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転生先のルールは
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「ミオン、こちらに」
「泉先輩……っっ」
巨体の大男を泉先輩が蹴り、転がったところで泉先輩に駆け寄る。
先程の話で泉先輩に対する不信感が芽生えた筈なのに、先輩の瞳を見ればそれは霧散するか如く、戸惑いなく私はそうした。
泉先輩は、私を優しく抱き止めた後、背後に庇うようにして男に言う。
「……お前、王宮に住まう者として、まさかアンクレットの意味を知らない訳ないよな?」
勢い余ってベッドからも落ちた男は、腰をさすりながら言った。
「糞野郎がっ!お前がいつも澄ました顔してっから、少し奥さんに慰めてもらおうと思っただけだろ?」
「……」
「そもそも、単に混ぜて貰おうと思ったのに、何でお前いなかった……はーん、その女の具合が悪かったとか?」
男がニヤリと嗤ってこちらを見たので、私は泉先輩の背中に隠れて完全に視界に入れない様に、ぎゅ、と目を瞑った。
「お前、耳が悪いのか?私はアンクレットの意味を聞いている」
泉先輩は、そんな男に淡々と言った。
「ん?あー、共有不可な女な。誰もあんなルール使わないけどな、女の上限が99から10まで減るし」
「なんだ、知っているじゃないか」
「そりゃ知ってるさ。唯一処刑されるからな、男の俺達が。貴重な俺達が処刑とか、あり得ねぇ」
泉先輩と大男の会話を聞いていて、風呂あがりに先輩が付けてくれたアンクレットを思い出し、ふと足下を見る。
綺麗な細工、美しい宝石が施されたそれは、どうやら男の目にも入った様だ。
「う、嘘だろ……!!お前、まさかまだ一人目なのに、アンクレットを!?勿体ねぇ……!!」
「今は、勿体ないかどうかの話をするより、お前の首と胴体が離れない様に心配した方が良いと思うが。……スイ、後は任せた」
「はっ」
いつの間にか控えていたスイさんが、部下とともにズルズルと大男を引き摺っていく。
安堵しながらも、今更身体が震え始めた。
「ミオン……悪かった。仲の良い友人には、ミオンにアンクレットを贈る話をしていたから、まさかあんな奴が来るとは思ってなくて……怖かったよね。私のせいで、本当にごめんね……」
私よりも、泉先輩の方が泣きそうな声で、私の身体を抱き締める。
「……」
多分、いつもだったら抱き締める前に聞いてくれるだろうから、本当に無意識なのだろうけど。
泉先輩に抱き締められれば、私の身体の震えは自然と止まった事に、私自身が驚いた。
「ごめんね、綺麗な部屋じゃなくて」
泉先輩は、そう謝罪しながら先輩の自室に私を招いてくれた。
「この部屋では、もうゆっくり休む事は出来ないよね?私の部屋に行こう」
と、襲われた事を慮った先輩に言われて頷いたものの。
ベビードールで廊下を歩くのが恥ずかしくて、更にそう言った事でお姫様抱っこさせられて移動したのも恥ずかしかった。
夜中で誰にも遭遇しなかったのは幸いだけど、護衛に二人の女性が着いてきていて、微笑まれたのはいたたまれない。
寮生活の中では泉先輩の部屋には何度も入った事があるが、イヅミさんの部屋は初めてで、ついキョロキョロしてしまう。
色調や、全体的な雰囲気が泉先輩の部屋にそっくりで、一人納得してしまった。
「……あの、先輩。このアンクレットって、何か意味があったのですか?」
「うーん……ミオンを怖がらせたくなくて、しっかり説明しなかったのが失敗したから、きちんと話しておくね」
泉先輩の話を要約すると、こんな感じだった。
基本的に王宮の後宮にいる妻は、誰の妻であっても誰と関係しても良いのが基本らしい。もとより男性が異常に少ないこの世界、「誰の」子種かは全く重要でないからである。そして、男性からは自由に離婚する事が可能だ。一人でも多くの女を妊娠させ、子孫を残すためのシステムだ。
よって、男性は飽きたら後宮の女性をいくらでも常に若い女性に入れ換える事が出来る。
ただし、唯一の例外は、「アンクレットを捧げた妻」である。
この女性だけは、他の男性が手を出す事が許されておらず、仮に手を出した場合、処刑される。
しかし、男性がその女性との離婚を自由に出来なかったり、99人の後宮をたった10人にまで減らされるという制約もあり、殆ど機能しておらず、この世界で、現時点でアンクレットを捧げられた女性は2、3人しかいないらしい。
「だから、他人の妻の部屋に入ったら、まずその女性がアンクレットをしていないかを確認しなければならないというのが暗黙のルールなんけど……本当に、あの馬鹿が……」
話ながら泉先輩の怒りがぶり返してきたみたいなので、話を反らすことにした。
「あの方は、イヅミさんの友人……いえ、お知り合いですか?」
「いや。多分、話した事もない……国主催のイベントか何かで同じ空気を吸った位かな」
二人で苦笑いする。
そう言えば、泉先輩は昔から人目を惹くから、良くも悪くも注目されていた。それは今でも健在らしい。
「あの、イヅミさん。……アンクレット、ありがとうございました。お陰で助かりました」
「ううん。……私はね、ミオンが好きなんだ。いつか、その……心と身体を開いてくれたら、嬉しいと思う。……待ってる」
優しく微笑んで、見つめれる。
顔に熱が集まるのを感じて、俯いた。
……そして、見てしまったのだ。
やはり、猛々しく天井を向くイヅミさんの息子が、窮屈そうにズボンを押し上げているのを。
「……ミオン。無理しないで良いよ……?」
心配そうにこちらを伺う泉先輩に大丈夫です、と答えて、私はそれに手を伸ばした。
「……あったかい……」
両手でそっと包むと、ピクピクと脈うつ。
何だか可愛いペットを撫でている様な気持ちになり、そんな自分の変化に驚いた。
先程、再び勃ち上がった泉先輩の肉棒に気付いた私を見て、泉先輩は慌てて「ちょっとまた抜いてくるね、ごめん。ミオンのベビードール姿が、余りにも強烈で直ぐ下半身にクるんだよね」と私室を出ようとした。
けれども私は、先程先輩がいない時の記憶が蘇り、先輩に傍にいて欲しくて。
そして、私を好きだと言いながら、子種を簡単に預けるというこの世界の男性の仕事を、当たり前にこなしている先輩が少しだけ憎たらしくて。
アンクレットという特別の待遇をしてくれた先輩に、独占欲らしきものも沸いたみたいで。
結果、出ていこうとする先輩の腕を掴んで引き留め、「私が何とかしたいです」と申し出てしまったのだ。
「ミオン、大丈夫?……怖くない?」
「……先輩のだから、怖くないです」
答えれば、手の中でそれは喜ぶ様に跳ねた。
「……」
「……」
ど、どうしよう。
この先の展開が全くわからない。
私の困惑に気付いたのか、泉先輩は私の頭を撫でながら教えてくれた。
「優しく、さすってくれる?」
「は、はい」
やんわり握った熱いモノを、(これは棒、これは棒、これは棒!)と思いながら軽く上下させる。
何だか皮に引っ掛って手が上手く滑らず、痛いのではないかと思ってチラリと先輩の様子を伺う。
先輩は、上気した顔でこちらを見ていて、それがあまりにも色っぽくて胸がトクリと音を立てる。
「……先っぽ、から、液体出てるでしょ?」
「えっ……あ、はい」
棒に視線を戻せば、確かに棒の先端の割れ目にプクリとした水滴が溜まっていた。
「それを、指の腹で伸ばして……うん、そう。そのまま動かせば、もっと出てくるから……」
プクリとした液体は、水というより水のりや薄い水飴の様にねばねばしていて、それを満遍なく棒の先端のキノコの様なところに広げてから、更に棒にもまぶしていく。
しかし、圧倒的に量が足りない。
「……ちょっと、待ってて」
泉先輩は、カタリとベッド横にある引き出しから、トリートメントチューブの様なものを出すと、それを開けて中身を自らの棒に垂らした。
何だか異様に美味しそうな匂いのする液体で、面白い程に滑りが良くなる。
ちゅるちゅると棒に垂らされた液体を、両手を上手に動かして棒にたっぷり絡めれば、先輩の口から艶っぽい声が漏れ聞こえてきた。
「……っん、はぁっ……」
「……泉先っ……イヅミさん、大丈夫ですか……?」
「……凄い、気持ち、ぃよ……機械とは、比べ物に、なんない……」
この世の男性の仕事は精液を国の女性に提供する事だから、先輩は機械で普段その精液を絞り出しているらしい。
何となく、機械と比べられて不愉快になる自分に驚いた。
……何で、こんな気持ちになるのだろう?妻である私は、その精を受けた事がないのに、なんて。
急に恥ずかしくなり、一心に目の前の棒に……先輩の、ペニスに集中する。
何処をなぞれば喜ぶのか、強弱はどれ位がより気持ち良いのか、先輩の反応を見ながら試行錯誤した結果……
「う、ぁっ……ミオン、も、ストップ!ヤバい、イきそうだから、ストップ……!」
「イヅミさん、今やめたら……機械に出すのですか?」
「え?あ、うん。無駄打ちは勿体ないって怒られるし、ノルマ減るしね。女性の膣に入れれば怒られないんだけど……って、ミオン、ストップ!」
「機械じゃなくて、私に、下さい」
「……え?」
自分で考えるより先に、するりと言葉が出ていた。
時が一瞬、止まった様だった。
「……ミオン、意味わかってて言ってる……?」
「も、勿論です」
機械に、先輩の精液を搾り取られて……それは、世の中の女性達が孕むためのもので。
ああ、駄目。私は機械でなく、機械の先にいるそんな女性達に、嫉妬しているんだ。
「わ、私……イヅミさんに、して欲しいです。最後まで」
「……ミオン、ごめん。怖がらせたくないとは思っているんだけど……我慢は効かないかも」
先輩に肩を掴まれ、視線が絡む。
猫っ毛の、ふわふわとした茶色い前髪が揺れ、先輩の顔が近付いてきて……キスをされた。
「泉先輩……っっ」
巨体の大男を泉先輩が蹴り、転がったところで泉先輩に駆け寄る。
先程の話で泉先輩に対する不信感が芽生えた筈なのに、先輩の瞳を見ればそれは霧散するか如く、戸惑いなく私はそうした。
泉先輩は、私を優しく抱き止めた後、背後に庇うようにして男に言う。
「……お前、王宮に住まう者として、まさかアンクレットの意味を知らない訳ないよな?」
勢い余ってベッドからも落ちた男は、腰をさすりながら言った。
「糞野郎がっ!お前がいつも澄ました顔してっから、少し奥さんに慰めてもらおうと思っただけだろ?」
「……」
「そもそも、単に混ぜて貰おうと思ったのに、何でお前いなかった……はーん、その女の具合が悪かったとか?」
男がニヤリと嗤ってこちらを見たので、私は泉先輩の背中に隠れて完全に視界に入れない様に、ぎゅ、と目を瞑った。
「お前、耳が悪いのか?私はアンクレットの意味を聞いている」
泉先輩は、そんな男に淡々と言った。
「ん?あー、共有不可な女な。誰もあんなルール使わないけどな、女の上限が99から10まで減るし」
「なんだ、知っているじゃないか」
「そりゃ知ってるさ。唯一処刑されるからな、男の俺達が。貴重な俺達が処刑とか、あり得ねぇ」
泉先輩と大男の会話を聞いていて、風呂あがりに先輩が付けてくれたアンクレットを思い出し、ふと足下を見る。
綺麗な細工、美しい宝石が施されたそれは、どうやら男の目にも入った様だ。
「う、嘘だろ……!!お前、まさかまだ一人目なのに、アンクレットを!?勿体ねぇ……!!」
「今は、勿体ないかどうかの話をするより、お前の首と胴体が離れない様に心配した方が良いと思うが。……スイ、後は任せた」
「はっ」
いつの間にか控えていたスイさんが、部下とともにズルズルと大男を引き摺っていく。
安堵しながらも、今更身体が震え始めた。
「ミオン……悪かった。仲の良い友人には、ミオンにアンクレットを贈る話をしていたから、まさかあんな奴が来るとは思ってなくて……怖かったよね。私のせいで、本当にごめんね……」
私よりも、泉先輩の方が泣きそうな声で、私の身体を抱き締める。
「……」
多分、いつもだったら抱き締める前に聞いてくれるだろうから、本当に無意識なのだろうけど。
泉先輩に抱き締められれば、私の身体の震えは自然と止まった事に、私自身が驚いた。
「ごめんね、綺麗な部屋じゃなくて」
泉先輩は、そう謝罪しながら先輩の自室に私を招いてくれた。
「この部屋では、もうゆっくり休む事は出来ないよね?私の部屋に行こう」
と、襲われた事を慮った先輩に言われて頷いたものの。
ベビードールで廊下を歩くのが恥ずかしくて、更にそう言った事でお姫様抱っこさせられて移動したのも恥ずかしかった。
夜中で誰にも遭遇しなかったのは幸いだけど、護衛に二人の女性が着いてきていて、微笑まれたのはいたたまれない。
寮生活の中では泉先輩の部屋には何度も入った事があるが、イヅミさんの部屋は初めてで、ついキョロキョロしてしまう。
色調や、全体的な雰囲気が泉先輩の部屋にそっくりで、一人納得してしまった。
「……あの、先輩。このアンクレットって、何か意味があったのですか?」
「うーん……ミオンを怖がらせたくなくて、しっかり説明しなかったのが失敗したから、きちんと話しておくね」
泉先輩の話を要約すると、こんな感じだった。
基本的に王宮の後宮にいる妻は、誰の妻であっても誰と関係しても良いのが基本らしい。もとより男性が異常に少ないこの世界、「誰の」子種かは全く重要でないからである。そして、男性からは自由に離婚する事が可能だ。一人でも多くの女を妊娠させ、子孫を残すためのシステムだ。
よって、男性は飽きたら後宮の女性をいくらでも常に若い女性に入れ換える事が出来る。
ただし、唯一の例外は、「アンクレットを捧げた妻」である。
この女性だけは、他の男性が手を出す事が許されておらず、仮に手を出した場合、処刑される。
しかし、男性がその女性との離婚を自由に出来なかったり、99人の後宮をたった10人にまで減らされるという制約もあり、殆ど機能しておらず、この世界で、現時点でアンクレットを捧げられた女性は2、3人しかいないらしい。
「だから、他人の妻の部屋に入ったら、まずその女性がアンクレットをしていないかを確認しなければならないというのが暗黙のルールなんけど……本当に、あの馬鹿が……」
話ながら泉先輩の怒りがぶり返してきたみたいなので、話を反らすことにした。
「あの方は、イヅミさんの友人……いえ、お知り合いですか?」
「いや。多分、話した事もない……国主催のイベントか何かで同じ空気を吸った位かな」
二人で苦笑いする。
そう言えば、泉先輩は昔から人目を惹くから、良くも悪くも注目されていた。それは今でも健在らしい。
「あの、イヅミさん。……アンクレット、ありがとうございました。お陰で助かりました」
「ううん。……私はね、ミオンが好きなんだ。いつか、その……心と身体を開いてくれたら、嬉しいと思う。……待ってる」
優しく微笑んで、見つめれる。
顔に熱が集まるのを感じて、俯いた。
……そして、見てしまったのだ。
やはり、猛々しく天井を向くイヅミさんの息子が、窮屈そうにズボンを押し上げているのを。
「……ミオン。無理しないで良いよ……?」
心配そうにこちらを伺う泉先輩に大丈夫です、と答えて、私はそれに手を伸ばした。
「……あったかい……」
両手でそっと包むと、ピクピクと脈うつ。
何だか可愛いペットを撫でている様な気持ちになり、そんな自分の変化に驚いた。
先程、再び勃ち上がった泉先輩の肉棒に気付いた私を見て、泉先輩は慌てて「ちょっとまた抜いてくるね、ごめん。ミオンのベビードール姿が、余りにも強烈で直ぐ下半身にクるんだよね」と私室を出ようとした。
けれども私は、先程先輩がいない時の記憶が蘇り、先輩に傍にいて欲しくて。
そして、私を好きだと言いながら、子種を簡単に預けるというこの世界の男性の仕事を、当たり前にこなしている先輩が少しだけ憎たらしくて。
アンクレットという特別の待遇をしてくれた先輩に、独占欲らしきものも沸いたみたいで。
結果、出ていこうとする先輩の腕を掴んで引き留め、「私が何とかしたいです」と申し出てしまったのだ。
「ミオン、大丈夫?……怖くない?」
「……先輩のだから、怖くないです」
答えれば、手の中でそれは喜ぶ様に跳ねた。
「……」
「……」
ど、どうしよう。
この先の展開が全くわからない。
私の困惑に気付いたのか、泉先輩は私の頭を撫でながら教えてくれた。
「優しく、さすってくれる?」
「は、はい」
やんわり握った熱いモノを、(これは棒、これは棒、これは棒!)と思いながら軽く上下させる。
何だか皮に引っ掛って手が上手く滑らず、痛いのではないかと思ってチラリと先輩の様子を伺う。
先輩は、上気した顔でこちらを見ていて、それがあまりにも色っぽくて胸がトクリと音を立てる。
「……先っぽ、から、液体出てるでしょ?」
「えっ……あ、はい」
棒に視線を戻せば、確かに棒の先端の割れ目にプクリとした水滴が溜まっていた。
「それを、指の腹で伸ばして……うん、そう。そのまま動かせば、もっと出てくるから……」
プクリとした液体は、水というより水のりや薄い水飴の様にねばねばしていて、それを満遍なく棒の先端のキノコの様なところに広げてから、更に棒にもまぶしていく。
しかし、圧倒的に量が足りない。
「……ちょっと、待ってて」
泉先輩は、カタリとベッド横にある引き出しから、トリートメントチューブの様なものを出すと、それを開けて中身を自らの棒に垂らした。
何だか異様に美味しそうな匂いのする液体で、面白い程に滑りが良くなる。
ちゅるちゅると棒に垂らされた液体を、両手を上手に動かして棒にたっぷり絡めれば、先輩の口から艶っぽい声が漏れ聞こえてきた。
「……っん、はぁっ……」
「……泉先っ……イヅミさん、大丈夫ですか……?」
「……凄い、気持ち、ぃよ……機械とは、比べ物に、なんない……」
この世の男性の仕事は精液を国の女性に提供する事だから、先輩は機械で普段その精液を絞り出しているらしい。
何となく、機械と比べられて不愉快になる自分に驚いた。
……何で、こんな気持ちになるのだろう?妻である私は、その精を受けた事がないのに、なんて。
急に恥ずかしくなり、一心に目の前の棒に……先輩の、ペニスに集中する。
何処をなぞれば喜ぶのか、強弱はどれ位がより気持ち良いのか、先輩の反応を見ながら試行錯誤した結果……
「う、ぁっ……ミオン、も、ストップ!ヤバい、イきそうだから、ストップ……!」
「イヅミさん、今やめたら……機械に出すのですか?」
「え?あ、うん。無駄打ちは勿体ないって怒られるし、ノルマ減るしね。女性の膣に入れれば怒られないんだけど……って、ミオン、ストップ!」
「機械じゃなくて、私に、下さい」
「……え?」
自分で考えるより先に、するりと言葉が出ていた。
時が一瞬、止まった様だった。
「……ミオン、意味わかってて言ってる……?」
「も、勿論です」
機械に、先輩の精液を搾り取られて……それは、世の中の女性達が孕むためのもので。
ああ、駄目。私は機械でなく、機械の先にいるそんな女性達に、嫉妬しているんだ。
「わ、私……イヅミさんに、して欲しいです。最後まで」
「……ミオン、ごめん。怖がらせたくないとは思っているんだけど……我慢は効かないかも」
先輩に肩を掴まれ、視線が絡む。
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