君の視線の向かう先は。

勇黄

文字の大きさ
38 / 52

【番外編】ノリ兄とヤスくん最初の夜

しおりを挟む
俺は今最高に幸せだ。


















夢にまで見たノリ兄との
ラブラブ生活。





















そう。俺たちは新たに
マンションを購入した。




















ノリ兄の住んでたところは売って
広めの2LDKのマンション。
しかも最上階!


















俺は今最高に幸せ………………な
はずだったのに!




















肝心のノリ兄、全然帰ってきやしない!


















たまに帰ってきたって
そのままベッドに直行で
パタリと眠って朝起きたらもういない。




















俺は夜勤のないクリニックに
就職したから遅い日でも
夜8時には帰ってくるってのにっ!





















今日こそは文句言ってやろう。
そう思うのだけれど。



















疲れきったノリ兄の顔を見たら
何も言えなくなって
そばに寄り添ってノリ兄の匂いを
くんくんしながら眠る他はない。


















それができるだけ前よりは
かなり幸せなんだよ、な………。

でも………………………。




















今日も今日とてノリ兄は帰ってこなくて。


















日付のかわる頃、俺はくりっとに
電話してみることにした。














「やまちゃん?」














「くりっとー?仕事終わった?」















「んー、今、帰るとこ。
まぁくん夜勤だからゆっくり
明日の下ごしらえしてた。
どしたの、やまちゃん?」

















「くりっとぉぉ!聞いてくれよ~!
ノリ兄全然帰ってこなくてさ!
引っ越して3ヶ月たつのに
まだなにも…まったくなにもっ!」



















「ちょっとーやまちゃん落ち着いて~。
お兄さん、忙しそうだねぇ…。

体調とか大丈夫なの?」


















「………一応、帰った時は
俺が作っておいた朝飯
食べて行ってるみたいだけど…
睡眠時間も少ないし……。
大丈夫かなぁ…。グズッ…。」


















「やまちゃーん!しっかりして~!
僕が栄養たっぷりスープの作り方
教えるから!お兄さんに作ったげて?」


















「くりっとありがとう…。グズッ…。」



















「はい、今送ったからね。
このレシピで作ったら
絶対美味しいから。ね。
野菜不足も解消できるし
いいと思うよ。

やまちゃんのほうはどう?
クリニック慣れた?」

















「うん。ありがとう。
先輩たちによくしてもらってる。
鍛えられてるよ。」



















それはよかった、と言って
くりっとはまた2人でお店に
食べに来てよ、と笑った。

















お礼を言って電話を切り
しみじみと親友のありがたさを感じる。














疲れた時いつもくりっとに電話して
話聞いてもらうと楽になるんだよな…。


















レシピを見ると作れそうだったので
近くのコンビニに足りないものを
調達しに出かけた。


















その帰り………。



















居酒屋の窓際で話している男女の姿…。





























…………………………ノリ兄。





















(な、ん………………で?)


















笑って話すノリ兄を久しぶりに見た。


















(やっぱり女の人がいいんだ…。
だから帰ってこないんだ…。
俺…なにやってんだろう…………。)



















その場から走って逃げ
たどり着いた公園のベンチに
へたり込む。



















「…ぅぅぅっ………………。グズッ…。
ぅわぁああ…!
なん、でっ………………。
なんで…ぅぅぅぅぅ…。」





















雨がポツポツと降り出してきた。
















しだいに強くなってくる
雨に打たれて俺は泣き叫ぶ。




















「…………ょうぶですか?大丈夫ですか?
ちょっと…大丈夫ですか?」




















ぐったりとベンチに倒れこんで
泣いていたら警察官に保護されて
派出所に連れていかれて………。






















「は、っくしょん!ぅぅぅ…。」




















「いつまでも泣いてないで
連絡先を教えてくださいよ。
どなたかいるでしょう?」


















警察官は泣き続ける俺に
呆れたように問いただす。

















スマホが鳴って俺は目をそらした。

















ほら、鳴ってますよ、と警察官に
言われたけれど。






















ノリ兄だろう。帰ったら
俺がいないから心配して
かけてきたんだろう。



















「出たくないから代わりに
出てください……。」



















警察官にスマホを手渡す。


















「出ますよ?……あ、もしもし?

こちら駅前の派出所なんですが。
このスマホの持ち主の…え?
あ、はい…。もしもし?もしもし?

…………………切れました…………。

あなたといい電話に出た人といい…
なんなんですか~。もう。








………う、わあ!ビックリした!」























ノリ兄がびしょ濡れで派出所に
飛び込んできて息を切らし
俺を抱きしめた。






















「ヤスくんっ!なんで?
なんで家にいないんだよ!
心配したよ!おまけに警察、って!
なにやってんだ!バカ野郎!
はぁはぁはぁ…。」




















「バカ野郎はノリ兄じゃないか!
なんで!なんで!うわぁぁ!」



















「…なに言ってんだ?俺が何したんだよ!」



















「だって…だって…………。わぁぁあ!」






















泣きじゃくり暴れる俺を
ノリ兄は抱きしめながら
書類にサインして警察官に
お世話かけました、と
謝ってくれて派出所を出る。


















もう雨はやんでいた。

















「ほら、ヤスくん…。自分で歩けよ…。」


















「嫌だ!」


















「もう…ほら。おぶってやるから。

………………よ、いっしょ、っと。」



















ノリ兄の背中におぶさると
なんだかとても愛しさが溢れて
また涙が出てきて。
















でも俺は想いとは反対のことを言った。


















「ノリ兄…ノリ兄が幸せなら…
グズッ………女の人のとこ行っても…
いい、よ…。」




















「は?なんでそうなるのー!?」


















「だって…居酒屋で………。」
 















「…!あれを見たのか…………。」



















「……………ずいぶん楽しそうに
笑顔で話してた……。
あの女性ひとのこと好き、なんでしょ?」





















「…………ヤスくん。
俺そんなに信用ないの?」





















「…………だって。」



















「だって、なんだよ…。」

















全然帰ってこないしさ…
帰ってきてもすぐ眠ってしまうしさ…と
口をモゴモゴさせながら呟く。






















「それは………とにかく早く
たまってる仕事を終わらせたくて…。
もうちょっとなんだ………………。

それが終わったらゆっくり
ヤスくんといろいろ話しながら
ご飯食べたり…その………。
夜、も、まったり、したい、な…って
がんばって仕事してんだよ。」




















「…………………。じゃあなんで…
女の人と…?。」

















「んー…………。ふぅ。ほんとは
サプライズにしたかったんだけど。
………ヤスくん降りて。」

























「やだ。」





















「もう!いいから降りて。」



















俺を薄暗い街灯が灯る道に降ろした
ノリ兄はいきなり濡れた地面に
膝まづき小さな箱を持った手を
差し出す。





















「ヤスくん。俺と死ぬまで
一緒にいてくれ。」





















「!!!ノリに、い?」






















「結婚指輪、こだわりすぎたんだ。
でも絶対に譲れなかった。
自分でデザインしたかったんだよ。」























ノリ兄は箱を開けて
2つの指輪を重ねて見せた。





















「これ。俺のとヤスくんのを
重ねるとほら。」






















「…………!くら、げ…?」






















「…うん。このデザインに
してくれるとこなかなか探せなくて。
この前やっと見つけて
オーダーしたんだ。

さっきの女性はその店の人で…
こっちのほうに来る用事が
あるから、ってわざわざ
持ってきてくれたんだよ。

酒の1杯も奢らなきゃだし
愛想笑いもするさ………。

この指輪のデザインね…。
ひとつひとつだと模様にしか
見えないけど2つを重ねると
ちゃんと海月になるように
なってるんだ。」





















「ほんとに海月が2匹…………。
よく、見せ、て?」




















「だからこんな薄暗いとこで
渡したくなかったんだ…
ちゃんといろいろ考えてたのにさー。
ほら帰ろ。」




















「ノリ兄…うわぁぁぁあ…!
ごめん、ごめんね………。」


















「………。ほら。
またおぶってやるから、ね。」




















またノリ兄の背中に乗っかると
ノリ兄は笑って言った。





















「…あの子供ん時行った水族館の帰り
俺、ヤスくんにさ………。
おんぶしてもらったんだよ。
覚えてる?」



















「もちろん。ノリ兄、はりきりすぎて
眠くなっちゃったんだよね、帰り。
電車で寝ちゃってさ…。

愛おしかったなぁ…。」





















「あのとき、本当は起きてた。」




















「え!?」



















「ヤスくんに抱きつく方法
それしか思い浮かばなくて。」




















「な………………………………。」






















「……………………。俺、あの時初めて
自覚したんだよね。
俺にとってヤスくんは
特別の中の特別以上の存在だって。

水族館で手を繋いで海月見たでしょ?
あの時の横顔が…。
キラキラした瞳をして
海月見てる綺麗な横顔が
今でも目に焼き付いてる。

あの時。俺はヤスくんを
兄弟以上に想ってるってわかった。」



















「ノリ兄…。」




















「でもそんなこと言えやしない…。
兄弟なのに…血の繋がりがあるのに…
ただでさえ同性なのに。
禁忌をおかしてくれ、なんて
口が裂けても言えなかった。

そのあとヤスくんも俺に
そういう想いがあることに
気がついたけど…………
でも。それでも。

やっぱりそれだけはダメだ、とも
思ったし、言えなかったんだ。」





















部屋について鍵を開けて中に入る。


















「……………………ノリ兄。」




















「ヤスくん…。キスしたい。」



















「…………………ノリに…っん…
ん…んはっ…。」

















「シャワー、一緒にしよう、か…。」



















「!!!」


















「ほら、風邪ひくぞ~
脱がしてやろうか?」

















「ばっ!バカ!……ぬ、脱ぐ、よ…。」

















俺は口から心臓が出るかと思うぐらい
ドキドキしていた。




















先にシャワーを浴びている
ノリ兄の背中を見て
また痛いほど心臓が高鳴って
自分を抑えられずに
その背中にしがみつく。






















「ヤスくん…。愛してる。」
























「ノリ兄…。俺も愛してる。
ありがとう…。
ごめん、信じることできなくて……
ごめんね…。」




















「いや…。気持ちに甘えて
何も言わなかった俺が悪い。
ヤスくんごめん。
……………顔見せて。」




















俺は正面にまわった。






















「っつ…。ノリ兄…
なんて、顔…………………。」























ノリ兄はものすごく欲情した顔を
していた。





















「ヤスくん…。一緒にィこう…。」

















「あっ……!」



















ノリ兄の大きな手で俺のとノリ兄のが
あわせて握られる。





















「んっ…ん…んぅ…」
「はぁ…あぁっ…んっ…」




















人に触られるなんて初めてで…
それも、大好きなノリ兄の手で
大好きなノリ兄のと
擦られている、なんて…。





















「あ!も……ィく………。」

「あぁ…ィくぞ…。」

























ノリ兄が扱く手を早くすると
俺たちは同時に白濁を吐き出した。























「あ!ぅぅ…はぁはぁ…」
「んっ…!はぁはぁはぁはぁ…」




















息も荒くノリ兄が俺の胸に
抱きついてくる。
























「ヤスくん…ヤスくん…。」


















「ノリ兄…。」






















そのあと体や頭を洗いあい
風呂を出て俺はノリ兄の髪を
ドライヤーで乾かしてあげて
自分も乾かして。






















眠くなったのかウトウトしている
ノリ兄を俺は抱き上げてベッドに運ぶ。




















「よ、いしょ、っと。
……え?わ!ちょっと!」

















ノリ兄は俺の首にまわした手を
ほどかずに俺をベッドに押し倒した。





















「ヤスくん…一緒に寝よ…。
ねぇ、ほら、指輪。」




















「…………よく、見せて…。」


















「うん…………。海月が手を
繋いでるんだよ…。」




















「………!本当だ…。」




















「ずっとこうして手を繋いでいよう。」





















「グズッ…うん…………うん……………。
ノリ兄、はめてよ。」























「ああ。こっちがヤスくんの。
…………はい。俺もはめてくれ。」























「ノリ兄…ありがとう…。はい。」






















指輪をはめた2人の手をならべて
写真を撮る。




















そして揃ってスマホの待受画面にした。













「来週、紅李翔くりとくんとこのお店に
晩御飯食べに行こう。な。」




















「…仕事、来週には終わりそうなの?」






















「水曜日か…木曜日には絶対終わる。」




















「じゃあ…そのあとは
少しゆっくりできる?」






















「ああ。土日、どっか行こうか。」





















「本当にいいの?」























「そのためにがんばったんだから
いいに決まってる。」























「やった!!…あ!俺土曜日
昼まで仕事だ…。」





















「待ってるよ。迎えに行こうか?」


















「!!!仕事、上の空になりそう…。」


















「あはは!それやばくないか?」




















「ふふ…ノリ兄の笑い声
久しぶりに聞いた。
…………………ありがとう。
来週楽しみ!」




















「いままでごめんな…。寝ようか。
もうあと3時間くらいしかない…。」




















「うん。………ノリ兄、きて。
腕枕してあげる。」




















ノリ兄は俺の胸元に
そっと顔をすり寄せた。




















「ヤスくんおやすみ………。」



















俺は愛おしさが溢れて
そっとその体を抱きしめた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

昔「結婚しよう」と言ってくれた幼馴染は今日、僕以外の人と結婚する

子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき 「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。 そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。 背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。 結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。 「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」 誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。 叶わない恋だってわかってる。 それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。 君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

運命よりも先に、愛してしまった

AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。 しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、 2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。 その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。

2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~

青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」 その言葉を言われたのが社会人2年目の春。 あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。 だが、今はー 「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」 「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」 冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。 貴方の視界に、俺は映らないー。 2人の記念日もずっと1人で祝っている。 あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。 そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。 あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。 ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー ※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。 表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。

処理中です...