【R18】退廃的な接吻を ー美麗な双子姉弟が織りなす、切なく激しい禁断愛ー

奏音 美都

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418.香織の疑惑

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 くぐもった低い振動音が、躰の内奥で響いている。熱を、快感を産み出しながらも、求めるところまで辿り着かない。

 汗がじわりじわりと滲み出し、欲情がジワジワと増幅されていく。

「ック……」

 早く、行って……

 けれど、類は立ち止まったまま会話を始めた。

「スパークリングウォーター取りに冷蔵庫行ったんだけどさぁ、見つかんなくて。どこにあるのかミューに聞きに来たんだけど、寝てた」
「ぇ。美羽、もしかして体調悪いの!?」
「ううん、疲れてるだけだと思う。だから、邪魔しないで寝かせてあげよ」

 ふたりの会話を扉越しに聞きながら、躰の疼きに耐え、唇を強く噛む。

 ック、類ぃ。かおりんを、早くっっ……!!

「で、でも……あんなに、長い間……」
「なに? 僕の言うことが信用できない?」
「そんなわけじゃない、けど……」

 言葉を濁す香織に、類が挑発的に答える。



「それとも……僕とミューが、厭らしいことでもしてたんじゃないかって、疑ってるの?」



 美羽の顔から一気に血の気が引き、蒼白になる。

 何……言ってるの、類っっ!!

 疑った香織に扉を開けられたら……この姿を見られたら、一巻の終わりだ。

 香織の怒号が飛ぶ。

「やめてよ!! 美羽がそんなことするはずない!!」
「声、大きい」
「ぁ……で、でも、類くんが変なこと言うから」
「フフッ。恋人である僕じゃなく、ミューの方を、信じるんだ?」
「そ、れは……」
「寂しいなぁ」

 扉に体重が伸し掛かる音が響き、ハッとして息を呑んだ。

 ぇ。待って……

「ちょっ、こんな……とこで。やめ……!!」

 香織の抵抗する声が聞こえ、美羽の唇に熱い感触が押し付けられる。

 扉の向こうで、ふたりが……

 そう思っただけで、胸がグリグリと鋭角なナイフで抉られ、血が滴り落ちる錯覚に囚われた。



ーー再び、あの恐怖の時間が始まる。



 やめて! やめて、類ぃ!!
 お願いっっ!!

 もう、耐えられない……ッッ!!

 舌が入り込み、口内を蹂躙される。扇状的な口づけに、肉欲が強く激しく焚き付けられる。下半身に与えられる刺激が何倍にも増大し、全身を快楽の濁流へと引き込んでいく。

「ッグ……ハ、ァッ……ッッ」

 声を、出しちゃ……ダメ。

 類の声が、胸に響く。

『ミュー、好き。大好きだよ……
 何をしてても、ミューだけを想ってる』

 甘く切ない感情がさざめきを起こし、蜜奥がそれに応えるようにビクビクと震撼する。

 その一方では扉がギシッ、ギシッと軋む音が鼓膜を揺らす。どうしても、その向こうの気配を、熱を感じずにいられない。

 嫌、嫌だ!! 聞きたくない!!
 お願いっ、類。やめ、て……ッッ



『香織に知られたくないなら、僕を選ぶって言いなよ。
 そしたら、やめてあげる』


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