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十一章 蓖麻子《ひまし》
20、手を伸ばす
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鳩児の傷の手当てをした翌日。雨もやみ、珍しく晴れた午前に翠鈴は桃莉公主の相手をしていた。
泥遊びだ。桃莉お気に入りの土月餅という、本来は動物などを象った餡の入らない月餅なのだが、桃莉にかかると土月餅は、本当の土の月餅になってしまう。
「おっきいのつくるからね、われないようにちゅういね、ツイリン」
回廊の床にしゃがんだ幼い主が、翠鈴に命じる。とても厳粛に。
桃莉は捏ねた泥をぺしぺしと小さな手で叩き、大きな月餅を作っていく。
本当は庭の土の上で遊びたかったようだが。さすがに翠鈴が桃莉を制止した。
衣の袖も裙の裾も泥だらけになってしまうし、泥遊びに夢中になれば桃莉は湿った草や地面に腰を下ろしてしまう。
(後でちゃんと手洗いをしていただかないと)
翠鈴は桃莉の手を見据えた。爪の間に土が残ってもいけない、サイカチの泡で自分も手を洗えば、桃莉は真似してくれるだろうか。
もし泥がついた手で目をこすったりしたら、目の結膜が炎症を起こしてしまうのだから。
「あらま、大変ね。翠鈴」
回廊を通りがかった侍女頭の梅娜が、しゃがんでいる翠鈴に声をかけた。
確かに桃莉は指だけではなく手の甲まで泥が付着している。しかも乾燥した泥は白っぽくなって、ところどころ剥がれ落ちているのだ。
「メイナーも、ドゥユエビンをいっしょにつくりたい?」
無邪気に微笑みながら、桃莉が梅娜を誘う。
「え?」
「タオリィとツイリンで、どっちが大きいのがつくれるかきょうそうなの。メイナーもいっしょにしていいよ」
桃莉に誘われて、梅娜は言葉に詰まった。
「どろ、たくさんあるからね。メイナーにもわけてあげるね」
極上の微笑みで、桃莉は泥の塊を掴んだ。
「いえ、その桃莉さまのお心だけで」
梅娜の視線が泳いでいる。以前は人見知りだった桃莉が、直接声をかけてくれるのは嬉しい。けれど何も泥遊びでなくても……という当惑が梅娜の表情に浮かんでいる。
その時だった。門から続く道に急ぐ足音が聞こえたのは。
もはや走っていると思えるほどの荒い音だ。立ち上がった翠鈴が目にしたのは、まっすぐに向かってくる光柳の姿だった。
衣の袖も裾も激しく揺らし、風をまとったかのようにまっすぐに翠鈴の元へと向かってくる。
背後にいる雲嵐を置き去りにしそうなほどの勢いだ。
だが、護衛である雲嵐が主と距離を取るわけにはいかない。すぐに雲嵐は光柳に並走する。
(どうしたの? あんなにも上品であることにこだわっている人が、髪も乱れているし衣が着崩れているのも気にせずにいらっしゃるなんて)
「ツ……翠鈴っ!」
回廊にたどり着く前に、光柳は固い声で翠鈴の名を呼んだ。息は切れ、肩を激しく上下させている。
汗がふき出したのだろう、光柳は手の甲でひたいを拭っている。雲嵐は息を乱すこともなく、光柳の傍に立った。
「クァンリュウ?」
いつもと違う光柳の様子に、桃莉の手から土がこぼれた。汚れた手のまま、慌てて翠鈴の背後に隠れる。
翠鈴は桃莉が動揺せぬように、薄い肩に手を置いた。
「梅娜さま。桃莉さまをお任せします」
「え、ええ」
すぐに梅娜に桃莉を引き渡し、回廊の奥へと向かわせる。
子供に聞かせる話ではないと察したからだ。
「クァンリュウ、どうしたの? おおいそぎだよ」
「ええ、翠鈴にお話があるそうですよ。さぁ、桃莉さまは手を洗いましょうね」
梅娜が桃莉の背中に手を添えて歩かせる。桃莉は素直に梅娜に従った。
さすがは侍女頭だ。梅娜は細かな説明をせずとも気を利かせてくれる。
翠鈴は光柳の前に立ち、彼の息が整うのを待った。
どこから走ってきたのだろう。光柳は両膝に手を置いて、深呼吸をする。膝が震えているのかもしれない。
只事ではない。翠鈴は気を引き締めた。
「もしや毒が用いられましたか?」
声をひそめながら、翠鈴は問うた。自身の声が通るのを知っているからだ。まだ回廊を進んでいる桃莉に聞かせたくはない。
「すまない。桃莉さまがいらしたのだから。もっと配慮すべきだった」
光柳は、翠鈴の肩の向こうに視線を向けた。そこには何度も翠鈴の方をふり返る桃莉の姿があった。不安そうに立ち止まっては、梅娜になだめられて再び歩き出す。
「……後宮の門番の宦官が亡くなった」
眉根を寄せながら、光柳が話し始める。
「権文石という宦官だ。発作を起こしたのか、突然苦しみ出して倒れたそうだ」
権文石は閽寺に属し、昨夜は後宮の門の番をしていた。もう一人の門番は、突然その宦官が苦しみだして倒れるのを目撃したらしい。
持病があったわけではない、心臓が悪いわけでもない。
「深夜の勤務で疲労が溜まっていたわけでもないのですね」
心臓の発作でないのなら、脳に問題があることも考えられる。
だが、医者はそう判断しなかった。閽寺の宦官である権文石は、生前に頭痛を訴えることもなかったのだろう。
「毒は検出されましたか?」
瓢箪や竹の筒に入れた水に毒を混入された可能性もある。門の不寝番であれば途中で水分を補給するだろうから、自然に毒を飲まされたとも考えられる。
「験屍医が口の中を調べたそうだが。毒を盛られたわけではなさそうだ」
光柳の説明に、翠鈴はあごに手をあてて考えた。
「もしかすると遅効性の毒かもしれません」
「遅効性? 後になって毒にやられるということか?」
「はい」と翠鈴はうなずいた。
「毒キノコの中には半日、あるいは一日過ぎてから毒の症状が出ることもあります」
だが毒キノコを摂取したのなら、激しい下痢や嘔吐に見舞われる場合もある。もしくは痙攣を起こしたり、錯乱するものも。
光柳はその点について説明しない。つまり、目立った異変や症状はなかったということだ。
「毒キノコでしたら、唾液や口腔内に毒が残っているでしょう。たとえうがいをしていたとしても、口の中の毒を完璧に洗い流すのは難しいと思います」
口から摂取していない猛毒――翠鈴は考えを巡らせた。毒キノコであれば接触した場合は、皮膚に炎症を起こすのだが経口摂取でない場合は死には至らない。
「権文石という宦官は、人に恨まれるようなことがありましたか?」
「さぁ。その辺りは聞いていないが。閽人になった動機が変わっている」
聞けば、大事な人を迎えるために宮城の門番を志願していたそうだ。
だが宦官の身ではそれも叶わぬこと。結局、後宮の門番である閽人となったらしい。
「大事な人を迎えるとは他国の使節などでしょうか」
「権文石の同僚に聞いても、誰も詳細は知らぬそうだ。ただ、ずっとその人の帰りを待ちわびていると、一度だけ聞いたことがあると……」
門番である宦官が一人亡くなった、だがその宦官は光柳の知人でもない。
なのにこんなにも焦って翠鈴の元を訪れたのは、言葉にはできぬ予感を覚えたからだろう。
病でもなく、毒を盛られたわけでもなく。けれどどこからか、ひたひたと見えぬ毒が忍び込んでいる。
――帰りを待ちわびている。
その言葉が翠鈴には引っかかった。まるで棘が指先に刺さったかの時の、鈍い痛みのように。
「光柳さま。わたしは雲嵐さまのようにあなたを護ることはできません。ですが、こうして真っ先にわたしを頼ってくださったことが嬉しいです」
「……翠鈴」
戸惑ったように目を見開いた光柳は、初めて自分が胸騒ぎに襲われていたこと、見えぬ闇の中から翠鈴に手を伸ばしていたことに気づいたようだ。
「参ったな……本当に参った」
眉を下げた光柳は、自分の眉間を指で押さえた。そんな主を、雲嵐は言葉もなく見守っている。
その眼差しの柔らかさは、主従の関係を超えた慈愛に満ちている。兄弟同然に育った二人なのだから、当然かもしれない。
「できることなら私が君の支えになりたいのに。私は君に甘えてばかりだな」
「適材適所かと」
翠鈴もうっすらと自覚しているが、常に二人の側にいる雲嵐は明確に気づいている。
気質だけで考えるなら、むしろ翠鈴の方が夫に相応しいと。
いずれは夫婦となることを約束した二人だが。きっと世間一般の夫婦とは、少し違うかもしれない。
泥遊びだ。桃莉お気に入りの土月餅という、本来は動物などを象った餡の入らない月餅なのだが、桃莉にかかると土月餅は、本当の土の月餅になってしまう。
「おっきいのつくるからね、われないようにちゅういね、ツイリン」
回廊の床にしゃがんだ幼い主が、翠鈴に命じる。とても厳粛に。
桃莉は捏ねた泥をぺしぺしと小さな手で叩き、大きな月餅を作っていく。
本当は庭の土の上で遊びたかったようだが。さすがに翠鈴が桃莉を制止した。
衣の袖も裙の裾も泥だらけになってしまうし、泥遊びに夢中になれば桃莉は湿った草や地面に腰を下ろしてしまう。
(後でちゃんと手洗いをしていただかないと)
翠鈴は桃莉の手を見据えた。爪の間に土が残ってもいけない、サイカチの泡で自分も手を洗えば、桃莉は真似してくれるだろうか。
もし泥がついた手で目をこすったりしたら、目の結膜が炎症を起こしてしまうのだから。
「あらま、大変ね。翠鈴」
回廊を通りがかった侍女頭の梅娜が、しゃがんでいる翠鈴に声をかけた。
確かに桃莉は指だけではなく手の甲まで泥が付着している。しかも乾燥した泥は白っぽくなって、ところどころ剥がれ落ちているのだ。
「メイナーも、ドゥユエビンをいっしょにつくりたい?」
無邪気に微笑みながら、桃莉が梅娜を誘う。
「え?」
「タオリィとツイリンで、どっちが大きいのがつくれるかきょうそうなの。メイナーもいっしょにしていいよ」
桃莉に誘われて、梅娜は言葉に詰まった。
「どろ、たくさんあるからね。メイナーにもわけてあげるね」
極上の微笑みで、桃莉は泥の塊を掴んだ。
「いえ、その桃莉さまのお心だけで」
梅娜の視線が泳いでいる。以前は人見知りだった桃莉が、直接声をかけてくれるのは嬉しい。けれど何も泥遊びでなくても……という当惑が梅娜の表情に浮かんでいる。
その時だった。門から続く道に急ぐ足音が聞こえたのは。
もはや走っていると思えるほどの荒い音だ。立ち上がった翠鈴が目にしたのは、まっすぐに向かってくる光柳の姿だった。
衣の袖も裾も激しく揺らし、風をまとったかのようにまっすぐに翠鈴の元へと向かってくる。
背後にいる雲嵐を置き去りにしそうなほどの勢いだ。
だが、護衛である雲嵐が主と距離を取るわけにはいかない。すぐに雲嵐は光柳に並走する。
(どうしたの? あんなにも上品であることにこだわっている人が、髪も乱れているし衣が着崩れているのも気にせずにいらっしゃるなんて)
「ツ……翠鈴っ!」
回廊にたどり着く前に、光柳は固い声で翠鈴の名を呼んだ。息は切れ、肩を激しく上下させている。
汗がふき出したのだろう、光柳は手の甲でひたいを拭っている。雲嵐は息を乱すこともなく、光柳の傍に立った。
「クァンリュウ?」
いつもと違う光柳の様子に、桃莉の手から土がこぼれた。汚れた手のまま、慌てて翠鈴の背後に隠れる。
翠鈴は桃莉が動揺せぬように、薄い肩に手を置いた。
「梅娜さま。桃莉さまをお任せします」
「え、ええ」
すぐに梅娜に桃莉を引き渡し、回廊の奥へと向かわせる。
子供に聞かせる話ではないと察したからだ。
「クァンリュウ、どうしたの? おおいそぎだよ」
「ええ、翠鈴にお話があるそうですよ。さぁ、桃莉さまは手を洗いましょうね」
梅娜が桃莉の背中に手を添えて歩かせる。桃莉は素直に梅娜に従った。
さすがは侍女頭だ。梅娜は細かな説明をせずとも気を利かせてくれる。
翠鈴は光柳の前に立ち、彼の息が整うのを待った。
どこから走ってきたのだろう。光柳は両膝に手を置いて、深呼吸をする。膝が震えているのかもしれない。
只事ではない。翠鈴は気を引き締めた。
「もしや毒が用いられましたか?」
声をひそめながら、翠鈴は問うた。自身の声が通るのを知っているからだ。まだ回廊を進んでいる桃莉に聞かせたくはない。
「すまない。桃莉さまがいらしたのだから。もっと配慮すべきだった」
光柳は、翠鈴の肩の向こうに視線を向けた。そこには何度も翠鈴の方をふり返る桃莉の姿があった。不安そうに立ち止まっては、梅娜になだめられて再び歩き出す。
「……後宮の門番の宦官が亡くなった」
眉根を寄せながら、光柳が話し始める。
「権文石という宦官だ。発作を起こしたのか、突然苦しみ出して倒れたそうだ」
権文石は閽寺に属し、昨夜は後宮の門の番をしていた。もう一人の門番は、突然その宦官が苦しみだして倒れるのを目撃したらしい。
持病があったわけではない、心臓が悪いわけでもない。
「深夜の勤務で疲労が溜まっていたわけでもないのですね」
心臓の発作でないのなら、脳に問題があることも考えられる。
だが、医者はそう判断しなかった。閽寺の宦官である権文石は、生前に頭痛を訴えることもなかったのだろう。
「毒は検出されましたか?」
瓢箪や竹の筒に入れた水に毒を混入された可能性もある。門の不寝番であれば途中で水分を補給するだろうから、自然に毒を飲まされたとも考えられる。
「験屍医が口の中を調べたそうだが。毒を盛られたわけではなさそうだ」
光柳の説明に、翠鈴はあごに手をあてて考えた。
「もしかすると遅効性の毒かもしれません」
「遅効性? 後になって毒にやられるということか?」
「はい」と翠鈴はうなずいた。
「毒キノコの中には半日、あるいは一日過ぎてから毒の症状が出ることもあります」
だが毒キノコを摂取したのなら、激しい下痢や嘔吐に見舞われる場合もある。もしくは痙攣を起こしたり、錯乱するものも。
光柳はその点について説明しない。つまり、目立った異変や症状はなかったということだ。
「毒キノコでしたら、唾液や口腔内に毒が残っているでしょう。たとえうがいをしていたとしても、口の中の毒を完璧に洗い流すのは難しいと思います」
口から摂取していない猛毒――翠鈴は考えを巡らせた。毒キノコであれば接触した場合は、皮膚に炎症を起こすのだが経口摂取でない場合は死には至らない。
「権文石という宦官は、人に恨まれるようなことがありましたか?」
「さぁ。その辺りは聞いていないが。閽人になった動機が変わっている」
聞けば、大事な人を迎えるために宮城の門番を志願していたそうだ。
だが宦官の身ではそれも叶わぬこと。結局、後宮の門番である閽人となったらしい。
「大事な人を迎えるとは他国の使節などでしょうか」
「権文石の同僚に聞いても、誰も詳細は知らぬそうだ。ただ、ずっとその人の帰りを待ちわびていると、一度だけ聞いたことがあると……」
門番である宦官が一人亡くなった、だがその宦官は光柳の知人でもない。
なのにこんなにも焦って翠鈴の元を訪れたのは、言葉にはできぬ予感を覚えたからだろう。
病でもなく、毒を盛られたわけでもなく。けれどどこからか、ひたひたと見えぬ毒が忍び込んでいる。
――帰りを待ちわびている。
その言葉が翠鈴には引っかかった。まるで棘が指先に刺さったかの時の、鈍い痛みのように。
「光柳さま。わたしは雲嵐さまのようにあなたを護ることはできません。ですが、こうして真っ先にわたしを頼ってくださったことが嬉しいです」
「……翠鈴」
戸惑ったように目を見開いた光柳は、初めて自分が胸騒ぎに襲われていたこと、見えぬ闇の中から翠鈴に手を伸ばしていたことに気づいたようだ。
「参ったな……本当に参った」
眉を下げた光柳は、自分の眉間を指で押さえた。そんな主を、雲嵐は言葉もなく見守っている。
その眼差しの柔らかさは、主従の関係を超えた慈愛に満ちている。兄弟同然に育った二人なのだから、当然かもしれない。
「できることなら私が君の支えになりたいのに。私は君に甘えてばかりだな」
「適材適所かと」
翠鈴もうっすらと自覚しているが、常に二人の側にいる雲嵐は明確に気づいている。
気質だけで考えるなら、むしろ翠鈴の方が夫に相応しいと。
いずれは夫婦となることを約束した二人だが。きっと世間一般の夫婦とは、少し違うかもしれない。
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