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3章:学園都市編

専攻の面接と結果

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月日は流れ後期試験も終わり、次年度の専攻発表の日。
 
専攻決定は、順次A組から呼ばれ学園長と各クラス担任とで成績順位にあわせて各生徒の希望を面接で聞きながら、次年度の専攻クラスを決めていく。

今後の将来が決まると言ってもいいため、面接に呼ばれるまで、ほとんどの生徒は緊張している。
ライナスも緊張と不安で、大人しいし、イズミもだ。 
飄々としているのは、俺シュンとリンくらいで、既に楽々学生ギルドランクをBにしている。 

ようやくなのか、D組の順番が来た。 廊下側にいる生徒から呼ばれ、面接が始まった。 

◇◇◇
まず、イズミの番。
数十分もしないうちに、イズミが泣きながら帰ってきた。
無事30位以内になり、来年度からはSクラスになったとライナスに報告していた。 
その後、リンも帰ってきて、もちろんSクラスだ。 

ライナスの番だ。
が、ライナスが呼ばれてから既に30分以上経過していて、まだ戻ってこない。
すると、ライナスではなく、ダンが教室に来て俺シュンが呼ばれてた。
 
「グラント、お前はSクラスなんだけど、学園長がライナスを入れてライナスの事でお前と話がしたいといっている。 ここだ。」といって案内されたのは学園長室だった。

俺が、学園長室に入ると青い顔をしているライ、そして困った顔の学園長 アンガスがいた。

「何の用だ?」と俺はタバコに火をつけて一服する。
「グラント君、お呼びだてしてしまいすみません。 おかけ下さい。」と丁寧な対応するアンガスだ。

ライナスは、シュンの態度とシュンに対する学園長の対応にどういう関係だと少し悩むが、今はそんな事を考えている余裕はない。

「まぁいい、早く説明しろ」
そう言う俺に、アンガスが説明する。

「マクレーン君のことです。 成績は、頑張った結果で5位です。 彼の竜騎士科への専攻は、志望どおり本来なら問題ありません。 学園入学前の事前の報告では素行が悪いとの事でしたが、誤解のようで授業も真面目に受けており、巻き込まれたり、誤解が多かったりと言った所でしょう。」 

俺は、それで何でおれを呼ぶんだ?と思いタバコをふかす。
「なら、問題ねぇじゃん。竜騎士科で決まりじゃねぇの。 んで、なんで、ライは青ざめている?」

「先々週にですね、竜騎士希望の生徒と上流騎士希望の生徒で、各軍に訪問するというのがあったのはご存知ですか?」
「興味ねぇから 知らね。」って俺。 
学園の行事は、必須でない限りサボってたし、他人の事には興味ないしな。
「そうですか。 実はですね。 マクレーン君 ことごとくそこにいた竜に嫌われてしまったみたいんです。 竜騎士科にいっても相棒となる竜がいない可能性がありましてね。 であれば、上流騎士にしたほうがという話なんですが、本人が頑なに嫌がって、なぜかあなたにも申し分けないと言い出したものですから、お呼びした次第です。」

アンガスの説明を聞いて、あーなるほどなと俺は思って、そして笑えた。

「何、おめぇー、竜に嫌われたの? どーせ、飼いならされた奴だろ? 俺自身、その状況見てねーからわかんねぇーが、まぁ今度、竜舎に俺といくか?」
と、俺はライナスに聞いたが、あまりのショックなのか無反応でただただ青ざめている。 しっかりしやがれ。

「学園長、たしか竜騎士と竜はお互い繋がりをもって契約すんだよな? んで、飼い竜で契約できなかったやつは竜召喚するよな。 それでダメならダメなんだろ?」
「ええ、その通りです。 前期の2週目ですね。 今は、ほとんどその前に契約できますが、昔は数が少なかったので。 飛翔系の場合は飛翔訓練し地龍も乗車訓練後、2ヶ月後に王族、竜騎士団の前でお披露目です。」

その話を聞いて俺は、ある計画を立てた。 そして、タバコの火を消してアンガスにだけに計画を告げる。

「いや、しかし。。 もしもの時ですよね?」とアンガスが悩ましそうだが、俺は肯定の意味で頷いた。

そしてアンガスが決断する。
「では、特例でその時は認めます。」そして、「まぁ、私もそのほうが面白いですからね。」と俺の計画に乗り気で、笑いながらいう。
「だろ。 もしもん時は面白いもんみせてやんよ。」と口元をあげて悪い笑みをみせておいた。
 
「マクレーン君、君の竜騎士なりたいという夢、私も乗りましょう。 おめでとう、竜騎士への第一歩です。 来期からSクラスの竜騎士科ですよ。 精進してください。」

その言葉を聞いて、青ざめていた顔は一変し、目を輝かしそして泣きながら「頑張ります!」というライナスだった。

俺はちょっとその光景は苦手だったから「んじゃぁいくな。」といって、さっさと学園長室をでた。

学園長室に残るアンガスとライナス。

「マクレーン君、あなたは、これからも理不尽な事が多くあるでしょう。 めげずに目標に向かって進んでください。」 その言葉を聞いて、ライナスは「はい」と返事して退室していくのだった。

その姿を見送りながら、アンガスは「黒帝様の縁者は、 何をしてくれますか。 来期が楽しみです♪」と誰もいない学園長室でつぶやくのだった。

ライナスが教室に戻ると、
ライナスが竜騎士科になれることを教えると、ライナスを慕うものは喜んだ。 ダンも嬉しそうだ。
その日は、ライナス、イズミ他の生徒達は祝賀会へ行った。

そんな会に俺とリンが参加するわけがない。 
ギルが任務をくれたので、任務という殺しを楽しみながら血を浴びにいく。

◇◇◇
こうして、1ヶ月間の休日がはじまる。 俺は、ライナスに不在だと告げ自主連の継続をいいわたして、俺はリンとアークの所から魔界の任務へ行く。
前回同様アークの所でセックスをしまくり、落ち着いたのは始業式2日前だった。 

ギルには不在連絡してあるので問題ない。 寮に戻ってから、ギルに戻ってきた事と討伐任務をまた送ってもらう事にした。
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