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第三章 嫌われた王子様と呪われた乞食
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しおりを挟む「オーケストラ! なんか凄い響きですね」
「イルは聞きに行ったりしないの?」
「行くと思います? 仕事でならついて行きますけど」
イルはいつから私の身の回りを警護しているのだろう?
一応、イル以外の護衛役もいるようなのだが、あまり顔を合わせない。こいつ、ちゃんと寝ているのか?
休めている?
たまにだらけているが、居眠りしている姿はあまり見たことがない。
イルもたまにはのんびりとしたらいいのに。いつも働くのは辛くないのか?
「じゃあ聞けるわよ」
「どうしたんですか? やけに楽しそうですね」
「イヴァンが演奏するのよ。あいつべらぼうに上手いんだから」
「そりゃあいいですね。俺も影ながら聞かせてもらいます」
一緒に聞ければいいのに。そんな言葉が口から出そうになり、慌てて飲み込む。
こいつは一笑にふすだろう。飽きれるかもしれない。ハルに拒絶されてから何も変わらないと。
「……イル。私、少し調べたいことがあるのよ。図書館に行くわ」
「お伴しますよ」
「……そう。じゃあ行きましょうか」
図書館に着くと、女神関連の本を片っ端から抜き取る。
「……やっぱり」
時代順に並べ、吟味する。革命の最中の箇所はやはりない。
だが、それだけではない。
虫食いが目立つ古びた本を開き、文字をなぞる。
「女神カルディアより前の神の情報はない、わね。春の神はいても、エルシュオンという名前までは伝わっていない」
「神学にご興味がお有りですの?」
「わっ!」
深く考え込んでいた私に、ヴィクターが声をかけてきた。彼の腕の中には何冊も本があった。
不思議そうな顔をして近付いてきたヴィクターがやはりと言いながら、机の上に本を置き、手をついた。
「女神カルディアについての歴史書を広げられていたので、気になりましたのよ」
「……ま、まあ。そんなところかしら」
「それで、春の神エルシュオンとは? 春の神の名前ですの?」
「そ、そう書物に書かれていたから気になったのよ……!」
目を泳がせながら、言い切る。本当は春の神本人に聞いたのだとは流石に言えない。
「何という本ですの? わたくし、聞いたこともありませんわ」
「さあ? 題名は忘れてしまったわ。でも、それで思ったのよ。どうして神の名前は女神だけ広く伝わっているのかしらって」
誤魔化すのに難儀しそうだったので慌てて別の話題で気を逸らす。
ヴィクターの意見も聞いてみたかったというのもある。清族達のなかで、頭一つ抜きん出ていると称される男だからだ。
ヴィクターはゆっくりと唇に手をあてて、考えるような仕草をする。
「死に神は複数の名があるということをおっしゃりたいのかしら」
「それに天帝の名前は伝わっていないでしょう?」
「そうですわね。――それは我々、信徒にも決して明かされることはない真名ですので」
そう言いながら、ヴィクターは前の席の椅子を引いて、座っても? と尋ねてきた。
何やら事情を知っているような言い方だ。どうぞと進めると、ヴィクターはにこりと顔を綻ばせた。
「はなおとめはランファ達の故郷のことはどれくらいご存知?」
「ほとんど知らないわね……。そもそも、ランファって、国のことを指すのよね?」
「それは半分正解で、半分が間違いですわ。ランファというのは民族の総称ですの。ランファ達の故郷は多民族国家で、他国に類を見ないほど、人種がごちゃ混ぜです。人類のるつぼ、と彼らは称しておりますわね」
「ランファは民族の名前……。でも、半分正解って、変ではないの?」
国ではないのに、半分は正解なのか。
「実は、国が東西に分裂しておりますの」
「国が分裂って、まずい事態なのではないの?」
「そうですわねえ……。およそ二百年にも及ぶ、長い分裂ですから」
「それはもはや違う国なのでは……」
というか違う国にした方が都合がいいのではないだろうか。
「面白いことに皇都がいくつも国内にありますのよ。東西に分裂し、更には人種によって、王がたてられています」
「恐ろしいほど野蛮に聞こえるだけど」
王が乱立しているって、王族の血脈もあったものじゃない。
「それで? 神の名前に帰ってくるのでしょうね、この話」
「もちろんですとも。でも、決まりが悪いので、最後まで語ってしまいましょうか」
こほんと、ヴィクターは可愛らしく咳をした。
「ランファも王を擁立しております。また各国に親族がおり、金を神格化しています。広大な平地と山脈。そして、幽玄な河が流れる美しい都を持ち、皇帝は山脈の頂上に自らの威信を示す建築物を建立させているとか、いないとか。ランファとは人種を指すといいましたが、皇都と、国の名前もまたランファと言いますの」
「――故に、ランファは国でもあり、人種でもある」
「ええ。さて、ランファには字というものが存在しますの」
字――あざな?
聞いたこともない言葉だ。
「通称と行った方がよろしいかしら。蘭王がわかりやすいですわね。あれは字。通称で、本来の名ではございません」
「そうなの?」
「ええ。本名は彼の三人の妻しか知らないのです。名前には神秘が宿る。名を呼ぶことこそ、所有を認める権利に他ならない。彼らの教えです」
「伴侶しか得られない名前、ね」
ヴィクターは暗に神もそうなのではないかと示している。死神の名の多さは字。通称の多さ。本名は別にあり、選ばれたものにしか教えられない。
天帝はその逆だ。名さえ教えない。大切なもの、たった一人だけが知っていればいい。
天帝という呼称だって、王のように立場をあらわすのとほとんど変わりがないのではないか。
「……その論で言ったら、女神カルディアだけ妙に悪目立ちするわね。どうして名前が知られているの?」
それにユリウスが言っていた名前。最初は数多くの名前があったのに、カルディアになった理由はなんだ?
「女神は我々人の遍く全てに慈愛を捧げていらっしゃいます。故に我々に名前を教えて下さった……と言えたらよかったのでしょうけれどもねえ。まあ、論の一つと考えていただけたらと思いますわ」
「答えは神のみぞ知るって奴よね……。そういえば、あの本、読み進められている?」
手の中にある女神関連の本を弄りながら、視線を送る。
ヴィクターの深い紫の瞳が、そっと伏せられた。
「トーマが躍起になっておりますわ。でも少しも進みません。常人には読めないようになっているとしか思えませんわね」
「……そう。私の方も、例の童話集を読み進めているわ」
興味深いのは『女王陛下の悪徳』だ。現代に伝わっている『女王陛下の悪徳』とは全く異なる。悪辣な女王の胸糞悪い話だ。
嫉妬深い女王が、人を嬲り、騙し、壊す。それが繰り返される。正直、読んでいてげんなりする。
でも、その残虐さは幼児向けではない童話にありがちだ。現実味があると言われれば確かにと頷くことが出来る。
人は簡単に人を殺してしまえる。現実の方が残酷だ。
そもそも、現代版の『女王陛下の悪徳』は、もともと無題だったと聞く。それが時間を越え、名がついた経緯を持つ。
過去作の方は、題名を盗まれた形になる。名前をとられた物語が伝わっていないのは、『女王陛下の悪徳』という名前がより相応しかったからだろうか。
「もう少ししたら全て読み終わるわ。その時に改めて知恵を貸してほしいわ。特に、『花と天帝』の解釈が今ぶれぶれで……」
天帝という名前が出たとき、ぱんとヴィクターが柏手を打つ。
ひっと小さく声をあげる。図書館中の視線が私達に向けられているような気がしてならない。ヴィクターは視線が目に入らないようだ。うっとりとした眼差しで私の手を握り、熱っぽい吐息をこぼす。
「はなおとめには艶やかなお声は聞こえませんか?」
「声?」
「喜びを寿ぐような、素晴らしいお声です」
「そんな声は聴こえていないけれど……」
うっかり本心を滲ませたものだから、ヴィクターが耳聡く、そんな声は? と聞き返してきた。
「ということは他に声が?」
「……幻聴だと思われるから黙っていたのよ」
「まさか。他がどう思おうとも、わたくしは思いませんわよ」
「…………そう言えば、お前、初めてあった時おかしかったものね……」
よく考えれば、こいつと始めて対面した時、空を見上げ聞き入るような仕草をしていた。
「天帝からの声って本当に聞こえているの?」
「ええ。……信じられませんか?」
「信じられるとは素直に言えないわね。……ただ、お前が嘘を言っているようには見えないわ」
そもそもそんな嘘をつく利点がこいつにはない。
天帝のために性器を切り落とした。そこまでさせる何かがあるのだろう。
「それに今や私もお前と似たような立場だもの。まあ、前から白昼夢は見るたちだったし、お前とは違うのかもしれないけど」
「白昼夢、ですか?」
「ええ、だいたいは昔のことよ。たまに変なものが混ざったりするけれど」
「……それはいつ頃から?」
いつ頃からだろう。そう言われれば考えたことはなかった。
「……鳥人間に襲われたあたりから酷くなったのは覚えているのだけど。前も見ていたような気がするからなんとも言えないわね」
「この頃は特に酷くなっていらっしゃるの?」
「幻聴がね。くすくす笑う声だったり、はなおとめと呼ぶ声だったり。……こんな話面白くともなんともないでしょう。やめにするわ」
そういうと、ヴィクターは明らかに残念そうな顔をした。この話のどこが面白いのだろう。被験体として記録するつもりか?
「ーーそう言えば、前から気になっていたのだけど。はなおとめって呼ぶのはなぜなの? ミミズクといい、お前といい、私が花のように見える?」
「花のように見えますわね」
ヴィクターの視線は私の後ろ、正確には後頭部に向けられた。大輪の花を映した瞳だ。
「こうなる前からお前達は私をはなおとめと呼んでいたでしょうに」
「……そうですわね。詳しくは説明できないとは思いますが、ご説明いたしますわね」
「意味深げに言うわね。どうして詳しく説明できないの」
「天帝がはなおとめと呼ぶのですわ。だから、皆ならって、はなおとめと呼ぶ」
それだけですと、ヴィクターは言い切った。疑問符が頭の上を乱舞する。
「天帝が……はなおとめ?」
「はなおとめですわね」
「……えっと、私は天帝にあったこともなければ声を聞いたこともないのだけど」
「そうですわよねえ」
「意味が分からないのだけど?」
私を天帝が呼んでいるというのは戯言か、世迷い言か。とにかく正気とは思えない。
「天帝は泣いているという話ではなかったの? お前達は泣き言を聞かされるときいたけれど」
「ええ。意思疎通は難かしゅうございますわね」
「それなのに、私をはなおとめと呼んだと? 流石に信じられないわ」
「そうでございますわねえ。でも、確かに天帝は姫のことをはなおとめと呼ぶのです」
頭をがしがしとかく。矛盾していないか?
それとも、意思疎通が不可能か神が、私にだけ興味を示したとでも?
「お前の話、合点がいかないわよ」
あまり話したことがないのに、はなおとめと親しげな顔で呼びかけられても不気味だ。
ヴィクターはうっそりと微笑む。ぞくりとした。どこか狐のような面妖さがあったのだ。中性的な顔つきがますますその印象を助長させる。何を考えているか全く窺い知れない。
「どうしてかはわたくしも分かりませんのよ。ですが、姫にだけは我らの神は反応をお示しになる」
「……天帝が、ね。やはりにわかには信じられないわ」
そうでしょうねとヴィクターはくすくす笑うふりをした。少なくとも私にはこの目の前の男が心底から笑っているようには思えなかった。
どうしてか覚えた羞恥心に顔が赤らむ。ヴィクターに視姦されたわけでもないのに、卑俗な何かをぶつけられた気がしてならなかった。
「はなおとめと呼ぶのはやめて。この頃、そう言われるのが多くて、カルディアという自分の名前を忘れそうよ」
「呼ばれ慣れているなんて変なことをおっしゃるのね」
「……いろいろあるのよ、私にも」
まさか、薬を飲んで、夢の中で神を自称する存在に会った、などと言えるはずもない。
神と交信しているが、ヴィクターだって流石に信じたりはしないだろう。
こいつにだって信じられないものがあり、疑うことだってあるだろう。打ち明けて親睦を深めるような仲でもないし、口を閉じるのが賢明だ。
「ーーカリギュラ・フォン・ロドリゲス」
「……? だあれ、それ」
「叔父ですわ。ご存知ではない? 幼少期、はなおとめの地位改善を嘆願して、国王陛下に食ってかかったラサンドル派の信徒でした」
「――は? わ、私の? どうしてよ。そんな男、私は知らなーーっ!」
頭が割れそうなほど痛む。ぐにゃりと視界が歪み、見覚えのない記憶が浮かび上がる。
――そんな……僕達の天帝様が女に啓示を与えたのか?
――ほら、これだよ。ショートケーキって言うんだ。
7つある顔が歪みながらひび割れた声を出す。
――助けてくれ、はなおとめ。
「これ、は」
全部あげれば治る? と幼い私が何かに問うた。化け物のようなのに、神聖で、なのに堕落した悪魔のような姿だった。
いつかの記憶が過った。水の底。地底の国。地下の帝国。美しく、白い肌の男。サガルによく似た美しい容貌。どうして、今死に神がよぎるのだろう。
「カリギュラ、カリギュラ……」
知らないはずの名前を繰り返す。引っ掛かりを覚えるのは確かだった。それに、彼が国王に反抗したという話が本当ならば、カリギュラは既になんらかの処罰を受けているはずだ。
国王に逆らってはいけない。それは誰もが知っている不文律だ。もう、亡くなっていると考えてもいいのだろう。
「叔父から少しだけ話は聞いていましたの。はなおとめ、あなたのような存在がいると。天帝の御使が女でありながら見えたのだと」
「わ、分からない。何の話をしているの。カリギュラという男もーーっ! なに、本当に、何なの!?」
図書館だということも忘れ、叫ぶ。頭が掻き回されているように知らない記憶が頭の中に泡のように弾けて消える。
カリギュラ。カリギュラ。
サガル兄様。ペンギン紳士のぬいぐるみ。
ほつれた部分を髪の毛で縫ったもの。
天帝様の御使。スパイシーな香り。鳥に似た作りの服。
「私、私はーー。幼少期の記憶が欠けているの。だから、そいつと会ったかもしれない。でも覚えていないの」
花と話したことはなかったか。頭の上に乗せてくれと言われたことがあった気がする。花は美味しくて、悶絶したような。そのあと、空を飛ぶ何かに惹かれて追いかけた。空を見上げいたから、誰かにぶつかった。白い服を着ていた。
彼の名前は。
「分からない……。なんなの、何が、起きて。こんなこと、今まで……。ご、ごめんなさい、頭が凄く混乱していて」
「カルディア姫?」
離れたところにいたイルが近付いてくる。私を呼ぶ声は心配そうだった。
手で制して、イルの動きを止める。目の前が歪んで壊れる感覚がする。きらきらとガラスの破片のようなものが飛び散った。淡い光を受けて、紫や碧に光っている。
そのガラスの中で、羽をつけた人間が飛び回っていた。
「――っ! 」
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