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4.欲しいものがあるときは自分で動く(ナリッタ視点)
しおりを挟むやった!!やった!!
こんな簡単な事だったなんて!!
奥様は嫉妬深く、他に愛する人がいるなどばれたらナリッタにどんな危険が迫るかわからない。だから一緒にいられる方法を時間をかけて探すとカダール様はおっしゃっていたけど、奥様だって人間だもの。真実の愛の前にかなうわけなんてないわ。
実際話したらすぐに理解してくださって、身を引くと言ってくれた。自分が2人を引き裂いていたようで恥ずかしいですって。
本当にその通りだと思ったけれど、知らなかったのなら仕方ないわ。
すぐに離縁の手続きをしてくれるっていうんだから許してあげる。
それにお祝いまでくださるって言っていたわ。宝石にリボンまでプレゼントしてくれるなんて優しい奥様じゃない。
本当はじきにすべてが私のものになるんだからプレゼントなんてもらわなくてもいいんだけど、もらえるものはすべてもらっておかなくちゃね。
遠慮なんてしていたら人生損するばっかりだって知ってるもの。
カダール様は待っててくれとおっしゃってたけど、自分で来てみてよかった。
やっぱり欲しいものがあるときは自分で動かなくちゃ、他人任せにしていたからだめなのよ。
これで伯爵夫人の座も、裕福な暮らしも、あの馬車も!すべて私のもの。
そのために少しくらい待つなんて我慢するに決まってる。
あんなサインまで書かせたのだもの。約束を破るはずがない。
もしも1月も待たされたならもう一度来てやればいいんだわ。
こうしてナリッタは幸せな気分で家まで送り届けられた。
丁寧に、大事な客人として扱われて。
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