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聖域の泉
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翌朝は、まだ空が白いうちに出発しました。聖域までは一刻ほどですが、この先は魔獣も多いのでそう簡単には進まないだろうと言われました。最悪、引くかもしれないとも。騎士たちの纏う空気が今までになく張り詰め、私も今まで感じたことのない緊張感に包まれました。
「ウィル様、聖域は泉が中心なのですよね?」
「ああ。聖域の中心は清からな泉だ。その泉に呪いがかけられて、そこから魔獣が湧き出ているとエガードが言っていた」
「泉から……」
聖なる泉も呪われれば瘴気をまき散らし魔獣を生む巣になります。エガードは瘴気の前では力が出せず、身を護るためにもう三日前から姿を現していません。エガードから聞いた話では、泉の中に呪いが施された魔石があるそうで、その呪いを解く必要があるそうです。
「魔石を割れば……」
「それでは意味がないらしい。トーマスも同じことを言っていた」
「そう、ですか」
どうやら魔石を割っても呪いはそのままのようで、解呪しなければ意味がないようです。
「だが、本当に呪いを解けるか? もし無理だと思ったら一旦引いて欲しい」
「ですが……」
「その時には王都から解呪師の派遣を頼む。元々そうする予定だったんだ」
確かに今回は予想以上に解呪が進んで想定外といえば想定外でした。トーマス様に同行をお願いしたのですが、トーマス様も外せない用事があって帰らざるを得なかったのですよね。エガードが行くなら今だというので来てしまいましたが、早急過ぎたでしょうか。
今日は最初から徒歩での移動になりました。瘴気に馬が怯えて動けないからです。私はウィル様の後ろに付いて先に進みましたが、体力がないのでついて行くだけで精いっぱいです。
「団長! 魔獣です!!!」
前方で叫び声が上がり、一気に緊張感が高まりました。先発の騎士たちが魔獣に遭遇したのです。直ぐに魔術師たちが前に出て攻撃魔法を放ち、その隙をついて騎士たちが一斉に魔獣に応戦しました。
「エル―シア、一気に行くぞ!」
「は、はい!」
私たちは戦う騎士たちの横を通り過ぎて、精鋭部隊と共に泉を目指しました。泉が呪われたままではいくらでも魔獣が湧いてくるので、さっさと解呪して被害を最小限に抑えるのが私たちの役目です。そこからは置いて行かれないように必死でした。
どれくらい駆けたでしょうか……急に木々と藪が開けました。辿り着いた先にあったのは小さな池、でした。
「こ、これは……」
貴族の屋敷の庭にありそうなその池はしかし、赤黒く濁っていて、禍々しい瘴気に満ちていました。こんなにも濃い瘴気は初めてで、身体の底から恐怖が湧き上がってきます。しかも……
「ウ、ウィル様、あれは……!」
「ああ、魔獣の誕生だ」
その池の特異さはその色ではなく、池から上がって来る魔獣たちの姿でした。それほど深くはないのでしょう。池の奥の方から魔獣が一匹、また一匹と岸に這い上がってきます。その様は今までに見たどの風景よりも禍々しく、この世のものとは思えないほどに恐ろしいものでした。
「池の奥に泉がある。そこに向かう」
「は、はい!」
私が呆然としている間にも魔獣が襲い掛かってきました。騎士たちが応戦し、私たちは守られながら池を迂回して泉を目指しました。さすがは精鋭部隊、誰も魔獣に傷つけられないのが心強いです。
「ここか!」
辿り着いた先にあったのは……本当に小さな小さな泉でした。泉というよりも湧水で出来た水たまりといった方がいいかもしれません。それでも池の水同様に赤黒く濁っていて、一層瘴気を濃く感じます。
「エル―シア、頼めるか」
「はい」
一緒に付いてきてくれた魔術師が結界を張ってくれて、外にいる魔獣は入ることが出来なくなりました。この先は生まれてくる魔獣を倒しながらの解呪です。
(これが……魔石?)
湧水が出て直ぐのところに小さな水たまりがあって、その中に赤黒と深緑の入り混じった色をした石が見えました。あれが魔石でしょう。その魔石の表面には、確かに魔術式が刻み込まれています。
(……こ、これを、解呪するの……?)
今までに見たこともない複雑で緻密な魔術式に、私は身体中の血が一気に凍りそうな衝撃を受けました。こんな複雑なものを解呪するなんて……頭の生が真っ白になって、
「エル―シア? 無理ならそう言ってくれ! 直ぐに引く!」
ウィル様の声が聞こえて私は我に返りました。ウィル様は飛び掛かって来る魔獣を倒しながら心配そうに私を見つめていて、その表情は心の底から私を案じるものに見えました。
(こ、ここで私が逃げてどうするのよ!)
湧き上がってくる恐怖心を振り払うように、いっそ押し込めるように、私は自分を鼓舞しました。せっかく皆さんの協力でここまで来たのです。これまでにも怪我をしたり呪われたりした人を何人も見てきましたが、彼らは私をここに連れてくるために身を挺して戦ってくれたのです。
(ここで負けてなんかいられないわ!)
不思議なくらいに前向きな気持ちが湧き上がって、自分でも驚くほどにすっと頭が冷静になりました。そうです、ここに来ると決めたのは私。解除すると願ったのも私です。
「ウィル様、必ず解除してみせます!」
「エルーシア……わかった。あなたの身は私が命に代えても守ろう。だから解呪に集中してくれ!」
自分自身に誓う様にそうウィル様に呼び掛けると、ウィル様もそう答えて下さいました。魔獣は恐ろしいけれど、今はウィル様の言葉を信じましょう。私は大きく息を吐いてから魔石に近づきました。肌を刺すような瘴気を感じて恐ろしい筈ですが、今はそれよりも解呪してやるんだから! との思いが勝っているせいか、恐怖を感じません。
(視える……術式が視えるわ)
じっと目を凝らすと、確かに術式がはっきりと視えました。
(しかもこの術式……どこかで見たわ……あ! あれは先生の記録?)
術式は魔術をかけた人の癖が現れます。魔術師は子弟制度と言うものがあり、その術式は師から弟子へと受け継がれるので、この術式の型は確かに見覚えのあるものでした。癖がわかれば解呪の仕方も一層容易になります。どんなに罠を仕掛けても、その罠ですらも型の通りになっているからです。
(大丈夫よ。落ち着いてやれば、これなら……)
私は一心に、一つ一つ確かめながら、複雑に絡みついた紐を解くように術式を追いました。
「ウィル様、聖域は泉が中心なのですよね?」
「ああ。聖域の中心は清からな泉だ。その泉に呪いがかけられて、そこから魔獣が湧き出ているとエガードが言っていた」
「泉から……」
聖なる泉も呪われれば瘴気をまき散らし魔獣を生む巣になります。エガードは瘴気の前では力が出せず、身を護るためにもう三日前から姿を現していません。エガードから聞いた話では、泉の中に呪いが施された魔石があるそうで、その呪いを解く必要があるそうです。
「魔石を割れば……」
「それでは意味がないらしい。トーマスも同じことを言っていた」
「そう、ですか」
どうやら魔石を割っても呪いはそのままのようで、解呪しなければ意味がないようです。
「だが、本当に呪いを解けるか? もし無理だと思ったら一旦引いて欲しい」
「ですが……」
「その時には王都から解呪師の派遣を頼む。元々そうする予定だったんだ」
確かに今回は予想以上に解呪が進んで想定外といえば想定外でした。トーマス様に同行をお願いしたのですが、トーマス様も外せない用事があって帰らざるを得なかったのですよね。エガードが行くなら今だというので来てしまいましたが、早急過ぎたでしょうか。
今日は最初から徒歩での移動になりました。瘴気に馬が怯えて動けないからです。私はウィル様の後ろに付いて先に進みましたが、体力がないのでついて行くだけで精いっぱいです。
「団長! 魔獣です!!!」
前方で叫び声が上がり、一気に緊張感が高まりました。先発の騎士たちが魔獣に遭遇したのです。直ぐに魔術師たちが前に出て攻撃魔法を放ち、その隙をついて騎士たちが一斉に魔獣に応戦しました。
「エル―シア、一気に行くぞ!」
「は、はい!」
私たちは戦う騎士たちの横を通り過ぎて、精鋭部隊と共に泉を目指しました。泉が呪われたままではいくらでも魔獣が湧いてくるので、さっさと解呪して被害を最小限に抑えるのが私たちの役目です。そこからは置いて行かれないように必死でした。
どれくらい駆けたでしょうか……急に木々と藪が開けました。辿り着いた先にあったのは小さな池、でした。
「こ、これは……」
貴族の屋敷の庭にありそうなその池はしかし、赤黒く濁っていて、禍々しい瘴気に満ちていました。こんなにも濃い瘴気は初めてで、身体の底から恐怖が湧き上がってきます。しかも……
「ウ、ウィル様、あれは……!」
「ああ、魔獣の誕生だ」
その池の特異さはその色ではなく、池から上がって来る魔獣たちの姿でした。それほど深くはないのでしょう。池の奥の方から魔獣が一匹、また一匹と岸に這い上がってきます。その様は今までに見たどの風景よりも禍々しく、この世のものとは思えないほどに恐ろしいものでした。
「池の奥に泉がある。そこに向かう」
「は、はい!」
私が呆然としている間にも魔獣が襲い掛かってきました。騎士たちが応戦し、私たちは守られながら池を迂回して泉を目指しました。さすがは精鋭部隊、誰も魔獣に傷つけられないのが心強いです。
「ここか!」
辿り着いた先にあったのは……本当に小さな小さな泉でした。泉というよりも湧水で出来た水たまりといった方がいいかもしれません。それでも池の水同様に赤黒く濁っていて、一層瘴気を濃く感じます。
「エル―シア、頼めるか」
「はい」
一緒に付いてきてくれた魔術師が結界を張ってくれて、外にいる魔獣は入ることが出来なくなりました。この先は生まれてくる魔獣を倒しながらの解呪です。
(これが……魔石?)
湧水が出て直ぐのところに小さな水たまりがあって、その中に赤黒と深緑の入り混じった色をした石が見えました。あれが魔石でしょう。その魔石の表面には、確かに魔術式が刻み込まれています。
(……こ、これを、解呪するの……?)
今までに見たこともない複雑で緻密な魔術式に、私は身体中の血が一気に凍りそうな衝撃を受けました。こんな複雑なものを解呪するなんて……頭の生が真っ白になって、
「エル―シア? 無理ならそう言ってくれ! 直ぐに引く!」
ウィル様の声が聞こえて私は我に返りました。ウィル様は飛び掛かって来る魔獣を倒しながら心配そうに私を見つめていて、その表情は心の底から私を案じるものに見えました。
(こ、ここで私が逃げてどうするのよ!)
湧き上がってくる恐怖心を振り払うように、いっそ押し込めるように、私は自分を鼓舞しました。せっかく皆さんの協力でここまで来たのです。これまでにも怪我をしたり呪われたりした人を何人も見てきましたが、彼らは私をここに連れてくるために身を挺して戦ってくれたのです。
(ここで負けてなんかいられないわ!)
不思議なくらいに前向きな気持ちが湧き上がって、自分でも驚くほどにすっと頭が冷静になりました。そうです、ここに来ると決めたのは私。解除すると願ったのも私です。
「ウィル様、必ず解除してみせます!」
「エルーシア……わかった。あなたの身は私が命に代えても守ろう。だから解呪に集中してくれ!」
自分自身に誓う様にそうウィル様に呼び掛けると、ウィル様もそう答えて下さいました。魔獣は恐ろしいけれど、今はウィル様の言葉を信じましょう。私は大きく息を吐いてから魔石に近づきました。肌を刺すような瘴気を感じて恐ろしい筈ですが、今はそれよりも解呪してやるんだから! との思いが勝っているせいか、恐怖を感じません。
(視える……術式が視えるわ)
じっと目を凝らすと、確かに術式がはっきりと視えました。
(しかもこの術式……どこかで見たわ……あ! あれは先生の記録?)
術式は魔術をかけた人の癖が現れます。魔術師は子弟制度と言うものがあり、その術式は師から弟子へと受け継がれるので、この術式の型は確かに見覚えのあるものでした。癖がわかれば解呪の仕方も一層容易になります。どんなに罠を仕掛けても、その罠ですらも型の通りになっているからです。
(大丈夫よ。落ち着いてやれば、これなら……)
私は一心に、一つ一つ確かめながら、複雑に絡みついた紐を解くように術式を追いました。
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