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不審者発見!
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私達の心配を否定するかのように、夜会は不気味なほどに滞りなく進みました。リシャール様に興味を持たれないかと心配していた私でしたが、幸いにもアドリエンヌ様が気にかけるそぶりは見られませんでした。お兄様に関しては…時折お兄様の方に視線を向けて眉間にしわを寄せていたので、未だに狙いはお兄様なのでしょう。もう四年近く追いかけまわし、ああもきっぱりと拒否されているのに諦めないメンタル、別のいい方向に向かえばさぞかしいい仕事が出来るでしょうに、勿体ないですわね。
異変を感じたのは、夜会も中盤を過ぎた頃、一度休憩しようとリシャール様と我が家の控室に向かっていた時でした。王族の控室に続く通路で見た事のある人影が目に入ったのです。
(あれは…まさか?)
特徴のあるその色合いは、見間違い様もありません。
「リシャール様、あそこにいるのは…」
「あれは…アネット?」
そうです、ストロベリーブロンドを持つ者は多くはありません。髪型は普通でいつぞやの縦ロールではありませんが…あの髪色と背格好は、どう見てもアネット様です。でも…
「アネット様、今日は参加されていないと思っていましたわ」
「ええ。第三王子殿下のパートナーでなければ、参加資格はない筈です」
リシャール様もそう仰るので、私の認識がおかしいわけではないようです。となると、どうしてこんなところにいるのでしょうか。それに今日の彼女は服装も地味で彼女らしくありません。そう、あの服装は…侍女の物ですし、トレイを手にし、その上にはコップや水差しが乗っています。これは何とも怪しいですわね。そう思った私はリシャール様と一緒に彼女の後を付けました。
彼女が向かった先は…驚く事にセレスティーヌ様の控室の隣でした。という事は…
(ここは…もしかしてお兄様の?)
その部屋の前に立つと、確かにそこにはお兄様の名が記された札があります。そこに侍女の格好をしたアネット様が入っていくなんて、これはもう、何か企んでいますと言っているようなものですわね。でも、誰が何の目的で?こうなると踏み込むしかないですわね。
彼女が確実に部屋に入ったのを確認すると、私達はそっと部屋に近づきました。部屋の前に護衛騎士がいたので、唇に人差し指を添えて声を潜めて尋ねると、彼女は水差しを入れ替えるよう命じられたのだと言っていたと答えました。
(水差し、ねぇ…)
確かに夜会ではお酒を飲むこともあり、水差しの水を交換する事はありますが…それを運んだのがアネット様と言うのが怪しさ満載ですわ。護衛騎士は私の顔を知っていますし、兄妹とも知っているので、部屋への入室を願うとあっさりと許してくれました。
そっと音を立てずにドアを開けると…入って直ぐの部屋に人影はありません。この部屋は奥にも仮眠などが出来るようにベッドも用意されているので、そこに入ったのでしょうか。リシャール様に視線を向けると同じことをお考えだったようで、目が合うと小さく頷いてそちらに視線を向けました。やっぱり、行先はそちらですのね。
静かに奥の間に向かい、ドアの隙間から覗き込むと…予想通り彼女がいました。枕元のサイドテーブルの上にある水差しに何かしていましたが…こうなったら問い詰めるしかありませんよね?
「こんなところで何をなさっているのかしら?メルレ男爵令嬢?」
「ひぎゃぁ?!」
優しく、そう、出来る限り驚かさないようにと小さめの声で声をかけたのですが…思った以上に変な声を上げて驚かれてしまいましたわ。
異変を感じたのは、夜会も中盤を過ぎた頃、一度休憩しようとリシャール様と我が家の控室に向かっていた時でした。王族の控室に続く通路で見た事のある人影が目に入ったのです。
(あれは…まさか?)
特徴のあるその色合いは、見間違い様もありません。
「リシャール様、あそこにいるのは…」
「あれは…アネット?」
そうです、ストロベリーブロンドを持つ者は多くはありません。髪型は普通でいつぞやの縦ロールではありませんが…あの髪色と背格好は、どう見てもアネット様です。でも…
「アネット様、今日は参加されていないと思っていましたわ」
「ええ。第三王子殿下のパートナーでなければ、参加資格はない筈です」
リシャール様もそう仰るので、私の認識がおかしいわけではないようです。となると、どうしてこんなところにいるのでしょうか。それに今日の彼女は服装も地味で彼女らしくありません。そう、あの服装は…侍女の物ですし、トレイを手にし、その上にはコップや水差しが乗っています。これは何とも怪しいですわね。そう思った私はリシャール様と一緒に彼女の後を付けました。
彼女が向かった先は…驚く事にセレスティーヌ様の控室の隣でした。という事は…
(ここは…もしかしてお兄様の?)
その部屋の前に立つと、確かにそこにはお兄様の名が記された札があります。そこに侍女の格好をしたアネット様が入っていくなんて、これはもう、何か企んでいますと言っているようなものですわね。でも、誰が何の目的で?こうなると踏み込むしかないですわね。
彼女が確実に部屋に入ったのを確認すると、私達はそっと部屋に近づきました。部屋の前に護衛騎士がいたので、唇に人差し指を添えて声を潜めて尋ねると、彼女は水差しを入れ替えるよう命じられたのだと言っていたと答えました。
(水差し、ねぇ…)
確かに夜会ではお酒を飲むこともあり、水差しの水を交換する事はありますが…それを運んだのがアネット様と言うのが怪しさ満載ですわ。護衛騎士は私の顔を知っていますし、兄妹とも知っているので、部屋への入室を願うとあっさりと許してくれました。
そっと音を立てずにドアを開けると…入って直ぐの部屋に人影はありません。この部屋は奥にも仮眠などが出来るようにベッドも用意されているので、そこに入ったのでしょうか。リシャール様に視線を向けると同じことをお考えだったようで、目が合うと小さく頷いてそちらに視線を向けました。やっぱり、行先はそちらですのね。
静かに奥の間に向かい、ドアの隙間から覗き込むと…予想通り彼女がいました。枕元のサイドテーブルの上にある水差しに何かしていましたが…こうなったら問い詰めるしかありませんよね?
「こんなところで何をなさっているのかしら?メルレ男爵令嬢?」
「ひぎゃぁ?!」
優しく、そう、出来る限り驚かさないようにと小さめの声で声をかけたのですが…思った以上に変な声を上げて驚かれてしまいましたわ。
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