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25 ドキドキランチタイム
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王太子の側近ストゥディウムが婚約者とランチを楽しんでいる頃――
ピウスはと言うと馬車の中で必死に男二人を宥めようとしていた。
「二人共落ち着いて!‥あの、もっとゆっくり味わって食べてもらえると嬉しいことよ?‥あぁほら‥はい、ウィースさんお茶よ。‥まぁアクーメンさんも‥さ、お茶を飲んで‥はいゴックンして‥もう‥あなた達の関係が全く分からないわ…仲が良いのか悪いのか…」
馬車の中にはピウスの他に今日も護衛を務めるウィースとその部下(?)アクーメンがいて。
競うようにピウスの手作り弁当を頬張っている。
「美味い」
「最高だ」
「店を出せば行列ができる」
「天上人も行列に並ぶ」
「あ‥ありがとう‥えぇ?‥私今一生分褒められている!?」
「まだまだ褒め足りない」
「一生褒め続けても足りない」
「一生褒めるのは俺がする。アクーメンは褒めるの禁止だ」
「横暴」
「生意気」
「私の方が年上」
「俺の方が大きい」
「そんなはずは無い」
「測れば分かる。絶対俺の方が大‥」
「はい!そこまで!
喧嘩する人にはデザートは無しよ?」
ピタリ。
幼児並みの言い争いがようやく止まる。
彼らを知る人が今の様子を見れば『誰!?』と目ん玉が飛び出ることだろう。
いつもは威風堂々として王者の風格を醸し出すウィース。
対してアクーメンは謎めいた神秘的な空気を纏う。
寡黙でありながらカリスマ性も備えたハイスペック男子達。
それぞれ個性的な規格外のイケメン二人がピウスの前では子供っぽい争いをする。
(…何だか二人とも初めて会った時と随分印象が違うわね…炊き出し会場に颯爽と現れた彼らは尊すぎて…まるで異次元から舞い降りた男神達の様だった…私は子供の頃お母様の外交に付いて行って各国の王族を見て来たけど…彼らはどんな王族よりも強く輝くオーラを無自覚に放っていて…恐いほどだったわ…)
今はようやく落ち着いて、美味しそうにデザートのフルーツタルトを食べる二人にピウスは(でもこんな彼らも可愛らしくて素敵ね)とクスクス笑いながら…
「全く…二人共大きさは同じぐらいでしょう?」
「「‥エッ!?」」
ギョッとする二人。
「二人共平均より随分大きいんだからどちらがより大きいかなんて争う必要無いことよ?」
凄い顔でアクーメンを見るウィースにアクーメンは違う違うと首を振る。
「ピウス姫…『大きい』って…いつ見たんだ?」
「え?…いつって…会っている時はいつでも…」
「いつでもって‥い‥いつから‥」
「初めてお会いした時からよ?二人共随分と背が高いなぁって」
「エ!?」「背!?」
「ええ、身長…え?身長の話ではないの?」
「「もちろん身長の話だ!」」
声を揃える二人にやはり仲良しなのねと微笑むピウス。
アホ男子達はこれまた仲良く耳まで赤くなるのだった…
ピウスはと言うと馬車の中で必死に男二人を宥めようとしていた。
「二人共落ち着いて!‥あの、もっとゆっくり味わって食べてもらえると嬉しいことよ?‥あぁほら‥はい、ウィースさんお茶よ。‥まぁアクーメンさんも‥さ、お茶を飲んで‥はいゴックンして‥もう‥あなた達の関係が全く分からないわ…仲が良いのか悪いのか…」
馬車の中にはピウスの他に今日も護衛を務めるウィースとその部下(?)アクーメンがいて。
競うようにピウスの手作り弁当を頬張っている。
「美味い」
「最高だ」
「店を出せば行列ができる」
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「あ‥ありがとう‥えぇ?‥私今一生分褒められている!?」
「まだまだ褒め足りない」
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「一生褒めるのは俺がする。アクーメンは褒めるの禁止だ」
「横暴」
「生意気」
「私の方が年上」
「俺の方が大きい」
「そんなはずは無い」
「測れば分かる。絶対俺の方が大‥」
「はい!そこまで!
喧嘩する人にはデザートは無しよ?」
ピタリ。
幼児並みの言い争いがようやく止まる。
彼らを知る人が今の様子を見れば『誰!?』と目ん玉が飛び出ることだろう。
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寡黙でありながらカリスマ性も備えたハイスペック男子達。
それぞれ個性的な規格外のイケメン二人がピウスの前では子供っぽい争いをする。
(…何だか二人とも初めて会った時と随分印象が違うわね…炊き出し会場に颯爽と現れた彼らは尊すぎて…まるで異次元から舞い降りた男神達の様だった…私は子供の頃お母様の外交に付いて行って各国の王族を見て来たけど…彼らはどんな王族よりも強く輝くオーラを無自覚に放っていて…恐いほどだったわ…)
今はようやく落ち着いて、美味しそうにデザートのフルーツタルトを食べる二人にピウスは(でもこんな彼らも可愛らしくて素敵ね)とクスクス笑いながら…
「全く…二人共大きさは同じぐらいでしょう?」
「「‥エッ!?」」
ギョッとする二人。
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「エ!?」「背!?」
「ええ、身長…え?身長の話ではないの?」
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