満州国、戦車開発会社

ゆみすけ

文字の大きさ
6 / 95
これが、八七式中戦車かっ!

これが、日本陸軍の量産戦車第1号だっ!

しおりを挟む
 ノモンハンから満州国のチチハルまでは騎馬で3日かかる。
馬車なら5日だ。(馬車は騎馬より速度が遅いからだ。)
 ソ連軍の戦車隊から撤退した満州騎馬隊は態勢を整えるために・・・そして、内地(日本本土)からの新兵器を受け取るために・・・チチハルの前線駐屯地へ入ったのだった。

 「どう、どう。」と、馬を落ち着かせる軍曹だ。
日本の軍馬は去勢(キンタマを取って無いから、気が荒いのだ。)していないそうだ。
 欧州の馬車で使う馬は去勢してるそうだ。
駐屯地には馬の世話係がおり、蹄鉄も交換してくれるのだ。(毎月、交換する。)
 「そうだ、内地からの荷は?」と、軍曹がせっつく。
「これは、軍曹殿ですか。」と、日本語の挨拶だ。
 どうやら、内地からの技師と思える数人の工員が迎えてくれた。
「四菱重工の技官の安藤ともうします。」
 「これは、ご丁寧に軍曹の藤川です。」
「それで、新兵器と聞いてるのですが。」と、軍曹がいう。
 「車庫に置いてあります。」と、案内してくれるようだ。
「数は、どれほどですか?」と、聞く。
 「え、え、3両ですが。」と、安藤技官だ。
「敵は10両ほどなんですが・・・」と、軍曹が・・・
 「さすがに、ここまで運べる数は3両がギリなので・・・」と、言いにくそうな技官である。
内地から船便で大連港まで、そこから輸送トラックで・・・まあ、3両がギリだろう・・・
 戦車を搬送できる輸送トラックなぞ・・・
何十トンもの重量物を搬送できる輸送車なぞ国内に無いから、あわてて造ったらしい。
 車庫の側には、でかい輸送トラックが3台ほど鎮座していたのだ。
そして、給油タンク車が10台ほど・・・
 どうやら、単なる兵器ではないようである。

 車庫の扉が開く。
3両の新兵器が鎮座していた。
 それぞれに、防犯色の防水布が掛けられている。
係官が防水布を取り除く。
 深緑色の迷彩色の車台が現れる。
「日本陸軍の量産戦車の八七式です。」と、ドヤ顔で安藤技官が紹介する。
 「これが、戦車という新兵器ですか。」
「ずいぶん、大きいんですね。」と、感想を述べる軍曹らである。
 「車輪がついてますね。」「動くんですか?」と、失礼な質問だ。
ここは、ぐっとガマンして技官が答える。
 「え、え、速度は最高で時速40キロほどです。」
「ほう、馬と同じくらいですか。」
 「そうなりますね。」と、技官だ。
「馬と違うところは、休憩しなくても燃料があれば動きますよ。」と加える技官である。
 馬は休み休みでないと遠征は無理だ。
なぜなら、動物だからである。
 それで、騎馬兵は馬の疲れ具合を知らないと・・・馬を潰してしまうのだ。
「これは、鋼鉄ですか。」「え、え。」
 「厚さは、何ミリですか。」と、軍曹だ。
「そうですね、三八式の銃弾なら傷ひとつ付かないです。」
 「それなりの砲弾でないと、抜けないですよ。」
「まあ、厚さは軍事機密ですからマジな厚さは言えないです。」と、技官がドヤ顔だ。
 「そうだ、ノモンハンで観たソ連軍の兵器に似てますね。」と、伍長が斬り込んだ質問だ。
ヒヤリとする技官連中である。
 「なら、これでソ連軍とやり合っても勝てますか?」と、追加の斬り込みをする。
「まあ、伍長それくらいで・・・」と、軍曹がなだめる。
 「でも、相手は10両だと・・・」
「でも、無いよりはいいだろう。」と、軍曹が慰める。
 そうなのだ、日本軍は人員が足りない、兵器が足りない、しかし精神力だけは無双にあるという・・・なんとも、真っ黒な軍隊だったんだ。
 しかし、日本軍は世界で一番古い国の軍隊である。
歴史と伝統は、どこの国にも負けないのである。
 神武建国2600有余年・・・つまり、2600有余年前に日本という国が建国されて・・・王朝が代々続いているのである。
 神武天皇はアマテラスの子孫なのである。
アマテラスは日本の最高神である。(伊勢の神宮の主神なのだ。)
 よって、日本は女神様のすべる国なのだ。
女神様が最高神なのは・・・我が国だけであるのだ。(それなりの規模の国を比して。)
 そして、日本軍(皇軍)は天皇陛下の軍であるのだ。
つまり、アマテラス様の軍隊なのである。
 

 

 
 

 
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら

俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。 赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。 史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。 もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。

【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記

糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。 それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。 かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。 ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。 ※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

生残の秀吉

Dr. CUTE
歴史・時代
秀吉が本能寺の変の知らせを受ける。秀吉は身の危険を感じ、急ぎ光秀を討つことを決意する。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

処理中です...