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甘い時間

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 リアムが躰の向きを変え、精悍で色気を纏ったその顔がジュリアンへと寄せられる。

「ジュリ、お前と繋がりたい……」
「ハァッ、ハァッ……僕、も……」

 唇が重なる。濃厚な、二人の愛の味がした。

「リアム、愛してる……」
「あぁ……」

 リアムの蕩ける程の愛しさを映した瞳に見つめられ、言葉を交わさずともリアムが自分を愛してくれているのだと、ジュリアンは感じることが出来た。リアムの愛欲で大きくなった猛りが、ジュリアンの濡れた温みの奥へと沈んでいく。

「んんんぅぅ……」
「もっと力抜け。裂けるぞ」

 圧倒的な質量をもって一部の隙も与えないぐらい、ジュリアンの中がリアムでいっぱいになる。

「ハァ……」

 複雑な襞が、それにしっかりと掴むように絡み付く。

「相変わらず、お前ん中、すげぇな。気持ち良過ぎ……」

 切な気な溜息と共に溢されるリアムの色香に、ジュリアンの心臓がドキドキと煩くさざめく。リアムの猛りが少しでも中から引き抜かれると、離すまいとして襞が奥へと引き込む。

「ック、きつっ……」

 呻くように、リアムが漏らす。熱く擦れ合う互いの欲の塊が攻めぎ合い、絡まり合って、快感の更なる高みへと誘っていく。

「っぁああっっ!!」

 リアムに突かれる度に快感を刺激され、もう何度目かわからない程の絶頂へとジュリアンは達した。キュゥンと締め付ける内壁の収縮に、リアムの眉が切なく顰められる。

「ジュリ、イくぞ」

 リアムがジュリアンの腰を持ち上げ、深く繋がる。

「ぁあ、やっ!!」

 奥を雄杭で穿かれ、新たなその刺激に涙を溢し、ジュリアンは快感に身を震わせる。強く激しく打ち込まれる熱い欲に翻弄され、快楽の虜となる。

「ふぁ!! ハァ……ハァ……ハァ……」

 喘ぎ声すら出ず、ジュリアンは短く息を吐いた。

「ジュリっっ!!」
「んんんっっ、あぁぁぁっっっ!!」

 撃ち叩かれ、穿かれ、互いの欲が弾ける。

「ック……」

 ジュリアンの本来吐き出すべき器官に、リアムの濃密な欲が何度も注入される。その刺激にまた、ジュリアンは躰を震わせた。

 脳髄が……蕩けて広がっていく。
 快感の波の上を、雲の上を、漂っているみたい……

 瞳を閉じて快感に身を委ねるジュリアンをリアムが揺さぶる。

 瞳を開けたジュリアンの真正面には、ニヤッと笑うリアムの顔があった。

「何ボケッとしてんだ。今夜は眠らせないって言っただろーが」


 嘘、でしょ……


 朝日が昇り、二人の裸体を明るく曝しても……リアムの宣言通り、二人は何度も躰を重ね合わせ、果てることのない欲情に溺れたのだった。
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