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三章 天満月くんの笑顔
17.脈アリ
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ぽかん。
…天満月くんが?
妖精さんに嫉妬?
何がどうなってそうなるの⁇
訳がわからず固まっていると、その間に烏さんと猫さんは器用に机に上って、椅子に座っている私と距離を近づけた。
ハムスターとその飼い主みたいな構図になっている。
「彼、そんなに星が好きだったの?」
『ソコジャナイ。光ニトッテ、美紀菜ハ特別ダ。先ニ一緒ニ外出シタラ怒ラレル』
『遊ビニ行クナラ、光モ誘ッテアゲテ』
「まってまって、『特別』って『私に術が効かないこと』でしょ? だったら勝手に遊びに行ってもいいじゃない」
そうツッコんだら、ピシッと烏さんに指さされてしまった。
『ソノ特別ハ超重要。光ガズット求メテイタ存在』
うんうん、と猫さんが深くうなずく。
『光ハ才能ニ加エテ、術モ使エル。ダケド勝テナカッタ相手…面白クナイワケナイ』
『堪エルヨウニ笑ッタノ、見タダロ? 我ラ驚イタ。初メテ見タ顔ダッタ』
「初めて…⁉ 妖精さんたちも…⁉」
天満月くんは妖精さんと仲良しだし、四年目の付き合いだ。
今まで見たことなかっただなんて信じられない。
「天満月くん…そんなに笑わない人なの……?」
『前マデハナ。最近ハ楽シソウダゼ』
「ええっ? でも……」
私は二人に、観察していたのは天満月くんの笑顔を見たかったからだと打ち明けた。
…結局それは叶わなかったし、甘いもの好きに深い理由があって複雑な感情を抱いてしまったことも。
そしたら。
『美紀菜、考エスギ』
猫さんから強烈な一言をもらってしまう。
「考えすぎ…⁉」
『ウン、絶対ソウ。光ハ、美紀菜ニ自分ノコト知ッテモライタカッタダケ!』
「…猫さんはポジティブだね」
『ソレデイイジャナイノ。新シイ光ノ情報ヲ聞イタ、嬉シクナイ?』
「…!」
思いつかなかった。
そういう考え方があったんだ…。
『本当にお菓子が大好きなんだ』って言った後に、『好きにならなきゃいけないから好きになった』って言われて……
私は何も知らなかった自分を、責めたくなってもやもやした。
だけど裏返せば、天満月くんの謎に一歩近づけた瞬間だったんだね。
…ううん、天満月くんの方から、近寄ってくれたんだ…!
「嬉しい、かも」
口元がゆるむのを感じながら答えると、目の前の二人もにっこりしてくれた。
『ナア、コレ脈アリッテヤツカ?』
『間違イナク。デモ二人トモ無自覚ダカラ、我々ガ手伝ワナキャ』
「…? こそこそ何話してるの?」
尋ねたら『ナンデモナイ』ってまた息ぴったりに返される。
何でもないことはないでしょ…ま、いいか。
「二人のおかげで、もっと元気出たよ。ありがとう」
『礼ニハ及バン』
「…まだ、思い切り笑った顔を見たいと思ってるの。ただお菓子を食べてるだけじゃ無理だったけど…烏さんの『最近は楽しそう』って言葉、信じてみるね」
『ソウシロ、ソウシロ』
『ソウヤッテ、美紀菜ガ光ノ為ニ行動スレバ、キット笑ウ』
背中を押されて、自信が湧いてきた。
もっと積極的になろう。
今のところは、私は天満月くんの特別らしいから——
(デキレバ ズット 特別ダッタラ イイノニ)
……え?
変な声が聞こえた…ような。
胸のあたりも、奥の奥に何か感じた…ような。
でも妖精さんたちは特に気にしている様子はない。
…じゃあ空耳か。
そうだ、そんなことより彩羽への返事は何を書こう。
術や妖精さんの存在は隠して、天満月くんの話にしようかな。
…天満月くんが?
妖精さんに嫉妬?
何がどうなってそうなるの⁇
訳がわからず固まっていると、その間に烏さんと猫さんは器用に机に上って、椅子に座っている私と距離を近づけた。
ハムスターとその飼い主みたいな構図になっている。
「彼、そんなに星が好きだったの?」
『ソコジャナイ。光ニトッテ、美紀菜ハ特別ダ。先ニ一緒ニ外出シタラ怒ラレル』
『遊ビニ行クナラ、光モ誘ッテアゲテ』
「まってまって、『特別』って『私に術が効かないこと』でしょ? だったら勝手に遊びに行ってもいいじゃない」
そうツッコんだら、ピシッと烏さんに指さされてしまった。
『ソノ特別ハ超重要。光ガズット求メテイタ存在』
うんうん、と猫さんが深くうなずく。
『光ハ才能ニ加エテ、術モ使エル。ダケド勝テナカッタ相手…面白クナイワケナイ』
『堪エルヨウニ笑ッタノ、見タダロ? 我ラ驚イタ。初メテ見タ顔ダッタ』
「初めて…⁉ 妖精さんたちも…⁉」
天満月くんは妖精さんと仲良しだし、四年目の付き合いだ。
今まで見たことなかっただなんて信じられない。
「天満月くん…そんなに笑わない人なの……?」
『前マデハナ。最近ハ楽シソウダゼ』
「ええっ? でも……」
私は二人に、観察していたのは天満月くんの笑顔を見たかったからだと打ち明けた。
…結局それは叶わなかったし、甘いもの好きに深い理由があって複雑な感情を抱いてしまったことも。
そしたら。
『美紀菜、考エスギ』
猫さんから強烈な一言をもらってしまう。
「考えすぎ…⁉」
『ウン、絶対ソウ。光ハ、美紀菜ニ自分ノコト知ッテモライタカッタダケ!』
「…猫さんはポジティブだね」
『ソレデイイジャナイノ。新シイ光ノ情報ヲ聞イタ、嬉シクナイ?』
「…!」
思いつかなかった。
そういう考え方があったんだ…。
『本当にお菓子が大好きなんだ』って言った後に、『好きにならなきゃいけないから好きになった』って言われて……
私は何も知らなかった自分を、責めたくなってもやもやした。
だけど裏返せば、天満月くんの謎に一歩近づけた瞬間だったんだね。
…ううん、天満月くんの方から、近寄ってくれたんだ…!
「嬉しい、かも」
口元がゆるむのを感じながら答えると、目の前の二人もにっこりしてくれた。
『ナア、コレ脈アリッテヤツカ?』
『間違イナク。デモ二人トモ無自覚ダカラ、我々ガ手伝ワナキャ』
「…? こそこそ何話してるの?」
尋ねたら『ナンデモナイ』ってまた息ぴったりに返される。
何でもないことはないでしょ…ま、いいか。
「二人のおかげで、もっと元気出たよ。ありがとう」
『礼ニハ及バン』
「…まだ、思い切り笑った顔を見たいと思ってるの。ただお菓子を食べてるだけじゃ無理だったけど…烏さんの『最近は楽しそう』って言葉、信じてみるね」
『ソウシロ、ソウシロ』
『ソウヤッテ、美紀菜ガ光ノ為ニ行動スレバ、キット笑ウ』
背中を押されて、自信が湧いてきた。
もっと積極的になろう。
今のところは、私は天満月くんの特別らしいから——
(デキレバ ズット 特別ダッタラ イイノニ)
……え?
変な声が聞こえた…ような。
胸のあたりも、奥の奥に何か感じた…ような。
でも妖精さんたちは特に気にしている様子はない。
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術や妖精さんの存在は隠して、天満月くんの話にしようかな。
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