許嫁幼馴染が弟に純愛寝取られたので、俺は変わることにした。

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桜楼 羽美(おうろう うみ)

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チュンチュン....

「....んぁ..朝か...」

 日当たりのいい寝室は、外の日光に呼応してカーテンが開くようになっており、陽の光とともに起床できた。

 広々とした洗面台で顔を洗い、自分用のタオルで顔を拭く、そして自宅内のジムで軽く体を動かして朝風呂で一息ついた。

 また、何より、自転車で20分は要していたジムに行く手間が省け、自宅のジムで完結フルメニューを完結できた。
 その分サウナなどでリラックスする時間や、料理する時間が増えたことが俺のQOLを底上げした。

 やはり、全てが自分専用という独身者にとっては当たり前の事が、何よりも素晴らしい事に感じた。

 
「ーー・・もっと早くやればよかったな。」

 朝風呂に浸かり、檜の匂いが体の芯から弛緩させている中、しいての後悔を漏らした。


「....女と同棲とかは想像できないからな...犬さんを迎え入れたい、したらいよいよだな。」

 そして、唯一これ以上望むとしたら、前からの念願の犬さんを飼うことであり、それをしたら人生のゴールを迎えそうで少し躊躇った。


 ゆったりと朝風呂に浸かった後は、ソファーに座り、録画していた海外サッカーの中継を見ながら、玄米と焼き魚、味噌汁、漬物といったご機嫌な朝食を摂った。

 
「ーー・・ごっそさん。あぁー...このままリタイアしようかなぁ...」

 ここまで最高の朝を堪能しており、ふとそれを振り返ると、もういっそこのまま、適当に学校に行きたい時だけ行って、のんびり暮らす事も考えた。

ピコンっ

 すると、携帯の通知音なった。

「?」

 それを確認すると、久留米からの連絡だった。

『今日、一緒に登校しませんか?記念碑の所で待ってます。』

「.....」

 海道への義理を果たしたい半分、のんびり独身貴族していたい八分でせめぎ合っていたが、世界は後者を容認してこなかった。

『わかった。』

 しかし断る理由もない事から、ギャルゲー世界の思い通りになっているのが釈然としなかった。





 待ち合わせ場所の記念碑の所には、ミディアムロングの女性が両手でカバンを前に持ち、淑やかに佇んでいた。

 小鳥のさえずりが聞こえ、そのまま歌い出しそうな、まるでそこだけ別世界のような空気を醸していた。

「ーー・・よう。待ったか?」

「いえっ!..さっき丁度着いた所です。」

「そうか。じゃあ行くか」

「は、はいっ!」

 台本通りみたいなやり取りをした後、まだ始業までには時間があるので、いつもよりゆっくりとした歩みで学校へと向かった。


「「.....」」

 もちろん、前世から培ってきた会話スキルなんて持ってるわけではないので、しばらくは互いに微妙な距離感で沈黙していた。


チュンチュン...

「わぁーー待てぇ!!」

「へへへっ、おせぇよっ」

「昨日、彼がさぁー...」

「うっそ、それほんと?」


 一方で、日本の朝はどこを見渡しても、平和そのものであり、朝ゆえの少し忙しなさがあるものの心地の良い朝日が穏やかに彼らを暖めていた。

 そのため、沈黙がありつつも気まずさは不思議となかった。

「あの...今日、いきなりお誘いしてご迷惑でしたか?」

「構わない。」

「そ、そうですか...」

「「.....」」

 彼女の意を決した会話の皮切りも、彼の無愛想さに焼かれ、またもや沈黙が支配した。

「おいー待てぇい!」

「へへっ...うわっ?!」トンっ

 そうしていると、彼の後ろから小学生が軽くぶつかり、転びそうになった。

「っと、大丈夫か?」

 その寸前で彼は男の子の背中を手で支え、事なきをえた。

「あっ...ごめんなさいっ」

 その子は彼にぶつかった仕打ちを恐れていたが、すぐに久留米がしゃがんで男の子の具合を確認した。

「..お怪我はないですか?」

「あ...はい。大丈夫ですっ!」

 いきなり美人な女性に近づかれ照れていた男の子を見る限り、特に問題なさそうだった。

「ちゃんと周りを見るんだよっ!」グッ

「わかったよ!お姉ちゃんっ!」

 彼女は男の子に注意喚起して、事なくして終えた。

「バイバーイっ!」

 男の子の姿が小さくなると、ふと彼女から呟きが漏れた。 


「...ふふっ、子供は元気ですね。」

「久留米も子供だろ。」

「いえ、私は大人ですから。」キラァンっ!!

 彼の指摘が不服だったのか、彼女は少し大人ぶる感じで胸に手を当て、決めポーズをしていた。

「...いや、良いんだよ子供で。」

 そう、高校生だからとて、無理に大人になろうとしなくていい。

「むぅ...なんか、不服です。」ぷくぅ

 やはり彼の指摘が気に入らない彼女は、頬を膨らませながら不満を露わにしていた。 

「では、海道さんは大人なんですか?」


 ふと、そう言われ少し振り返ってみた。

 前の世界での労働懲役40年の前に、ギャルゲー世界に来たためバイトとか除いて、社会人的な経験はしてなかったため、そういった社会的な自立として大人ではなかっただろう。

 だが果たして、大人とか社会人、子供、常識、正しさとかの概念を具体的に説明し、納得させられる人は本当にいるのだろうか、やはりそれらは定性的な言葉に過ぎないし、そういうのは当てにならない指標だろう、まぁ、そういう言葉遊びはやりたい奴が一生やってればいい。


「ーー・・さぁな。」

 結論として、どうでも良いというのが俺の答えだった。

「なっ?!ずるいですよ...もぅ、本当に高校生なんですか?」

 彼の余裕のある態度から、久留米は惹かれつつも悔しさを感じていた。

「ふっ...あぁ、一応な。」

「...うぅ、いつか、海道さんの本性を暴いて見せます!」
 
 少し口角を上げながら、変わらず落ち着いた声音で答えた事で、彼女の中に面倒な決意が芽生えてた。




 その後は、初めの沈黙が嘘のように話は軽やかに弾んでいた。

「ーー・・弟がいっつも、ブロッコリーを残すんですよー」

「かわいいな。」

『ーー・・にぃさん、これ食べてよー・・ーー』

 芝春が小学生低学年くらいだろうか、給食で苦手な物が出た時、よくそう言ってと根こそぎ嫌いなオカズを渡してきた様子を思い出し、思わずそう呟いた。

「えっ///」

 どこか懐かしそうに、そう呟いた彼の横顔は酷く優しく、彼女の心を鷲掴みにした。

「?」

 彼は頬を染めている彼女を不思議そうにみていた。

「あ...弟のことですね..へへ」

 彼女は先のは自分のことだと思ったが、彼のそれから彼女の胸を少し空きながらも、お日様のような笑顔でそれを晴らした。

(...かわいいな。)

 彼女のお日様のような笑顔は、今度はしっかりと彼の心を打ち抜いていた。
 


 そうして、あっという間に学校の校門付近に到着した。

「・・おはようっ。おはようっ、海道くん?!」

 元気に挨拶活動をしていた、もうそこに根付いているかのような楢崎は、黒髪ミディアムロングの博多美人を連れている海道に驚愕していた。


「....あぁ、はよう。」

「おはようございます、楢崎先輩。」

 楢崎に気づいた久留米は、少し海道に近寄ってから彼女に挨拶した。

「..つ..つかぬことをお聞きするのだが、お、お、お二人はお付き合いしていぬのかっ?!」

 テンションがおかしくなっている楢崎は、超絶に噛みながらも事実確認を促した。
 
「えぇ、付き合って...」

「それは違う。」

 何か小恥ずかしそうにしながら、久留米さんが有らぬことを口走りそうな所で、海道がきっぱりと否定した。

「ぬぉ?!...なんだ、私はてっきり...」


「はぁ...もう行くぞ」

「..ぁ..っ...」

 大袈裟に胸を撫で下ろしている楢崎を置いて、海道はこれ以上面倒にならないため、久留米を連れてその場を離れた。


「ーー・・じゃあ、俺はここで。」

 下駄箱近くに着いた海道は彼女を掴んでいた手を離し、早々に別れを告げた。


「..あっ...行っちゃった..」

 久留米は彼の大きくとも優しい手に掴まれた右腕に残る、わずかな彼の体温と感覚を名残惜しそうに触っていた。

 一方、教室に着いた彼は、楢崎のことを失念していた事を悔やみ、明日からは普通に登校することを心に決めた。

「...ふぅ。」

(明日からは、一人で登校しよう。)





キーンコーンカーンコーン


 
 何事もなく午前の授業を終え、皆が昼飯を食べに食堂やなんやらの支度をしている中、廊下から規則的な音が聞こえた。


たったったった....

ガラガラっ

 そして、その音は彼の教室の前あたりで止まり、教室のドアが勢い良く開かれた。


「...はぁ、はぁ...海道 清澄って人いる?!」ドンっ!

 そこには桃髪ロングの女子生徒が、急いでいたのか息を切らしながら、ドアを勢いよく閉め目的の人物を探していた。

「あぁーっ!こいつが、海道っ..うぐっ...むぅ..」

「黙ってろ。」

 気を利かせたつもりか、篠蔵が親切に俺の方を指差してきたため、反射的に彼の口を手で覆ったが、手遅れだった。


タンタンタンっ...タンっ

 わざとらしいくらい足音を立てながら、彼女は彼の前まで向かい、仁王立ちした。

「「.....。」」

 両者向かい合い重たい沈黙だ流れるが、すぐに甲高い声で掻き切られた。

「ちょっと、あんたっ!本当に清澄なのっ?!」

 どこからか嗅ぎつけたのか、海道の許嫁だった彼女 桜楼 羽美は全くの別人になった彼の姿を目の当たりにして、真偽を問い詰めてきた。

「いや、人違いだ。」

 実際、前とは身も心も別人というのは間違えではないので、彼女が知る前の海道 清澄はいないことを伝えた。

「えっ...あっ、そうなの?ごめんなさい....」

「あぁ...」スタスタ..

「って....騙されないわよっ!!」

 まんまと信じたに見えた彼女は一旦は謝り立ち去ろうとしたものの、なぜか彼女は騙せなかった。

「あんたどうなってるのよっ!説明しなさいっ....ギャーギャーギャー」

 途中から、何を話しているか全く頭に入ってこない中、これだけ騒いでいても俺も海道も、元許嫁 桜楼 羽美への興味は既になかった。


「今朝だって、女と登校しちゃって....少し変わったからって、調子に乗らないでよねっ!ギャーギャーギャー...」

「...はいはい。」ヒラヒラ

「ムキィーー」

(はぁ、窓から逃げるか...)

ガラガラっ

 手で払いながら、しばらく適当に聞き流し逃走経路を思案していると、突如、教室のドアが開き視線がその先に集まった。



『...清澄いる?』

 そこには、純白髪ショートボブの女子生徒が、蒼い瞳をキョロキョロさせながら何かを言っていた。

「「「???」」」

 そして、いきなり、デ⚪︎ズニープリンセスのような容貌の何語かを話す美人さんが現れ、教室内は騒然としていた。

「エルフ語か?」

「乃木坂さんだ!綺麗...」

「あー、転校生の..」

「...氷の女王」

 彼女のことは学校内に知れ渡っているらしく、氷の女王と呼ばれているらしい。


「ブッ...氷の女王って...クッ...」プルプル

 そのワードを聞いた海道は顔を逸らして、口を塞ぎながら必死に笑いを堪えていた。

 その姿を蒼く輝く瞳にバッチリ映していたソフィアは、一直線に海道に近づき、渾身のストレートパンチを喰らわせた。

「Что вы смеетесь?」ドンっ (何笑ってる?)

 一方で、海道は衝撃を殺しながら拳を止め、何もなかったように答えた。

「Нет, это ничего.」プッ (いや、何も)
 
「Нет, Киёсуми просто посмеялся над словом «Снежная Королева».」シュッ (いや今、清澄は氷の女王って言葉で笑ったよね。)

 懲りずに、海道は先のワードが頭によぎり笑いが漏れると、彼女は返答を待たずして、彼の顔面に先よりも素早く重いパンチ放った。

「Ох... потому что я думаю, что это идеально подходит Софии.」(おっ...だって、ソフィアにピッタリだと思ってな。)


「ーー・・?!??」

(えっ...なんで清澄に、転校生が?...それに、え...なんでパンチしてんの?!)

 いきなり加減なしの拳を放ちながらロシア語を話す彼らの傍にいた、桜楼は付いてけなかった。

「はっ....どういう状況なのっ?!清澄!」

バッ!

「っ...。」
 
 なんとか彼らに会話を試みたが、彼らの視線が彼女に集中し思わず息を詰まらせた。


『彼女、誰?』

『あー、前の女。』

 ソフィアの尋問に、海道は追い詰められているかのような緊張感の中、素直に事実を答えたが、いかんせん伝え方が芳しくなかった。

『前の...女?』ゴゴゴゴッ

『あぁ』

 なぜか段々と空気が張り詰めていたため、海道は巫山戯るにふざけられなかった。

『.......。』

『...ふーん。続きは屋上で聞くわ。行きましょ。』

 不気味な間ののち、ソフィアは不敵な笑みを浮かべながら海道の腕を体に引き寄せ、ガッツリと彼の腕をホールドして、慎ましくも存在感のある柔らかなモノを押し付けていた。

『...仰せの通りに。女王様。』 

 加えて数発程、パンチを肩に受けながらも、なぜか彼には煽るくらいの余裕があった。



「...なっ!っちょ...待っ・・ーー」

 そして、彼女らに桜楼の声が届く事はもうなかった。




「ーー・・てか、氷の女王って単語は知ってたんだな。」

 先の事において、海道はそのワードを聞き一人でツボっていた時は日本語で呟いていた。

「えぇ、転校した時から言われているから、覚えちゃったのよ...そんなことより、あの女はなんなの?」

 氷の女王の件が水に流されるほど、ずっとそっちの方が重要だったらしい。

「....まぁ、元、許嫁?」

「許嫁っ?!...って、なんで疑問形なのよ」

 彼女は目を見開いて驚いていたが、最後の疑問形に引っかかっていた。

「俺が10歳の時に勝手に決められてた事だからな、俺も最近まで忘れてた。」

「あなたねぇ...」

 あまりの抜け具合に、ソフィアは半ば呆れていた。

「まぁ、鼻からあいつを女と思ってないしな。」

 彼女の態度を特に気に留めずに、彼は続けて言及した。

 実際、元許嫁さんとはあんまり馬が合うわけでもなかった。

 正確には、一時期は好かれてた感じはあったけど、小学校高学年あたりから今の今まで、芝春と彼女の空間が出来上がっていた。

 本当に、両親が俺に許嫁のことを告げたタイミングは絶妙だった。


「...つまり、今は許嫁でもないし、付き合ってもないわけね!?」

 一応、一夫多妻的な観念からも、明確に確かめる必要があった。

(近けぇな....)

「...あ、あぁ。そうだな。」フイッ

 彼はいつの間にか、顔の近くまでにじり寄っていた彼女の顔から逸らしながら答えた。

「むっ...なんで、なんか嫌そうなの」

 彼のそれを拒絶と捉えた彼女は、不満そうにしながら更に彼に接近した。

「...っ...おいっ、離れろ...」

 辛うじてある背面の壁とのスペース減らしつつ、なんとか後ずさったが逆効果で、彼女に変なスイッチを入れてしまった。

「っ!...私の事..そんな嫌?」

 どこか焦っているように見える彼女はからかうような空気は一切なく、真剣な眼差しで、彼に更ににじり寄って、ただ彼の気持ちを聞きたかった。

「...嫌とか、そういうんじゃ...ねぇよ。」

 なんとか答えるが、ソフィアの全て見透かしているような、綺麗な蒼く澄んだ瞳が俺を逃してくれない。

 彼女はそんな曖昧な答えを欲していなかった。

「私の事、女として見れない?」

 彼女は顔をこてんっとしながら、彼のゴツゴツした男の手をとって彼女の頬に添えた。

「はぁ?!...おい...お前、何言って...」

 彼女の問いと、突然の行動に彼は不用意に混乱していた。

「確かに、私はその..背も高いし、肩幅も広くて力も強い。それに....」

 俺の返答が要領を得ていないせいで、彼女はネガティブに捉えてしまい、少し暴走気味に自己評価をしていたが、彼の呼ぶ声でピタリと止まった。
 
「ソフィア。」

「っ..は..はい//」

 今も顔が近いため、図らずとも彼は彼女の可愛らしい小耳の辺りで名前を囁くと、彼女は大人しくなった。

「ソフィアは頑張り屋さんで、優しく、美しい女性だ。まぁ、その反面色々と優秀すぎて、あまり人を頼らないのが心配だがな。」

「..ん..くぅ///」ブワッ

 彼女は手で顔を覆いながら、透き通るような雪化粧の頬を赤く染め、紅潮している可愛らしい耳を綺麗な白髪から覗かせていた。

 そして、彼女は恥ずかしさを滲ませながら顔を上げた。

「...ほんとっ、そんな事ばっか、言ってたら...私...」

 また、彼女は何度肩パンしてもビクともしなかった彼のガッチリとした肩に手を当て、どこか懇願するようにそう言いながら、彼の顔にゆっくりと近づいていた。


「...?!」

 俺は率直なソフィアへの印象を話した事で、彼女の中で止まらぬアクセルを踏んだことをようやく理解したが、すでに彼女の体温を感じる呼気がかかって、頭がクラクラするような甘い匂いが脳を揺さぶっていた。

(やば...まず..い..このままだと...)

 辛うじて残っている理性がなんとか働こうとするが、その時には彼女の恍惚とした顔が近づいており、後ろは壁で逃げ場はなかった。

 
ドンっ!

「「?!」」

バタンっ!

「わわわっ?!...ちょ...」

 すると、突然扉の向こうから声と何かに当たる音が聞こえると、彼らはその音源の方に意識を取られたと同時に、屋上のドアが開いた。


 勢いよくドアが開き、その人は倒れそうになるが、彼がなんとか支えて事なくした。

「..大丈夫か..って、久留米?..何してんだ?」

「わわわっ...え、っと..ごめんなさぃ。あのっ、廊下からソフィアさんたちが屋上に向かってたから...それで...」

 その正体は久留米さんで、別に彼女なら構わないのだが盗み聞きしていたことを謝罪していた。

「?!..大丈夫?!久留米さんっ」

 水をさされむすっとするかと思えば、そんな彼女にソフィアは真っ先に駆け寄り、怪我がないか確認した。

「ごめんなさいっ...その...」

 久留米さんの中では、先の罪悪感が尾を引いていたが、ソフィアはそこまで気にしていなかった。

「それは良いわ、それよりどこもぶつけてない?」

「あっ、はい。大丈夫です・・ーー」



「ふぅ...」

(助かった...)

 先までのやばい状況はうまく流れ、久留米たちが話している中、彼は正直に安堵していた。


 


後書き

桜楼 羽美(おうろう うみ)161cm 44kg 
桃髪ロング。
清澄の許嫁だったが、芝春と付き合った。割と相思相愛らしい。
清澄の事は生理的に無理らしい、
筋トレしてる男って、その筋肉いつ使うの?wっていうkojirulii的な人。

イメージ



海道くんの返答が不服なソフィアさん


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