大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ

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自我にめざめた。

いつからか、わからないが?

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 私はだれかわからなかった。 だが、目の前にいつからか、どうして見えるようになったのか。 どういえば、どう表現すれば・・・ 「ワンコ。」 「ワンコ。」 と聞える。 そして、なにかがいるのだ。 「ワンコ。」 まただ。 うごくことを、それは教えてくれた。 体というのが、いま自覚がある物なら、それを手取り足取り、教えてくれた。 「ワンコ。」 まただ、おそらく自我である、自分のことだ。 「ワンコ。」と聞えて、その物は、何か(ローラの手だ。)で、なぜか感覚があるのだ。 その感覚が心地いいのだ。 それで、その感覚を得るために、ローラのいうとうりの行動にでるのだ。 そうして、今では自我があるのだ。 うごく足は四本ある。 そして、それで走ることができるようにまで、なった。 一緒に走ると、いい気持ちになるのだ。 そして、アタマを触るのだ。 それが、いい気持ちになるのだ。 からだに、シッポというらしいが、それを振ると、よろこぶローラだ。 ローラとは、自分にとり、自分のすべてだ。 やがて、ローラが声をだす種類がわかるようになった。 いまでは、声を聞かなくても、感覚で、言葉が伝わる。 つまり、それは、とても感覚が気持ちがいいのだ。 ローラは、いろいろな言葉をしゃべるが、ワンコの自分は「わん。」 「ウー。」 そして「ワオーーーン。」 などの音しか出せなかった。 でも、いいのだ、感覚でローラの言葉、つまり自分のすることがつかめるから。 「ワンコ、いくよ。」 と聞える。 体が自然と動く。 そうして、偵察というのだが、ローラと違う人間の見張りだ。 違う人間の動きを感覚でローラに伝えた。 ローラは、気持ちがいい感覚をくれるのだ。 ローラのよろこびは、ワンコのよろこびだ。 見たことや聞えることをローラに送る。 見たことは自分の知識から、武器か銃か爆弾か理解できた。 なんやら箱から、小さいボールみたいなヤツを出している。 あれは、爆弾だ。 感覚で爆弾と判断できた。 ローラの主人というか、ワンコの自分にとりローラと同じローラの相手が居る。 アイシャというが、アイシャも感覚がいいことをしてくれる。 ローラの上の人間だ。 そのアイシャの感覚がする仲間が、人間を乗せている。 まてよ、感覚では、まだ生きている敵が・・・ ワンコは見渡す。 感覚で、あたまにイヤな感覚が出るのだ。 敵が、爆弾なる感覚がするものを・・・ 思わず飛ぶ。 飛んでる爆弾なるものをくわえる。 投げたヤツにお返しだ・・・・・ それから、記憶がなくなった。 ・・・私はだれか、わからなかった。 目の前にいるのが、なんか。 なにか聞えるが「ワンコ。」 「ワンコ。」 と聞えるが。 わからない、わからない。 眼が覚めると、「ワンコ。」 「ワンコ。」 と聞えて感覚がくるのだ。 そのくりかえしだ。 やがて、感覚が懐かしくおもえた。 どこかな、いつかな、この感覚は、・・・・ それから、半年かかった。 ワンコがローラ犬に復活するまで、半年かかったのだ。 日本軍情報部は蓄積記憶回路の謎を、いまだに解明できていない。 クローンを作ればいいか、それも失敗したのだ。 パソコンのハードとは違うのだ。  やはり、ヒトの手がささえて、時間と労力を掛けて覚えさせなければ自我には目覚めないのだ。 それも、ウイグル少女の育成が一番なのだ。 その原因も謎であるのだ。 アイシャやローラは、「さあ?」 としか、当の本人らもわからないから。
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