ν - World! ――事故っても転生なんてしなかった――

ムラチョー

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二章

百二話 混乱の都Ⅴ

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 なんだろう、この状況。
 俺の考え違い……という訳じゃないよな?
 何度見返しても、住人を守ってるのは盗賊で、襲おうとしているのが騎士側だ。

「チェリーさん、どう思うこの状況?」
「え? そんないきなり私に聞かれても……見た通りの状況なんじゃないの?」

 ううん……まぁ、その見たとおりの状況がちょっと良くわからんのだけど。

「うぅん……エリスはどう見える?」
「キレイな鎧の人が、普段着の人たちに剣を向けて、汚い鎧の人が普段着の人を守ってる?」
「……だよなぁ?」

 とりあえず、他の二人にもそう見えてるってことは俺の認識違いじゃない事だけは確かなようだ。
 それが分かったところで、問題はどう動くかなんだけど……

 相手側もハティを見て動きを止めている。
 恐らく、眼の前の争っている人間よりも、突如現れたハティの方に驚異を感じて動くに動けなくなったんだろう。
 まぁハティの見た目って初見ではかなり強烈だからな……
 だがこれはある意味都合がいいのか?
 膠着して動けなくなっている両者の丁度間に割り込むようにしてハティを進め、その巨体で両者を遮って止めてやった。
 で、恐らく巻き込まれた側であろう子供連れの女性に話を振ってみる。

「ちょっと聞きたいんだけど、この状況ってどういう事なんだ?」
「え?」

 女性はハティに目を奪われて背中の俺たちには気付いていなかったらしい。
 ハティは結構でかいので、見上げる側からは乗ってる俺達がたてがみや頭なんかのせいで死角に入ることが結構ある。
 ――というのはハイナ村の暮らしで理解していたので、身を乗り出すようにして顔を出してやる。
 視線があったのを確認してもう一度問いかけてやる。

「俺達は偶々通りかかっただけで状況がわからない。何故騎士達を敵に回すようなことになってるんだ?」
「わ、わかりません。家に帰ってしまった娘を連れ戻しに戻ったところを突然騎士様に襲われて……冒険者の方々が助けて下さらなければ私もこの子もどうなっていたか……」

 あ、この人達盗賊じゃなくて冒険者だったのか。
 結構ボロボロの格好をしてたから違いが分からなかった……
 後ろでチェリーさんが「まじで?」とか言ってるから、多分同じ印象だったんだろうな。

 だが、たまたま冒険者が通りかかった?
 こんな場所を?
 いや、ここを目指していた俺たちが言うのもどうかと思うが、冒険者ってこういう時稼ぎ時なんじゃないのか?
 どうしてこんな完成な場所に居た?

「少し、良いだろうか?」

 俺の表情から懸念を読み取ったのだろう冒険者側のリーダーが呼びかけてきた。
 その仕草で何かを伝えたいらしいという事はわかった。
 問い質してこないということは、あまり人に聞かれたくない内容みたいだが……
 この状況でなにか暴挙をしでかす側には見えないが念の為武器を持ってハティの背を降りた。 
 チェリーさんにはいつでもフォローに入ってもらえるように待機してもらい、エリスとハティには騎士達の動きを牽制するように頼んでおいたから、少しの間は大丈夫だろう。

「あ、逃げた!」

 俺が冒険者? と向かい合うと同時、エリスがそう叫んだ。
 どうやら俺がコチラ側に降りたことで、こちら側の味方だと認識したか。

「追跡する?」
「いや、この状況でバラバラになりたくない。逃げたなら放っておこう」

 俺がハティの背にいる状況なら追跡させていたんだが、降りてしまっているのだから仕方ない。
 ここはスッパリと諦めて、目の前の状況に集中しよう。

「と、言うわけで、連中逃げちまったみたいなんだが……それで、アンタは何を伝えたかったんだ?」
「それを伝える前に、先に断っておくが、俺達はアンタたちと敵対するつもりはない」

 そう言いながら見るのは俺ではなくはティの方だ。
 まぁ、脅威度で言えば一番高いのはハティだしな。
 
「別に、悪いことしようとしてた訳じゃないならコイツをけしかけたりなんてしやしないよ」

 そう告げたところ、リーダーはゆっくりと武器を抜いた。
 一瞬焦って身構えたが、どうやら襲いかかってくるわけではないらしい。
 抜いたそれを俺に見せてきた。

「この武器に見覚えはないか?」
「コレに?」

 男が見せてきたのは汚れたダガーだった。
 つや消しでもしてるのか? と思うほど汚れて光を反射しないほどだ。

「うぅん? ちょっと解らないんだが……?」
「そ、そうか……」

 なんだろう、ちょっとガッカリというか狼狽えたような感じがする。
 「あの状況だったしな」とか「暗かったしな」とか一人でブツブツ言ってるが、どうやらこの様子だと一度面識があるみたいなんだが……

「それで、結局何を伝えたかったんだ?」
「あ、あぁ。城での情報を伝令が運んできてな。この状況とも合わせてもう俺達があんた等を追うことは無いと伝えたかったんだ」
「俺らを追う?」

 何で俺らを冒険者が追って……いやまて?
 城での情報を伝令が運んできたって事はアレか?

「……もしかしてアンタ等……」

 その先を言わないように止めてくる男。
 視線は後ろの母娘だった。
 恐らく一般人にその事をバラすつもりはないようだ。
 冒険者の格好をしてるのは緋爪だとバレれば騒ぎになるから変装しているということか。
 しかし解せない。

「何でアンタ等が民間人守ってるんだ? それは普通向こうにいる騎士の仕事だろう。……というかそもそもどうしてこういう状況になってるんだ?」
「民間人への手出しは固く禁止されてたんだよ。余所者の傭兵団が国を獲ろうって以上は大義名分が必要だ。俺たち傭兵団ってのは何より名声が重要だからな」

 そういえばアルマさんもそんなような事を言っていたな。
 緋爪は特に名声に拘るタイプだとか何とか。

「そして、どうしてこういう状況になったのかという話だが、それは俺にもわからん。撤退中トチ狂った騎士共が馬鹿な真似をしでかそうとしていたのが目に止まったから助けに入ったまでだ」

 なにそれかっこいい。
 ヒーロの所業じゃないか。

「で、結局あの騎士達はなんなんだ?」
「騎士とは名ばかりのただのゲスだ」

 唐突に表情を消したようにして吐き捨てた。
 よほど腹に据えかねているらしい。
 
「アレは騎士の格好をしたただのクズ。俺達の元雇い主だよ」
「緋爪の雇い主って……もしかしなくても貴族共か?」
「正解。元、だがな」

 緋爪と盗賊たちは共同してない可能性があると言っていたアルマさんとジルクニフさんの推測は正しかったって訳か。
 しかも、意見の対立レベルではなく……

「そこまではっきりと元、と前置きするってことは契約を切ったのか」
「俺達に内緒で別勢力を雇い入れていたんだ、契約不履行だ」

 恐らくだが、緋爪を雇う際に他の騎士団とか傭兵団は雇わないという専属契約でも結んでいたんだろう。
 それを覆され、プライドを傷つけられ、更には……

「奴らは俺達の名声を地に叩き落とすような真似をした。アレは明確な敵対行為だ」

 とまぁ、緋爪傭兵団は元雇い主の騎士に対してそれはもう怒り狂っていると。
 まぁ、名声にこだわる傭兵団が、ダブルブッキングの挙げ句名声を貶めるような真似されればそりゃ怒っても仕方ないのだが……

「よくあんなガキみたいな思考しかできない貴族共と契約なんて結ぼうとなんて考えられたな。俺の知ってる貴族は先日出会った一人とそのお供程度だが、とてもマトモな思考をしてるとは考えられないクズだったぞ?」

 いくら国取りに関わるような大口の依頼だからと言って、アレと契約を結ぶとかちょっと迂闊すぎるだろうよ。
 依頼者と事前面談とかしないのかこの世界は?

「契約を結んだ時に現れた男やその取り巻き共は、存外マトモ……というかかなり理知的で強かな連中だったんだよ」
「ほう?」
「俺達の仕事は城攻めだ。雇い主からは落とせるようなら落としてて構わんなどと言われてはいたががな。だが、本命は城を落とすことではなく雇い主が民衆を説得する間、城を封じ込めておくってのが本来の契約だったハズのさ」

 つまり、元々は力押しに見せかけた市民を扇動してのクーデターを企図していたって事か。

「民間人に一切手を出さず国を獲ることに成功すれば、国民のために王家の専横を断ったのだという言い訳が立つ。そうなればその戦で最大の功績を上げた俺達は救国の英雄様って訳だ。たとえ失敗したとしても、俺達が民間人と過剰に敵対することはない」

 なるほど、そう考えるとたしかに多少のデメリットはあっても、メリットのほうが遥かにでかいと思える。
 民間人に刃を向けることもないから、失敗しても必要以上に名声を傷つけることもない。
 場合によっては口八丁で……例えば民間人のために貴族側と王室側の一切の武を封じたとか耳障りの良い情報を流して逆に名声を上げる手段に仕えるかもしれない。
 とはいえ、それは雇い主が誠実であればという話であって……

「だが、あのバカどもはよりによって俺達に黙って盗賊共を雇った挙げ句、それを街に放ちやがった」

 結果はご覧の有様。
 民間人に被害が出て、それを行ったのは緋爪を雇った側の人間。
 当の緋爪はそれを傍観しているとなれば名声は地に落ちるどころではないだろう。

「というか、話し合いで扇動しようとしていた連中がどうして突然実力行使にでてるんだよ」
「理由を聞いたら呆れるぞ?」
「いや、でも聞かないと話進まないし」

 ため息一つつくとよほど思い出したくないのか頭痛を堪えるかのように眉間を揉んで、そしてようやく伝えてきたその理由とは。

「愚かな民衆共が我等の崇高な意見に耳を貸さなかったから」
「馬鹿じゃねぇの?」

 思わずノータイムで突っ込んでしまった。
 いや、だって貴族は民衆を説得と言う名の扇動で味方に引き入れようとしてたんじゃないのか?
 なんでいきなり最初の関門で最終手段に走っちまってるんだ。

「きっと馬鹿なんだろう」

 緋爪の彼も同感のようだ。
 聞いて見るに、話し合いとかそういう問題ではなかったらしい。
 貴族連中は、中央通りの広場で大演説をぶつ予定だったのだそうだ。
 だが、現在はまつりの最中で、中央通りの広場は出見世と観光客達でごった返しており、演説を行うなどという許可は下りなかったのだそうだ。
 そりゃまぁ当然だろ。
 この人も多くクソ忙しい時期に、一番賑わっているところのスペースを開けて祝い事にそぐわない演説の許可なん出るはずがない。
 少し考えれば誰だって分かるだろうに、どうやら貴族達はそれが何より許せなかったらしい。
 連中の思考回路が良くわからん……

「契約締結の際には俺も影からだが現場に居合わせたんだが、そこに居た奴らは皆そんな暴挙に走るような奴らには見えなかった。しちめんどくさい言い回しや持って回ったようなやり口で契約上こちらに主導権を渡しすぎないように立ち回るくらいの知恵も見せていた。だからこそ団の上層部も手を結ぶことを決めたんだが……」
「いざ行動を起こしてみれば、馬鹿ばかりだったと?」
「まるで人が変わったようにな。アレだけ頭が切れ過剰とも言えるほど警戒心の強かったあの貴族が、再び町中で見かけてみれば、まるでガキが駄々をこねるかのような醜態を晒していた……まぁ、アンタ等とのいざこざの事なんだがな」
「え、あのボンボンが頭が切れる?」

 冗談だろう?

「あまりの変わりように、何か良からぬ連中から精神操作でもされたんじゃないかと疑いもしたが、術士共に捜査させたが術をかけられた痕跡も見つからなくて、コチラとしても訳がわからないんだよ」

 ああ、そういうのも疑ってすでに確かめてたのか。
 というか、実はその線が濃厚だと思っていたんだが、魔法使いを使っても術の痕跡を見つけられなかったって事は本当に操られたとかそういう線はないと考えるべきだろう。
 短期間で人格が変わる位に豹変していながら、洗脳魔法の痕跡もなしとなるとちょっと方法が想像できんな。

「何にせよ民間人に、しかもよりによってこの都で手を出した時点で、国民全てを敵に回したと言っていい。これではたとえ国を取れたとしても、国民からは暴力で国を奪い取った悪党という見られ方になる。そしてそれに手を貸した俺達のイメージも最悪だ。金のためならどんな汚れ仕事でも請け負うとか吹聴されるのは目に見えている」
「まぁ、盗賊を街にはなったやつの片棒担いでいるって見られるのは間違いないだろうからなぁ」

 難しい裏の事情なんて一般人には知ったことじゃない。
 実際に自分たちが陥った状況に対して、相手がどういう立ち位置で接してきたのか、それが全てだ。
 今回の緋爪の立ち位置はこのままでは『街を包囲して逃げ道を封じた上で盗賊達を街に解き放った血も涙もない連中』といったところだろう。
 名声がほしい緋爪にとっては致命的と言っていい。

「そんな訳で、俺たちはこれ以降連中に従う理由がなくなった……つまりお前らを追う理由もなくなったって事だ。まぁ貰った金じゃお前たちを捕まえるのには、出した被害から考えれば全く割が合わないからコチラとしてもそこは助かるがな」
「別に、アンタ等規模の傭兵団にとっては俺等なんて大したこと無いだろ?」

 確かに捜索隊は撃退してみせたが、本腰を上げて俺等狙いで追い詰められたら多分逃げ切るのは難しいだろう。
 ハティは平気でも多分俺等が先に疲弊して詰む。

「よく言うぜ、散々こっちの団員潰して回ってくれやがってよぉ。森の中で何人か拘束されていたらしいが、トドメ刺さずに生かしておいたのはこういう状況が見えていたからか?」
「いや、ただの偶然っす。やり過ぎて無駄に敵対心植え付けたくなかっただけ」
「そうかよ。まぁ悪くねぇ判断だ。実際俺達とこうして会話が成立しているしな。確かに犠牲者が出過ぎていればアンタ達だけでも消そうという流れになっていたかもしれん」

 あ、やっぱりそうなるか。
 変に後腐れを残したくなくての行動だったが、やっぱり間違ってなかったようだ。

「さて、そういう訳で今後アンタ等は俺達を気にする必要はない。こんな所に来たということは戦いに巻き込まれないように引きこもるつもりだろう?」

 お見通しかよ!
 まぁ、行動が安直すぎたか。

「伝えたかったのはそれだけだ、俺達は行くとしよう。この親子は俺達が避難所まで責任を持って送り届けよう」
「そうか、それは助かる。まぁ、俺が何か言えた義理じゃないが、頑張ってくれ」


「まぁ、この国の騎士団のお偉いさんと話を付ける必要があるしな。先に根回しをして置かなければ、尻拭いのための行動すらこの国の住人にとっては敵対行動と取られかねん。そのための、まぁ行き掛けの駄賃みたいなもんだ」
「それを言わなきゃかっこいいまま終わったのに……」
「こういうのは吹聴するべきなんだよ。緋爪がこの国のために動くという状況の種としてばら撒くんだ」

 あぁ、そういう……

「それに、この落とし前はつけなきゃならん」
「撤退するんじゃないのか?」
「撤退はするさ。だが、話がつけば戻ってくるだろうな。今度はこの国の協力者としてな。語り口は、そうだな『平和的な方法で国を変えるという口車に乗りこの国のためと思って参戦したが、民を顧みないあまりに非道な雇い主のやり方を許せず、この国の民のために恥を忍んで雇い主の貴族と決別し、王軍に協力する』といった所か」
「汚名返上の為の根回しか」

 大義を失った緋爪の名声を守るための謳い文句か。
 これでもかなりの批判は受けるだろうが、盗賊をけしかけたと取られるよりは遥かにマシだ。
 大人の世界は面倒くさいねぇ。
 こういった下準備を正しくしておかないと、誰も認めてくれないってんだから。

「先に裏切ったのは貴族共だ。なら俺たちをコケにした連中がどうなるのか、しっかりと周知させておかなきゃならん」
「ヤクザだねぇ」

 まぁ、傭兵団って要するにファンタジーな世界観にあるだけで組織としてはヤクザそのものか。
 正義だなんだといいながら、俺達を平気で暗殺しようとしてきた連中だしな!

「俺たちの名声に傷をつけてくれやがって……せめて違約金は搾り取ってやらねぇとな」
「まぁ、平凡な俺等は隅っこで縮こまって震えているさ」
「平凡ねぇ……それじゃ、俺達は行くとしよう。縁があればまた会おう」
「はいよ、ご達者で」

 そういって、他の面々や親子を引き連れていくその男は最後に一度振り返り――

「あぁ、そうそう。あの明け方の暗闇で俺達の襲撃を凌ぎ切ったお前さん方が平凡だと考えるのは俺の隊には居ねぇとだけ伝えておくぜ。俺の不意打ちキッチリしのぎやがって」

 明け方の暗闇の襲撃……って、あいつ!
 あの、やたら腕利きのアサシンだったのかよ!?
 暗くて全く見えてなかったが、あのダガーはあの時使った武器か!
 汚れていたのは意図的で光を反射させないようにする工夫だったとかかね。

「参ったな、自分を殺そうとしてたやつと何も気付かず会話してたのか俺」

 相手が敵意を持ってたら、あっさり不意打ち食らってたかもしれんな。
 やっぱり意味もなく敵兵だからと殺さなくて正解だったな。

「ずいぶん話し込んでたけど、結局なんだったの?」

 親子に聞こえないように小さめの声で話してたから、直ぐ側に居たとは言えハティの背中の上までは聞こえてなかったか。

「俺達を襲った連中が味方になって帰ってくるかもって話」
「……? どゆこと?」
「言ったそのままの意味だよ」

 何にせよ緋爪が敵対しなくなったというのは大きい。
 あのアサシンもそうだし、城前の戦場で戦っていた主力クラスは技術もレベルも明らかに俺達以上の者達が居た。
 そんな危険な連中からの指名手配が外れたというのはかなりの良ニュースだろう。

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