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25.軽く自分と向き合ってみよう
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ふと気づけば、俺は白いもやっとした空間にいた。
床も天井の曖昧だが、しっかり立つことの出来る不思議な場所だ。
「なんか、見覚えのあるとこだな……」
「……僕は想像力のある方じゃないし、どうせなら出会った場所に似てる方がいいかなって思ったんだ」
いつの間にか目の前に少年がいた。
いや、青年か? 線の細い、二十歳に届くかどうかという、優しげな風貌の若者だ。
嫌悪感は感じない。むしろ、親愛の情を感じる。
当然だな。
「お前が、俺か……」
「そう。はじめまして、モヒー・カーン。もう一人の僕」
「随分落ちついてるな。事情を把握してるのか?」
名前も知らない本当の俺は随分落ちついた様子だった。俺の中で蠢く『生き返るための使命を果たす』という焦燥感がかなり強いことから想像するに、もっと取り乱しているかと思った
「普段ははっきりとした意識はないんだけれど、タイシャさんのおかげでね。一応、事情も聞いてるよ」
そう言う『俺』の顔は、優しげで気弱な印象とは対照的に、内心の強い意志を感じさせた。
俺が覚悟を決めているなら、こいつも覚悟を決めているということだろう。
だが、確認は必要だ。
「単刀直入に言う、自分のために、自分を犠牲にする危険を犯す気はあるか?」
「…………そうだね。どうしても、それが必要な状況なんだね?」
「必要だ。強くならなきゃならん。戦いは避けられない」
「うん……うん。ごめん、本当はわかってるんだ。君は僕だから。君が覚悟をしたように、ここに僕がいる時点で、結論なんて出てるんだよ」
「嫌だったら、初めからここに現れないか」
俺が笑うと、向こうも笑った。いい笑顔だった。前の進むための後悔はしない。そんな顔だった。
「自分に言うのも変だけれど。モヒー・カーン、これまでありがとう。そして、これからも宜しく。貴方が力を発揮できるよう頑張るから。僕を生き返らせてください」
丁寧に頭を下げる、『俺』。
自分から頼まれるってのも不思議な感覚だな。
「わかった。任せてくれ。自分で言うのも何だが、俺はお前の決意を尊重する。そのための存在だしな」
「――ありがとう」
最後に礼を言われて、俺はゆっくりと自分の意識が覚醒に向かうのを自覚した。
○○○
砂浜で座り込んだ状態で、俺は目覚めた。頭が少し痛い。タイシャの奴、こんな力業しか方法は無かったのか。
目を開くと目の前には楽しそうな様子のタイシャと心配そうに見守るライクレイ姉妹の姿があった。
「お早いお帰りデスネー。どうでしたカ?」
「……俺が自分と対話した段階で結果はわかってただろ?」
タイシャがにっこり笑う。やっぱり、わかってやがったか。
「スイマセン。念のための確認でした」
「では、上手くいったのですね?」
「安心しましたわ」
ライクレイ姉妹がほっとしている。心配をかけちまったな。
でも、問題はここからだ。俺が天使としての力を振るうほど、人間から遠ざかる。
「安心するのはまだ早いデス。これからカーンサンには精神魔法をかけた後、力を使いこなすための特訓が必要デス」
「やっぱりやるのか、地獄の特訓……」
嫌そうにいう俺と引きつった笑みを浮かべるライクレイ姉妹。
タイシャはそれらを見た後、実に楽しそうに笑いながら言う。
「勿論、三人まとめて、面倒みますヨ」
その日から、本当に地獄の特訓が始まった。
早朝から日暮れまで、場合によっては日の沈んだ後も、タイシャの用意した基礎的な訓練と実戦訓練を繰り返した。
特に実戦訓練は凄かった。タイシャはステータスどおり、死ぬほど強かった。
俺達三人が束になってもかなわない。見たこととのない魔法を使い、見たことのない武器をどこからか繰り出してくる。
ちょっと怪我をしてもタイシャが魔法で治してくれるからたちが悪い。俺達の実力に会わせてはくれてるようだが、常にギリギリを狙って攻撃をしかけてくる。
休憩や就寝前など合間を見て、シーニャとセインはタイシャから新しい魔法を授かるための勉強をし、俺は天使の力を使いこなすために必死になった。
ちなみに、天使としての力を使うと、モヒカンが銀色になって小さな羽が生えることがわかった。ちょっと面白いので『天使形態』と呼ぶことにした。
そんなこんなで一ヶ月、俺達三人は壊れたヴァルキリーにみっちりと鍛えられたのだった。
そして、旅立ちの日が来た。
○○○
「一ヶ月間、皆さんよく耐え抜きましたデス! タイシャも久しぶりに人と沢山話せて楽しかったデス」
玄関の前でニコニコしながらタイシャが言った。こいつはずっとそうだ。なんでも、世界と人間が大好きなので、来客があるとこうなるらしい。……地獄の特訓中も笑顔なのは、かなり恐かったので控えて欲しかった。
「世話になったな」
「タイシャ様、心よりお礼申しあげますわ」
「本当に、ありがとうございました」
何はともあれ、俺達は礼を言うしか無い。
タイシャのおかげで、俺達は飛躍的なパワーアップを果たした。一ヶ月前とはもう別人だ。
「何か、お礼が出来ると良いのですけれど……」
思案気な様子でシーニャが言うと、タイシャがすぐに要望を言った。
「お礼でしたら、手紙をくださいデス。教えた魔法で、タイシャに連絡をとれるデスヨネ?」
「そんなことで良いんですの?」
「タイシャは世界と人が好きですが、あまり関わると良くないデス。だから、文通くらいがちょうどいいのデス」
寂しげにいうタイシャ。彼女は強すぎる自信の力が社会に影響を及ぼさないよう、人里離れた場所で暮らしている。
堂々と力を振るってる女神と大違いだ。
なんでも、あれはこの世界の神公認でやってることらしい。非常に特別な出来事だそうだ。セインの信仰する光神をはじめ、この世界の神には割と緩いところがあるそうだが、そんなもんでいいのか。
とにかく、旅立ちだ。
俺はバギーに乗り込む前に、タイシャにもう一度頭を下げた。
「本当に世話になった。礼ができないのが残念だ」
「楽しい時間に、シーニャとセインとの縁。それに、これからカーンサンがすることの結果を後で聞ければ十分デスヨ」
「そうか。ありがとう」
俺がバギーに乗り込むのをみて、シーニャとセインもそれに習った。
「機会があれば、また会おう」
「わたくしもですわ! 落ちついたらもう一度会ってくださいませ」
「私も! 私もです!」
ニコニコと手を振り続けるタイシャに言いながら、俺達はバギーで旅立つ。
次の目的地は決まっている。
レイサムの街。ライクレイ姉妹の故郷だ。
新しく得た力。まずはそれで、姉妹の復讐を完遂する。
床も天井の曖昧だが、しっかり立つことの出来る不思議な場所だ。
「なんか、見覚えのあるとこだな……」
「……僕は想像力のある方じゃないし、どうせなら出会った場所に似てる方がいいかなって思ったんだ」
いつの間にか目の前に少年がいた。
いや、青年か? 線の細い、二十歳に届くかどうかという、優しげな風貌の若者だ。
嫌悪感は感じない。むしろ、親愛の情を感じる。
当然だな。
「お前が、俺か……」
「そう。はじめまして、モヒー・カーン。もう一人の僕」
「随分落ちついてるな。事情を把握してるのか?」
名前も知らない本当の俺は随分落ちついた様子だった。俺の中で蠢く『生き返るための使命を果たす』という焦燥感がかなり強いことから想像するに、もっと取り乱しているかと思った
「普段ははっきりとした意識はないんだけれど、タイシャさんのおかげでね。一応、事情も聞いてるよ」
そう言う『俺』の顔は、優しげで気弱な印象とは対照的に、内心の強い意志を感じさせた。
俺が覚悟を決めているなら、こいつも覚悟を決めているということだろう。
だが、確認は必要だ。
「単刀直入に言う、自分のために、自分を犠牲にする危険を犯す気はあるか?」
「…………そうだね。どうしても、それが必要な状況なんだね?」
「必要だ。強くならなきゃならん。戦いは避けられない」
「うん……うん。ごめん、本当はわかってるんだ。君は僕だから。君が覚悟をしたように、ここに僕がいる時点で、結論なんて出てるんだよ」
「嫌だったら、初めからここに現れないか」
俺が笑うと、向こうも笑った。いい笑顔だった。前の進むための後悔はしない。そんな顔だった。
「自分に言うのも変だけれど。モヒー・カーン、これまでありがとう。そして、これからも宜しく。貴方が力を発揮できるよう頑張るから。僕を生き返らせてください」
丁寧に頭を下げる、『俺』。
自分から頼まれるってのも不思議な感覚だな。
「わかった。任せてくれ。自分で言うのも何だが、俺はお前の決意を尊重する。そのための存在だしな」
「――ありがとう」
最後に礼を言われて、俺はゆっくりと自分の意識が覚醒に向かうのを自覚した。
○○○
砂浜で座り込んだ状態で、俺は目覚めた。頭が少し痛い。タイシャの奴、こんな力業しか方法は無かったのか。
目を開くと目の前には楽しそうな様子のタイシャと心配そうに見守るライクレイ姉妹の姿があった。
「お早いお帰りデスネー。どうでしたカ?」
「……俺が自分と対話した段階で結果はわかってただろ?」
タイシャがにっこり笑う。やっぱり、わかってやがったか。
「スイマセン。念のための確認でした」
「では、上手くいったのですね?」
「安心しましたわ」
ライクレイ姉妹がほっとしている。心配をかけちまったな。
でも、問題はここからだ。俺が天使としての力を振るうほど、人間から遠ざかる。
「安心するのはまだ早いデス。これからカーンサンには精神魔法をかけた後、力を使いこなすための特訓が必要デス」
「やっぱりやるのか、地獄の特訓……」
嫌そうにいう俺と引きつった笑みを浮かべるライクレイ姉妹。
タイシャはそれらを見た後、実に楽しそうに笑いながら言う。
「勿論、三人まとめて、面倒みますヨ」
その日から、本当に地獄の特訓が始まった。
早朝から日暮れまで、場合によっては日の沈んだ後も、タイシャの用意した基礎的な訓練と実戦訓練を繰り返した。
特に実戦訓練は凄かった。タイシャはステータスどおり、死ぬほど強かった。
俺達三人が束になってもかなわない。見たこととのない魔法を使い、見たことのない武器をどこからか繰り出してくる。
ちょっと怪我をしてもタイシャが魔法で治してくれるからたちが悪い。俺達の実力に会わせてはくれてるようだが、常にギリギリを狙って攻撃をしかけてくる。
休憩や就寝前など合間を見て、シーニャとセインはタイシャから新しい魔法を授かるための勉強をし、俺は天使の力を使いこなすために必死になった。
ちなみに、天使としての力を使うと、モヒカンが銀色になって小さな羽が生えることがわかった。ちょっと面白いので『天使形態』と呼ぶことにした。
そんなこんなで一ヶ月、俺達三人は壊れたヴァルキリーにみっちりと鍛えられたのだった。
そして、旅立ちの日が来た。
○○○
「一ヶ月間、皆さんよく耐え抜きましたデス! タイシャも久しぶりに人と沢山話せて楽しかったデス」
玄関の前でニコニコしながらタイシャが言った。こいつはずっとそうだ。なんでも、世界と人間が大好きなので、来客があるとこうなるらしい。……地獄の特訓中も笑顔なのは、かなり恐かったので控えて欲しかった。
「世話になったな」
「タイシャ様、心よりお礼申しあげますわ」
「本当に、ありがとうございました」
何はともあれ、俺達は礼を言うしか無い。
タイシャのおかげで、俺達は飛躍的なパワーアップを果たした。一ヶ月前とはもう別人だ。
「何か、お礼が出来ると良いのですけれど……」
思案気な様子でシーニャが言うと、タイシャがすぐに要望を言った。
「お礼でしたら、手紙をくださいデス。教えた魔法で、タイシャに連絡をとれるデスヨネ?」
「そんなことで良いんですの?」
「タイシャは世界と人が好きですが、あまり関わると良くないデス。だから、文通くらいがちょうどいいのデス」
寂しげにいうタイシャ。彼女は強すぎる自信の力が社会に影響を及ぼさないよう、人里離れた場所で暮らしている。
堂々と力を振るってる女神と大違いだ。
なんでも、あれはこの世界の神公認でやってることらしい。非常に特別な出来事だそうだ。セインの信仰する光神をはじめ、この世界の神には割と緩いところがあるそうだが、そんなもんでいいのか。
とにかく、旅立ちだ。
俺はバギーに乗り込む前に、タイシャにもう一度頭を下げた。
「本当に世話になった。礼ができないのが残念だ」
「楽しい時間に、シーニャとセインとの縁。それに、これからカーンサンがすることの結果を後で聞ければ十分デスヨ」
「そうか。ありがとう」
俺がバギーに乗り込むのをみて、シーニャとセインもそれに習った。
「機会があれば、また会おう」
「わたくしもですわ! 落ちついたらもう一度会ってくださいませ」
「私も! 私もです!」
ニコニコと手を振り続けるタイシャに言いながら、俺達はバギーで旅立つ。
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