69 / 215
大野郡司
しおりを挟む・天文三年(1534年) 十二月 美濃国厚見郡枝広館 斎藤道三
大原殿の援軍のおかげもあって過日の朝倉の侵攻は撃退できた。
それは良いのだが、土壇場で軍勢を出さずに日和見を決め込む者達が居た。結果的に朝倉を撃退できたから問題にならなかったものの、仮に六角家が朝倉家に負けておればそれらの者達がどのような挙に出ていたかと考えると安穏ともしていられぬ。
気になって調べていると大桑城の大桑常陸介(大桑直元)から気になることを聞いた。今日はそのことを御屋形様に糺さねばならぬ。
待っていると御屋形様の御成りが告げられた。
鷹狩りに出かけておられたと聞いたが、今日は晴れているとはいえ昨日降った雪が一面に残っているというのによくもまあ出かけるものよ。国の大事よりも鷹狩りの方が大事とは呆れる他はない。
「面を上げい」
ゆっくりとした足取りで上座に参られる。顔を上げると鷹狩り姿のままだ。つくづく呑気なものだ。
「急なことでしたが、お目通り叶いまして有難うございまする」
「良い。それより用件を申せ」
「ハッ!過日の朝倉の侵攻の折り、某は御屋形様より軍を預かり、戦に当たりましてございます」
「うむ。働きには満足しておる。それがどうした?」
「その戦で日和見を決め込み、某に協力しようとせぬ者達が居りました」
「……誰のことじゃ」
「小守護代の長井弥太郎(長井景弘)」
じっと様子を伺う。やはり長井の名を出しても驚かぬか。
「某の調べた所では越前の次郎様(土岐頼武)と密かに通じ、朝倉の軍勢を美濃に引き込む手引きをしたとのことにござる」
「……何かの間違いであろう。弥太郎がそのようなことをするはずがあるまい」
「何ゆえそう断言できまするか?」
「弥太郎の父は儂を美濃の国主にするためにお主の父と共に働いた男だ。その子がよもや次郎に与するとは思えぬ」
ふむ……。実のところ弥太郎が越前と通じているというのは真っ赤な嘘だ。
儂の偽りにも眉一つ動かさぬか。よほど長井弥太郎を信用しておるか、あるいは長井弥太郎は御屋形様の指示で動いていたか。
「ともかく、今は無事に朝倉を撃退したことで美濃国内の安定を図るべき時だ。道三には益々の手腕を期待している」
「長井弥太郎については……」
「お主の考えすぎであろう。今はそのことを詮議するよりも領内の仕置を優先せよ」
しばし目線を合わせても御屋形様の目に動揺は見られぬ。いっそ大桑から聞いた話をぶつけてみるか?
……いや、それにはまだ機が熟さぬ。
御前を下がって枝広館の廊下に出ると晴れた空が眩しい。小春日和というのか、寒いが良い天気だ。
だがその想いも束の間、大桑常陸介の言葉が再び脳裏に蘇る。
―――長井弥太郎は斎藤新九郎を討つ用意を整えていた
大桑に届いた密書を見せられるまではまさかと思っていた。御屋形様が六角と誼を通じる儂を警戒しつつあることは感じていたが、まさか朝倉の侵攻を受けたその時に儂を討ちに来るとは容易に信じられなんだ。朝倉の脅威は去ったとはいえ、それは此度の戦で六角が勝ったからだ。仮に六角が負けていれば儂を討っても美濃は朝倉に蹂躙されて御屋形様も国主の座を次郎に奪われることになる。そのような危険な真似をするほどの阿呆だとは思われぬ。
だが、長井は確かに兵を集めていた。それが朝倉と戦う為のものではなく、朝倉との戦で疲弊した儂を討つためのものだったとすれば……。
近江宰相様(六角定頼)があまりにも鮮やかに朝倉を撃破されたために結局は儂もほとんど戦をすることなく朝倉を追い出す事が出来たが、そうでなければ儂は味方に背を討たれる所であったということか。
御屋形様は長井弥太郎の動きを、その理由を全て知っておったのであろう。仮に長井の独断であったならば、長井が朝倉と通じていたと聞かされれば少なからず動揺が生まれるはず。しかし御屋形様の目には一切の動揺が無かった。
……味方を集めよう。長井弥太郎は儂と美濃を二分できるだけの勢力を持っているし、そこに御屋形様が味方をすれば儂がずんと不利になる。
いかに近江殿から援軍を頂けるとしても肝心の儂の兵が寡兵であれば結局は美濃を六角に売り渡すことになってしまう。美濃を他国に売り渡すことは断じて出来ん。
大桑は美濃そのものを危険に晒す今回の長井の挙に腹を立てている。それに大御堂城の竹中遠江守や北方の安藤伊賀守などを味方に付ければ西美濃をまとめることもできるだろう。
まさか儂が近江殿の手の上で踊ることになるとはな。だが降りかかる火の粉は払わねばならん。こうなれば近江殿の思惑に乗るしかあるまい。
土岐頼芸を追い出して儂が美濃の国主となる。
・天文四年(1535年) 二月 近江国蒲生郡 観音寺城 六角定頼
年が明けてお寅の方にも懐妊の兆し在りと報告があった。これで俺も一安心だ。やっぱニンニクの強精効果ってすごいのかね。
ニンニクは南近江でも栽培を始めた。薬効云々はともかく、ガツンとニンニクの効いた肉料理なんて食いたいに決まってる。やっぱ食文化は豊かさの一種のバロメーターだよな。
お寅の懐妊が発覚したことで志野が妙にウキウキと次の側室探しに精を出している。嫁自ら愛人探しなんて現代じゃおかしな話だが、まあそれもこの時代の習いだと思って深く考えないようにしよう。
そんな日々の中、俺は観音寺城の亀の間で進藤貞治と額を突き合わせている。
北陸も雪解けが近くなり、朝倉から返書が来たらしい。
「朝倉は何と言って来た?」
「四月には上洛し、公方様にお目通りを致したいと」
「ふむ……」
素直に俺に膝を屈するのならば可愛いもんだが……。
「左衛門尉自ら来るかな?」
「さて、文には『上洛する』とだけ書かれてありました」
言いながら進藤がニヤリと笑う。わっるい顔してんなコイツ。
「やはり代理を寄越すかな」
「恐らくは。某が使者に参った時の様子を考えれば家中は随分と紛糾したことでありましょう。かと言って、このまま手をこまねいて征伐軍を受けることになれば、それこそ朝倉家の存続が危ぶまれます。
上洛して公方様に詫びればとりあえずその目だけは防げます」
まあ、優柔不断の義景ならばともかく孝景ならそのくらいの判断力はあるだろう。
だが、当主自らが行けばそれはそれで家中がまとまらん。下手をすれば朝倉景紀を中心に家中が割れる。
そこで第三の選択肢として、代理を寄越して将軍に詫びたという実績だけを作るというわけだ。当主自ら膝を屈する形でなければ景紀も負けた負い目でそれ以上文句は付けられないだろう。
問題は……。
「誰を寄越すかな?」
「大野郡司の朝倉次郎左衛門(朝倉景高)でございましょうな。他に務まる者が居りませぬ」
「だろうな。家臣を寄越して終わりでは火に油を注ぐことにもなり兼ねん。一族といっても九郎左衛門(朝倉景紀)を寄越せばどんな問題を引き起こすかも分からん。他の弟達では郡司という風格に欠けるし、残るは次郎左衛門しか居らぬ」
進藤がゆったり頷きながら茶を一口飲んでほほ笑む。
「大野郡司が上洛したならば、せいぜい懇《ねんご》ろに対応為されませ」
「六角の後援で朝倉家の家督を奪い取りたくなるくらいに……だな?」
進藤が再びゆったりと頷く。
今回の朝倉の敗北でもっとも割を食ったのは大野郡司の朝倉景高だ。
何しろ、孝景が余計な下心を出して北近江にまで進軍しようとしなければこれほど手痛い敗戦にはならずに済んだ。
俺が京に掛かり切りになっている間に美濃を攻めるだけなら、西美濃北部にある程度の地歩を築けたかもしれない。それが朝倉景紀の敗戦で美濃からも撤退せざるを得なくなった。
実際の所、北近江での敗戦が無くとも朝倉が美濃で勝つ目は薄かったと思うが、実際はどうだったかは重要じゃない。問題は朝倉景高がそう考えている可能性が高いということだ。
それなのに将軍家へ詫びを入れに行くという役目を振られる。
景高にすれば面白くないはずだ。朝倉家中で自分の憤懣を分かってくれる者は居ないという被害妄想も生まれているだろう。
当主の孝景は朝倉の戦力をこれ以上損なわない為に朝倉景紀を残しているんだろうが、短慮な景高はそれを孝景が景紀を可愛がっているからだと思い込む。理性で動く人間は感情で動く人間の行動を完全には理解できない。孝景には景高の思考が分からないはずだ。
今回の上洛は孝景にとっても苦渋の決断なんだろうが、覚悟の決め方が足りないよな。
本気で朝倉の再生を目指すならば、俺に言われる前に景紀に責任を被せて腹を切らせ、何を置いても自分が上洛して畳に額がめり込むくらいに土下座するしかなかった。名門武家の看板も何もかも投げうって事実上六角家に従属し、ひたすらに命乞いをする。朝倉がそこまでやれば、俺もこれ以上朝倉征伐を言い出すことは出来なくなる。
だが、名門朝倉家のプライドがそれをさせなかった。景紀を生かしているのがその証拠だ。武家の名門として復活する夢を捨てきれなかったんだろう。
朝倉景高は俺の手駒として精々越前国内を引っ掻き回す役割を担ってもらう。それこそ、国人衆がもうこれ以上朝倉家にはついて行けないと呆れかえる程にな。
それもこれも全て進藤の献策通りだ。負けて追い詰められた朝倉を嵌め殺そうってんだから、進藤もいい根性してるよ。
「新助、お主もワルよのぅ」
「いえいえ、御屋形様ほどでは」
「ふっふっふっふ」
ノリもいいじゃないか。なんだか本当に悪だくみをしてるみたいで楽しいぞ。
……ん?
そういえば進藤はこのお約束を知らないよな?
あれ?ということは、本心から俺のことを……?
「では、某はこれにて失礼いたします。朝倉が上洛する前に京で出迎える用意を整えまする」
あ、ちょっと待って……。
頭を下げて行ってしまった。
俺、家臣からどんな風に思われてるんだろう。そんなに悪だくみの好きな腹黒男に見られているんだろうか……。
ちょっとショックだ……。
0
あなたにおすすめの小説
コンバット
サクラ近衛将監
ファンタジー
藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。
ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。
忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。
担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。
その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。
その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。
かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。
この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。
しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。
この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。
一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。
神典日月神示 真実の物語
蔵屋
歴史・時代
私は二人の方々の神憑りについて、今から25年前にその真実を知りました。
この方たちのお名前は
大本開祖•出口なお(でぐちなお)、
神典研究家で画家でもあった岡本天明(おかもとてんめい)です。
この日月神示(ひつきしんじ)または日尽神示(ひつくしんじ)は、神典研究家で画家でもあった岡本天明(おかもとてんめい)に「国常立尊(国之常立神)という高級神霊からの神示を自動書記によって記述したとされる書物のことです。
昭和19年から27年(昭和23・26年も無し)に一連の神示が降り、6年後の昭和33、34年に補巻とする1巻、さらに2年後に8巻の神示が降りたとされています。
その書物を纏めた書類です。
この書類は神国日本の未来の預言書なのだ。
私はこの日月神示(ひつきしんじ)に出会い、研究し始めてもう25年になります。
日月神示が降ろされた場所は麻賀多神社(まかたじんじゃ)です。日月神示の最初の第一帖と第二帖は第二次世界大戦中の昭和19年6月10日に、この神社の社務所で岡本天明が神憑りに合い自動書記さされたのです。
殆どが漢数字、独特の記号、若干のかな文字が混じった文体で構成され、抽象的な絵のみで書記されている「巻」もあります。
本巻38巻と補巻1巻の計39巻が既に発表されているが、他にも、神霊より発表を禁じられている「巻」が13巻あり、天明はこの未発表のものについて昭和36年に「或る時期が来れば発表を許されるものか、許されないのか、現在の所では不明であります」と語っています。
日月神示は、その難解さから、書記した天明自身も当初は、ほとんど読むことが出来なかったが、仲間の神典研究家や霊能者達の協力などで少しずつ解読が進み、天明亡き後も妻である岡本三典(1917年〈大正6年〉11月9日 ~2009年〈平成21年〉6月23日)の努力により、現在では一部を除きかなりの部分が解読されたと言われているます。しかし、一方では神示の中に「この筆示は8通りに読めるのであるぞ」と書かれていることもあり、解読法の一つに成功したという認識が関係者の間では一般的です。
そのために、仮訳という副題を添えての発表もありました。
なお、原文を解読して漢字仮名交じり文に書き直されたものは、特に「ひふみ神示」または「一二三神示」と呼ばれています。
縄文人の祝詞に「ひふみ祝詞(のりと)」という祝詞の歌があります。
日月神示はその登場以来、関係者や一部専門家を除きほとんど知られていなかったが、1990年代の初め頃より神典研究家で翻訳家の中矢伸一の著作などにより広く一般にも知られるようになってきたと言われています。
この小説は真実の物語です。
「神典日月神示(しんてんひつきしんじ)真実の物語」
どうぞ、お楽しみ下さい。
『神知りて 人の幸せ 祈るのみ
神の伝えし 愛善の道』
不死身のボッカ
暁丸
ファンタジー
逓信(ていしん)ギルドに所属する甲殻人ボッカ。歩荷(ぼっか=運搬人)だからボッカと素性を隠す特急便の運搬人。
小柄な身体に見合わぬ怪力、疾風のスピードと疲れ知らずのスタミナで、野を越え山越え荷物を運ぶ。
逓信ギルドの運搬人になったのは、危険な迷宮には入りたく無いから。面倒と危険を避けてすんなり仕事を終わらせたいのに、時にギルド支部長に命じられ行きたくも無い魔獣狩りの運搬人として駆り出される。
割とチートな身体能力を持ちながら、戦闘能力はからっきしで過剰な期待はされたく無い。こんな殺伐とした異世界生活なんかとっとと終わらせて眠るように死にたいと願う、そんな<不死身の歩荷>のお話。
※種族名とか用語は前作と共通にしてますが、別の世界の物語です。世界観も若干違います。
※「歩荷」とは一般的にいう「ポーター」のことですが、長距離運送も兼任しています。
※作者が設定厨なので、時々本筋に関係ない解説回が入ります。
※第16回ファンタジー小説大賞にエントリーしてみました。
この状況には、訳がある
兎田りん
ファンタジー
どうしてこんなことになったのか…
ファルムファス・メロディアスは頭を抱えていた。
居なくてもいい場所に、しなくてもいい装いをしている事の居心地の悪さといったら!
俺の関係ない所でやってくれ!
ファルムファスの握りしめた拳の行方はどこに
○更新状況○
2023/2/15投稿開始
毎週水曜20時頃次回投稿の予定
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お姉様優先な我が家は、このままでは破産です
編端みどり
恋愛
我が家では、なんでも姉が優先。 経費を全て公開しないといけない国で良かったわ。なんとか体裁を保てる予算をわたくしにも回して貰える。
だけどお姉様、どうしてそんな地雷男を選ぶんですか?! 結婚前から愛人ですって?!
愛人の予算もうちが出すのよ?! わかってる?! このままでは更にわたくしの予算は減ってしまうわ。そもそも愛人5人いる男と同居なんて無理!
姉の結婚までにこの家から逃げたい!
相談した親友にセッティングされた辺境伯とのお見合いは、理想の殿方との出会いだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる