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色彩鯉
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今日の宿を取るために国境付近の街へ行く際、竜騎士さんが国境になっている川の向こう側に人の集団が見えるので様子見てから街に入ると言うので行ってみた。
「これは兵隊?」
「どこに向かっているんですかね?」
「今から行く街以外ないだろう」
「戦争ですか?!」
街へ向かうと、こちらも兵士が集まっている。
竜騎士さんが聞いてきた話によると、相手側からは何も言ってきてないが武装集団がこちらに向かっていてるのは明らかなので準備だけはしているそうだ。
国境の川を越えたら侵略と見做してこちらから攻撃を仕掛けるとのこと。
「橋収納してきましょうか?」
「確認してくるから待ってろ」
是非やってくれとのことなので飛竜に乗って即収納した。
飛竜が敵国の兵士と思われる武装集団に近付いた時に魔法や矢が飛んできたので相手はやる気あるみたいだ。
「集団の上に地竜、川にクラーケン出しましょうか?」
「なかなか酷い提案だな。オークは出さないのか?」
「オークは水槽で処理出来ますから」
街に戻り許可を貰ってクラーケンたちを置きに行く。
先頭集団が川を渡り切ったところだったので川の真ん中辺りにクラーケンを投下、地竜は集団の後方に有る天幕の真上に投下した。
「相手の司令部全滅したんじゃないのか…」
「収納した時は遠目だったからこんなに大きいとは思っていなかった…」
馬車の荷台3台分くらい有りそうな天幕が隠れるほど大きいなんて気が付かなかった。
*
動きが鈍くなってきたクラーケンと地竜を収納、ついでに竜騎士さんに言われて立派な鎧を身に付けた人を数人収納して街に帰る。
街ではお馴染みの檻入り水槽が用意されていた。
「この中に兵士を入れるのですか?」
「慣れたもんだろ?」
「魔物には慣れましたが人は初めてなんですが…」
「慣れろ」
「酷い」
鎧の重さで沈んで浮き上がって来ない。
「どうしましょう?」
「普通の檻に入れるか」
普通の檻に入れたら泣きながら色々と話してくれた。
去年不作で食べる物が少なくなり、王宮に頼んだら余裕が無いと断られ、その際にこちらの街を襲って奪えと言われたそうだ。
生きる為には仕方がないとは言え酷い国だな。
捕まえた兵士の中に魔術や槍を使う適性持ち、身体強化や急成長などのスキル持ちが居たので戦う手段を手に入れた。
それと、檻の中に出した魔術スキル持ちが魔術で攻撃してきたのでスキルは奪っているわけではなさそうだ。
これなら俺のスキルが増えていることもそうそう気が付かれないのではと安心した。
捕まえた中で1番偉い人に欲しいなら買いに来いと言って放逐したのだが、後日また軍がやってきて今度は兵士同士の戦いになったそうだ。
捕虜に話を聞いたら司令部の中に貴族の当主や子弟が何人もいて敵討ちの為にやってきたのだとか。
空腹の兵士はまともに戦えなかったみたいで、たいした損害もなく撃退したそうだ。
そのまま乗り込み敵国の街を占領する案も有ったらしいのだが、飢えた国の中に入るのは危険なのではと言う意見が多数を占めて占領もせず賠償を求めなかったのだとか。
「空腹の兵士が戦えないと予想出来なかったんですかね?」
「敵討ちってのは表向きな理由で殺させるのが本来の目的だったのではないかと兄貴が言っていたな」
「殺させるのが目的?」
「自領で暴動を起こされたら困るし、人が減れば必要な食糧も少なくなるからな」
「なるほど…」
竜騎士さんからそんな話を聞いた。
あの国の不作は、夏の大雨で川が氾濫して収穫前の穀物がダメになったのが原因だったそうな。
領主様は街や村を作るだけでなく治水工事もやろうと計画を立て始めたらしい。
竜騎士さんはその事を俺に伝えにきたのだ。
何故か? それは当然その計画に俺が組み込まれているからです…。
「他人に利用されない為に領都学校へ行って知識を身につけようかなとか考えていたのだけれど、そんな余裕は無さそうですね」
「兄貴に言えば家庭教師を頼んでくれるんじゃないか?」
「学校で友達作りたいなみたいなのも有ったんですけどね」
「15になったら王都の高等学校に入れるぞ」
「貴族と一緒とか嫌ですよ、僕は気楽な領都の学校に通いたかったんです」
「諦めろ」
「酷い」
*
色鮮やかな鯉を見た領主様が自分の家にも飼いたいと言ったので土を掘って湧き水とため池を作りに行った。
領主様の家で色鮮やかな鯉が泳ぐ池を見た人が自分の家にもと欲しがり、鯉を売って欲しいと何人かに言われたのでいっそ商売にすることにした。
鯉の名前は色彩鯉、うちの池で見てもらいその場で売る形にした。池づくりや配達まではする気がないので自前で用意してもらっている。
誰にでも売ると転売されるかも知れないと言われたので、領主様に紹介された人にだけ売ることになった。
色彩鯉の値段は模様に関係なく領主様が指定した金額で売る。値付けで領主様の好感度がわかる気がするが何も言わないでおく。
*
鯉を見てもらいやすくする為に橋がかけられたり、池の周りを歩く為に歩道が造られたり、夜でも見えるように魔法の道具で明るくしたりと庭の様子は大きく変わった。
「鯉を売るだけでなく、この池を眺めてお菓子を食べる店とかやっても良いかも知れないね」
「それは良い考えですね」
家を管理する執事に話したら次の日から業者が入り庭師さんの指示でイスやテーブルが設置され、持ち運び出来る軽食やお菓子を作って売る建物が作られ始めた。
入場料を先に払ってお菓子や飲み物は好きに選んで貰う形式にしている。
大量に食べる人が出るかなと思ったりもしたけど、鯉や庭を見るのが目的の人ばかりだった。
お菓子と軽食の材料には俺の収納庫に入っている物を使っている。
何時の間にか檻入り水槽がうちにも用意されており、肉が必要な時に出している。
俺の収納庫に入ってると時間が止まっているのでこのような使い方が出来る。
便利なようだが餓死させて倒すことが出来ないのがちょっと不満。
倒すのに苦労しそうなクラーケンや地竜を餓死させられたら良かったのだけれども。
「これは兵隊?」
「どこに向かっているんですかね?」
「今から行く街以外ないだろう」
「戦争ですか?!」
街へ向かうと、こちらも兵士が集まっている。
竜騎士さんが聞いてきた話によると、相手側からは何も言ってきてないが武装集団がこちらに向かっていてるのは明らかなので準備だけはしているそうだ。
国境の川を越えたら侵略と見做してこちらから攻撃を仕掛けるとのこと。
「橋収納してきましょうか?」
「確認してくるから待ってろ」
是非やってくれとのことなので飛竜に乗って即収納した。
飛竜が敵国の兵士と思われる武装集団に近付いた時に魔法や矢が飛んできたので相手はやる気あるみたいだ。
「集団の上に地竜、川にクラーケン出しましょうか?」
「なかなか酷い提案だな。オークは出さないのか?」
「オークは水槽で処理出来ますから」
街に戻り許可を貰ってクラーケンたちを置きに行く。
先頭集団が川を渡り切ったところだったので川の真ん中辺りにクラーケンを投下、地竜は集団の後方に有る天幕の真上に投下した。
「相手の司令部全滅したんじゃないのか…」
「収納した時は遠目だったからこんなに大きいとは思っていなかった…」
馬車の荷台3台分くらい有りそうな天幕が隠れるほど大きいなんて気が付かなかった。
*
動きが鈍くなってきたクラーケンと地竜を収納、ついでに竜騎士さんに言われて立派な鎧を身に付けた人を数人収納して街に帰る。
街ではお馴染みの檻入り水槽が用意されていた。
「この中に兵士を入れるのですか?」
「慣れたもんだろ?」
「魔物には慣れましたが人は初めてなんですが…」
「慣れろ」
「酷い」
鎧の重さで沈んで浮き上がって来ない。
「どうしましょう?」
「普通の檻に入れるか」
普通の檻に入れたら泣きながら色々と話してくれた。
去年不作で食べる物が少なくなり、王宮に頼んだら余裕が無いと断られ、その際にこちらの街を襲って奪えと言われたそうだ。
生きる為には仕方がないとは言え酷い国だな。
捕まえた兵士の中に魔術や槍を使う適性持ち、身体強化や急成長などのスキル持ちが居たので戦う手段を手に入れた。
それと、檻の中に出した魔術スキル持ちが魔術で攻撃してきたのでスキルは奪っているわけではなさそうだ。
これなら俺のスキルが増えていることもそうそう気が付かれないのではと安心した。
捕まえた中で1番偉い人に欲しいなら買いに来いと言って放逐したのだが、後日また軍がやってきて今度は兵士同士の戦いになったそうだ。
捕虜に話を聞いたら司令部の中に貴族の当主や子弟が何人もいて敵討ちの為にやってきたのだとか。
空腹の兵士はまともに戦えなかったみたいで、たいした損害もなく撃退したそうだ。
そのまま乗り込み敵国の街を占領する案も有ったらしいのだが、飢えた国の中に入るのは危険なのではと言う意見が多数を占めて占領もせず賠償を求めなかったのだとか。
「空腹の兵士が戦えないと予想出来なかったんですかね?」
「敵討ちってのは表向きな理由で殺させるのが本来の目的だったのではないかと兄貴が言っていたな」
「殺させるのが目的?」
「自領で暴動を起こされたら困るし、人が減れば必要な食糧も少なくなるからな」
「なるほど…」
竜騎士さんからそんな話を聞いた。
あの国の不作は、夏の大雨で川が氾濫して収穫前の穀物がダメになったのが原因だったそうな。
領主様は街や村を作るだけでなく治水工事もやろうと計画を立て始めたらしい。
竜騎士さんはその事を俺に伝えにきたのだ。
何故か? それは当然その計画に俺が組み込まれているからです…。
「他人に利用されない為に領都学校へ行って知識を身につけようかなとか考えていたのだけれど、そんな余裕は無さそうですね」
「兄貴に言えば家庭教師を頼んでくれるんじゃないか?」
「学校で友達作りたいなみたいなのも有ったんですけどね」
「15になったら王都の高等学校に入れるぞ」
「貴族と一緒とか嫌ですよ、僕は気楽な領都の学校に通いたかったんです」
「諦めろ」
「酷い」
*
色鮮やかな鯉を見た領主様が自分の家にも飼いたいと言ったので土を掘って湧き水とため池を作りに行った。
領主様の家で色鮮やかな鯉が泳ぐ池を見た人が自分の家にもと欲しがり、鯉を売って欲しいと何人かに言われたのでいっそ商売にすることにした。
鯉の名前は色彩鯉、うちの池で見てもらいその場で売る形にした。池づくりや配達まではする気がないので自前で用意してもらっている。
誰にでも売ると転売されるかも知れないと言われたので、領主様に紹介された人にだけ売ることになった。
色彩鯉の値段は模様に関係なく領主様が指定した金額で売る。値付けで領主様の好感度がわかる気がするが何も言わないでおく。
*
鯉を見てもらいやすくする為に橋がかけられたり、池の周りを歩く為に歩道が造られたり、夜でも見えるように魔法の道具で明るくしたりと庭の様子は大きく変わった。
「鯉を売るだけでなく、この池を眺めてお菓子を食べる店とかやっても良いかも知れないね」
「それは良い考えですね」
家を管理する執事に話したら次の日から業者が入り庭師さんの指示でイスやテーブルが設置され、持ち運び出来る軽食やお菓子を作って売る建物が作られ始めた。
入場料を先に払ってお菓子や飲み物は好きに選んで貰う形式にしている。
大量に食べる人が出るかなと思ったりもしたけど、鯉や庭を見るのが目的の人ばかりだった。
お菓子と軽食の材料には俺の収納庫に入っている物を使っている。
何時の間にか檻入り水槽がうちにも用意されており、肉が必要な時に出している。
俺の収納庫に入ってると時間が止まっているのでこのような使い方が出来る。
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倒すのに苦労しそうなクラーケンや地竜を餓死させられたら良かったのだけれども。
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