春を孕む

私はハルを孕んだ。

望んでなんかない、この子も、この子の父親も、憎くてしかたない。

堕ろしたくて、堕ろしたくてたまらない。

でもハルは、簡単には命を手放してくれなかった。

私はハルがきらいだ。

大っ嫌いだ。
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