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魔獣討伐へ出発
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聖域があるダールの森への討伐隊が組まれました。魔獣討伐に優れた騎士たちを中心に、百人ほどの部隊だそうです。その中には攻撃や結界、治癒などを担う魔術師も何人か含まれていましたが、解呪が出来るのは私だけでした。
普段はワンピースやドレスの私も今回は騎士服です。ただ女性騎士の皆さんは軒並み背が高いせいか大き過ぎて、結局少年用のものを拝借しました。さすがに子ども用はちょっと恥ずかしいです。
ダールの森はリーツの街から馬車で三日、そこから聖域までは馬で二日、徒歩で四、五日ほどかかるそうです。私は森までは馬車に乗せてもらい、その後はウィル様の馬に同乗させて貰いました。馬に乗れないので誰かに乗せて貰わないといけないのですが、ウィル様が妻を他の男に委ねるなど出来ないと言い、騎士たちもそれに異を唱えなかったからです。女性騎士もいるのですから、そちらにお願いしたかったのに……
(み、密着度が……)
てっきり後ろに乗せられると思ったのに、今私はウィル様の前で後ろから抱き込まれている状態です。お陰で密着度合いが高すぎてのぼせそうです。ウィル様は背も高くがっしりした体格なので、貧弱な私などすっぽり収まってしまうのですよね。こんなに人とくっ付いた経験がないのもあり落ち着きません……
馬に揺られながら、これまで乗馬の練習をしなかったことを大いに悔やみました。いえ、例え望んでも両親には無駄だと却下されたでしょうが。
それに、騎士服のウィル様の凛々しさは想像以上でした。王都にいた時は男性と言えば父かエンゲルス先生、学生か先生しか接点がなかったので、男性に免疫がないのです。そのせいでしょうか……
(は、鼻血が出そう……)
麗しいお姿に戻ったウィル様は凶器だと思います。大きな身体や私より少し高めの体温、温かみと微かな甘さを感じる匂い、耳をくすぐる声に、馬鹿みたいに意識してしまう自分がいます。
(わ、私はお飾りの妻なのだから……)
居心地の悪さとそれ以上に気付いてはいけない何かを意識しないようにと、心の中で「私はお飾りの妻、お飾りの妻……」と唱え続けました。そうです、ここを間違ってはいけません。ウィル様は私の境遇を哀れに思ってここに置いて下さっているだけなのですから。
野営や魔獣の襲撃などもあって、森に入ってからの進みは歩くのと変わらないか、それ以下でした。魔獣がかなり減っていると聞いていましたが、とてもそんな風には思えません。それでも、魔獣の数もその強さも以前とは比べ物にならないほどに小さくなっているのだそうです。
八日目も結局魔獣の襲撃で足止めを食らい、野営になりました。ここから聖域までは一刻ほどの距離らしいですが、暗くなると危険だからここで一泊し、明日朝一番に聖域に向かうそうです。
「エル―シア、疲れていないか?」
馬を下りると、私の顔を覗き込むようにウィル様が声をかけてくれました。ち、近いです……! いえ、さっきよりは距離は離れているのですが……
「だ、大丈夫です」
そう言って笑みを添えて返しましたが……きっと顔が引きつっていたでしょう。そして嘘です、凄く疲れています。でも、私は戦闘に加わってもいないし、馬に乗っていただけ、しかも来たいと言ったのは私です。疲れているなんて口が裂けても言えません。
野営のテントが組まれると、私はその一つで魔獣と戦って呪われた騎士の解呪を始めました。これは森に入った日の晩から始めたもので、呪われて体調不良になる方が続出したためです。
一応呪われないように護符を持って来ていますが、それも効果は一度きりなのでどうしても呪われてしまう方がでてくるのですよね。今回は特に準備期間が少なく、護符の確保が間に合わなかったのも影響しているでしょう。呪われた騎士は怪我人同様に離脱させるそうですが、戦力は一人でも多い方がいいに決まっています。せっかく解呪出来るのだからと、私からウィル様にお願いしたのです。
「奥方様、希望者はもういません。今日はこれでお終いですね」
「そう、ありがとう」
私の護衛を兼ねた女性騎士がそう告げました。今日は二十人ほどの解呪を終えましたが、精霊の儀式をしたせいでしょうか、以前よりも疲れにくくなっていてまだまだ出来そうな気がします。
「エルーシャ、大丈夫か?」
入り口の幕をくぐってやってきたのはウィル様でした。
「ウィル様、お疲れ様です。これくらいなら全く大丈夫です」
私がそう言うとウィル様がホッとした表情を浮かべましたが……ウィル様、少々過保護過ぎではないでしょうか。ヘルゲンに来ていきなり寝込みましたが、王都ではぞんざいに扱われていたのでこう見えて頑丈なのですけれど。
「ならいいんだが……くれぐれも無理はしないでくれ。それでなくても明日は聖域だ。魔獣の数も質も比べ物にならないからな」
「ありがとうございます。そう仰るのなら今日はこれで終わりにしますね」
「ああ、そうしてくれ」
そう言うと外からウィル様を呼ぶ声がして、ウィル様は行ってしまいました。
「さぁ、奥方様、今日はもうゆっくりなさって下さい」
「先にお着替えを。その後でお食事をお持ちしますね」
女性騎士にまでそう言われてしまえば、これ以上の解呪は出来そうにありません。彼女らに手伝ってもらいながら、身体を拭いてから着替えました。それでもいつ襲撃があるかわからないので、騎士服のままですが。
その後、食事が運ばれてきたところでウィル様が戻ってきました。ここは私とウィル様のテントで、急用がなければ食事は一緒に取るようにしています。その方が世話をして下さる方の手間が減るからです。
テントもウィル様は別々にと言っていたのですが、皆さんから別々では警備も世話も二度手間になる、余力はありませんと言われて、同じテントに放り込まれてしまったのですよね。お陰で間抜けな寝顔を見られていないかと気が気じゃなく、気まずかったりします。幸い寝袋なのが救いでしょうか。あれならウィル様を蹴っても威力は軽減されるでしょうから。
「ず、随分瘴気が濃くなりましたね」
「ああ、あなたも感じるか?」
「はい。精霊の姿が全く見えなくなりましたし……」
ウィル様も同じように感じていたようです。確かに昨日までは精霊の姿が見えていたのに、今では全く見かけません。精霊は瘴気を嫌うので当然ですが、それが一層本当に穢されているのだと感じて不安になってきます。明日はどうなるのでしょうか。無事に聖域を取り戻せるといいのですが……
普段はワンピースやドレスの私も今回は騎士服です。ただ女性騎士の皆さんは軒並み背が高いせいか大き過ぎて、結局少年用のものを拝借しました。さすがに子ども用はちょっと恥ずかしいです。
ダールの森はリーツの街から馬車で三日、そこから聖域までは馬で二日、徒歩で四、五日ほどかかるそうです。私は森までは馬車に乗せてもらい、その後はウィル様の馬に同乗させて貰いました。馬に乗れないので誰かに乗せて貰わないといけないのですが、ウィル様が妻を他の男に委ねるなど出来ないと言い、騎士たちもそれに異を唱えなかったからです。女性騎士もいるのですから、そちらにお願いしたかったのに……
(み、密着度が……)
てっきり後ろに乗せられると思ったのに、今私はウィル様の前で後ろから抱き込まれている状態です。お陰で密着度合いが高すぎてのぼせそうです。ウィル様は背も高くがっしりした体格なので、貧弱な私などすっぽり収まってしまうのですよね。こんなに人とくっ付いた経験がないのもあり落ち着きません……
馬に揺られながら、これまで乗馬の練習をしなかったことを大いに悔やみました。いえ、例え望んでも両親には無駄だと却下されたでしょうが。
それに、騎士服のウィル様の凛々しさは想像以上でした。王都にいた時は男性と言えば父かエンゲルス先生、学生か先生しか接点がなかったので、男性に免疫がないのです。そのせいでしょうか……
(は、鼻血が出そう……)
麗しいお姿に戻ったウィル様は凶器だと思います。大きな身体や私より少し高めの体温、温かみと微かな甘さを感じる匂い、耳をくすぐる声に、馬鹿みたいに意識してしまう自分がいます。
(わ、私はお飾りの妻なのだから……)
居心地の悪さとそれ以上に気付いてはいけない何かを意識しないようにと、心の中で「私はお飾りの妻、お飾りの妻……」と唱え続けました。そうです、ここを間違ってはいけません。ウィル様は私の境遇を哀れに思ってここに置いて下さっているだけなのですから。
野営や魔獣の襲撃などもあって、森に入ってからの進みは歩くのと変わらないか、それ以下でした。魔獣がかなり減っていると聞いていましたが、とてもそんな風には思えません。それでも、魔獣の数もその強さも以前とは比べ物にならないほどに小さくなっているのだそうです。
八日目も結局魔獣の襲撃で足止めを食らい、野営になりました。ここから聖域までは一刻ほどの距離らしいですが、暗くなると危険だからここで一泊し、明日朝一番に聖域に向かうそうです。
「エル―シア、疲れていないか?」
馬を下りると、私の顔を覗き込むようにウィル様が声をかけてくれました。ち、近いです……! いえ、さっきよりは距離は離れているのですが……
「だ、大丈夫です」
そう言って笑みを添えて返しましたが……きっと顔が引きつっていたでしょう。そして嘘です、凄く疲れています。でも、私は戦闘に加わってもいないし、馬に乗っていただけ、しかも来たいと言ったのは私です。疲れているなんて口が裂けても言えません。
野営のテントが組まれると、私はその一つで魔獣と戦って呪われた騎士の解呪を始めました。これは森に入った日の晩から始めたもので、呪われて体調不良になる方が続出したためです。
一応呪われないように護符を持って来ていますが、それも効果は一度きりなのでどうしても呪われてしまう方がでてくるのですよね。今回は特に準備期間が少なく、護符の確保が間に合わなかったのも影響しているでしょう。呪われた騎士は怪我人同様に離脱させるそうですが、戦力は一人でも多い方がいいに決まっています。せっかく解呪出来るのだからと、私からウィル様にお願いしたのです。
「奥方様、希望者はもういません。今日はこれでお終いですね」
「そう、ありがとう」
私の護衛を兼ねた女性騎士がそう告げました。今日は二十人ほどの解呪を終えましたが、精霊の儀式をしたせいでしょうか、以前よりも疲れにくくなっていてまだまだ出来そうな気がします。
「エルーシャ、大丈夫か?」
入り口の幕をくぐってやってきたのはウィル様でした。
「ウィル様、お疲れ様です。これくらいなら全く大丈夫です」
私がそう言うとウィル様がホッとした表情を浮かべましたが……ウィル様、少々過保護過ぎではないでしょうか。ヘルゲンに来ていきなり寝込みましたが、王都ではぞんざいに扱われていたのでこう見えて頑丈なのですけれど。
「ならいいんだが……くれぐれも無理はしないでくれ。それでなくても明日は聖域だ。魔獣の数も質も比べ物にならないからな」
「ありがとうございます。そう仰るのなら今日はこれで終わりにしますね」
「ああ、そうしてくれ」
そう言うと外からウィル様を呼ぶ声がして、ウィル様は行ってしまいました。
「さぁ、奥方様、今日はもうゆっくりなさって下さい」
「先にお着替えを。その後でお食事をお持ちしますね」
女性騎士にまでそう言われてしまえば、これ以上の解呪は出来そうにありません。彼女らに手伝ってもらいながら、身体を拭いてから着替えました。それでもいつ襲撃があるかわからないので、騎士服のままですが。
その後、食事が運ばれてきたところでウィル様が戻ってきました。ここは私とウィル様のテントで、急用がなければ食事は一緒に取るようにしています。その方が世話をして下さる方の手間が減るからです。
テントもウィル様は別々にと言っていたのですが、皆さんから別々では警備も世話も二度手間になる、余力はありませんと言われて、同じテントに放り込まれてしまったのですよね。お陰で間抜けな寝顔を見られていないかと気が気じゃなく、気まずかったりします。幸い寝袋なのが救いでしょうか。あれならウィル様を蹴っても威力は軽減されるでしょうから。
「ず、随分瘴気が濃くなりましたね」
「ああ、あなたも感じるか?」
「はい。精霊の姿が全く見えなくなりましたし……」
ウィル様も同じように感じていたようです。確かに昨日までは精霊の姿が見えていたのに、今では全く見かけません。精霊は瘴気を嫌うので当然ですが、それが一層本当に穢されているのだと感じて不安になってきます。明日はどうなるのでしょうか。無事に聖域を取り戻せるといいのですが……
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