異世界転生~筋肉フェチの元女子高生がやらかす物話

アカヤシ

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14歳~男装王子編

第2話 え?聞いてないんですけど?

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「隊長しっかりしてください!!」

只今緊急治療中です。原因は私だけど。
鎧を着た集団が魔法やら回復薬をかけ必死に呼び掛けている。まあHPゲージなんてあったなら間違いなくあと1くらいしか残ってなかっただろう。

「くっはっ!!ごほっ!ごほっ!」

お!息を吹き返した。
鎧を着た集団が次に剣を抜き私を取り囲む。
確かにやりすぎはしたけど、そっちが悪いよね。見知らぬおっさんがいきなり抱きつこうとすれば殴ったって仕方ないと思うよ。

「貴様、自分が何をしたかわかってるのか?貴様が殴り飛ばしたのはペルディーダ侯爵家次男のマルクス=ペルディーダ様だぞ」

「よせ!私が感極まって抱きつこうとしたのが悪いのだ。君も本当にすまない事をした」

意識が戻ったマルクスが騎士達を下がらせる。

「君に聞きたい!君の母親はルーエル。ルーエル=ペルディーダではないか!」

確かに母の名前はルーエル=ペルディーダだけどはたして本当の事を言うべきか?私の答えは、

「違うよ。私の母親は死んだよ。とっくの昔に」

とりあえず嘘をついて誤魔化す。

「・・・そうか。すまない、君が私の妹にそっくりだったのでな」

コイツ私が嘘をついてるとわかってるな。あとで調べる気か?

「まあ、私もやりすぎたし詫びにあなたの指名依頼を受けるよ」

「依頼?」

ありゃ?違ったか?

「アンタらじゃないの?65層までの案内を依頼したの?」

「君がクラスAの冒険者『狂乱麗舞』のテティ!!」

うわっ、その通り名王都まで広まってんの。

「今からでも行けるけどどうする?」

「我々は今しがた町についたばかりなので明日でいいか?」

「じゃあ、時間あるよね?聞くけど私が65階層まで行って採ってくるじゃ駄目なの?」

私が聞くとマルクスは正直に答えてくれた。
なんでもゴーレムから採取できる宝石は『星占い』という占いに適した物だったらしくその宝石を使うと的中率が格段に上がるらしい。そして第2王子はその占いで自分の結婚相手を探そうとしていたらしく。
乙女か!とツッコミたいが我慢する。
実は1ヶ月前に騙されて偽物を掴まされてとうとう自分で宝石を取りに行くと言い出したらしい。
バカなのかその王子は?
周りの人間の言葉も聞き入れずここまで来てしまったらしい。
大変だったんですね色々と。
まあ、事情はわかった。別に依頼を断るほどの理由でもなかったから受けることにした。

「テティさん。お時間があるのでしたらもう少し話をしませんか?」

まあ、へんに付きまとわれると嫌なので話を聞くことにした。
15年前に妹がドワーフと駆け落ちした。
簡単に言えばそれだけ。
・・・言い訳できねー!!
私の顔や髪色に名前にマルクスさんの話を聞くに父親と母親と外見の特徴が一致している。ちょっと調べられたら完全にアウトでしょコレ。ていうか隠す気があるのと問いたいくらいなんですけど!
ポンポンと後ろから肩を叩かれたので後ろを振り返るとお母さんが立っていた。

「テティちゃん、お弁当忘れて行ってたわよ。はい、コレ。」

わざわざ届けてくれたんだ。
ありがとうお母さん・・・じゃないよ!なんでこのタイミングで出てくるかなー。ほら、マルクスさんが唖然としてるよ。おーい!再起しろー!
お母さんがマルクスさんに気づいた。

「あら、マルクス兄さん。お久しぶりですね」

かっる!軽いよお母さん。約15年ぶりにあったお兄さんにまるで昨日会ったかのような軽い挨拶で済ますって。

「ルーエルなのか?」

「はい、そうですよ?」

母との感情の温度差が激しくて戸惑っているマルクスさん。
お母さんにさっきの話を聞かせるとクスクス笑いながら答えてくれた。
お母さんは母とは今でも手紙のやりとりはやっていると知らないのは男連中だけだと。

「隠し事するより堂々としていた方が案外見つからないものよ。実際に15年間見つからなかったわ。まあお母様の助けがあってこそだけどね。それに近々実家に帰省しようとは思ってたけどね」

え?私、聞いてないんですけど?
まあ、よかったねマルクスさん問題解決じゃん。

「何言ってるのテティちゃんも行くのよ」

私も?聞いてないんですけど?

「だってお母様が貴方に会いたいって」

まあ、私は別にいいけどマルクスさんや他の家族は?

「え?私が行くのは知らないわよ。だってお母様に会いに行くだけだから」

もう少し言葉を選んであげて。マルクスさん涙目になってるよ。

「いいわよ。だってお父様や兄さん達は嫌いだもの」

マルクスさんが凄い勢いで倒れこんだよ!!
しっかりしてマルクスさーん!

返事がないただの屍のようだ。

ショックのあまり屍と化したマルクスであった。

「プライベートの事は当人同士で話つけてよとりあえず、マルクスさん明日の朝一にギルドに来て。依頼の確認と準備をして階層までの予定を決めよう。今のマルクスさんじゃあ冷静な判断ができないだろうし今日は解散と言うことで」

この家族問題は私には解決不可能。

「ほら、お母さん家に帰ろ!」

お母さんをこの場に置いていくのは心配なのでお母さんを連れてギルドをあとにした。
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