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32.女神
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「あなた、名前は?」
「モヒー・カーンだ……です」
目の前の金髪美女。女神を前にして俺の心は萎縮していた。
言葉も自然と敬語になる。上位存在を前にして天使の体が正直に反応している。
「アハハハハ! モヒーカーンってまんまじゃない! 適当すぎ! 名前つけたの誰? ダーリン?」
「いや、俺です。面倒だったので」
女神は俺の名前を聞いて腹を抱えて笑っていた。
家を壊したことで消されてもおかしくないと思ってたんだが、大丈夫そうだ。
「いい! 気に入ったわ! 気になる魂してるし、事情を聞きましょう!」
「女神様、それは!」
抗議しようとしたトゥルグに対して、笑みを消した女神が言う。
「黙りなさい。トゥルグ。そもそも一騎打ちなんてしてるんだから、あなたも彼のことが気に入ってるんでしょ? そうでなければもっとエグい手段で殺してる癖に」
「それは……そうですが」
「……………」
危なかった。トゥルグに嫌われるようなことをしてたら、大変な目にあってたに違いない。
こういう正々堂々とした奴のエグい手ってのは、本当に凄そうだ。
「うーん。どうやら向こうじゃまだ誰か戦ってるみたいね。よし、戦いは終わり。話し合いの時間にしましょう。いいわよね、トゥルグ。私を引きずり出した時点で、あなたの負けよ」
「女神様がそうおっしゃるなら……」
「では、まずはこれ」
そういって女神はパチンと指を鳴らした。
その場に戦っていた全員が現れた。
すなわち、ライクレイ姉妹と、フィーティアとカイエだ。
「な、なんですの突然! 平たい胸族は!」
「だからボクは平たくない! って、なにこれ。女神様?」
「うほおおお! うほおおお!」
「ほあああ! ほああああ!」
セインとカイエが壊れてやがる。何があった。
「はい。そこの四人、戦いは終わりよ。わかった?」
女神がいうと、全員が一斉に跪いた。シーニャとセインもだ。神様ってすげぇ。
「か、体が勝手に動きましたわ……」
「そういうものなのです、姉上」
シーニャ達を見た女神が、にっこり笑った。
「あら、可愛い女の子だこと。せっかくだから綺麗にしなきゃね」
再び女神が指を弾くと全員が光に包まれた。
見れば傷がふさがり、装備が新品同様になっていた。
「せっかくだからサービスしといたわ。さて、モヒカンさん、私の部屋で話しましょうか」
「女神様、お一人では!」
「彼は私の夫が遣わした客よ。二人だけで話して何か問題あるかしら?」
「……いえ、ありません」
「すまねぇな……」
トゥルグに謝りつつ、俺は女神の後についていく。
「あーあ、大穴空けちゃって。ほいっと」
部屋の前で女神が軽く手を振ると壊れた建物が一瞬で直った。
滅茶苦茶だ。攻撃して怒られなくて本当に良かった。
「はい。ぼけっとしない。色々話を聞かせて貰うんだから。入った入った。あ、トゥルグ、モヒカンさんの仲間は客人として扱いなさいよ」
「はい……」
言われるがままに俺は室内に入っていった。
○○○
「いやぁ、ようやく落ちついて話せるわ。あ、そのへん座ってね」
「あ、はい。随分、フランクなんですね」
豪勢な調度の並ぶ部屋の中、ソファーを勧められた俺は恐縮しながら着席した。
「勿論よ。お気に入りの人間なんだもの。あなた、なんで異世界転生でモヒカンなんてしてるの? 流行追いかけるタイプ?」
既に俺の正体まで看破していたらしい。
最初に一目見て、気づいたのだろうか。
「気づいたら目の前に神様がいて。このままだと病気で死ぬから助けてやると言われまして」
「え、マジ? ちょっと失礼」
そう言うと女神は指先で俺の頭を触った。
淡い光が指先で輝く。
「……あー。そっか。私がいなくなって加護が消えた影響もちょっとあったのかしら? 運命変わっちゃったのかも。ごめん」
そんな台詞と共に、いきなり頭を下げられた。
「意味がわからないんですが。まあ、俺としては元の世界に帰ることが出来ればOKです」
「うん。それは協力するわ。で、ダーリンはなんて?」
「女神様に会って、戻ってくるように伝えて欲しいと。あの、そもそも何があったんですか?」
「ん、それ聞いちゃうか-。恥ずかしいなー」
女神はしばらくくねくねしたあと、意を決したように言う。
「でも、言っちゃお。簡単に言うとね、ダーリンが酷いの。私とダーリンは新婚でね。それはもう大事にしてくれたんだけど、やりすぎだったの」
「やりすぎ?」
「神様ってのはね、世界を管理するのが仕事なの。今の私みたいに直接だったり、この世界の光神みたいに間接だったり色々ね。で、ダーリンったら、自分は仕事をしてて、私には家にいて欲しいとか言うのよ」
「なるほど。妻に専業主婦をして貰いたかったと」
あの神様、亭主関白でも気取りたかったんだろうか。
この女神相手にそれは無謀だと思うんだが。
「そう! 私も妻である前に神なんだから、世界の管理に関わりたいのよ。それを止めようとしてくるからついカッとなって知り合いだったこの世界の光神に話をつけて降臨したってわけ」
「なるほど。光神とは友人だから、色々と無茶できたんですね」
「そう。元々治安の悪い地域があって、そこなら神が降臨してしばらく統治して問題ないってことでね。ちょうどこの世界、平和の神がいなかったし」
見えてきた。夫婦喧嘩のついでにこの世界の空いてる神様の座に収まったってことか。
これ、女神が素直に帰るのは駄目じゃないか?
「あの、仮にこの世界から女神様が去るとどうなるでしょう?」
「かなりの確率で、この辺りは戦乱の時代に戻るわね。私が去るってことはダーリンの所に戻って、完全にここに干渉できなくなるってことだから」
「…………参ったな」
それは、俺の望むことではない。
「もしかして、この世界の心配をしてるの? お人好しねぇ。そこがいいんだけど」
俺は元の世界に帰りたい。だが無用な混乱は本意では無い。
なにより、トゥルグの奴には借りがある。
駄目で元々だ、言うだけいって見るか。
「一つ、考えがあります。この世界に旦那を呼んで、一緒に暮らすことはできませんか?」
「それだと、ダーリンの仕事はどうなるのかしら?」
「ここから出勤して貰います」
俺の言葉を聞いて、女神は爆笑した。
「それいいわね! ここを新居にして、私は出勤するダーリンをお見送りするの! いいわ!」
「神様の負担にならないかが心配ですが」
「ま、いいんじゃない? ダーリン、あれで結構強いし。それに、私だってずっとここにいるわけじゃないしね。平和の神として定着したら去るつもりよ」
「じゃあ、それで……」
「ええ、私はいいと思う。ダーリンはどう思うかしら。今更連絡とるの、ちょっと気まずいし」
「それなら俺に任せてください」
俺は荷物からノートとペンを取り出した。
[カーンのノートへの記述]
今、女神様と直接話しています。
大分話がまとまったので仲直りできます。
直接こちらに来て貰えますか?
[神様からの返信]
すぐ行きます
言葉どおり、神様は即座に現れた。
「やあ、久しぶりだね。二人とも」
俺達の目の前に三十歳くらいの精悍な顔つきのスーツ姿の男性が現れた。
間違いなく、俺を転生させた神様だ。
「即レスどころか直接来やがった……」
「ちょっと引いたわ。愛の重さに」
俺と女神が引いてるのに構わず、神様は話を続ける。
「久しぶりだね、我が妻よ。そこのカーン君と話して戻って来てくれる気になったんだね」
「そこのモヒカンさんと話はしたけど戻るとは言ってないわよ」
「……どういうことだい?」
怪訝な顔の問いかけに、俺は肩をすくめて答える。
「流石に全部神様の都合よくとはいかなかったってことですよ」
そう言って俺は簡潔に説明をする。
「……なるほど。私もこの世界に来て一緒に暮らし、ここから自分の仕事のために出勤するのか……」
「それが最大限の譲歩よ。みんなに頼んで、もうこの世界の神の一柱として認められてるし。中途半端はダーリンも嫌いでしょ?」
「確かにそうだけど……。しかし、この世界の神々に迷惑が」
「何よ。色々無茶してこの人送り込んで来るくらい必死なのに、この後に及んで頭を下げるのが嫌なの?」
俺を送り込むのって無茶だったのか。神様必死だったんだな。
「い、いや、違う。そんなことはない。君のためなら喜んでこの世界に来よう。……幸い、既に神として妖精達に信仰されてるしな」
「あら、そんなことになってるのね。もしかして、モヒカンさんの仕業かしら?」
「いや、ただの偶然です……」
厳密には神様への嫌がらせです。
サンシター教は順調なようで何より。
「じゃあ、俺の使命は完了ってことでいいですかね?」
問いかけに二人の神は頷いた。
俺はほっと胸をなで下ろす。
やり遂げた、そんな思いが強い。
「面白い見た目に面白い魂、楽しかったわ」
「モヒー・カーン君。本当に良くやってくれた。感謝の言葉もない」
「いえ、神様が色々力を貸してくれましたから」
実際、かなり助かった。
神様のサポートがなければこんなに早く使命達成はできなかった。
「さて、君を元の世界に返すのはいいが、別れを告げる相手くらいいるのではないか?」
「そうだな。少し、席を外します」
俺が一礼し、部屋を出ようとすると、女神の声がそれを止めた。
「いえ、私達も行くわ。トゥルグを安心させないとね」
そんなわけで全員で外に出た。
「モヒー・カーンだ……です」
目の前の金髪美女。女神を前にして俺の心は萎縮していた。
言葉も自然と敬語になる。上位存在を前にして天使の体が正直に反応している。
「アハハハハ! モヒーカーンってまんまじゃない! 適当すぎ! 名前つけたの誰? ダーリン?」
「いや、俺です。面倒だったので」
女神は俺の名前を聞いて腹を抱えて笑っていた。
家を壊したことで消されてもおかしくないと思ってたんだが、大丈夫そうだ。
「いい! 気に入ったわ! 気になる魂してるし、事情を聞きましょう!」
「女神様、それは!」
抗議しようとしたトゥルグに対して、笑みを消した女神が言う。
「黙りなさい。トゥルグ。そもそも一騎打ちなんてしてるんだから、あなたも彼のことが気に入ってるんでしょ? そうでなければもっとエグい手段で殺してる癖に」
「それは……そうですが」
「……………」
危なかった。トゥルグに嫌われるようなことをしてたら、大変な目にあってたに違いない。
こういう正々堂々とした奴のエグい手ってのは、本当に凄そうだ。
「うーん。どうやら向こうじゃまだ誰か戦ってるみたいね。よし、戦いは終わり。話し合いの時間にしましょう。いいわよね、トゥルグ。私を引きずり出した時点で、あなたの負けよ」
「女神様がそうおっしゃるなら……」
「では、まずはこれ」
そういって女神はパチンと指を鳴らした。
その場に戦っていた全員が現れた。
すなわち、ライクレイ姉妹と、フィーティアとカイエだ。
「な、なんですの突然! 平たい胸族は!」
「だからボクは平たくない! って、なにこれ。女神様?」
「うほおおお! うほおおお!」
「ほあああ! ほああああ!」
セインとカイエが壊れてやがる。何があった。
「はい。そこの四人、戦いは終わりよ。わかった?」
女神がいうと、全員が一斉に跪いた。シーニャとセインもだ。神様ってすげぇ。
「か、体が勝手に動きましたわ……」
「そういうものなのです、姉上」
シーニャ達を見た女神が、にっこり笑った。
「あら、可愛い女の子だこと。せっかくだから綺麗にしなきゃね」
再び女神が指を弾くと全員が光に包まれた。
見れば傷がふさがり、装備が新品同様になっていた。
「せっかくだからサービスしといたわ。さて、モヒカンさん、私の部屋で話しましょうか」
「女神様、お一人では!」
「彼は私の夫が遣わした客よ。二人だけで話して何か問題あるかしら?」
「……いえ、ありません」
「すまねぇな……」
トゥルグに謝りつつ、俺は女神の後についていく。
「あーあ、大穴空けちゃって。ほいっと」
部屋の前で女神が軽く手を振ると壊れた建物が一瞬で直った。
滅茶苦茶だ。攻撃して怒られなくて本当に良かった。
「はい。ぼけっとしない。色々話を聞かせて貰うんだから。入った入った。あ、トゥルグ、モヒカンさんの仲間は客人として扱いなさいよ」
「はい……」
言われるがままに俺は室内に入っていった。
○○○
「いやぁ、ようやく落ちついて話せるわ。あ、そのへん座ってね」
「あ、はい。随分、フランクなんですね」
豪勢な調度の並ぶ部屋の中、ソファーを勧められた俺は恐縮しながら着席した。
「勿論よ。お気に入りの人間なんだもの。あなた、なんで異世界転生でモヒカンなんてしてるの? 流行追いかけるタイプ?」
既に俺の正体まで看破していたらしい。
最初に一目見て、気づいたのだろうか。
「気づいたら目の前に神様がいて。このままだと病気で死ぬから助けてやると言われまして」
「え、マジ? ちょっと失礼」
そう言うと女神は指先で俺の頭を触った。
淡い光が指先で輝く。
「……あー。そっか。私がいなくなって加護が消えた影響もちょっとあったのかしら? 運命変わっちゃったのかも。ごめん」
そんな台詞と共に、いきなり頭を下げられた。
「意味がわからないんですが。まあ、俺としては元の世界に帰ることが出来ればOKです」
「うん。それは協力するわ。で、ダーリンはなんて?」
「女神様に会って、戻ってくるように伝えて欲しいと。あの、そもそも何があったんですか?」
「ん、それ聞いちゃうか-。恥ずかしいなー」
女神はしばらくくねくねしたあと、意を決したように言う。
「でも、言っちゃお。簡単に言うとね、ダーリンが酷いの。私とダーリンは新婚でね。それはもう大事にしてくれたんだけど、やりすぎだったの」
「やりすぎ?」
「神様ってのはね、世界を管理するのが仕事なの。今の私みたいに直接だったり、この世界の光神みたいに間接だったり色々ね。で、ダーリンったら、自分は仕事をしてて、私には家にいて欲しいとか言うのよ」
「なるほど。妻に専業主婦をして貰いたかったと」
あの神様、亭主関白でも気取りたかったんだろうか。
この女神相手にそれは無謀だと思うんだが。
「そう! 私も妻である前に神なんだから、世界の管理に関わりたいのよ。それを止めようとしてくるからついカッとなって知り合いだったこの世界の光神に話をつけて降臨したってわけ」
「なるほど。光神とは友人だから、色々と無茶できたんですね」
「そう。元々治安の悪い地域があって、そこなら神が降臨してしばらく統治して問題ないってことでね。ちょうどこの世界、平和の神がいなかったし」
見えてきた。夫婦喧嘩のついでにこの世界の空いてる神様の座に収まったってことか。
これ、女神が素直に帰るのは駄目じゃないか?
「あの、仮にこの世界から女神様が去るとどうなるでしょう?」
「かなりの確率で、この辺りは戦乱の時代に戻るわね。私が去るってことはダーリンの所に戻って、完全にここに干渉できなくなるってことだから」
「…………参ったな」
それは、俺の望むことではない。
「もしかして、この世界の心配をしてるの? お人好しねぇ。そこがいいんだけど」
俺は元の世界に帰りたい。だが無用な混乱は本意では無い。
なにより、トゥルグの奴には借りがある。
駄目で元々だ、言うだけいって見るか。
「一つ、考えがあります。この世界に旦那を呼んで、一緒に暮らすことはできませんか?」
「それだと、ダーリンの仕事はどうなるのかしら?」
「ここから出勤して貰います」
俺の言葉を聞いて、女神は爆笑した。
「それいいわね! ここを新居にして、私は出勤するダーリンをお見送りするの! いいわ!」
「神様の負担にならないかが心配ですが」
「ま、いいんじゃない? ダーリン、あれで結構強いし。それに、私だってずっとここにいるわけじゃないしね。平和の神として定着したら去るつもりよ」
「じゃあ、それで……」
「ええ、私はいいと思う。ダーリンはどう思うかしら。今更連絡とるの、ちょっと気まずいし」
「それなら俺に任せてください」
俺は荷物からノートとペンを取り出した。
[カーンのノートへの記述]
今、女神様と直接話しています。
大分話がまとまったので仲直りできます。
直接こちらに来て貰えますか?
[神様からの返信]
すぐ行きます
言葉どおり、神様は即座に現れた。
「やあ、久しぶりだね。二人とも」
俺達の目の前に三十歳くらいの精悍な顔つきのスーツ姿の男性が現れた。
間違いなく、俺を転生させた神様だ。
「即レスどころか直接来やがった……」
「ちょっと引いたわ。愛の重さに」
俺と女神が引いてるのに構わず、神様は話を続ける。
「久しぶりだね、我が妻よ。そこのカーン君と話して戻って来てくれる気になったんだね」
「そこのモヒカンさんと話はしたけど戻るとは言ってないわよ」
「……どういうことだい?」
怪訝な顔の問いかけに、俺は肩をすくめて答える。
「流石に全部神様の都合よくとはいかなかったってことですよ」
そう言って俺は簡潔に説明をする。
「……なるほど。私もこの世界に来て一緒に暮らし、ここから自分の仕事のために出勤するのか……」
「それが最大限の譲歩よ。みんなに頼んで、もうこの世界の神の一柱として認められてるし。中途半端はダーリンも嫌いでしょ?」
「確かにそうだけど……。しかし、この世界の神々に迷惑が」
「何よ。色々無茶してこの人送り込んで来るくらい必死なのに、この後に及んで頭を下げるのが嫌なの?」
俺を送り込むのって無茶だったのか。神様必死だったんだな。
「い、いや、違う。そんなことはない。君のためなら喜んでこの世界に来よう。……幸い、既に神として妖精達に信仰されてるしな」
「あら、そんなことになってるのね。もしかして、モヒカンさんの仕業かしら?」
「いや、ただの偶然です……」
厳密には神様への嫌がらせです。
サンシター教は順調なようで何より。
「じゃあ、俺の使命は完了ってことでいいですかね?」
問いかけに二人の神は頷いた。
俺はほっと胸をなで下ろす。
やり遂げた、そんな思いが強い。
「面白い見た目に面白い魂、楽しかったわ」
「モヒー・カーン君。本当に良くやってくれた。感謝の言葉もない」
「いえ、神様が色々力を貸してくれましたから」
実際、かなり助かった。
神様のサポートがなければこんなに早く使命達成はできなかった。
「さて、君を元の世界に返すのはいいが、別れを告げる相手くらいいるのではないか?」
「そうだな。少し、席を外します」
俺が一礼し、部屋を出ようとすると、女神の声がそれを止めた。
「いえ、私達も行くわ。トゥルグを安心させないとね」
そんなわけで全員で外に出た。
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