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65. 神社と未央ちゃんと

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「さて、取り敢えず神社の方はまだ色々とすることがあるから、先に未央ちゃんの方へ行こうか」

「そうだね。それにしても、この一週間どうしてたの?ご飯とかは?」

そういえば、確かに…全くと言っていいほど今でもお腹が空いていない。
と言っても、食べようと思えば全然入るとは思うが…

〚仙人は食事も睡眠も、基本的には必要ないからな〛

そんな考えをしていると、突然孫悟空が軽い気持ちで呟いたのか、そんな突拍子もないことを言い出した。
だが、実際1週間もの間、食事も水分も取っていない筈なのに彼の肉体は全盛期同様、万全と言っていいほどだった。

「うーん、どうなんだろうな…なんか、食事しなくても必要なかったって言うか…あまり腹は減らなくて忘れてたな」

「そ、そうなんだ…」

「!…は、隼人さん!良かった…!ご無事で…」

「心配掛けたね」

女性は泣かしてはいけない…正にそう思っただろう彼は、彼女の頭を撫で、落ち着くよう施した。

「あはは、ちょっと遊びすぎたって言うか…やりすぎたって言うか…す、すまんかった」

「それで?お兄ちゃん、何やらかしたの?」

大本命、というより…やはり、というべきか。妹は、兄が既にやらかしたのだと断定し、それを問い質す。

「うっ…い、いやぁ…なんか、スキルを意識して使いだしたら、急に意思を持ち出してさ…」

「まさか…孫悟空!?」

やはり、女というのは勘が鋭い。正に今、目の前に居るのだ。

「お、おう。んでもって、こいつに戦闘の指導してもらったら…いつの間にか仙人になってて、楽しくて相手の技術全部盗んでいったら、結構時間かかっちゃって…」

「…あれ?でも、それだと…」

「おう、5日間はずっと寝てた。
なんか、仙桃?っていうのが、仙人の使う仙気の最大量を増やしてくれるらしくて、それ食った後に仙人が持っていた"仙気の宝玉"を吸収したら、急に増大した仙気に耐えれなくて仮死状態になって…
なんやかんやあって全部吸収した」

そう聞いた2人は、彼を物凄く呆れた様な目付きで見続けた。
やはり、バカと天才は紙一…いや、やめておこう。
兎に角、彼は一度戦闘に入れば、何かしらやらかしてしまうということだ。

「…次からは、誰かにセーブしてもらおっか」

「お、おう…」

「それと!お詫びに私達にご飯奢って!」

…やはり、妹の食欲は別格だ。こんな状況でも真っ先に飯の話に入るのか、と…
彼は呆れつつ、いつもの日常で安心した彼は返事をして、車を動かした。

「それじゃあ、行きたいところを言ってくれ」
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