文明トカゲ

ペン牛

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八 懐旧の澱

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 佐治さんと一緒に今日泊まる部屋へと向かう。部屋の中は清潔で落ち着いた和室だった。浴衣も準備されている。
 佐治さんはクリスマスの時にも持っていた細長いバッグを部屋の奥の壁に立てかけると、
「お腹空いたわね」
 と呟いた。
「お昼を食べに行きますか?」
「そーね」
 部屋を出て旅館の食堂へと向かう。
「ここはうどんが美味しいらしいですよ」
「あら、そうなの? アタシうどん好きだから助かるわね」
 佐治さんと何気ない会話を交わしながら歩く。この時間は僕にとって好ましいものだった。
 食堂に到着する。ちょうどお昼ということで中は賑わっていた。食堂は旅館の中庭と接しており、石灯や庭木、池などが食堂の窓からちらりと見えた。
 入り口のところに置いてあるメニューを見て、何を注文するか考える。美味しいといわれているうどんは当然充実しており、他にも丼ものや定食、お酒のつまみまで注文できるものは幅広い。
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