捨てられたはずが、ハイスぺ幼馴染CEOの執着愛に囚われ逃げられない

sae

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番外編

その後の話・2

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 秘書として働くことになった凪沙。結局断る理由もなく、困っていると言われたら断るのも難しかった。何より一哉の役に立てるなら……そんな気持ちもあったら頷かざるを得ない。

 とりあえず言われた日時にオフィスビルまで足を運び訪れたそこに来栖が待ってくれていた。

「凪沙ちゃん、本当にありがとう。助かるよ」
「いえ……私で務まるかわかりませんが、今日からよろしくお願いします」

 ぺこりと頭を下げると「うんうん」と満足気に微笑む来栖。その嬉しそうな顔に凪沙は変に照れてしまった。

「あの、本当に私で大丈夫でしょうか」
「なにが?」
「仕事……きちんとこなせるか自信がなくて。ご迷惑をかけたらどうしようってそればかり……」
「ああ、大丈夫だよ。俺もサポートするし初めはわからなくて当たり前。自分のペースで仕事覚えて身につけてくれたらいいよ」

 そんな優しい言葉に凪沙はわかりやすくホッとして頬を緩めた。

「ありがとうございます。精一杯努めさせていただきます」

 またぺこりと頭を下げたらプッと笑い声が降ってきた。

 ——?

 見上げたら来栖がおかしそうに口元を手で隠して笑いを噛み締めている。

「……なにがそんなにおかしいんですか?」
「いや……」

 そう言って震えるだけの来栖。凪沙はなんだか無性に恥ずかしくなる。変に顔見知り、しかも一哉との関係も知られていて揶揄われているのだろうか、そんな思いが湧いてジトっと睨むように見つめてしまうと来栖がやはり声を上げて笑う。

「違うよ。凪沙ちゃんにじゃなくて……」
「え?」
「いやぁ……仕事をこなせなくなるのはCEOの方かもしれないなぁって」

 ——え?

「秘書なんだから甘いこと言ってたらビシバシ扱いてよ?」
「しごく?」
「頼りにしてるからね」

 来栖にそんな風に言われて小首を傾げつつもドキドキ胸を高鳴らせながらオフィスの扉を開けた。

「じゃあ今日のスケジュールね。挨拶かねて伝えてきてくれる?」

 含み笑いで渡されたスケジュール帳とドリップコーヒーを両手に凪沙は緊張しつつも社長室の扉を軽くノックした。
 今朝の一哉は急ぎの仕事があると早くに出てしまいすれ違ったままパジャマ姿で見送ったきり。秘書として身を整えてきた凪沙は初めて一哉と対面することになり緊張を隠せない。

「し、失礼します」

 凪沙はその手で社長室の扉を開けた。
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