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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
対機神、火力部隊
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……火力要因たるセンたちはというと。
********
『……ン!……セン! 聞こえるか、俺だ、白だ!』
無線より聴こえる、嵐の中のようなノイズ混じりの声。
同時にディスプレイに表示されるヤンスの顔面。
しかし、その声は間違いなく白のものであった。
「……はい、こちらセンです!……何か不測の事態でも……」
『いや、そういうのはないんだが……同時攻撃といかないか?』
「…………同時攻撃、というのは……」
『そっちのアテナが、機神に猛攻を仕掛けたところで、俺たちの相手してる機神Bから注意を引くのがオチだ。
……だから、そっちのアテナが攻撃を放った瞬間、俺も最大最強の一撃をぶちかます。……そうすれば、注意も均等に分かれるだろ?』
「………………素晴らしい案だ、僕より司令塔向いてますよ」
『いや~それほどでもお———っ?!?!』
センが白たちの方に目をやると、そのサイドツーをも飲み込む大爆発が。
「……白さん、大丈夫ですか?!」
『大丈夫だ、魔力障壁が作動してくれた……それよりも、そっちの切り札の準備は———』
「万端ですとも……!」
『……ならば、攻撃のタイミングはそっちに任せる。……数秒前ぐらいにもう一度無線を繋げてくれ、じゃあな!』
『…………だそうです。万端とは……既に言っちゃいましたが、大丈夫ですよね?』
鋼鉄の翼を広げ、ただふわふわと自由に宙を浮く幼女に、センは語りかける。
「じゅんび……ばんたん。…………いつでも、放てるよ……?」
「……それじゃあアテナさん、お願いします」
『月天使徒殲滅制圧用最終兵器機構、起動……』
その言葉を聞き届けた瞬間、センはすぐさま白へと無線を繋ぐ。
「白さん!……今から攻撃です!」
「はいよぉっ!」
白の方でも、準備は確実に終わっていた。
『背水の陣、極ノ項』を用いた絶対的な身体強化を流用した白の必殺技、白雪我流『大雪山氷晶牙』。
かの呪神、機神アレスの骸にも放った必殺技をもう一度放たんと、魔力によって肥大化した右腕を引き上げた白の背後にて———。
閃光が1つ、打ち上がった。
地に落ちた影がその視界に入った瞬間、白の身体は既に、機神Bの直上まで舞い上がっていた。
「大雪山、ッ!」
その腕を振り下ろした瞬間、白の中に芽生えた氷のイメージにて、噴出した魔力が白の氷模様を生み出す。
まさに、雪景色。
「氷晶牙アアアアッ!!!!」
拳とぶつかり合う———相対するは、機神Bのあまりにも強固な神力障壁。
意識すらも薄れゆく雪景色の中で、ただ1人、拳をカミに突き立てる男が見えたのだ。
まるで、その男にとっての師匠のような、白髪の男だった。
「……薄氷、見参ッッ!!!!」
神力障壁とぶつかり合い、白色に可視化された衝撃波は、鍋蓋の如く薄く遠くまで広がりつつ、オリュンポス全体に冷風をもたらした。
「どうだ機神、コイツが俺の……力だっ!!!!」
見事、その攻撃は機神の神力障壁をも貫通しており。
上空には、アテナの滅却による極熱地帯が。
地上には、白の大雪山氷晶牙による極寒地帯が。
その2つの地獄が、このオリュンポスに、全く同時に現れたのだ。
「……っ、はあ、はあ、あ……っ?!」
一息つこうと、その場に———機神の胴体に腰を下ろそうとした白が見かけたのは、左右全方向より襲いかかる、膨大な量の神力光線。
「おいおい、マジかよ……っ!」
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『……ン!……セン! 聞こえるか、俺だ、白だ!』
無線より聴こえる、嵐の中のようなノイズ混じりの声。
同時にディスプレイに表示されるヤンスの顔面。
しかし、その声は間違いなく白のものであった。
「……はい、こちらセンです!……何か不測の事態でも……」
『いや、そういうのはないんだが……同時攻撃といかないか?』
「…………同時攻撃、というのは……」
『そっちのアテナが、機神に猛攻を仕掛けたところで、俺たちの相手してる機神Bから注意を引くのがオチだ。
……だから、そっちのアテナが攻撃を放った瞬間、俺も最大最強の一撃をぶちかます。……そうすれば、注意も均等に分かれるだろ?』
「………………素晴らしい案だ、僕より司令塔向いてますよ」
『いや~それほどでもお———っ?!?!』
センが白たちの方に目をやると、そのサイドツーをも飲み込む大爆発が。
「……白さん、大丈夫ですか?!」
『大丈夫だ、魔力障壁が作動してくれた……それよりも、そっちの切り札の準備は———』
「万端ですとも……!」
『……ならば、攻撃のタイミングはそっちに任せる。……数秒前ぐらいにもう一度無線を繋げてくれ、じゃあな!』
『…………だそうです。万端とは……既に言っちゃいましたが、大丈夫ですよね?』
鋼鉄の翼を広げ、ただふわふわと自由に宙を浮く幼女に、センは語りかける。
「じゅんび……ばんたん。…………いつでも、放てるよ……?」
「……それじゃあアテナさん、お願いします」
『月天使徒殲滅制圧用最終兵器機構、起動……』
その言葉を聞き届けた瞬間、センはすぐさま白へと無線を繋ぐ。
「白さん!……今から攻撃です!」
「はいよぉっ!」
白の方でも、準備は確実に終わっていた。
『背水の陣、極ノ項』を用いた絶対的な身体強化を流用した白の必殺技、白雪我流『大雪山氷晶牙』。
かの呪神、機神アレスの骸にも放った必殺技をもう一度放たんと、魔力によって肥大化した右腕を引き上げた白の背後にて———。
閃光が1つ、打ち上がった。
地に落ちた影がその視界に入った瞬間、白の身体は既に、機神Bの直上まで舞い上がっていた。
「大雪山、ッ!」
その腕を振り下ろした瞬間、白の中に芽生えた氷のイメージにて、噴出した魔力が白の氷模様を生み出す。
まさに、雪景色。
「氷晶牙アアアアッ!!!!」
拳とぶつかり合う———相対するは、機神Bのあまりにも強固な神力障壁。
意識すらも薄れゆく雪景色の中で、ただ1人、拳をカミに突き立てる男が見えたのだ。
まるで、その男にとっての師匠のような、白髪の男だった。
「……薄氷、見参ッッ!!!!」
神力障壁とぶつかり合い、白色に可視化された衝撃波は、鍋蓋の如く薄く遠くまで広がりつつ、オリュンポス全体に冷風をもたらした。
「どうだ機神、コイツが俺の……力だっ!!!!」
見事、その攻撃は機神の神力障壁をも貫通しており。
上空には、アテナの滅却による極熱地帯が。
地上には、白の大雪山氷晶牙による極寒地帯が。
その2つの地獄が、このオリュンポスに、全く同時に現れたのだ。
「……っ、はあ、はあ、あ……っ?!」
一息つこうと、その場に———機神の胴体に腰を下ろそうとした白が見かけたのは、左右全方向より襲いかかる、膨大な量の神力光線。
「おいおい、マジかよ……っ!」
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