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突然の対面に胸を熱くして

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今日は特別に近くの広めの遊技場を借りている。


飾り付けもバッチリで、制作過程はいろいろ大変だったけど、笑顔がいっぱいのお祭りになって、先生達も満足そう。


雪都は、さっきから理久先生に遊んでもらってる。


金魚すくいで盛り上がってる我が子の姿を見るとやっぱり嬉しくなる。


理久先生は子どもの扱いが上手いから、みんなに懐かれてるけど、特に雪都は理久先生が大好きなんだ。


『ん?』


その時、賑やかだった部屋の空気が一瞬にして変わった気がした。


急に、部屋中が華やかでキラキラした雰囲気に包まれ、ある男性の出現にお母さんや先生達の視線が釘付けになった。


空気を一変させたのは…慶都さんだった。


ちょっと待って、どうして…どうして慶都さんが?


私は、あまりの驚きに自分の立場も忘れて呆然としてしまった。


慶都さんは、入口に立つ先生に自分の名前を言ってから部屋を見渡した。


『おい、慶都。こっち』


そう呼んだのは、真斗君のお父さんだった。


そちらの方に走って行く慶都さん。


『真斗。ごめんな、遅くなって』


『ううん、いいよ。来てくれてありがとう』


そっか、真斗君のお父さんが慶都さんを誘ったんだ。


でもちょっと待って…こんなの反則だよ。


何の心の準備も出来てないのに、また慶都さんと会うことになって…


本当、この人はいったいどれだけ私のことをドキドキさせたら気が済むんだろう。


しかも、今日は雪都もいる。


この状況、どうなっちゃうの?


突然のことにただあたふたするだけの情けない自分。


それなのに、慶都さんは他の人にはわからないように私に爽やかにアイコンタクトして…


ほんの数日会ってないだけなのに、目配せされただけで、どうしてこんなに鼓動が激しくなるの?


この胸の高鳴り、他の人にバレないようにするのは大変だよ。
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