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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
Side-セン: 再生
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———待てよ?
僕は———僕はトランシーバーを用いて通話しながらも、サーモグラフィーカメラは常にオン、そうしてレインの動向について伺っていたはずだ。
でも、でもだ。
爆裂概念弾は命中したはずだ、確実にヤツの皮膚表面にて爆発したはずなんだ。
サーモグラフィーカメラからも、一度は反応が消えたはずだ。
———なのに、だのに。
どうして……なんで?
なぜ、なぜ今、レインは———、
———先程と全く変わらない位置にいる?
座標データも合っているんだ、小数第4位まで遡っても99%一致している。
一度でも動いてかわしたのなら、そこが絶対に違ってくるはずだ。
しかし、ヤツはあの概念弾を間近に受けた、直にその身に受けたはずなんだ、ならばどうしてヤツは先程と寸分変わらぬ位置にいる?!
まさか。
まさかそんな、そんなことがあるわけが———、いや、それでもレインは第1番隊隊長なんだ、むしろだからこそ隊長までのし上がれたのか?
失敗作としてロストが存在するのなら、成功作も存在するはずだ。
そもそも、1年前のヴォレイ襲撃事件より、この男もそうだと断定すべきだったのだ。
ヤツと対峙した、僕だから分かる。
なぜなら———ヴォレイ、お前は———。
永遠不死者だったのだから———!
「我が手によって———」
少しばかり乱れた男の声が響き渡る。
「我が手によって、贖罪の時としよう。
我が手をもって、断罪の場としよう。
永遠は我が手によってなし得られる。
その為に不要なものは全て切り捨てる、それが神の、我が主の申せし事だ、ならば私はその命に従おう。
神の名の下に、抵抗せし者共はその全てを誇り諸共木っ端微塵に吹き飛ばしてやろう、それが我が主の望みしことだ、それが我が主の思考せしことだ、それが我が主の意向なのだ、それが我が主の命なのだ、ならばこそ私は立ち向かおう、ならばこそ私は争いを続けよう!
———尊し愛おしき我が主が、その手を汚さぬ為に」
熱弁だった。
その詭弁を吐き連ねる男は、まさに壊れた機械そのもののように僕の目には映った。
———だが、コレでヤツが生きていることは確定した、ならばイデアさんはどこに———。
「———罪を」
キィンッ!
鉄を打つような甲高い音が響いた直後、既にサイドツーの胴にまで男は詰め寄っていた。
「己が罪を償うべき時だ。その命をもって」
『———っ!』
この状況で、サイドツーに乗りながら逃亡———は計れない。
どう足掻いても、0.1秒後にこの機体は一刀両断される。
……流石に無理か、ならば僕自身が戦うしかないのか。
無念の気持ちに心を呑まれながらも、緊急用レバーを思いっきし引いた。
このレバーは、ユニットコンテナとサイドツー本体を強制的に切り離す緊急脱出用のレバー、つまるところ最終手段だが———仕方ない。
ここからは白兵戦だ、僕1人で———この男を打倒しなければならない。
……それでも———。
僕は———僕はトランシーバーを用いて通話しながらも、サーモグラフィーカメラは常にオン、そうしてレインの動向について伺っていたはずだ。
でも、でもだ。
爆裂概念弾は命中したはずだ、確実にヤツの皮膚表面にて爆発したはずなんだ。
サーモグラフィーカメラからも、一度は反応が消えたはずだ。
———なのに、だのに。
どうして……なんで?
なぜ、なぜ今、レインは———、
———先程と全く変わらない位置にいる?
座標データも合っているんだ、小数第4位まで遡っても99%一致している。
一度でも動いてかわしたのなら、そこが絶対に違ってくるはずだ。
しかし、ヤツはあの概念弾を間近に受けた、直にその身に受けたはずなんだ、ならばどうしてヤツは先程と寸分変わらぬ位置にいる?!
まさか。
まさかそんな、そんなことがあるわけが———、いや、それでもレインは第1番隊隊長なんだ、むしろだからこそ隊長までのし上がれたのか?
失敗作としてロストが存在するのなら、成功作も存在するはずだ。
そもそも、1年前のヴォレイ襲撃事件より、この男もそうだと断定すべきだったのだ。
ヤツと対峙した、僕だから分かる。
なぜなら———ヴォレイ、お前は———。
永遠不死者だったのだから———!
「我が手によって———」
少しばかり乱れた男の声が響き渡る。
「我が手によって、贖罪の時としよう。
我が手をもって、断罪の場としよう。
永遠は我が手によってなし得られる。
その為に不要なものは全て切り捨てる、それが神の、我が主の申せし事だ、ならば私はその命に従おう。
神の名の下に、抵抗せし者共はその全てを誇り諸共木っ端微塵に吹き飛ばしてやろう、それが我が主の望みしことだ、それが我が主の思考せしことだ、それが我が主の意向なのだ、それが我が主の命なのだ、ならばこそ私は立ち向かおう、ならばこそ私は争いを続けよう!
———尊し愛おしき我が主が、その手を汚さぬ為に」
熱弁だった。
その詭弁を吐き連ねる男は、まさに壊れた機械そのもののように僕の目には映った。
———だが、コレでヤツが生きていることは確定した、ならばイデアさんはどこに———。
「———罪を」
キィンッ!
鉄を打つような甲高い音が響いた直後、既にサイドツーの胴にまで男は詰め寄っていた。
「己が罪を償うべき時だ。その命をもって」
『———っ!』
この状況で、サイドツーに乗りながら逃亡———は計れない。
どう足掻いても、0.1秒後にこの機体は一刀両断される。
……流石に無理か、ならば僕自身が戦うしかないのか。
無念の気持ちに心を呑まれながらも、緊急用レバーを思いっきし引いた。
このレバーは、ユニットコンテナとサイドツー本体を強制的に切り離す緊急脱出用のレバー、つまるところ最終手段だが———仕方ない。
ここからは白兵戦だ、僕1人で———この男を打倒しなければならない。
……それでも———。
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