞとばかりに入れてくる。
言うなれば、かゆいところにスッと手がでてくる感じ。
なにも送ってこない男よりはマメな文面や気遣いのある言葉はマシだけど、うわべだけかもしれない。
龍空は女性をいい気持ちにさせるプロだ。
マメな文面や気遣いのある言葉がするすると出てこないようでは有名なホストになれるわけがない。
きっとたくさんついた女性客の一人、一人にこういう文面を送っているに違いない。
それに気分を良くした客はあの男を指名し、金を積み上げる。
わかっていても踊らされるんだ。
ううん。
わかっていて踊るんだろう。
「そう言えば私……」
ふと思う。
龍空みたいな文面をつき合ってきた相手に送った覚えがない。
あまり頻繁に送っても嫌がられるかなとか、無視されたら嫌だなとか思って、連絡は最低限にしていた。
しかも文面はバカがつくほどシンプルだった……と思う。
『おまえの送ってくるのってさ、味気なくて、なんか男のツレとしてるみたいなんだよな。ああ、でもツレのほうがまだマシかも。もうちょっと面白いもん送って来るからなあ』
おまえのってもらっても面白くないんだよ――と言われたことを思い出して胸がキュッと苦しくなった。
はっきり物を言う男がいた。
ちょっと前にお別れした男の前の話。
そんなことは言われなくてもよくわかっているけど、文章のやりとりそのものが苦手で避けていたのも事実だ。
おもしろくないって言われたのは正直悔しかったし、つらかったけど、そもそもそんな言い方しなくても、もっと優しく言ってもらえたら努力はしたのにって言いたかったのに堪えたのを思い出してしまった。
セックスが決定的に嫌になったのもこの男のせいだ。
痛いところをここぞとばかりに嫌な言葉で羅列してくれたんだもの。
『マグロ』だの『下手くそ』だの『不感症』だの。
モラハラもいいところだったと思うけど、つき合っているときはケンカしたくなくて我慢し続けた。
それがトラウマみたいになって足踏みさせたり、次の男は違ってくれよという期待と願いに繋がっていたりする。
いつまで経ってもチクリチクリと胸をえぐる言葉が頭から離れてくれない。
もう別れて何年になるのかな?
あの男の言葉は生々しくこの胸に突き刺さっている。
――ああ、やめやめ!
昔の話だ。
別れて何年も経った男のことなんて思い出したところで仕方ない。
引きずっているのは否めないけど、別れた男とのつらい恋の話なんて思い出しても意味がない。
それより今はやるべきことをしよう。
これは人として、大人女子としてやるべきことだ。。
『ありがとう』
龍空のようにハートをつけてみた。
スタンプは送らなかった。
それでも間髪入れずに戻ってきたルンルンとスキップしている浮かれたキャラクタースタンプにため息はでないかわりに、自然に笑みが漏れた。
「はあ……」
一体何回目のため息になるんだろう。
『じゃあ、またね』
いともあっさりと手を上げて、爽やかにあの男こと星野龍空は立ち去っていった。
なんの未練もなく、後ろ髪引かれるというわけでもなさそうに見えるほどだった。
気味が悪いと思えるくらいキッパリ踵を返していったんだ。
「よかったじゃないの……」
セックスを強要されなくてって思う。
手を握るでもない。
抱きしめるでもない。
本当に玄関の前まで送ってくれた。
『明日も仕事頑張ってね』
って、満面の笑みだけ残して帰っていった。
いや、帰っていったというより仕事に出かけたのか。
スマホを取り上げて時間を見ると9時半を回ろうとしていた。
龍空と別れて30分あまりが経過しようとしていたが、なんだか時間が経つのが恐ろしく遅くて、実際に時間を見ても、まだこれしか経っていないのかとまたため息がこぼれた。
セックスがしたかった――なんてことはこれっぽっちも思ってない。
嫌いなんだから、素直に別れられたのはすごくホッとしている。
なのにため息が出るのはきっとあの店で龍空に言われたことを気にしているせいだ。
『愛希の『最初』で『最後』の男になって見せるから』
豚の生姜焼きは冷たくなっても美味しかった。
生姜の効き具合といい、たれの濃さや甘さといい、自分好みだったのは間違いない。
後悔しているのはそんな絶妙なお味を冷めた状態ではなくて、ちゃんとアツアツの状態で食べたかったということだ。
それなのに手が出なかったのは、流されるかのようにあれよあれよと次回会う約束までとりつけられてしまったからだろう。
『オレさ、次の日曜はお休みだから。一日しっかりデートしよう。あ、大丈夫。デートプランはしっかりとオレが立ててくるからね。ああ、もちろん、愛希がお金の心配する必要はないから。そりゃね、わかるよ。オレはホストだから、なんでもお金出させるつもりだろうって疑っちゃうよね? でもホストしてなくてもオレって残念なことにお金に困るってことがなくて。じゃ、なんでホストしているかっていうとね……』
この男の口をどうやったらとめられるだろうかと考えるほど長々と説明された。
途中からは嫌気がさして『わかったから』と、あの男がホストをしている理由話をぶった切って食事を続けるように促したのだが、その結果。
『ああ! 日曜が今から楽しみだね。今日は月曜だから……うーん。長いな、日曜まで。どうしようかなあ。オレ、それまで愛希に会えずに我慢できるかなあ? 無理だな。どう考えても無理だ。ね、愛希。LIMEやってる? やってないわけないよね? 交換しよう、連絡先。電話番号入れておけばトモダチで入るよね。これね、オレの私用電話。仕事関係はこっちなのね。で、愛希にはこっちの私用電話のほうを教えるね。またあ、そんな目で見る? 大丈夫。連絡先知ったからって悪用しないよお。他のホスト連中に売りさばくなんて悪行やると思う? もうちょっと信じてほしいなあ』
口を開くとマシンガンのように言葉を羅列してくれる。
あまりの凄さに口を挟む余地がなくて完全に向こうのペースに巻き込まれている。
次会う約束だけでなく、連絡先の交換もさせられた。
とても自然に。
いや、間違いなくゴリ押しされたんだ。
盛大にため息を吐きつつスマホの待ち受け画面のロックを解いてLIMEを開く。
新しい友達にあの男の顔写真と名前がしっかりと入っている。
そしてそこを思わず凝視してしまう。
名前の下の一言に反射的に起き上がって
「ステキな女子と恋の予感……?」
うっかり口にして体が固まった。
『ステキ女子』?
『恋の予感』?
その後に赤いハートマークがついている。
しかも三つ?
もしかしてこれは自分を指している?
いやいやいやいや、それはうぬぼれが強すぎる。
だって身長高くて、顔がよくて、お金も持っている男だ。
これだけ条件が揃っているんだ。
たぶらかしている女子の二人や三人や四人や五人、いないわけがない。
ううん、絶対にいる!
いないほうがおかしい!
それに恋の予感なんてものがどこにあるというんだろう?
ゲロ塗れにさせた悲惨な出会いから恋の予感なんてものが生まれるんなら、神様はどこかで頭をお打ちになったに違いない。
がしかし、私は知っている。
神様ってば実はとてもイタズラ好きでイジワルな存在であることを――
そんなことを思った瞬間、LIMEのメッセージ音が鳴った。
ギュッと胸が締め付けられる。
期待のためか、はたまた後ろめたさがあるせいか。
ごくりと息を飲む。
メッセージを入れてきた相手は予感の通り『星野龍空』その人だった。
『今日は付き合ってくれてありがとう これから仕事頑張ってきます 終わったらまたLIMEするけど、返信はいらないから おやすみ いい夢を……愛希をちゃんと大事にするからね』
なぜ句読点を使わずに、すべてをハートで締めくくるんだ、この男は。
おまえは恋する乙女かとツッコみいれたい衝動に駆られる。
っていうか、この男といるといちいちツッコみいれたくなることばかり。
それに加えてスタンプでハートを飛ばしてくるなよ!といった具合に、後から後から心の言葉が溢れだす。
「まったく、よくもここまでやるわね」
さすがに職業がホストというだけあって、マメな男なんだなと思い知らされる。
タイミングは絶妙この上ない。
なにも連絡ないなと思わせといて、ここぞとばかりに入れてくる。
言うなれば、かゆいところにスッと手がでてくる感じ。
なにも送ってこない男よりはマメな文面や気遣いのある言葉はマシだけど、うわべだけかもしれない。
龍空は女性をいい気持ちにさせるプロだ。
マメな文面や気遣いのある言葉がするすると出てこないようでは有名なホストになれるわけがない。
きっとたくさんついた女性客の一人、一人にこういう文面を送っているに違いない。
それに気分を良くした客はあの男を指名し、金を積み上げる。
わかっていても踊らされるんだ。
ううん。
わかっていて踊るんだろう。
「そう言えば私……」
ふと思う。
龍空みたいな文面をつき合ってきた相手に送った覚えがない。
あまり頻繁に送っても嫌がられるかなとか、無視されたら嫌だなとか思って、連絡は最低限にしていた。
しかも文面はバカがつくほどシンプルだった……と思う。
『おまえの送ってくるのってさ、味気なくて、なんか男のツレとしてるみたいなんだよな。ああ、でもツレのほうがまだマシかも。もうちょっと面白いもん送って来るからなあ』
おまえのってもらっても面白くないんだよ――と言われたことを思い出して胸がキュッと苦しくなった。
はっきり物を言う男がいた。
ちょっと前にお別れした男の前の話。
そんなことは言われなくてもよくわかっているけど、文章のやりとりそのものが苦手で避けていたのも事実だ。
おもしろくないって言われたのは正直悔しかったし、つらかったけど、そもそもそんな言い方しなくても、もっと優しく言ってもらえたら努力はしたのにって言いたかったのに堪えたのを思い出してしまった。
セックスが決定的に嫌になったのもこの男のせいだ。
痛いところをここぞとばかりに嫌な言葉で羅列してくれたんだもの。
『マグロ』だの『下手くそ』だの『不感症』だの。
モラハラもいいところだったと思うけど、つき合っているときはケンカしたくなくて我慢し続けた。
それがトラウマみたいになって足踏みさせたり、次の男は違ってくれよという期待と願いに繋がっていたりする。
いつまで経ってもチクリチクリと胸をえぐる言葉が頭から離れてくれない。
もう別れて何年になるのかな?
あの男の言葉は生々しくこの胸に突き刺さっている。
――ああ、やめやめ!
昔の話だ。
別れて何年も経った男のことなんて思い出したところで仕方ない。
引きずっているのは否めないけど、別れた男とのつらい恋の話なんて思い出しても意味がない。
それより今はやるべきことをしよう。
これは人として、大人女子としてやるべきことだ。。
『ありがとう』
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