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恋。
恋……。
東雲くんに頼まれたけれど、私は恋をよく知らない。
淡い初恋くらいはあったけど、幼稚園の頃のお話である。仲良しだから好き!くらいのものだった。
そんなわけで、無料公開されている漫画を読みあさってみた。
キュンしたり、ドロドロしたり、恋愛には様々な形があるのが分かる。
東雲くんが求めるのはどんな恋なのかな?
「おはよう、吉田さん」
「……なんかいつもと様子が違うね、東雲くん」
どうやらまた役作りに入ってしまったらしい。
「こんな僕は嫌い?」
キメ顔でメガネのブリッジを上げる彼を見て、「うん」と答えた。
……キザな感じが癪に触ったので。
「……そっかぁ」
弱々しく笑った彼はメガネを外した。
視力はいい筈だから、わざわざ伊達メガネを用意したのだろう。
「吉田さんの好きな感じになろうと思って」
「一度も好きと言ったことがないキャラクターにならないで」
「えっ! ナギサのことが好きって言っていたのに?」
東雲はづき先生の第3作に出てきたキャラクターだけど、別に恋愛対象としてタイプなわけでは……。
よく覚えていたね、それ。
「じゃあ、君の好みはどんな男?」
「うーん……」
恋愛漫画で勉強してきて、これかな?という感覚は掴んだ。
「好きになった人がタイプなんだと思う。初めから枠取りされているわけじゃなくて、気づいたらその人がタイプになってる」
東雲くんは目を見開いた。
驚きすぎて口まで半開きになっている。
「それだと、君の好みに寄せられないんだけど」
「寄せなくていいよ。私も好きになったふりができるように、努力するから」
好きになったふりの努力ってなんだろう。
言ってることのおかしさに笑ってしまう。
「……じゃあ、吉田さんは僕自身を好きになろうとしてくれるわけだ」
「……」
本人は何気なく言ったつもりだろうけど、私の心臓はドキッと跳ねた。
……なんだ? 今の。
「好きになってもらえるように頑張るね」
「ふりね、ふり」
大事な部分を忘れないで。
また違和感を感じる胸を、そっと撫でておいた。
恋……。
東雲くんに頼まれたけれど、私は恋をよく知らない。
淡い初恋くらいはあったけど、幼稚園の頃のお話である。仲良しだから好き!くらいのものだった。
そんなわけで、無料公開されている漫画を読みあさってみた。
キュンしたり、ドロドロしたり、恋愛には様々な形があるのが分かる。
東雲くんが求めるのはどんな恋なのかな?
「おはよう、吉田さん」
「……なんかいつもと様子が違うね、東雲くん」
どうやらまた役作りに入ってしまったらしい。
「こんな僕は嫌い?」
キメ顔でメガネのブリッジを上げる彼を見て、「うん」と答えた。
……キザな感じが癪に触ったので。
「……そっかぁ」
弱々しく笑った彼はメガネを外した。
視力はいい筈だから、わざわざ伊達メガネを用意したのだろう。
「吉田さんの好きな感じになろうと思って」
「一度も好きと言ったことがないキャラクターにならないで」
「えっ! ナギサのことが好きって言っていたのに?」
東雲はづき先生の第3作に出てきたキャラクターだけど、別に恋愛対象としてタイプなわけでは……。
よく覚えていたね、それ。
「じゃあ、君の好みはどんな男?」
「うーん……」
恋愛漫画で勉強してきて、これかな?という感覚は掴んだ。
「好きになった人がタイプなんだと思う。初めから枠取りされているわけじゃなくて、気づいたらその人がタイプになってる」
東雲くんは目を見開いた。
驚きすぎて口まで半開きになっている。
「それだと、君の好みに寄せられないんだけど」
「寄せなくていいよ。私も好きになったふりができるように、努力するから」
好きになったふりの努力ってなんだろう。
言ってることのおかしさに笑ってしまう。
「……じゃあ、吉田さんは僕自身を好きになろうとしてくれるわけだ」
「……」
本人は何気なく言ったつもりだろうけど、私の心臓はドキッと跳ねた。
……なんだ? 今の。
「好きになってもらえるように頑張るね」
「ふりね、ふり」
大事な部分を忘れないで。
また違和感を感じる胸を、そっと撫でておいた。
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