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第七章

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「アッ、アアアッ、もっと、もっとぉ、おくっ、」
「っはぁ、こうか?」
「ヒィぃぃっ!!っが、ああ、ついて、ついてぇっ、」
M字で抱えている時田のペニスから、白濁液が飛び出す。
ペチャっ…
小便より重さを含んだソレは、流して透明になった水を汚す。
「っぐ、っぐぁ、出すぞ、んくっ、」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~っ!!っはぁ、っはぁ、ぁ、あぁ…」
俺がイッたあとも、時田の腰はヒクヒクと震えていて、抱えている腕がうんと重くなる。ひん剥きそうな目で、だらしなく開いた口からは、涎が垂れている。
「ひぃんっ、なに、」
「落ちないように、舐めただけ。お前、顎でも感じるのかよ」
「そん、な、あ゛、…~っ、」
ぐったりと脱力した時田の尻から、コンドーム付きのペニスを外し、便器に座らせる。そして、トイレットペーパーで乱雑に時田の太股を拭う。これで、今日の行為は終わり。

 時田は前だけではイけない。だから、小便キスを終わらせた後、ジクジクと昂ったモノを発散させるため、俺のペニスで欲を吐く。
「ごめんな、しのだ…男のケツなんかにつっこませて…」
「じゃあ明日からシなくていいのかよ」
「っ、それはだめっ、ただ、お前ゲイじゃないだろ?なのになんでって思ってる」
 そうだ、俺は本来男のケツを掘る趣味はない。しかし、悪くはない。トロトロにほぐされた時田のナカは、興奮すると俺のペニスを痛いぐらいに締め付ける。それは、オナホでは得難い快感だった。
 俺はあの日のトラウマを、より気持ちいいプレイで忘れたい。何回も、何回も繰り返して、自分が汚れているということを、忘れたい。利害は一致しているのだ。時田はそうは思っていないだろうが。
「じゃあ俺、帰るから」
「おお、玄関までで悪い。気をつけて帰れよ。じゃあな、また明日」
「また明日」

『下手になってるからいっている』
 今日、三宅から言われた言葉が頭を回る。
(わかってるよ…)
 最近、練習に集中できない。いつも頭のどこかであの快感を求めている。シている時だけ、時田といる時だけあの日の出来事を忘れられる。あの時の安心感に、飢えている。
(バスケ、行きたくねえな…)
 思って、驚く。こんなこと、初めてだ。何よりも大好きだったことが、煩わしくなっている。そのことに対して、まずいという焦りはある。でも、それを何ともできない。
 おかしいなんてことは分かっている。でも、今のこの習慣をやめさせられたら、と考えると、とてつもない恐怖だ。
(これじゃあまるで…)
 麻薬に溺れている猿ではないか。
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