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何処からきたのか?
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魚や魔物では無いこと、港街だけの問題ではないかも知れないことからその日は解散となった。
現地解散したのは冒険者たちがせっかくなので狩りをしていくと言ったので。
領主と俺と騎士たちは港街へ戻る。
「中に人が乗っていると思いますか?」
「そうであろうな。あの感じは周りを確認し取り囲まれているとわかってから攻撃命令を出したように見える」
「やはりあれは船だと?」
「ああ、下半分は船そのものだ」
*
こちらが何者か確認することもなく敵対したことを港街の領主は気にしているようだ。
どうやって連れて来られたかわからない、自分が何処にいるのかもわからない、なのに視界に入った人間を敵だと判断することが出来るのはこの辺りでやましいことをしていたからに違いないと言う。
やましいことか。
「クラーケンが大量に見つかったのですが、何か関係ありますかね?」
「クラーケンが大量にか、この辺りでクラーケンが出ること自体珍しいのだがな」
「そうなのですか?」
「魔王大戦以前に行われていた大陸間航路での記録にクラーケンのことが載っているくらいでこの辺りでの目撃情報などは過去になかった。君が数年前に処理したのが初めてだ」
そう言えば漁師もクラーケンは沖にいると言っていたな。
魔王の大陸へ行くときに遭遇するくらい離れているならロイルさんが居た島の魔物から逃げたのではなく、何処かから連れて来られた可能性も有るのか?
その後、今回のことを城に知らせる為に状況をまとめた書類を作るから届けて欲しいと頼まれる。
元からこの海にいたわけではないと知ったので、海に残してきたクラーケンも探して収納した。
魔物とは言え海から居なくなるのは不味いかなと思ったのだけれど、連れられて来たのだとしたら居ない方が良いだろう。
しかし、50匹のクラーケンか。
魚と合わせて収納し過ぎだな。
*
次の日の朝、港街の領主館を出て城に向かう。
次に来る頃には家を用意しておくと言っていた。空き家の紹介じゃなく家が用意されることになっているような…。
王都のドゥーンハルト家に降り、水の精霊とリリーナを出した後着替えて城に向かう。
緊急性は無いので用意して貰った馬車に乗りこみ登城。面倒だが学生では無くなったので仕方がない。
まぁ、事前に予約せず用がある時はその日に来いと言われているだけでも特別扱いなんだけれどね。
陛下が来るまでの間に収納庫の中に入ってる物を聞かれ、魚と酒とクラーケンを出すことになる。
ライナスさんたちへの土産分と商業ギルドの頼まれ分は残して酒と魚は出した、クラーケンは成体1匹だけ出し騎士団が相手している。
海の魔物だから陸だとそんなに動けないと思っていたらしい騎士が不用意に近づいて足で殴られて飛んでいったのを見て、最初は子供にすれば良かったかと思った。幸い怪我は魔法で治ったみたいだが恐怖が残ったらしく、見学することにしたようだ。
「陸の上でこれなら、水の中だとどれくらいの強さがあるんだ?」
「大型輸送船が数分で沈没させられたと聞いてます」
「数分か、陸でドラゴンに見つかるのと似たような物だな」
結局、騎士たちがクラーケンを倒す前に動きが鈍くなり始めそして死んだ。
騎士たちの使う剣では傷付けることが出来ず、槍に持ち変えてからどうにか戦えるようになった。初めから槍を持ち、遠くから攻撃する魔法使いがいれば倒すことが出来たかも知れないなと思う。
騎士団長が明日も頼むと張り切っているが騎士たちはあまりその気じゃなさそうに見えるなぁ。
その場でクラーケンを解体して食べられる大きさまで切り分けた後に網焼きをして騎士たちに食べてもらったらちょっとやる気が出たようだ。
倒した物は持ち帰って良いと言ったのも効果あったのかな?
*
「これはでかいな」
クラーケンを食べていたら陛下たちが来た。
そして網焼きしていたクラーケンの串を持ち齧り付く、毒味とかしなくて良いのかと思ったが周りが気にしてなさそうだから問題無いのか。
なんでわざわざ陛下がと思ったが、この場であの船のような物を出して欲しいそうだ。
敵対の意思がありそうな相手だから騎士がいた方が良いだろうな。
「中の人間だけ出せるか?」
「人間かどうかは分かりませんが、それらしい物は出せます」
人が動かしている乗り物だとわかれば可能だと思う。
「では、先に中の人間を出せ」
「はい」
おそらく人だと思われる15人を出す。
それと、今見たらクラーケンの卵と言うものがリストにあるのを見つけたが、あの乗り物にあったのか?
「見かけは人と変わらないな」
「そうですね、人間の男女に見えます」
全員が同じ様子というわけでもないようだ。
制服と思われる着衣を身に付けた者と庶民的な衣装、それと裸の三種類か。裸の人は疲れているのか倒れてぐったりしている。庶民服は膝を抱えて顔を隠してる人なども居る。そう言う人たちは顔や身体に痣や傷があるように見えるな。
「助けて! 助けてください!」
顔を上げて周りを見渡した顔が腫れている若い女性がそう叫び、周りの男たちに取り押さえられた。
「全員捕まえろ!」
話を聞いてみないとわからないが全員が仲間と言うわけでもなさそうだ。
「近寄るな! 近寄るとこい」
制服は全員収納した。
「どうします?」
「そうだな、騎士団の檻水槽へだすか」
まだ有ったのか檻水槽。
現地解散したのは冒険者たちがせっかくなので狩りをしていくと言ったので。
領主と俺と騎士たちは港街へ戻る。
「中に人が乗っていると思いますか?」
「そうであろうな。あの感じは周りを確認し取り囲まれているとわかってから攻撃命令を出したように見える」
「やはりあれは船だと?」
「ああ、下半分は船そのものだ」
*
こちらが何者か確認することもなく敵対したことを港街の領主は気にしているようだ。
どうやって連れて来られたかわからない、自分が何処にいるのかもわからない、なのに視界に入った人間を敵だと判断することが出来るのはこの辺りでやましいことをしていたからに違いないと言う。
やましいことか。
「クラーケンが大量に見つかったのですが、何か関係ありますかね?」
「クラーケンが大量にか、この辺りでクラーケンが出ること自体珍しいのだがな」
「そうなのですか?」
「魔王大戦以前に行われていた大陸間航路での記録にクラーケンのことが載っているくらいでこの辺りでの目撃情報などは過去になかった。君が数年前に処理したのが初めてだ」
そう言えば漁師もクラーケンは沖にいると言っていたな。
魔王の大陸へ行くときに遭遇するくらい離れているならロイルさんが居た島の魔物から逃げたのではなく、何処かから連れて来られた可能性も有るのか?
その後、今回のことを城に知らせる為に状況をまとめた書類を作るから届けて欲しいと頼まれる。
元からこの海にいたわけではないと知ったので、海に残してきたクラーケンも探して収納した。
魔物とは言え海から居なくなるのは不味いかなと思ったのだけれど、連れられて来たのだとしたら居ない方が良いだろう。
しかし、50匹のクラーケンか。
魚と合わせて収納し過ぎだな。
*
次の日の朝、港街の領主館を出て城に向かう。
次に来る頃には家を用意しておくと言っていた。空き家の紹介じゃなく家が用意されることになっているような…。
王都のドゥーンハルト家に降り、水の精霊とリリーナを出した後着替えて城に向かう。
緊急性は無いので用意して貰った馬車に乗りこみ登城。面倒だが学生では無くなったので仕方がない。
まぁ、事前に予約せず用がある時はその日に来いと言われているだけでも特別扱いなんだけれどね。
陛下が来るまでの間に収納庫の中に入ってる物を聞かれ、魚と酒とクラーケンを出すことになる。
ライナスさんたちへの土産分と商業ギルドの頼まれ分は残して酒と魚は出した、クラーケンは成体1匹だけ出し騎士団が相手している。
海の魔物だから陸だとそんなに動けないと思っていたらしい騎士が不用意に近づいて足で殴られて飛んでいったのを見て、最初は子供にすれば良かったかと思った。幸い怪我は魔法で治ったみたいだが恐怖が残ったらしく、見学することにしたようだ。
「陸の上でこれなら、水の中だとどれくらいの強さがあるんだ?」
「大型輸送船が数分で沈没させられたと聞いてます」
「数分か、陸でドラゴンに見つかるのと似たような物だな」
結局、騎士たちがクラーケンを倒す前に動きが鈍くなり始めそして死んだ。
騎士たちの使う剣では傷付けることが出来ず、槍に持ち変えてからどうにか戦えるようになった。初めから槍を持ち、遠くから攻撃する魔法使いがいれば倒すことが出来たかも知れないなと思う。
騎士団長が明日も頼むと張り切っているが騎士たちはあまりその気じゃなさそうに見えるなぁ。
その場でクラーケンを解体して食べられる大きさまで切り分けた後に網焼きをして騎士たちに食べてもらったらちょっとやる気が出たようだ。
倒した物は持ち帰って良いと言ったのも効果あったのかな?
*
「これはでかいな」
クラーケンを食べていたら陛下たちが来た。
そして網焼きしていたクラーケンの串を持ち齧り付く、毒味とかしなくて良いのかと思ったが周りが気にしてなさそうだから問題無いのか。
なんでわざわざ陛下がと思ったが、この場であの船のような物を出して欲しいそうだ。
敵対の意思がありそうな相手だから騎士がいた方が良いだろうな。
「中の人間だけ出せるか?」
「人間かどうかは分かりませんが、それらしい物は出せます」
人が動かしている乗り物だとわかれば可能だと思う。
「では、先に中の人間を出せ」
「はい」
おそらく人だと思われる15人を出す。
それと、今見たらクラーケンの卵と言うものがリストにあるのを見つけたが、あの乗り物にあったのか?
「見かけは人と変わらないな」
「そうですね、人間の男女に見えます」
全員が同じ様子というわけでもないようだ。
制服と思われる着衣を身に付けた者と庶民的な衣装、それと裸の三種類か。裸の人は疲れているのか倒れてぐったりしている。庶民服は膝を抱えて顔を隠してる人なども居る。そう言う人たちは顔や身体に痣や傷があるように見えるな。
「助けて! 助けてください!」
顔を上げて周りを見渡した顔が腫れている若い女性がそう叫び、周りの男たちに取り押さえられた。
「全員捕まえろ!」
話を聞いてみないとわからないが全員が仲間と言うわけでもなさそうだ。
「近寄るな! 近寄るとこい」
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「そうだな、騎士団の檻水槽へだすか」
まだ有ったのか檻水槽。
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