152 / 330
三章
百四十四話 お仕事レベルアップ
しおりを挟む
という訳で、二日目の依頼は1つ敵の等級を上げて、9等級のグレイドッグの討伐を受けてみた。
この依頼は仲介依頼ではなく、協会自体が発行したものらしい。
大会を目当てにやってきた客に被害が出ないように手を打っておきたいんだそうな。
ちなみにグレイドッグというのは文字通り灰色の野犬で、夜行性だが普通の野犬と違い群れないらしい。
その代わり、昨日のシュリガーラと違い単体でもかなりデカく、そして強いという話だ。具体的には背の高さが大人の腰ぐらいの高さで、単純な力の強さも人間よりも遥かに強いとか何とか。
俺の知ってる大型犬となるとゴールデンレトリバー位だが、それよりもさらに一回り大きい……となると結構なサイズだ。立ち上がると多分人間よりデカいだろう。
もう犬というよりもクマか何かを相手にするつもりでやるべきだな。
たった1ランク上がっただけだと、油断すると痛い目にあいそうだ。
……といっても、はじめての9等級の害獣相手に油断出来るほど、楽観的に物を考えることは出来ないんだけどな、俺は。
こちとら、この世界に来てすぐ山羊に殺されかけたのだから。草を食う獣相手に命がけのバトルした俺が肉食獣相手に油断とか、いくら俺がついうっかりを連発する注意力散漫系男子であったとしても流石にそれはしない。
と言ってもまぁ、前回と何か方策を買えるのかと言われると、実は大して変わらないんだけどな。
前回と違うことと言えば、シュリガーラ狩りで使った松明を補充したくらいか。
狩る相手の強さが一気に跳ね上がりはしているが、群れないというのなら、ある意味では前回より楽なくらいだ。
油断でも何でも無く、単純に一匹のボスよりもたくさんの雑魚のほうが戦っていて何かとキツイのだ。
非力な敵であっても、数が揃えばそれだけで驚異なのだ。
死角から不意を突かれれば思わぬ傷を追うことになる。首筋に牙を尽きたれられたりした日には、そのまま数で引きずり倒されかねない。
だから、常に周りに気を配り続ける必要があり、とにかく消耗が激しい。
某無双ゲームの様に、武器を振り回して暴れまわれば良いというものじゃない。あんな風に延々と武器を振り続けることは出来ないというか、常にブンブン武器を振り回しまくったりしたら1分も経たずにバテて倒れる羽目になる。
それに比べれば、倍強かろうと単体で居る相手のほうがかなりやりやすいというものだ。精神的にも肉体的にも負担がだいぶ違う。
当然楽に勝てるというわけじゃないが、普段しないようなことをしなくて良いというだけで結構変わるものなのだ。
あの『鬼』みたいな、圧倒的すぎるほどの力量差がある場合は話が別だが、アレは例外中の例外だろう。
あんな化物そう居ないはず……居ないよな?
まぁそんな訳で、ぐっすりと昼寝で疲れを落とし、日が落ちると同時にグレイドッグ狩りに着たわけだが、前回と違って今回は隠れ潜む必要はない。
普通に松明持って衛兵たちの順回路を俺達も巡回するというだけだ。
何故そんな衛兵の真似をするのかと言えば、ここ数日で衛兵が二人もグレイドッグにやられているからだ。
なので、ヤツの餌場を普通にうろつけば、俺達が夜闇の中でわざわざ犬一匹探し出すまでもなく獲物の方から勝手に飛びかかってきてくれるという寸法だ。
「ふふんふっふ~ん♪」
「あぁぅあぅあぁ~う」
エリスの鼻歌に合わせてハティが調子はずれの声で合わせている。
普段の討伐クエストなら絶対にやめさせるところだが、今回に限ってはスルー……というかむしろ推奨行動だ。
自分たちを餌に、グレイドッグをおびき寄せるために歩いているので、この声もいい撒き餌になるからだ。
グレイドッグは本来なら同じ単体活動型の10等級相当の害獣と強さに大した違いがない。にも関わらず9等級にカテゴライズされている理由はその食性だ。
普通、獣は腹が満たされれば余分な狩りは行わない。獲物を捕まえるにも体力を使うのだから、飽食の為に骨を折る理由など獣には無いからだ。
だが、グレイドッグは他の獣と違い、常に飢えているのだという話だ。
目の前に獲物があれば、食事中であろうが新しい獲物に食いつく。十分に腹が満ちていても、動くものが居れば何でも襲うというのは獣の中でも珍しく、かつ危険だと認識されているらしい。
場合によっては、自分よりも遥かに格上の獣や、武装した人間の集団にも襲いかかるほどで、危険察知よりも食欲が上回るほどの悪食ということだ。
群れを作らない理由も、同族ですら共食いしてしまうその獰猛さが原因で、番ですら子作りが住めば食い殺してしまうらしい。カマキリかよ。
「うぅぅ……!」
「キョウ、きたよ」
最初に気付いたのはハティか。直後にエリスからも警告がきた。
エリスの見る方向は夜の闇で真っ暗だったが、松明の光を反射してるのか、暗闇の中に光る2つの点が見える。グレイドッグの目だろう。
様子見とか身を潜めるとかそういったものは一切なく、まっすぐこっちに突っ込んでくる。
事前情報通り、獲物を食らうことしか考えていないらしい。
だが……早いな。一目散に迷いなく突っ込んでくるからか、突進速度はサイズで上回るライノスに匹敵する速さがある。
「エリス、打ち合わせ通りに頼むぞ」
「わかった!」
俺の言葉を聞いてエリスとハティが脇に避ける。その動きにつられてエリスの方に顔を向けたようだが……
「こっちだ……!」
気を逸したグレイドッグへと踏み込めば、動物的な……というよりも動物その物の直感でこちらの動きに反応する。
一撃で終わらせてくれるのならそれはそれ楽で良かったんだが、まぁそう簡単には行かないよな。
首狙いの一撃だったが、咄嗟に首を振って致命傷は回避されてしまったが、今回はそれで良い。
もうコイツは俺から……目の前の餌から目を離せない。
至近距離まで寄って来れば、流石に松明と月明かりの光もあってその姿を確認できた。
確かにデカイ犬だ。腕とか俺より遥かに太い。
この世界の野犬はシェパードみたいなスラッとした体型の奴しか見たことがなかったが、コイツは土佐犬みたいな頭のでかいガッチリしたタイプのようだ。
しかも常に飢えているからなのか、不自然に腹が膨らんでいるせいで、その姿には異様さが目立つ。
夜道で突然こんなのに襲われたら、確かに堪ったもんじゃないだろう。
確かに金を払ってでも駆除を願い出る理由も分かる気がする。
とりあえず、一度にらみ合いになってしまえば、相手を食い殺すまで逃げないという話だし、まずは様子見を……
「ガルァァァァ!」
「って、おいおい……!?」
コイツ、つい今しがた傷を負って俺のことを脅威だと判断した筈なのに、何の躊躇いもなく即座に飛びかかってきたぞ。
無痛症……? いや、傷を受けるのを嫌がって攻撃を避けたから、痛みを無視できるわけではないハズだ。
となると、生存本能よりも食欲が上回ってるのか? 生き物としてどうなんだ、それは。ゲームのモンスターとしては当然の行動ではあるんだが……
覆いかぶさるような噛みつきを、脇の下を通り過ぎるように躱しながら腹へ一撃。
「ギャンッ!?」
見た目の通り、膨れた腹へミアリギスの刃が食い込み、あっさりと腹を割くことに成功した。
やはり痛みは感じているようだな。だが腹を襲う痛みに飛び上がりながら、それでも情報通り逃げ出す様子はない。
臓物が溢れているにもかかわらずだ。
いくらなんでも凶暴すぎるだろう。飢えによる本能的な攻撃性なんだろうが、コイツのは生きるための食事とかそういう次元じゃない。
ただ居るだけで周囲を食い尽くすまさに『害獣』だ。これならシュリガーラ狩りの時に感じた、駆除する事に対して心の痛み的なものに悩まなくて良い。
狂乱するように、執拗に首狙いで飛びかかってくるグレイドッグの腹の裂傷を広げるように、再度腹を割く。
出来れば首を狩りたい所だが、覆いかぶさるように飛びかかってくるので、迂闊に首を狙う訳にはいかない。グレイドッグの首は太い。一撃で首の骨を断ち切れなかった場合、飛びかかってくる勢いのまま押し倒されかねないからだ。
とはいえ、腹狙いもコレはこれで気を使うのだ。肋骨に引っかかれば、やはり勢いで押し倒される危険がある。
ファンタジー物で良く出てくる狂戦士だが、狂化して大して知能がないはずなのに厄介だと言われる理由は、もしかしてこういう所か。
だが、流石に血と腸を零し続ければ当然やる気はあっても身体の方が付いてこないようだ。
口から泡を飛ばしなが猛りまくるグレイドッグだが、もう立っていられないのか暴れまわるのは首から上だけになっている。
もうこれ以上は危険も無いと見たのか、念のために左右に控えていたエリスとハティも戻ってきている。
それにしてもこの猛りっぷり、ちょっと異常なんじゃないのか?
他のグレイドッグを見たこと無いから何とも言えないが、この狂乱っぷりを見ると『狂犬病』という病名が頭をよぎる。
種族としてこのグレイドッグが狂っているのか、或いは狂犬病のような病気が蔓延しているのか。仮に後者だった場合人間への被害もあり得るが……
「キョウ、どうしたの?」
「ん? いや、なんでもないよ」
その辺りは統治者や協会の考える事か。変に口出しして難癖つけられても面倒だしな。
さて、変に苦しめても意味はないし、コイツもさっさと楽にしてやるか。
この依頼は仲介依頼ではなく、協会自体が発行したものらしい。
大会を目当てにやってきた客に被害が出ないように手を打っておきたいんだそうな。
ちなみにグレイドッグというのは文字通り灰色の野犬で、夜行性だが普通の野犬と違い群れないらしい。
その代わり、昨日のシュリガーラと違い単体でもかなりデカく、そして強いという話だ。具体的には背の高さが大人の腰ぐらいの高さで、単純な力の強さも人間よりも遥かに強いとか何とか。
俺の知ってる大型犬となるとゴールデンレトリバー位だが、それよりもさらに一回り大きい……となると結構なサイズだ。立ち上がると多分人間よりデカいだろう。
もう犬というよりもクマか何かを相手にするつもりでやるべきだな。
たった1ランク上がっただけだと、油断すると痛い目にあいそうだ。
……といっても、はじめての9等級の害獣相手に油断出来るほど、楽観的に物を考えることは出来ないんだけどな、俺は。
こちとら、この世界に来てすぐ山羊に殺されかけたのだから。草を食う獣相手に命がけのバトルした俺が肉食獣相手に油断とか、いくら俺がついうっかりを連発する注意力散漫系男子であったとしても流石にそれはしない。
と言ってもまぁ、前回と何か方策を買えるのかと言われると、実は大して変わらないんだけどな。
前回と違うことと言えば、シュリガーラ狩りで使った松明を補充したくらいか。
狩る相手の強さが一気に跳ね上がりはしているが、群れないというのなら、ある意味では前回より楽なくらいだ。
油断でも何でも無く、単純に一匹のボスよりもたくさんの雑魚のほうが戦っていて何かとキツイのだ。
非力な敵であっても、数が揃えばそれだけで驚異なのだ。
死角から不意を突かれれば思わぬ傷を追うことになる。首筋に牙を尽きたれられたりした日には、そのまま数で引きずり倒されかねない。
だから、常に周りに気を配り続ける必要があり、とにかく消耗が激しい。
某無双ゲームの様に、武器を振り回して暴れまわれば良いというものじゃない。あんな風に延々と武器を振り続けることは出来ないというか、常にブンブン武器を振り回しまくったりしたら1分も経たずにバテて倒れる羽目になる。
それに比べれば、倍強かろうと単体で居る相手のほうがかなりやりやすいというものだ。精神的にも肉体的にも負担がだいぶ違う。
当然楽に勝てるというわけじゃないが、普段しないようなことをしなくて良いというだけで結構変わるものなのだ。
あの『鬼』みたいな、圧倒的すぎるほどの力量差がある場合は話が別だが、アレは例外中の例外だろう。
あんな化物そう居ないはず……居ないよな?
まぁそんな訳で、ぐっすりと昼寝で疲れを落とし、日が落ちると同時にグレイドッグ狩りに着たわけだが、前回と違って今回は隠れ潜む必要はない。
普通に松明持って衛兵たちの順回路を俺達も巡回するというだけだ。
何故そんな衛兵の真似をするのかと言えば、ここ数日で衛兵が二人もグレイドッグにやられているからだ。
なので、ヤツの餌場を普通にうろつけば、俺達が夜闇の中でわざわざ犬一匹探し出すまでもなく獲物の方から勝手に飛びかかってきてくれるという寸法だ。
「ふふんふっふ~ん♪」
「あぁぅあぅあぁ~う」
エリスの鼻歌に合わせてハティが調子はずれの声で合わせている。
普段の討伐クエストなら絶対にやめさせるところだが、今回に限ってはスルー……というかむしろ推奨行動だ。
自分たちを餌に、グレイドッグをおびき寄せるために歩いているので、この声もいい撒き餌になるからだ。
グレイドッグは本来なら同じ単体活動型の10等級相当の害獣と強さに大した違いがない。にも関わらず9等級にカテゴライズされている理由はその食性だ。
普通、獣は腹が満たされれば余分な狩りは行わない。獲物を捕まえるにも体力を使うのだから、飽食の為に骨を折る理由など獣には無いからだ。
だが、グレイドッグは他の獣と違い、常に飢えているのだという話だ。
目の前に獲物があれば、食事中であろうが新しい獲物に食いつく。十分に腹が満ちていても、動くものが居れば何でも襲うというのは獣の中でも珍しく、かつ危険だと認識されているらしい。
場合によっては、自分よりも遥かに格上の獣や、武装した人間の集団にも襲いかかるほどで、危険察知よりも食欲が上回るほどの悪食ということだ。
群れを作らない理由も、同族ですら共食いしてしまうその獰猛さが原因で、番ですら子作りが住めば食い殺してしまうらしい。カマキリかよ。
「うぅぅ……!」
「キョウ、きたよ」
最初に気付いたのはハティか。直後にエリスからも警告がきた。
エリスの見る方向は夜の闇で真っ暗だったが、松明の光を反射してるのか、暗闇の中に光る2つの点が見える。グレイドッグの目だろう。
様子見とか身を潜めるとかそういったものは一切なく、まっすぐこっちに突っ込んでくる。
事前情報通り、獲物を食らうことしか考えていないらしい。
だが……早いな。一目散に迷いなく突っ込んでくるからか、突進速度はサイズで上回るライノスに匹敵する速さがある。
「エリス、打ち合わせ通りに頼むぞ」
「わかった!」
俺の言葉を聞いてエリスとハティが脇に避ける。その動きにつられてエリスの方に顔を向けたようだが……
「こっちだ……!」
気を逸したグレイドッグへと踏み込めば、動物的な……というよりも動物その物の直感でこちらの動きに反応する。
一撃で終わらせてくれるのならそれはそれ楽で良かったんだが、まぁそう簡単には行かないよな。
首狙いの一撃だったが、咄嗟に首を振って致命傷は回避されてしまったが、今回はそれで良い。
もうコイツは俺から……目の前の餌から目を離せない。
至近距離まで寄って来れば、流石に松明と月明かりの光もあってその姿を確認できた。
確かにデカイ犬だ。腕とか俺より遥かに太い。
この世界の野犬はシェパードみたいなスラッとした体型の奴しか見たことがなかったが、コイツは土佐犬みたいな頭のでかいガッチリしたタイプのようだ。
しかも常に飢えているからなのか、不自然に腹が膨らんでいるせいで、その姿には異様さが目立つ。
夜道で突然こんなのに襲われたら、確かに堪ったもんじゃないだろう。
確かに金を払ってでも駆除を願い出る理由も分かる気がする。
とりあえず、一度にらみ合いになってしまえば、相手を食い殺すまで逃げないという話だし、まずは様子見を……
「ガルァァァァ!」
「って、おいおい……!?」
コイツ、つい今しがた傷を負って俺のことを脅威だと判断した筈なのに、何の躊躇いもなく即座に飛びかかってきたぞ。
無痛症……? いや、傷を受けるのを嫌がって攻撃を避けたから、痛みを無視できるわけではないハズだ。
となると、生存本能よりも食欲が上回ってるのか? 生き物としてどうなんだ、それは。ゲームのモンスターとしては当然の行動ではあるんだが……
覆いかぶさるような噛みつきを、脇の下を通り過ぎるように躱しながら腹へ一撃。
「ギャンッ!?」
見た目の通り、膨れた腹へミアリギスの刃が食い込み、あっさりと腹を割くことに成功した。
やはり痛みは感じているようだな。だが腹を襲う痛みに飛び上がりながら、それでも情報通り逃げ出す様子はない。
臓物が溢れているにもかかわらずだ。
いくらなんでも凶暴すぎるだろう。飢えによる本能的な攻撃性なんだろうが、コイツのは生きるための食事とかそういう次元じゃない。
ただ居るだけで周囲を食い尽くすまさに『害獣』だ。これならシュリガーラ狩りの時に感じた、駆除する事に対して心の痛み的なものに悩まなくて良い。
狂乱するように、執拗に首狙いで飛びかかってくるグレイドッグの腹の裂傷を広げるように、再度腹を割く。
出来れば首を狩りたい所だが、覆いかぶさるように飛びかかってくるので、迂闊に首を狙う訳にはいかない。グレイドッグの首は太い。一撃で首の骨を断ち切れなかった場合、飛びかかってくる勢いのまま押し倒されかねないからだ。
とはいえ、腹狙いもコレはこれで気を使うのだ。肋骨に引っかかれば、やはり勢いで押し倒される危険がある。
ファンタジー物で良く出てくる狂戦士だが、狂化して大して知能がないはずなのに厄介だと言われる理由は、もしかしてこういう所か。
だが、流石に血と腸を零し続ければ当然やる気はあっても身体の方が付いてこないようだ。
口から泡を飛ばしなが猛りまくるグレイドッグだが、もう立っていられないのか暴れまわるのは首から上だけになっている。
もうこれ以上は危険も無いと見たのか、念のために左右に控えていたエリスとハティも戻ってきている。
それにしてもこの猛りっぷり、ちょっと異常なんじゃないのか?
他のグレイドッグを見たこと無いから何とも言えないが、この狂乱っぷりを見ると『狂犬病』という病名が頭をよぎる。
種族としてこのグレイドッグが狂っているのか、或いは狂犬病のような病気が蔓延しているのか。仮に後者だった場合人間への被害もあり得るが……
「キョウ、どうしたの?」
「ん? いや、なんでもないよ」
その辺りは統治者や協会の考える事か。変に口出しして難癖つけられても面倒だしな。
さて、変に苦しめても意味はないし、コイツもさっさと楽にしてやるか。
2
あなたにおすすめの小説
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる