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殿下って、こんなキャラだっけ?
今までの殿下のイメージは、殿下はあまり自分の気持ちを表に表現されない方だった。
だから、殿下の行動も意外だし、まさか突然抱き締められるなんて思わなくて、驚いた。
「離れていくなんて……、そんな……」
「僕には言えないか? 君が悩んでいること」
「……」
「何か悩んでいるんだろう? だってマリエッタ、君は前回会った時もそうだったが、今日もとても思い詰めた顔をしている」
殿下の手が優しく私の顎をなぞり、上を向けられる。
こちらをまっすぐ見つめる殿下の顔が見えたのと同時、急に至近距離に近づいてきた殿下に唇を奪われていた。
「で、殿下……っ!?」
「拒む理由がないなら受け入れてくれ。僕の中で君は皇太子妃候補ではない。正式な婚約者にしたいと決めている」
「……っ」
「好きだ、マリエッタ! 僕は、誰よりも君のことが好きなんだ!!」
思わず涙があふれる。
皇太子妃候補として育てられて、私自身殿下に好意を抱いていた。けれど、まさかこんな風に殿下に告白を受けるなんて想像していなかった。
けれど、殿下は私を選ばない。
今の殿下はそう言ってくれても、未来は──。
私は震える唇を弱々しく動かして殿下に尋ねる。
「ありがとうございます。けど、私より皇太子妃にふさわしい方が現れたら、殿下はどうされるのですか?」
「誰が何と言おうと僕はマリエッタがいい。君よりふさわしいものなど、あり得ない」
再び唇が重なる。
「んっ」
深く重なる唇を抗おうとは思わなかった。
ずっと悲しい未来に行き着くことが怖くて、どうすればいいかわからなかった。
けれど、殿下がそんなに強く思ってくれているのなら、今、無理に殿下と距離を置かなくていいんだと思えた。
自分の気持ちを、殺す必要はない気がした。
「殿下。私も、殿下のことが好きです」
だって、問題が起こるのは、サクラが現れてからだ。
剣術を続けることはやめられないけれど、
サクラが現れて、殿下がサクラを選んだときに、殿下から離れる決意をすればいい。
何もかもを、今から変える必要はないんだよね……。
思いがけない殿下の告白を受けて、私は今まで未来への恐怖によって凍りついていた心を溶かされるようだった。
このまま、何も起こらなければいいのに……。
何も起こらず、殿下と一緒に穏やかな未来を歩めたら、どれだけいいだろう。
サクラが現れる日まで恐らくそう長くない。
私は束の間の幸せを、一生分の幸せを逃さないように、今だけは殿下とキスを繰り返した。
今までの殿下のイメージは、殿下はあまり自分の気持ちを表に表現されない方だった。
だから、殿下の行動も意外だし、まさか突然抱き締められるなんて思わなくて、驚いた。
「離れていくなんて……、そんな……」
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「……」
「何か悩んでいるんだろう? だってマリエッタ、君は前回会った時もそうだったが、今日もとても思い詰めた顔をしている」
殿下の手が優しく私の顎をなぞり、上を向けられる。
こちらをまっすぐ見つめる殿下の顔が見えたのと同時、急に至近距離に近づいてきた殿下に唇を奪われていた。
「で、殿下……っ!?」
「拒む理由がないなら受け入れてくれ。僕の中で君は皇太子妃候補ではない。正式な婚約者にしたいと決めている」
「……っ」
「好きだ、マリエッタ! 僕は、誰よりも君のことが好きなんだ!!」
思わず涙があふれる。
皇太子妃候補として育てられて、私自身殿下に好意を抱いていた。けれど、まさかこんな風に殿下に告白を受けるなんて想像していなかった。
けれど、殿下は私を選ばない。
今の殿下はそう言ってくれても、未来は──。
私は震える唇を弱々しく動かして殿下に尋ねる。
「ありがとうございます。けど、私より皇太子妃にふさわしい方が現れたら、殿下はどうされるのですか?」
「誰が何と言おうと僕はマリエッタがいい。君よりふさわしいものなど、あり得ない」
再び唇が重なる。
「んっ」
深く重なる唇を抗おうとは思わなかった。
ずっと悲しい未来に行き着くことが怖くて、どうすればいいかわからなかった。
けれど、殿下がそんなに強く思ってくれているのなら、今、無理に殿下と距離を置かなくていいんだと思えた。
自分の気持ちを、殺す必要はない気がした。
「殿下。私も、殿下のことが好きです」
だって、問題が起こるのは、サクラが現れてからだ。
剣術を続けることはやめられないけれど、
サクラが現れて、殿下がサクラを選んだときに、殿下から離れる決意をすればいい。
何もかもを、今から変える必要はないんだよね……。
思いがけない殿下の告白を受けて、私は今まで未来への恐怖によって凍りついていた心を溶かされるようだった。
このまま、何も起こらなければいいのに……。
何も起こらず、殿下と一緒に穏やかな未来を歩めたら、どれだけいいだろう。
サクラが現れる日まで恐らくそう長くない。
私は束の間の幸せを、一生分の幸せを逃さないように、今だけは殿下とキスを繰り返した。
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